TOEFL Juniorとは?リーディングのサンプル問題や受験メリット

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海外、特に英語圏の大学や大学院で学びたい人に必須のTOEFL。このTOEFLに「TOEFL Junior」というテストがあることをご存知ですか?

TOEFL Juniorは中高生が対象、世界65ケ国以上で活用されるようデザインされているため、学生たちは日本にいながら自分の英語力が世界ではどのようなレベルにあるのか明確に知ることができます。

さてTOEFL Juniorには、「リスニング」「文法・語彙」「リーディング」という3つのセクションがあります。

この記事では、この中からTOEFL Juniorのリーディングを取りあげます。

テストの概要、その内容などの紹介に加え、受験する際の準備としてサンプル問題を見ながら解説をします。テストを受けるメリットも紹介しますのでぜひご参考にしてください。

TOEFL Juniorの概要

TOEFLファミリーの中で、TOEFL Juniorは中級段階に当たるテストです。

TOEFLは世界基準と呼ばれるように、テストは世界最大の教育測定機関であるETSによって開発され、日本を含めた65ケ国以上で活用されています。だからこそ、世界においての自分の英語力を知ることができるのです。

テストでは「読む」「聞く」の英語2技能において、どれだけ英語を使えるか、その能力を測ります。TOEFL Juniorというネーミングからもご想像できる通り、対象は中高生です。

その題材は、対象の学生にとって身近である中学や高校の授業や友達との会話など、学校生活に沿ったものになっています。逆に言えば、TOEFL Juniorでは専門的な知識は問われません。

テストの内訳をみてみましょう。冒頭で述べたとおり、3セクションあります。問題数と所要時間もご参考にしてください。

リスニング(42問・約40分)
文法・語彙(42問・25分)
リーディング(42問・50分)

テスト形式は四択のマークシートで、公開テストの結果は英検のように合否ではなく、600~900の間でスコアを取得する形です。

また、スコアは中高生が留学を考えるときに指標として使われています。このため、繰り返し受験をする中で、個人の目標に向かってスコアを上げていくことができます。

TOEFL Juniorリーディングの概要

それでは3つのセクションのうち、リーディングについて話を進めていきましょう。オフィシャルサイトから、「測る力」と「内容・題材」を紹介します。

測る力

・文章の要旨をつかんで、リーディング文章全体の内容を理解できる。
・文章内で直接述べられている事実情報、主要な詳細情報、または補助的な詳細情報を特定できる。
・文章内で直接述べられている情報に基づいて、どの情報が正しいのかそうでないのか、または文章の中で述べられていないかを把握できる。
・対象となるリーディング文章の中で、書き手が情報を掲示している理由を特定できる。
・書き手が用いる間接的な表現の意図をつかむことができる。
・直接述べられていない文章の中で強く暗示されている考えや事実を理解できる。
・代名詞と指示の対象となっている語句(代名詞が指している言葉)の関係を特定できる。
・文脈から個々の語句の意味を理解できる。
・文章の中で重要な意味を含むフレーズを文脈から理解できる。

内容・題材

日常的なポスターやメモ、メール、図表、新聞・雑誌の記事から、また自然科学、社会科学、人文科学、芸術などアカデミックな文章から出題。

引用元:TOEFL Juniorオフィシャルサイト
https://gc-t.jp/about_test/junior_test/

リーディングですので文法、語彙、フレーズなどトータルでの読解力が求められます。

TOEFL Juniorから購入できる問題集などを利用することで遠回りをすることなく、試験のための練習をすることができます。

試験形式に慣れたり、練習問題を解いたり、実際の形式に乗っ取ったミニテストなど、公式問題集ならではの内容となっています。

「測る力」を読むと多少難しそうに感じるかもしれませんが、実際の問題を見る方が試験内容が分かりやすい場合があります。次ではサンプルテストから具体的な問い、そして解答をチェックしていきましょう。


ここで少し余談!

下記記事では、TOEFLに向けてどのように勉強すれば良いかをご紹介しています!正しい勉強法を押さえていきましょう♪

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TOEFL Juniorリーディングのサンプルテスト

さっそく、サンプルテストからパッセージの一部を読んでみましょう。このパッセージを読み、四択で解答していくことになります。

“Did you see that?” Joe said to his friend Bill. “You’re a great shooter!”
Bill caught the basketball and bounced it before throwing it again. The ball flew into the net. “Bill, you never miss!” Joe said admiringly. “Unless I’m in a real game,” Bill complained. “Then I miss it all the time.”

Joe knew that Bill was right. Bill performed much better when he was having fun with Joe in the school yard than he did when he was playing for the school team in front of a large crowd.

“Maybe you just need to practice more,” Joe suggested. “But I practice all the time with you!” Bill objected. He shook his head. “I just can’t play well when people are watching me.” “You play well when I’m watching,” Joe pointed out. “That’s because I’ve known you since we were five years old,” Bill said with a smile. “I’m just not comfortable playing when other people are around.” Joe nodded and understood, but he also had an idea.

この後にも続きがありますが、ここまで読んでみていかがでしょうか?

登場人物はJoeとBill、Billがバスケットボールでシュートをキメたところからシーンが始まっています。

気持ちよくシュートをキメるビルですが、 “Unless I’m in a real game,”(実際のゲームに参加してない限りだよね)と少し自虐気味のリアクションをとります。Unlessは「~でない限り」という意味の接続詞で、それ以降を肯定文にしますが全体の意味は否定のような形になります。

実際のゲームではうまくプレイできず、なぜジョーといるときにはいくつものシュートをキメられるのでしょう?

それでは、設問をみていきます。

The word performed is closest in meaning to ().
(A) acted
(B) played
(C) moved
(D) changed

performedと一番近い意味を持つ言葉を選ぶ問題です。

パッセージの文章に戻ってみます。

Joe knew that Bill was right. Bill performed much better when he was having fun with Joe in the school yard than he did when he was playing for the school team in front of a large crowd.

ジョーはビルが正しいと知っていた。ビルは大勢の前でスクールチームのためにプレイしていたときよりも、校庭でジョーと楽しんでいたときのほうがはるかに優れたパフォーマンスをした。


performは「する・行なう・演じる」という意味ですが、ビルは何を”行なった”のでしょう。答えはもちろん、バスケットボールですね。ここでは、ビルがバスケットをプレイするときのパフォーマンスについて会話をしています。

ということで解答は「(B) played」ということになります。

文脈が分かっていること、またスポーツはplay football, play baseball, play golfなどplay ○○という典型的なパターンを知っていれば、正しい選択ができるでしょう。

もう1問、みてみましょう。

Why does Bill play well when Joe is watching him?
(A) He is comfortable with Joe.
(B) Joe tells him how to play better.
(C) He does not know that Joe is there.
(D) He wants to prove to Joe that he is a good player.

「なぜ、ビルはジョーが見ているときに、より良いプレイをするのですか?」という問いです。この答えはビル自らが答えています。

That’s because I’ve known you since we were five years old,” Bill said with a smile. “I’m just not comfortable playing when other people are around.
「それは僕たちが5歳から知ってる仲だからさ。」ビルが笑顔で言います。「他の人がいるとき、プレイするのってどうにも心地よくないんだ。」

恥ずかしがり屋なのか、目立ちたくないのか、ジョーは大勢の前でパフォーマンスすることが苦手のようです。

しかし、5歳から知っているジョーは別。そんな人って多いのではないでしょうか?ということは、、、解答は「(A) He is comfortable with Joe.」です。

ここではcomfortableという単語がキーとなっています。文章ではnot comfortable、解答の選択肢ではcomfortableとなっているところに引っかからないように読み込みましょう。

ジョーとの良い関係が表わされている選択肢ということです。気心のしれたジョーの前であれば、ビルはシュート連発など伸び伸びと良いプレイができるのです。

TOEFL Juniorリーディングの設問やそのパターンのイメージができたでしょうか?

TOEFL Juniorを受けるメリットとは?

最後に、TOEFL Juniorを受けるメリットについて紹介します。

中高生の英語学習のモチベーションアップ

英語の学習を継続するための目標にすることができます。

合否でない結果は、スコアを少しづつ伸ばすために、またスコアアップの結果による達成感や満足感を得ることで継続学習をバックアップします。

留学を考えている場合にスコアが指標になる

中高生が留学を考えるときにTOEFL Juniorのスコアを持っていると指標になります。

海外のボーディングスクールなどが合否を判断するのにこのスコアがとても有効です。

TOEFL iBTへ移行しやすい

中高生のうちからTOEFLのテストに慣れるということは、TOEFL iBTへの移行がしやすいということになります。

必要とされるTOEFL iBTのスコアを取得していれば、海外だけでなく国内の大学・大学院合格に有利になるケースがあります。


ここでまた少し余談!

下記記事では、リーディング力を向上するための勉強法をご紹介しています!レベル別に解説していますので、自分に合った学習法方法を見つけてくださいね♪

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TOEFL JUNIORのリーディング解説まとめ

中高生のためのTOEFLが「TOEFL Junior」です。

グローバルな将来を視野に入れている学生には大変おすすめのテストになります。TOEFL iBTのための準備を急に始めるよりも、学生はまずTOEFL Juniorの受験を考えてみてはいかがでしょうか?