Who cares?ってどういう意味?Whoを使った特別な英語表現

最終更新日:2019-05-25

寝ている猫、猫のイラスト、気にする、気になる

英語の日常会話では教科書ではあまり説明されないような、特殊な英語フレーズがたくさん使われています。

その代表格が“you know”や“I mean”といった表現ですが、“who cares?”のような“who”という単語がつく表現にも、日常英会話でよく使われる表現があります。

歌手の槇原敬之さんのラジオ番組のタイトルとしても使われている表現ですから、どんな意味なのか気になったことがある人もいるかもしれません。

そこで今回は、“who cares?”のような“who”という単語を使った日常会話でよく使われる表現をテーマに、その意味や使い方をご紹介します。
とても便利な表現ですから、ぜひマスターして使ってみてくださいね。

 

“Who cares?”の意味と使いかた

“Who cares?”と聞いたら、あなたはどんな意味だと思うでしょうか。

まず、“care”ですが、careは日本語でも「ケア」というカタカナ語でよく使いますよね。

よく聞く言葉だと、「スキンケア」「デイケアセンター」などなど、心配事を慰るようなイメージがあるのではないでしょうか。

実際に、“care”は動詞だと、「気にする・世話する」というような意味なので、「誰が気にするの?」といったような印象を持つのではないでしょうか。

 

ちなみに“who cares?”に「お世話する」というような意味はあまり関係しないので、ここではその意味は置いておきましょう。

“Who cares?”の意味は、ほぼ「誰が気にするの?」で間違いありません。
しかしもっと投げやりな意味もこめられています。

実際に英和辞書で検索してみると「知ったことではない」「どうでもいい」なんて言葉が出てきます。

このことからも分かる通り、“who cares?”はあまり感じの良いフレーズではありません。

日本語でも「どうでもいい」なんて友達などの親しい間柄でしか言わないですよね。
ですから使いどころはしっかり考えなければならないフレーズです。

仲が良い相手と話しているときなら、使っても問題ないので、時と場合を考えて使うようにしましょう。

 

このニュアンスを感じるためには、例文でフレーズを見るのが一番です。
早速会話例をみていきましょう。

Amy: Mom said you couldn’t eat that cake.
Betty: Who cares? The cake is calling me!
Amy: But it’s a birthday cake for dad!

Amy: ママがあなたにそのケーキ食べちゃだめって言ってたでしょ。
Betty: どうでもいいわ。ケーキが私を呼んでるの!
Amy: でもそれ、パパの誕生日ケーキだよ!

 

★ポイント★

Betty: Who cares? The cake is calling me!

解説)
ここでは、「ケーキを食べたらいけないなんて、そんなことは知った事ではない。」という気持ちが込められています。
些細なことだ、自分には関係ない。そんなニュアンスが強いですね。

 

Crystal: I think you should stop using the towels on the cabinet, Daniel. You should buy your own towel.
Daniel: Who cares? Towels are here to be used!
Crystal: We do care. All the girls say towels become stinky after you used them.

Crystal: ダニエル、あなたはキャビネットのタオルを使うのをやめた方がいいと思うの。自分専用のタオルを買ったほうがいいよ。
Daniel: 誰も気にしないだろ!タオルは使われるためにここにあるんじゃないか!
Crystal: 私たちが気にするの。女の子は全員あなたが使った後のタオルは臭いって言ってるのよ。

 

★ポイント★

Daniel: Who cares? Towels are here to be used!

解説)
ここでは、「自分がタオルを使うことを誰も気にしないでしょ。」という気持ちが込められています。
ここでも“大事な事ではないので、誰も気にしない、自分も気にしない”というニュアンスで使用されています。

“who cares?”と言われたときに、自分や誰かがそれを気にすることを知っていれば、“I do!”、“She does!” のように、言い返すことができます。

ここまで覚えておけると、とても自然にこの表現を使いこなすことができるでしょう。

また疑問形ではありますが、実際は、修辞疑問文であり、純粋に質問している訳ではないので返事に気をつけたいところですね。

 

Careって可算名詞?不可算名詞?

英語学習をしている方であれば、名詞をつかうときに、可算だったか、不可算だったか迷ったり苦労した経験もおありでしょう。
実は一概に可算、不可算だと言い切れない名詞ってたくさんあるんです。

意味によって数えられたり、数えられなかったり。
今回の「ケア」も意味によって、変わってきます。では例文で見てみましょう。

 

可算名詞で使用される例

・She seemed weighed down by all her cares.
(彼女は心配ごとから体重が減ったようだ。)

・Lean back in a hot bath and forget all the cares of the day.
(温かいお風呂に入って一日の心配ごとを忘れましょう。)

心配事は、数えられるということですね。

 

不可算名詞で使用される例

・You need to take a bit more care with your spelling.
(スペルにもう少し注意したほうがいいよ。)

・With proper care, the washing machine should last for years.
(適切な手入れ〔ケア〕でこの洗濯機は長持ちするはずだ。)

・The note on the box read, "Fragile - handle with care."
(箱のメモには、「壊れやすい - 慎重に取り扱ってください」と書かれています。)

なるほど、注意や、思いやり、いたわりは不可算名詞、数えられないんですね。何となく納得できそうです。

 

“Who knows?”の意味と使いかた

“who cares?”と同じカテゴリにわけられる“who knows?”という表現も、日常会話で非常によく出てくるフレーズです。

こちらも覚えておくと、英語の幅が広がります。

こちらは英和辞典を調べてみると、「なんとも言えないが」「ことによったら」なんて訳が出てきます。しかしこちらは少しわかりづらいかもしれません。

“Who knows?”は文脈によって意味が多少異なるフレーズです。

「誰もわからない」
「そんなこと知らない」
「ひょっとするとそうかも(あり得るかも)」

のようなニュアンスで使われることが多いでしょう。

こちらも会話文からフレーズを見てみましょう。

 

会話フレーズ①

Emma: You know, Lily is getting married next month!
Felix: Yeah, I’ve heard that.
Emma: But she just broke up with her ex-boyfriend last month!
Felix: So?
Emma: I don’t think it’s gonna be a happy marriage.
Felix: Maybe it will work this time. Who knows?

Emma: ねえ、リリーが来月結婚するの!
Felix: うん。聞いたよ。
Emma: でも彼女は前の彼氏と先月別れたばかりなのよ!
Felix: それで?
Emma: 幸せな結婚になるとは思えないわ。
Felix: 彼女は運命の人を見つけたのかもしれないしね。そんなこと誰にもわからないだろう?

 

会話フレーズ②

George: I’m worried about my future because I don’t know what to do with my life.
Helen: We all worry about our future once in a while. But I think you just have to enjoy the present.
George: I wish I could be like you. But who knows? If I just think about the present, I may have a problem in the future.
Helen: Exactly! Who knows, right? Even if you have a stable job, you might get fired or the company might go bankrupt.
Who knows what’s going to happen in the future. All we can do is try to enjoy every moment of our lives.

George: 自分の将来について悩んでいるんだ。人生で何をしたらいいかわからない。
Helen: 時々将来について悩むことがあるよね。でも、ただ今を楽しむべきだと思うわ。
George: 君のようになれたらいいんだけど。でも誰もわからないだろ?もし今のことだけ考えてたら、将来何か問題が起こるかもしれないし。
Helen: そうよ。誰にもわからないでしょ?もしもあなたが安定した職についたとしても、クビになるかもしれないし、会社が倒産するかもしれない。将来何が起こるかなんてわからないの。私たちはただ私たちの人生の全ての瞬間を楽しむようにするしかないのよ。

 

ここでは、Who knows?がどのように使用されていたでしょうか?

正解は、
「でも誰もわからないだろ?もし今のことだけ考えてたら、将来何か問題が起こるかもしれないし。」
です。

ちゃんと分からないのに確認もせずに決めつけて物事を話してしまう人がいたら、ぜひ使ってみてください。

 

さて、もう少しWhoを使ったイディオムやその他、みなさんがオンライン英会話で使用できそうな表現をみてみましょう!

※イディオムやことわざなど、決まり切った表現パターンを覚える際の英語学習方法として、何度も実際に発音し覚える事は非常に有効です。
皆さんも読みすすめながら、ご自身が使いそうな場面を想像し、何度か気持ちを込めて発音してみてくださいね。

本当は実際に何度も使用するのが一番覚えるのですが、英語で話す機会が少ない方もいらっしゃるかと思います。

そのような方は実際の場面を思い浮かべてしてみてください。

 

わたし自身も英語やその他の言語を学習する際には、覚えたい表現パターンを使って、よく一人で小芝居をしています。

人に見られたら結構恥ずかしいですが、いろんな解説文を読んだりして、黙って学習するよりかは、絶対に効果はありますのでぜひやって見てくださいね。

 

その他、Whoを使った様々な表現

Says who?

これはかなりくだけた言い方です。
文法が間違っていると思うかもしれませんが、口語ではこのような言い方をよくします。

意味は、who says that/it?
(誰がそんなこと言ったの?)
です。

例文で見て見ましょう。

A:There's no way that you can win this race!
(君がこのレースで勝ち目は全くないね。)

B:Oh yeah? Says who?
(え?誰がそんなこと言ったの?)

あり得ない、信じられない、そんな気持ちが込められています。

 

Who needs it?

これも、意味はお察しの通り、誰がそんなものいるの?

要するに、反語的な意味で、そんなものはいらない、という意味になります。

例文で見て見ましょう。

More junk mail! Who needs it?
(また迷惑メール!こんなものいらないよ!)

 

反語的な表現について

日本語では、あまり皮肉な表現を使わないですよね。
反語的な表現を使ってもし皮肉な方法で話すと、性格に難ありだとか、ちょっとクセがあるのかしらと思われるかもしれません。

しかし、英語では日本語と違ってこのような表現は日常的に使用されるので、英語脳に切り替えて、どんどん使ってみてくださいね。

より英語らしい自然な表現になるはずです。

 

まとめ

今回はWhoを使った表現の中でも、特によく使われる“who cares?”と“who knows?”や、その他表現についてご紹介しましたが、その意味やニュアンスがわかったでしょうか。

同じように“who”を使って、例えば“who buys?”「誰が買うの?」のように、少し投げやりな表現をすることができるというのも覚えておきましょう。

“Who cares?”と“who knows?”のニュアンスがわかれば、who+動詞で、どういう風に似たような表現ができるのかが見えてくるでしょう。

まずは“who cares?”と“who knows?”をマスターして、そのニュアンスを感じ取ってみてくださいね。