スマートフォンが普及し、誰しもがいつでもどこでもインターネットを使えるようになりました。
レストランやカフェを見つけたり、料理のレシピを探したりなど、ありとあらゆることを検索するのに今や欠かせない存在です。
英語学習をされている方であれば、英単語の意味や文法の用法を、インターネットを使って調べたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
インターネットを使って自分で調べられることがあまりにも多いので、何か質問をされたときに、
「ググれ」と思ったり、言ってしまったりということもあるでしょう。
もちろんこのことは、日本人だけではなく、他の国々の人たちも同じように感じています。
もともとは「ネット検索しろ」という命令形が、「ググれ」という形になったことは多くの人がご存知だと思いますが、英語でも同じような言い方があるのでしょうか?
今回は、「ググれ」の英語表現や、由来などをご紹介したいと思います!
「ググれ」って英語でなんて言う?
結論から言うと、「ググれ」という言い方は日本語だけではなく、英語にもあります。
聞いたことがない方にとっては、「そういう使い方ができるの?」と、驚きの発見があるかもしれませんよ!
「ググれ」の英語表現
「ググれ」は英語で言うと、 Google it. です。
「え?」と思った方もいるかもしれませんが、本当です。
発音も「グーグレッ」のようになるので、日本語とほとんど同じと言っても過言ではありません。
文法の話になりますが、「ググれ」というのはいわゆる「命令形」です。
英語の命令形は「動詞から始める」のが文法上のルールなので、この場合だと「Google」が動詞になります。
「Google」は会社名、もしくは検索エンジンの名前です。
そのため、なぜ名詞が動詞として使われているのか疑問に思う方もいるでしょう。
実は、英語の名詞の中には、動詞として使うのが一般化されている単語が多く存在します。
また、「動詞」という単語は英語で「verb」ですが、名詞を動詞化して使うことを「verbification」や「verbing」と言ったりもします。
そのため、「Google」という単語は、名詞だけではなく、「ググる」という動詞でも使えるというのが一般的な認識です。
例えば、「それをググりました」という過去形の文章であれば、 「I googled it.」 という形にできますし、「今ググっています」という進行形の文章であれば、 「I'm googling it.」 という形にすることができます。
ちなみに、チャットアプリのLINEも同じように使えます。
よく「後でLINEするね」というフレーズが聞かれますが、英語だと「I'll LINE you later.」というように、「LINE」を「LINEする」という動詞で使えます。
また、Twitterの投稿は名詞だと「tweet」と言いますが、動詞の「ツイートする」も「tweet」が使えます。
ただし、名詞の動詞化について、英文添削システムを提供する「grammarly」のブログ記事「What Is Verbing?」に以下の文言があります。
"Be careful about verbing in very formal contexts, especially when there is already a common verb that would convey your meaning. Some people find verbing annoying."
フォーマルな文脈の中で、特にあなたが意味するものを伝える一般的な動詞がすでにある場合、動詞化については気をつけましょう。苛立ちを覚える人たちもいます。
(grammarly blogより英文引用)
上記のことから、動詞化する場合は、話す相手やシチュエーションを考えて使うようにしましょう。
ここで少し余談!
話はそれますが…ドッキリって英語でどう表現するの?そんな記事を載せておきますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
「ググれ」に似た表現
「ググれ」の英語表現は、必ずしも「Google it.」だけではありません。
ここでは、「ググれ」の他の英語表現をいくつかご紹介します。
Look it up on Google.
「look up」にはいくつかの意味がありますが、その中の1つが「調べる」という意味です。
句動詞(動詞+副詞)なので、代名詞を使う場合は動詞と副詞の間に挟むのが文法上のルールなので、「look it up」という形になります。
また、「(サイト名)上で」という表現をするときは「on サイト名」という形になります。
ググるということは、Google上で検索するということなので、「on Google」となります。
ちなみに、「look up」には、他にも「見上げる」「尊敬する」「良くなる」といった意味があるので、一緒に覚えておきましょう。
Do a Google search.
この表現は直訳すると「Google検索をしなさい」になります。
「search」には「検索する」という意味の動詞と、「検索」という意味の名詞があります。この場合はすでに動詞「do」が使われていることから、名詞として使われていることがわかります。
Do an internet search.
この表現は「Do a Google search」とほぼ同じで、「ネット検索しなさい」という意味になります。
人によって使用している検索エンジンは異なりますが、世界中の多くの人がGoogleを使っているので、「ネット検索=ググる」という点で言えば、これも類似表現と言えるでしょう。
Search for it on Google.
これは「Look it up on Google」とほぼ同じです。
「search」から始まっている命令形なので、「検索する」という動詞として使われています。
「〜を検索する」は「search for 〜」という形になります。
「for」を忘れている英語学習者の方が多いので、気をつけましょう。
またまた少し余談!
イディオムって実際なに?そんな風に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回はそんなイディオムに関して、効率的な覚え方を紹介している記事を載せておきます!気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
「ググれ」に関する英語例文
ここでは「ググれ」の英語表現の使い方がイメージできるような英語例文を少しだけご紹介します。
1
A: What does "A.K.A" mean?
「A.K.A」ってどういう意味ですか?
B: Google it!!
ググれ!
2
A: How should I study English?
どうやって英語を勉強したら良いでしょうか?
B: You should Google it first.
まずはググったら良いですよ。
3
A: Make a graph in EXCEL.
エクセルでグラフを作ってください。
B: How? I don't know how to do that.
どうやってですか?やり方を知りません。
A: Google it.
ググれ!
4
A: I don't know how to grow vegetables.
野菜の育て方はわかりません。
B: Let's look it up on Google.
Googleで調べてみましょう。
5
A: I walked around there a lot to find a nice cafe.
素敵なカフェを見つけるためにそこをたくさん歩き回りました。
B: You should've done a Google search first.
最初にググるべきでしたね。
※should have 過去分詞 〜すべきでした
6
A: How do I delete my Instagram account?
Instagramのアカウント削除はどうすればいいですか?
B: Did you google it?
ググりましたか?
「ググれ」や「ググる」の由来
「Googleで検索する」を、「Google」という動詞で表現し始めた起源と言われているのが、Googleがまだ一般的に知られていなかった頃、Googleを立ち上げたライジーヘイリー氏がとある友人に送った「Have fun and keep googling」というメッセージだとされています。
そこから、次第にGoogleが検索エンジンの主役となっていき、動詞として使うネットユーザーが増えていき、今日では一般的となりました。
なお、Oxford English Dictionaryにも掲載されています。
ちなみに、日本語国語辞典の広辞苑の改訂が、2018年に10年ぶりに行われましたが、「ググる」は掲載されませんでした。
日本ではいつ頃から「ググる」という言葉が使われ始めたかは定かではありませんが、例えば現在30代の方であれば、インターネットが普及し始めた頃はヤフーで検索していたのに、気付いたらみんながGoogleで検索するようになり、いつの間にか「ググる」という言葉を使い始めたという方が多いでしょう。
前述したように、Googleで検索すると調べたいものの情報は大抵手に入ることから、自分でググらないですぐ人に聞いてしまう人に対して言う「ググれ」という言葉が生まれました。
また、「ググレカス」や、その頭文字を取った「ggrks」といったネット用語も生まれました。
元々は、Googleで検索することを「ググる」と言っていましたが、現在では検索エンジンに関わらず、インターネットで検索することを「ググる」という人が多いようです。
まとめ
では今回の記事のまとめです!
・「ググれ」は英語で「Google it.」
・他にも「Look it up on Google.」「Do a Google search.」「Do an internet search.」「Search for it on Google.」のように表現できる
・「ググる」の起源は、Googleを立ち上げたライジーヘイリー氏が友人に送った「Have fun and keep googling.」とされている
いかがでしたでしょうか?日常会話でよく出てくるので、ネット検索の話になったらぜひ積極的に使ってみてください。
今回はGoogle検索についてでしたが、英語では他にも様々な名詞が動詞化されて使われています。
興味がある方は、まずは「tweet」や「Instagram」、「Youtube」などから調べてみましょう!

◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!