「言葉足らず」の英語表現を例文と合わせてご紹介♪♪

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日本語ではよく使う言葉でも、英語では決まった単語がない場合はよくあります。そんな時には文脈から伝えたいことを探ってより適切な英文にしていくものです。

今回注目するのは「言葉足らず」という表現です。

どちらかというと日常生活よりはビジネスメール内などで使われる言葉ではないでしょうか。説明不足により相手に正しい意図が伝わらなかった時などに使いますよね。

しかし、英語で表現しようと思うと辞書に載っていなかったりして困るものです。ここでは例文を紹介しつつ、どんな言い方をするのが適切かを解説します。

説明不足だったと言いたい時に使える例文

「言葉足らず」とは、自分の説明が不足していた時に使います。以下のような例文を覚えておくといざという時に役立つでしょう。

・I didn't explain it enough.
「私が十分な説明をしませんでした。」

これに、謝罪表現であるI’m sorry.を追加して謝ることもできます。

この例文には「言葉足らず」という意味があるものの、そのイディオムのような決まり文句や単語はありません。
よって、ここでは「説明する」という意味の動詞explainと、「十分な」という意味を持つenoughの2つを使って「言葉足らず」という意味を作っています。


直訳すれば、「私はそれを十分に説明しませんでした。」となります。itは相手が理解できなかったことをざっくりと指すので、例文をそのまま覚えてしまっても良いでしょう。

・I probably misled you by expressing my opinion without giving it much thought.
「あまり考えずに発言してしまってあなたに誤解を与えてしまったようです。」


こちらの表現はよりフォーマルな言い方で、誤解を与えたことと、その原因を述べている例文です。最初にI probably misled youと「あなたに誤解を与えてしまった」と述べ、その後にbyを使って何によって誤解を与えたのかを追加していきます。

ここでは、express one's opinion 「意見を述べる」というイディオムを使っています。expressは「表現する」という意味合いで使われ、opinionは「意見」という意味になるので直訳すれば「誰々の意見を表現する」となります。

また、without giving it much thought とは「それをあまり考えずに」という意味です。「~なしに」という意味を持つwithoutは前置詞なので、その後に動詞を置くなら~ingという形になります。だからgivingとなっているのですね。
thoughtは名詞として使うなら「考え」という意味です。動詞のthinkの過去形と過去分詞系ですが、文章から位置的に動詞でないことはわかります。


ここまでを考えると、without giving it much thoughtは直訳すれば「それにたくさんの考えを与えることなく」となります。語彙力だけでなく文法力もないとなかなか言えない言い回しですが、ここで自然に使えるよう暗記してしまうのもアリです。

・We are sorry; we should have explained it to you more clearly.
「あなたにより詳しく説明すべきでした。謝罪致します。」

こちらの表現は、先ほど例文で紹介した「説明する」という動詞のexplainが入っています。その後には、「十分な」と表すenoughの代わりにmore clearlyという単語が入っています。「もっと明確に」という意味なので、どちらか好きな方を使えます。

また、この例文でhave explainedという現在完了形が入っています。助動詞であるshouldと一緒に使われることも多いので丸っと覚えてしまうのが早いでしょう。助動詞を含む現在完了形は高校レベルとなります。

やはり硬い表現になってくるとアドリブで単語をジェスチャーを交えて言うだけではかなわなくなってくるので、文法力の底上げも必要です。

ちなみに、例文を見た時に今までの文と違って主語がIからWeに変わっていたことに気が付きましたか?どちらでも良いのですが、細かく言えば違ったニュアンスが入っています。

Iは、自分が言葉足らずで相手に迷惑をかけてしまったという時に使うもので、Weは会社や自分以外の人が言葉足らずだった時に使うものです。

会社全体の責任として言うなら、自分は悪くなくても謝らなければならない時がありますよね。そんな時にはWeを使うのです。このニュアンスが身につけば、意識せずとも自然と口をついて出てくるはずです。

・I apologize to you for my lack of words.

こちらは後に紹介する謝罪表現を含んだ例文なので、その部分は以下に記します。先に動詞で謝罪をしますと言っておき、その後にmy lack of wordsと続けています。「足りない」という意味を持つlackと、「単語」という意味のwordsを使って「私の単語が足りない」と表現しています。


つまりは、「言葉が足りなかった」という訳になるわけです。この時、wordは複数形にすることに注意しましょう。説明をする際、たった1語を言い忘れただけで相手に迷惑をかけたり誤解をさせたりすることはほぼないからです。ほとんどの場合はコミュニケーション不足や伝え忘れによる「言葉足らず」となるので、複数形にしておく方が自然です。

謝罪する時に使える表現

「言葉足らず」という表現を使う時には割とフォーマルで、かつ謝罪表現がくっつく傾向にあります。ということは、同時に謝罪する際の言葉も覚えておいた方が良いですよね。

I’m sorry. 以外に使える謝罪表現にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

・I apologize for causing you any trouble.
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」


「謝罪する」という動詞、apologize(イギリス英語ではapologise)は色んなところで使えます。sorry以外の謝罪表現として一番使いやすくメジャーと言っても良いでしょう。

この例文では、同時の後に前置詞forを入れて何について誤っているのかを追加しています。日本語での「ご迷惑」という表現はtroubleとなっています。

・I apologize for the delay in replying to your email.
「お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。」


これはメールの返信が遅れてしまった時に使うフォーマルな表現です。普段の仕事で英語での会話はないものの、海外とのメールのやりとりはあるという場合には是非覚えておきたいものです。


その前にメールの返信はしっかりしないといけません。もしかしたら相手から送られてきたメールにこの文章が書いてあるかもしれないので、自分は使わなくとも相手から使われた時にどんな意味であるか辞書を引かずに理解できるようにしておきましょう。

こちらも前の例文と同じく「謝罪する」という動詞のapologizeが使われていて、その後にforが続くところまでは同じです。これらはよく使われるのでセットで覚えておきましょう。言葉足らずだったことを伝える文章の前に追加すれば謝罪の気持ちも相手に伝えられます。

・My apologies for the delay in replying to your email.
「お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。」

こちらの例文は前の例文と全く同じ意味ですが、少し表現が違います。異なっているのは、「謝罪する」という動詞のapologizeを使っているか、それとも「謝罪」という名詞のapologyを使っているかというところです。


こちらの例文の方が、英語の格となる「主語+動詞」という形がないので理解しにくいかもしれません。これだと動詞がないため、意味をとらえにくいでしょう。しかし、自分では文の構築はできずとも、謝るという意味が伝われば理解できます。こんな言い方もあるのかというくらいで見ておきましょう。


ここで少し余談!

皆さん「OK」という言葉を日常的に使っていると思いますが、「OK」の由来を知っている方は少ないのではないのでしょうか?下記記事で詳しくご紹介しているので、ぜひ参考にしてく下さい♪♪

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「字余り」や「字足らず」という表現は英語にあるの?

「言葉足らず」という表現については見て来ましたが、それと似た意味である「字足らず」、その逆の意味の「字余り」といった表現は英語でどう言うのでしょうか。

そもそも「字余り」や「字足らず」という言葉は、俳句や和歌など、日本の文化の中で使われる表現であることから、海外ではあまり理解されません。

英語で詩を書いているネイティブスピーカーなら韻を踏むことは意識するでしょうけれど、「字余り」や「字足らず」という感覚はないのかもしれません。そのため、英語ではかなり日本に関係するものとして紹介されることがあります。

例えば辞書で「字余り」と「字足らず」を引いてみるとこんな結果になります。

・hypermeter; excess syllables in haiku、waka、etc.
「字余り」

・waka、haiku、etc. with insufficient syllables
「字足らず」

どちらも俳句と和歌という単語が入っていることがわかります。つまり、「字余り」、「字足らず」を英語で使う時には、俳句や和歌を説明する時などのかなり限定的なシチュエーションになることが予想されます。

余計な、余った言葉なのか、それとも不足した言葉なのか、それを言い表しても俳句や和歌の原理や、そもそもの日本語の仕組みを説明しなければ理解は少し難しいかもしれません。そこで、以下に俳句や川柳に関連する例文を紹介しましょう。

・There are other works that do not fit into the 5-7-5 form, such as those with less than the fixed number of syllables and those with overlapping verses.
「そのほか字足らず、句またがりなど5・7・5定型に収まらない作品もある。」

こちらの例文の中では、「字足らず」はless than the fixed number of syllablesと表現されています。「より少なく」という意味のless、比較級で使う「~より」という意味のthanを使い、「~よりもっと少ない」という意味を付与しています。

・Therefore, as long as it is read in a singsong manner the poem doesn't essentially seem to have 'extra syllables or insufficient syllables,' even if it doesn't consist of lines with five and seven syllables.
「すなわち、節にのっていれば、五音・七音以外の音節数であっても実質的には『字余り・字足らず』ではない。」


こちらでは強調を表すマークを使って、「字余り」、「字足らず」を'extra syllables or insufficient syllables,'と表現していますね。辞書と似ていますが、「字余り」の方はextraが使われています。

ここでまた少し余談!

下記記事では、「さすがだね!」の英語表現をご紹介しています!ぜひ英語学習に役立ててください♪♪

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まとめ

さて、「言葉足らず」や謝罪表現、「字余り」、「字足らず」といった英語表現を見て来ましたが、いかがでしたか?

言葉足らずで相手を困らせた場合にはビジネスで使えるような表現を学んでおいた方が相手の怒りも静まるでしょうし、仕事がスムーズに進んだり、人間関係が悪化しないため重宝する例文となるでしょう。

英会話で使うとしたら仕事をしているというシチュエーションの中で使用することが多いのですが、ここで覚えた表現を使って先生を驚かせてみるのも楽しいですよ。
「字余り」や「字足らず」は日本文化に接するものなので、外国人に日本の伝統を伝える時に言えるようにしておくと良いでしょう。