Wouldの意味や使い方って?たくさんあるwouldを使いこなそう

would, 英文法, ネイティブキャンプ

 

“Would” は中学英語にも出てくる基本的な英単語ですが、意味や使い方がたくさんあり、どう使えばいいのかがわからなくなってしまいがちな単語でもあります。

“Would” 自体にも色々な意味があるのですが、“would like to”“would you mind”“would rather A than B” といった表現パターンもよく使われます。表現の種類が多いことが原因で、“would” ってなんだか難しい…と感じてしまう方が多いようです。

そんな “would” ですが、意味や使い方を習得すると英会話力は格段にアップします。特に、英語初心者から一歩上へステップアップしたい方には必須といってもいいくらいの重要表現となります。

今回は”would” の意味や使い方について、わかりやすく解説をしていきます。

wouldの意味と使い方

“Would” は助動詞 “will” の過去形として知られています。“Will”「予定/意志/可能性」などを意味する助動詞ですよね。

“Will” の過去形である “would”「【過去の】予定/意志/可能性」を表す助動詞だと思われがちなのですが、実は “would” には “will” にはない意味や使い方があります。

これは「過去形になると新しい意味や使い方が加わる」という助動詞特有の特徴で、 “would” を理解する上でも重要なポイントとなります。

“Would” の意味や使い方はたくさんあるのですが、今回はそれらを

 ●willの過去形
 ●仮定法のwould
 ●丁寧さ・敬語を表すwould
 ●wouldを使った否定文

の4つに分けて解説をしていきます。

willの過去形

文法的にいうと、“would” は 助動詞 ”will” の過去形です。

“Run”(走る)“sing”(歌う)などの一般動詞は、「過去形」にすることで過去の時制における出来事を表すことができますよね。

 run(走る) →過去形→  ran(走った)
 sing(歌う) →過去形→  sang(歌った)

助動詞の過去形である “would” も同様に過去時制に関する意味をもっています。しかしその一方で、助動詞には「過去形になると新しい意味や使い方が加わる」という特徴があることから、“would” には ”will” にはない意味や使い方が加わってきます。

もう少し詳しく言うと、助動詞には、過去形になると「まだ実現していない」「実現する可能性が低い」といったニュアンスが加わる、という特徴があるのです。話している内容と現在との間に時間的な距離が開いてしまうことによって、命中率が下がってしまうイメージです。

たとえば次のような例文では、AとBのどちらも「明日は雨がふりそうだ。」という風に訳すことができますが、実はAよりもBの方が雨が降る確率が低いのです。

<例文>

 A:It will rain tomorrow.
   明日は雨が降りそうだ。
 B:It would rain tomorrow.
   明日は雨が降りそうだ。

Aはほぼ100%の確率で雨が降るだろうという表現ですが、Bは確率でいうと90%、というように確率が下がってきます。雨が降らない可能性も出てきますので、より正確な表現をするならば、「雨が降るかもしれない」という意味の “It might rain tomorrow.”“It could rain tomorrow.” の方がよい場合もあるかもしれません。

このように、過去形になると確信度が下がるという現象は “should”、“could”、“might” など、どんな助動詞にも共通する特徴です。過去形になると、話している現在と話している内容との時間的な距離が開いてくるので、

 ・人との距離を作って丁寧な言い方にする
 ・現実とは遠い想像の話をする

といった新しいニュアンスの表現ができるようになります。

“Will” の場合、現在形では次のような意味を持っています。

 ・ 予定・意志(~するつもりだ)
 ・ 可能性・推量(~だろう)

“Will” が過去形の “would” になると、“will” がもともと持っていた意味の実現可能性が下がってくるので、予定や意志、可能性の確定度合いが下がります。それに伴って「丁寧なお願い」「仮定」という派生的な意味が加わります。また、「過去の習慣」という全く新しい意味も追加されます。

 ① 過去における確定度の低い予定・意志
 ② 確定度の低い可能性・推量
 ③ 過去の習慣
 ④ 仮定
 ⑤ 丁寧なお願い

①の「過去における確定度の低い予定・意志」というのは、過去についての文章中で過去の時点から見た未来のことを述べる使い方です。特に、間接話法という「誰かが話していた内容」を述べる文章でよく使われます。

<例文>

 She said she would come to the library.
 彼女は図書館に来るつもりだと言った。
 He asked if I would help her.
 彼は私に手伝ってもらえないかと言った.

②の「確定度の低い可能性・推量」には、過去のニュアンスはありません。現在時制の内容で、「~かもしれない」「~くらい」といった確実性の低いことを述べるときに使います。

<例文>

 A:How old is she?
 B:She would be 20 years old.  A:彼女は何歳ですか?
 B:20歳くらいかな。

“Will” は未来の予定を表す助動詞だと思われがちですが、じつは「物事の確実性がかなり高い」という意味も持っています。

<例文>

 He left here two hours ago. He will be at home now.
 彼は2時間前にここを出ました。今は家にいるはずです。

“Will” を使うと確実性や言い切りの度合いが強すぎると感じるときには、過去形の “would” を使うことで婉曲な表現にすることができます。

<例文>

 He left here two hours ago. He would be at home now.
 彼は2時間前にここを出ました。今はたぶん家にいると思います。

③の「過去の習慣」“would” に特有な使い方で、「(よく)~したものだ」と過去を振り返って述べる表現です。

<例文>

 We would talk about the wonders of the universe after school.
 私たちは放課後、宇宙の不思議について語り合ったものだ。

「過去の習慣」を表す “would”しばしば頻度を表す副詞や副詞句と共に使われます。

<例文>

 Occasionally, she would sing beautiful songs.
 時おり、彼女は美しい歌を歌っていた。
 She would always make a potato pie for us.
 彼女はいつも私たちのためにポテトパイを作ってくれていた。

仮定法のwould

助動詞が過去形になると、話している現在と話している内容との時間的な距離が開いてくるので、

 ・人との距離を作って丁寧な言い方にする
 ・現実とは遠い想像の話をする

といった表現ができるようになると先述しました。

この、「現実とは遠い想像の話をする」という性質を利用しているのが、「仮定法のwould」です。先述した ”would” の持つ意味①~⑤の、④(仮定)にあたります。

仮定法というのは、現実にはあり得ないような実現度の低い話をするための話法のことで、現在や未来の想像の話だとしても過去時制の動詞を使う事が特徴です。

<例文>

 If I were rich, I would live on a spaceship.
 もし私がお金持ちだったら、宇宙船で暮らしたい。

仮定法で過去形の “would” を使うのは過去の時制にしたいからではなく、現実と話の内容との心理的距離や実現度の低さを表現したいからなのです。“Would” が過去形だからといって、話の内容が過去のものだとは限らないので、注意してくださいね。

<例文>

 If I were a bird, I would fly around all day.
 もし私が鳥だったら、一日中飛んで回ってるだろうね。

丁寧さ・敬語を表すwould

助動詞が過去形になると、話している現在と話している内容との時間的な距離が開いてくることにより

 ・人との距離を作って丁寧な言い方にする
 ・現実とは遠い想像の話をする

といった表現ができるようになりますが、これらのうちの「人との距離を作って丁寧な言い方にする」という性質を利用しているのが「丁寧さ・敬語を表すwould」です。先述した “would” の持つ意味①~⑤の、⑤(丁寧なお願い)にあたります。

たとえば以下のように人に依頼をするとき、現在形の “will” ではなく過去形の “would” を用いる方が、婉曲的により丁寧に依頼することができます。

<例文>

 Will you make a copy of this document?
 この書類のコピーを作ってくれない?

 ↓ より丁寧

 Would you make a copy of this document?
 この書類のコピーを取ってもらえませんか。

“Would”“will” よりも実現度が低いので、「もしかしたらできないかもしれないけど、もしよければ~してもらえませんか?」といった「できない可能性」の前置きをおいてから人に依頼をするようなニュアンスになります。

またこの婉曲さを利用して、依頼だけでなく人にものを進めるときや意見を述べるときにも “would” を使うことで、ズバッと言い切らない、柔らかい表現にすることができます

<例文>

 I would call him.
 彼に電話しようかな。

この例文では、電話しようとは思っているけど、もしかしたらしないかもしれない、という実現度の低さが表現されています。もし上の例文を “will” で言いきってしまうと、かなり強めの意志や主張を感じる文章になります。

<例文>

 I will call him.
 私は絶対彼に電話するわ。

wouldを使った否定文

“Would” の否定文は、「~しようとしなかった」「~してくれなかった」というような意味を持ちます。何かしらの依頼や申し出に対して協力的でなく、意欲もないといったニュアンスです。

<例文>

 She would not help me.
 彼女は私を手伝おうとはしませんでした。
 He would not talk to me.
 彼は私に話しかけようとしませんでした。

“Will”“would” には、「~するつもりだ」という意志の意味があります。“Would” は過去形なので意志の強さは ”will” よりは弱くなるのですが、それでもやはり「意志」という意味を持ち続けていることには変わりありません。

「~するつもりだ」という意志を否定することによって、「~するつもりはない」という拒絶の表現になります。

<例文>

 I called him many times but he would not tell me anything.
 私は彼に何度も電話しましたが、彼は何も教えてくれませんでした。

まとめ

“Would” の意味や使い方はたくさんありますが、整理しながら順番に理解していくことでだんだん使いこなせるようになっていきます。

“Would” が使えるようになると英会話力も格段にアップします。ぜひ、日々の英語学習で実際に使いながら、習得していってくださいね。

 

nativecamp.net

nativecamp.net