英語のif節って何?初心者からわかる徹底解説!

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中学校でも高校でも出てきたifという接続詞、これって一体どうやって使うのか覚えていますか?

英会話を始める上では外せない文法になってくるので、ここでおさらいしておきましょう。自分が使う場面も多々ありますし、英会話の先生が使う場面もあるので最低限リスニングをしてわかるようにしておかなくてはなりません。

それでは、基礎から上級まで徐々に難易度を上げていくのでついてきてくださいね。

if節は「もし~なら」という仮定の話を表すもの

if節とはなんぞやという話ですが、まずはとりあえず「もし~なら」という仮定の意味を表す時に使うものと覚えておきましょう。



これが基本になり、土台となって応用になっていきます。英文法では、仮定の話なのでそのまま「仮定法」と呼びます。例文を見た方がわかりやすいと思うので、以下で早速ニュアンスを掴んでみましょう。

If it rains, the grass gets wet. 
「もし雨が降れば芝が濡れる。」

こんな感じで、ifの後に「もし~なら」の内容を入れます。そして、文が終わればコンマで区切り、新しい文章を主語+動詞~と続けます。ちなみに、このifは文頭ではなく文中に来ることもあります。

The grass gets wet if it rains,
「もし雨が降れば芝が濡れる。」

どうでしょう。これはif節が後に来ただけで、意味は何ら変わりません。中学英語でも日本語訳は一つになっています。



ただ、細かい点で違いがあるのですが、上記の例文と違うところに気付いたでしょうか。実はこの文にはコンマがありません。ifが文中に来る時には、どこで文が区切れているかifの場所でわかるためコンマをつけないのです。

これは、中学英語の場合語句並び替え問題でよく出る問題です。コンマのあるなしを確認することで、ifがどこに来るのかを判別するのです。そうすればどちらでも良い答えが一つに絞られ、大人が添削しやすいのです。

If節はifの後ろから訳すとキレイになると教えられます。そしてこれは「~な時」を表す接続詞、whenと全く同じ用法です。

未来形なのにif節ではwillを使わない!

基本のif節がわかったところで、ここからは多くの人がひっかかるif節の未来形について見ていきましょう。

基本的にif節の訳が「もし~なら」というのであれば、未来形と深いかかわりがあると思いませんか?



文中には未来を表す助動詞、willか、もしくはbe going to~が入るのではないかと思った人もいるでしょう。ところが、if節では未来形を使いません!例外があるので絶対とは言えませんが、よくある例文が以下になります。

We’ll stay at home if it rains tomorrow.
「もし明日雨が降ったら、私たちは家にいるだろう。」

ちょっと堅苦しい訳ですが、あえてこのままにしました。

これだと、「もし~なら」の部分に明らかに未来を表す「明日」という言葉が入っているので、本来なら未来形にしなければいけませんよね。しかし、例文の動詞は原型になっています。

この形は、公立中学であればサラッと触れるにとどまり、詳しくは高校で解説されます。

しかし、あまりにもミスをしがちな代表的なものなので、これに未来形を付けてしまう人は明らかに勉強不足と言われます。突っ込んで文法的な解説をするよりは、無条件にif節には未来形を使わないと覚えた方が、英会話的には早く上達するでしょう。

願望を表したい時にもif節が便利に使える!

「もし宝くじが当たったら車を買うのになあ。」、「もし絵が上手かったら画家になるのに。」

皆さんは、こんな風に現実ではない仮定の話をすることはありませんか?

願望として願ったり、けれど叶うとは思っていなかったり。こんな話を英語でするにはどのように表現すれば良いのでしょうか。解説より先に例文を見てしまいましょう!

If I had money, I could buy the latest iPhone.
「もしもお金があったら、最新のiPhoneを買えるのに」

どうでしょう。しっくりきますか?それとも変な感じがしますか?

この文法のことは、「仮定法過去」と言います。一応公式があるので覚えた方が早いですね。

「If+主語+動詞の過去形, 主語+would(should / could / mightなど)+動詞の原形」

ちょっと長いものの、長くしている原因は全て助動詞です。意味に合わせて変えられるよということですね。

これを完全に覚えないことにはいつまで経っても正しい文を言えるようにはなりません。少し厄介ですが頑張って覚えましょう。それが定着してくれば、口をついて自然に言えるようになります。

上記の例文、If I had money, I could buy the latest iPhone. 「もしお金があったら、最新のiPhoneを買えるのに」は、本当はお金がないのですよね。この現実とは異なる状態、仮定の状態を表すのにif節で過去形を使います。それに合わせて、次に来る文章の助動詞も過去形にします。

過去の事実に反する仮定にもif節を使う

さて、ここからはさらに難しい「仮定法過去完了」というものです。

If I had had money, I could have bought the latest iPhone.
「もしお金を持っていたなら、最新のiPhoneを買えたのに」

先ほど仮定法過去で紹介した例文を仮定法過去完了に変えてみました。どこがどう違いますか?



まず、if節の方ではhadが入っているところが違いますよね。また、その後の文章では助動詞が過去形なのは変わりませんが、その後にhaveが入っています。これを公式にしてみると以下のようになります。

「If+主語+had+過去分詞, 主語+would(should / could / mightなど)+ have+過去分詞」

やっぱり長くて、しかも仮定法過去の公式と似ているため混同してしまいそうで難しいですよね。けれど、やはりこれも公式を暗記してしまわないことにはどうしようもありません。ここは数学と同じですね。この形さえ覚えたら、日本語の意味から英文が作れるようになります。

If I had had money, I could have bought the latest iPhone.
「もしお金を持っていたなら、最新のiPhoneを買えたのに」

この例文は、過去のある時点で本当はお金を持っていなかったことを示しています。持っていなかった結果として最新のiPhoneが買えなかった、そんな意味を表しています。

持っていなかったという否定の事実と反するのに否定形を使わない、そんな時にこの公式を使うのです。難しいと感じると思いますが、英語を母語とする人からすれば当然当たり前のものなのであとは慣れていくしかありません。

仮定法に未来まで出てきたらどうすればいい?

仮定法の過去や過去完了を見て来ましたが、ここで時制を変えて未来へ行ってみましょう。もうお腹いっぱいかもしれませんが、実は「仮定法未来」なんて文法もあるんです。これも高校で習います。では例文を見てみましょう。

If it was to be fine tomorrow, they would play baseball.
「もしも明日晴れるなら、彼らは野球をするだろう」

これもなんだか先に紹介したif節に似ている気がしますね。動詞が過去形だったり、その次の文にある助動詞が過去形だったり。けれど、やはりちょっとずつ違います。この公式は以下になるのでこれもしっかりと暗記してくださいね。

「If+主語+were to+動詞の原形」を使って「もしも〜」

この形が来たら、仮定の話をしているものの、そうなる確率は非常に低いと思ってください。

だからこの例文の訳のニュアンスとしては、「晴れることはないだろうけどもし晴れるなら」といった意味合いが込められています。

同じ日本語訳で違う公式を使うのであれば、以下のような例文を使うこともできます。

If it should be fine tomorrow, they would play baseball.
「万一、明日晴れるなら、彼らは野球をするだろう」

これに使われている公式は以下です。
「If+主語+should+動詞の原形, 主語+would(could / should / might)+動詞の原形」

この形もよく出ますし、意味が同じなので上の公式とセットで覚えてしまいましょう。これも起こる可能性は低い時に使うので、日本語訳が「万一~」となっている場合もあります。


ここで少し余談!

皆さま、英会話で必要なマナーをご存知ですか??下記記事で大事なマナーやルールをご紹介しているのでぜひ参考にしてください♪♪

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仮定法をもっとシンプルに捉えると…?

ここまで、かなり難しくてややこしい文法を見て来ました。公式もこれまでになく覚えにくかったと思います。



もし、公式や訳にとらわれずもっとシンプルに仮定法、if節を捉えるならば、それはこんな感じになるのではないでしょうか。

「現実と異なることを表すために、時制をずらして距離を作っている」

仮定とは、現実とは異なることを指します。その時、英語では時制をずらすことで距離を作り、現実とは離れていることなんですよと知らせるのです。もっと他の方法で距離を取れなかったのかとツッコミたくなるかもしれませんが、これが英文法です。

この考えを踏まえた上で、上記の例文を再度見てみるとまた違う見方ができるかもしれません。

英会話でスッと出すには難しいレベルですが、一度身につければ自転車の乗り方のようになかなか忘れなくなります。それまでが難しいのはどの文法でも同じことでしょう。

始めから自分の言いたいことをif節に組み込んで言おうと思うと難易度はマックスなので、まずは例文を暗記するところから始めましょう。そうして口を、耳を、目を慣らせば、単語を変えて文を作る時に間違っていると違和感に気付けるようになります。

TOEICなど、英語の読み書きに特化した試験を受験する際には公式の暗記は必要不可欠ですが、英会話を重視するのであれば音で覚えるのも一つです。

公式をいちいち頭の中に思い起こして、そこに正しい単語を入れていくと会話はとても遅くなってしまいますからね。


ここでまた少し余談!

下記記事では、「全て」を意味する「all」と「every」の違いについてご紹介しています!ニュアンスが似ていて混乱しやすい表現なので、使い方を間違えないようにしっかり押さえていきましょう♪♪

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まとめ

If節の使い方、いかがでしたか?

ちょっと難しかったと思いますが、これは他の文法と同じでややこしくても慣れていくしかありません。

それに時間がかかるところですが、マスターすれば色々なことが言えるようになって幅広い会話ができるはずです。

ある程度のところまで覚えたら、あまり文法チックに考えすぎずに感覚で行くのも英会話のコツです。スムーズに言葉を紡ぎだすためにはその感覚も必要で、それが養えたころにはきっと上級者レベルになっていることでしょう。