最終更新日:2019-06-23
気温が下がってくると嬉しいのが鍋。
日本の冬と言えば鍋です。
そこで、この記事では鍋にフォーカスし、鍋を英語で何というのか、英語で鍋をどう説明するのか、人気の鍋事情などについて詳しくご紹介します。
鍋の種類ごとの材料、その説明についても説明しますので、外国人と鍋を囲んで文化交流できるようぜひご参考にしてくださいね。
鍋といえば、いろいろな具材を入れた寄せ鍋、素材の味を活かした水炊き、トマト鍋、鴨鍋、ホルモンを入れるモツ鍋など、そのレシピの種類の多さも嬉しいですね。
東京では、ドジョウ鍋も有名です。これは、池波正太郎の世界ですね。
みんなでわいわい鍋をつつけばエンターテイメントになりますし、体はポカポカ、ヘルシーということで冬の和食料理の定番です。
魚、肉、野菜、どんな食材でも使えて栄養バランスも良い、そして、調理が簡単なのも魅力です。
外食としても、鍋の食べ放題があるお店がたくさんあり、人気のほどが伺えます。
日本では鍋はどの家庭でも定番であり家庭料理の一つですが、欧米でもアジアでも鍋を使った料理は多くあります。
例えば、フランスのブイヤベース、ポルトガルのカタプラーナ、韓国のチゲ鍋そして中国の火鍋などなど。
ただし、日本の鍋が冬に最も食べられるのと違い、海外の鍋は年間通して食べられているようです。
日本食を大好きな外国人、とても多いですね。
日本食が好きだから日本に興味を持ち始めた外国人もかなりいます。
お寿司、ラーメン、豆腐、天ぷら、しゃぶしゃぶなど、和食は世界に誇る日本の文化です。
2013年には、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されニュースになりました。
さて、それではそんな日本の「鍋」を英語で説明していきましょう!
鍋は英語で何という?ー調理器具編
さて、まずは調理器具としての「鍋」について、英語でどう言うのかご紹介しましょう。
・底の深い鍋 pot
・底の浅い鍋 pan
他に、鍋料理に使うその他の調理器具も見てみましょう。
・包丁 knife
・まな板 cutting board
・おたま ladle
このように見てみると、鍋料理は調理器具も少ないことが分かりますね。
鍋は英語で何という?ー鍋料理編
まずは、鍋に関する単語を英語にするとどうなるか確認していきましょう。
鍋料理を外国人に伝えるとき、どんな言葉があるのでしょう。
いわゆる日本の鍋という食事を知らない外国人にとってどういった表現が適しているか、また鍋のことを想像できるように伝えたいですね。
煮込み料理というところがポイントになります。
いくつか挙げてみます。
・Japanese hot pot dish
・Stew
・Casserole
鍋には調理用のための鍋がもちろん必要ですが、その深さによって呼び方が違います。
・底の深い鍋・両手鍋 pot
・底の浅い鍋・片手鍋 pan
素材をみても様々な種類の鍋があります。
・圧力鍋 pressure cooker
・銅製の鍋 copper pot
・中華鍋 wok
そして忘れてはならないものに、「調理器具」があります。
鍋料理に使うその他の調理器具も見てみましょう。
・包丁 knife
・まな板 cutting board
・おたま ladle
・鍋の蓋 lid
このように見てみると、鍋料理は調理器具も少ないことが分かりますね。
それでは、さっそく鍋料理について説明していきましょう。
外国人に「鍋」を説明しよう
外国人に鍋を説明するときは「ポット料理/Hot pot」という表現がピンとくるでしょう。
鍋は魚、肉、野菜などの食材を食卓で煮込みながら食するものです。
この「煮込む」はcook, stewを使います。
食材を用意するところから食べるところまで、英語の例文フレーズで説明してみましょう。
Nabe is a Japanese cuisine which is similar to stew.
(鍋はシチューに近い日本料理です。)
※海外には日本の鍋と全く同じレシピはないため、similar to (似ている・近い)という表現を使うと便利です。
People started eating nabe in the Edo period which dated back to the 17th century.
(17世紀から始まった江戸時代に、鍋が食べられ始めました。)
Nabe is the most popular menu in winter.
(鍋は冬にとても人気のメニューです。)
Nabe is a cuisine that you put assorted ingredients into a single pot and cook all at the same time.
(鍋はいろいろな食材を一つの鍋で調理する料理です。)
※all at the same time (すべて同時に)を使うことで、様々な素材を一緒に調理するということを表現できています。
A number of people eat together from a single pot.
(一つの鍋から何人かで一緒に食べます。)
Firstly, you cut ingredients such as fish, meat, and vegetables into bite-size pieces.
(まず、魚、肉、野菜などの食材を一口大に切ります。)
※bite-size pieces (一口大)はbite(噛む・一口)のsize(大きさ)ということで、具材の切り方の説明にはとても便利な表現の一つです。
You prepare some broth soup in a pot.
(鍋に出汁スープを用意します。)
※日本食ブームによって、 brothでなく”dashi/dashi stock”が世界で通じるようになってきました。
You put the pot on a tabletop stove.
(卓上コンロに鍋を置きます。)
When everyone is at the table, you start putting the ingredients into the soup.
(全員が揃ったところで、スープに食材を入れます。)
You pick up foods from the pot when ingredients are cooked and put those into your own bowl with some sauce like ponzu (a sauce made up of soy sauce and vinegar or citrus juice) or gomadare (sesame sauce), then eat.
(食材が煮込まれたら鍋から取って、ポン酢やゴマだれの入った自分のお椀に入れていただきます。)
鍋の良いところを説明しよう
日本人が大好きな鍋ですが、美味しいだけでなく健康に良いことも理由の一つです。
これらをぜひ説明しましょう。
Nabe is very healthy because it doesn’t use any oil to fry or deep fry.
(鍋は、油を使って炒めたり揚げたりしないのでとてもヘルシーです。)
Nabe makes your body very warm even in winter.
(冬でも身体をぽかぽか温めてくれます。)
It is good for socializing since people are eating together from a single pot.
(一緒に鍋をつつくことで、とても良いコミュニケーションになります。)
※「鍋をつつく」という表現は日本固有のものです。英語にする場合はeatやhaveなどを使いましょう。
次に、いろいろな種類の鍋料理を英語で説明してみましょう。
人気鍋料理を英語で説明しよう
人が集まって楽しむ鍋ですが、いろいろな種類があります。
寒い季節に心まで温まる鍋、居酒屋などでも冬は人気メニューです。
3つの鍋を英語で説明しましょう。
①寄せ鍋 Yose-nabe
寄せ鍋は、各地域や家庭によって使う食材が変わってくるものの、魚、肉、野菜などを出汁スープで煮込むものです。
どんな食材を入れても良いところから、人気の鍋と言えるでしょう。
One of the most popular nabes is Yosenabe.
(鍋の中でも最も人気の一つが、寄せ鍋です。)
Whatever ingredients you put in the pot doesn’t really matter, you can put anything you like.
(寄せ鍋に使う食材は何でも良く、自分の好きなものを入れれば良いのです。)
※“whatever” (どんな・何でも) は“anything”にも置き換えられますが、文頭に持ってこられること、そして制限なく何でもというニュアンスがあり、どんな具材でも鍋に入れられることを伝えるのにピッタリの表現です。
For example, it’s cod, salmon, chicken minced ball, tofu, leek, carrot, etc.
(例えば、鱈、鮭、鶏団子、豆腐、長ネギ、人参などです。)
Once all ingredients are cooked, you dip those into sesame sauce or ponzu sauce and eat.
(すべてに火が通ったら、ゴマだれやポン酢につけていただきます。)
※「dip XX into ◯◯」(XXを◯◯につける)も、食べ物が話題のときに便利な表現です。
Sometimes people dash a little bit of chili powder.
(チリを少し振って食べる人もいます。)
②ちゃんこ鍋 Chanko-nabe
力士と言えば、ちゃんこ鍋。相撲部屋で、日常的に食べられている力士が作る鍋料理です。
両国など大相撲が行われる場所の周りには、ちゃんこ鍋屋が多くあります。
引退した相撲取りが経営していることもあり、本物のちゃんこ鍋を食べることができます。
Chanko-nabe is usually served to sumo wrestlers at sumo stables as the main dish.
(ちゃんこ鍋は力士達の普段の食事として、相撲部屋で食べられている鍋です。)
※sumo stablesは相撲部屋という意味です。
Chanko-nabe is filled with fish, meat, tofu and vegetables.
(魚、肉、豆腐や野菜などがたくさん入っています。)
外国人にとって、未知の世界である相撲部屋。
ここで、相撲取りの食生活に触れてみます。
どうやって身体を大きくしていくか、ちゃんこ鍋に秘密があります。
Sumo wrestlers start the training at around 6 o’clock in the morning.
(相撲取りは朝6時くらいから稽古を始めます。)
Sumo wrestlers skip breakfast and don’t eat anything until 11am.
(相撲取りは朝食を抜き、11時くらいまで何も食べません。)
Then, chanko-nabe is served as the main meal.
(そして、ちゃんこ鍋が用意されます。)
※chanko-nabe is servedと受け身形にし、ちゃんこ鍋が食べられるものという表現をしています。
これをSumo wrestlers have chanko-nabe as the main meal.とすることもできます。
Chanko-nabe is supersized nabe for the sole purpose of providing calories.
(ちゃんこ鍋は、カロリー摂取をするためにとても大きいサイズで出てきます。)
Surprisingly, Sumo wrestlers eat 5 to 10 bowls of rice with chanko-nabe.
(相撲取りはちゃんこ鍋と一緒に、5膳~10膳のごはんを食べるというのですから驚きです。)
※Surprisinglyと前置きするのとしないのとでは、文章の躍動感が違ってきますね。
Sumo wrestlers eat chanko-nabe when the body really needs foods. Their bodies digest the food well in order to make their bodies bigger.
(相撲取りは身体を大きくするため、空腹時また食べ物を吸収しやすい状態でちゃんこ鍋を食べるのです。)
③しゃぶしゃぶ鍋 Shabu Shabu
しゃぶしゃぶは外国人にも人気の鍋です。
薄いスライスの肉は日本ならではと言えます。
ポン酢もゴマだれも美味しく、食べ始めたら止まりませんね。
Shabu Shabu is a unique nabe in which you dip very thinly sliced meat or fish into the boiling broth to cook.
(しゃぶしゃぶは鍋の中でもユニークなもので、超薄切り肉や魚を出汁スープの中に数度、自分でくぐらせ調理します。)
Once ingredients are cooked, you dip those into sesame sauce or ponzu sauce and eat.
(食材に火が通ったら、ゴマだれやポン酢につけて頂きます。)
※上述の寄せ鍋でもご説明した通り、この英文でも「dip XX into ◯◯」(XXを◯◯につける)として使われていますね。
There are leeks, Chinese cabbage, carrots, shiitake mushrooms and tofu to eat with.
(長ネギ、白菜、人参、椎茸そして豆腐などと一緒に食べます。)
鍋の最後のお楽しみ
鍋ですっかりお腹いっぱいになったところで、最後のお楽しみがあります。
いろいろな食材から旨みがでたスープに白ごはんを入れたり、うどんを入れて食べるのです。
Once done eating Shabu-shabu, it is now time to have the last delight which is having nabe.
(すべて食べ終えたところで、鍋の最後のお楽しみの時間です。)
※鍋は最後のだし汁まで美味しくいただけます。delightはpleaseより強い意味で使われますので、鍋料理の過程を説明してきた最後の表現としてとても合っています。
You can put rice or udon into the remaining broth.
(残った出し汁にご飯やうどんを投入します。)
Then, you put beaten egg on top of them and leave for a few minutes.
(その上に溶き卵をかけ、数分蒸らします。)
Rice or udon has so much umami (savory taste) that makes it delicious.
(ごはんでもうどんでも、旨味を吸収して本当に美味しいです。)
まとめ
鍋について英語で説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?
これからの季節、周りにいる外国人の友達を招待して、鍋パーティをしたら、絶対に喜ばれますよ!
ネイティブキャンプの「5分間ディスカッション」教材には「14:Food」というトピックがありますので、ぜひ講師と鍋の話をしてみてください!
また、フィリピンにも日本食レストランがありますので、日本の鍋を食べたことがある講師もいるかもしれません。
フィリピンではどのような食べ方をするのか聞いてみるのもいいですね!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
イギリスであっという間に18年目、英語を使って生活中。 外資系製薬会社勤務や各国への旅行で英語を使ってきたものの、南ロンドンでの生活は人生にもコミュニケーション力アップにも貴重な経験に。暮らしの英語はもちろん、イギリス人夫と運営する剣道道場のメンバー達とのやりとりをメインに、日本文化を紹介する地元グループ代表として行政とのやりとりなど幅広く活動しています。 息子がUK大学に入学、イングランド西部の世界遺産の街にある大学寮生活が始まったものの、英国代表として剣道をする彼のサポートはエンドレス。ヨーロッパ各国に飛ぶこともある口だけ八段の道場おかみの夢は日本・イギリス完全2拠点生活。いずれにしても、英語はコミュニケーションで大いに役に立つ言語であることは間違い無し!です。