英語のリスニング力アップに最適なディクテーションをしてみよう

ノート 鉛筆

英会話講師のゆっくりとしたわかりやすい発音なら聞き取れるものの、ニュースや映画・ドラマ、ネイティブ同士の会話を聞くと、何を言っているか全く聞き取れないなんて経験をしたことがある人は少なくないでしょう。

リスニング力も、会話力と同様に鍛えていかなければ、なかなか英語を聞き取るための耳ができません。そのためには、たくさん英語を聞けばいいのですが、流し聞きしているだけでは真のリスニング力はつかないのです。

そこでおすすめなのが、ディクテーションです。今回は、リスニング力アップの強い味方「ディクテーション」についてその効果ややり方をご説明していきます。

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ディクテーションってなに?

ディクテーションという言葉を聞いたことがないという人もいるでしょう。ディクテーションとは、「書き取り」のことです。

英語学習でディクテーションという場合は、流れている英語音声を書き取ることを言います。集中して音源を聞かなければならないため、しっかりと「リスニング」をすることになります。

聞き流すことに一切効果はないとまでは言いませんが、聞き流しで習得できるのは、英語の音の雰囲気やリズムです。それも大事なのですが、それだと1つ1つの単語がどのように発音されているのか、そして単語と単語の音のつながりがどう発音されているのかが身につきません。

しかし、ディクテーションの場合は、そういった部分が聞き取れなければディクテーションにならないので、しっかりとしたリスニング力が身につきます。

さらに、実はディクテーションはリスニングだけではなくスピーキングやライティングの練習にもなります。

なぜなら、しっかりとしたリスニングをすることで、その音がどういう音なのかがわかるため、発音に役立つからです。また、たくさん音を聞くことで、自然とスピーキング力はアップするものです。

ライティングについても、ディクテーションはそもそも書き取りですから、聞いた音源を書き、答え合わせをしていくことで、自然と英語を正確に書く能力がついていきます。

ディクテーションはリスニング力アップに最適な方法ですが、その他の分野でも、英語力アップにとても役立ちます。つまり、ディクテーションを続けていると、英語の総合力がぐっとアップするというわけです。

ディクテーションの基本的なやり方

ディクテーションの良さを知れば、誰もがやってみたくなるのではないでしょうか。

ディクテーションのやり方はとても簡単です。何かディクテーション用のリスニング教材を探して、それを流して聞いたままを書き取っていくだけです。

リスニング教材の他には、紙とペンさえあれば十分です。

手書きよりもタイピングの方が早いという人は、タイピングでも構いません。スマートフォンのメモ帳を使ったりしても問題はありません。スマホのメモ帳機能と、ミュージックプレイヤーを使えば、なんと移動しながらでもディクテーションができてしまいます。

ただし、オートコレクション(自動修正)の機能があると、練習になりませんから、そういった機能はオフにしておきましょう。

また、手書き以外でディクテーションを行うという場合は、自分が間違えた記録が残るようにしましょう。間違えた部分だけは、手書きでノートにまとめる・・・というような方法でも構いません。

または、ワードなどを使うのなら、間違えたところに取り消し線を引いて、訂正したものをその下に他の色で書くということもできます。

音源を聴きながら書き取るというところさえ抑えていれば、やり方は自分のやりやすい方法で工夫しましょう。

音源をゆっくりめに再生できるプレーヤーなどを使うのもおすすめです。1回ではなかなか全部は聞き取れないでしょうから、何度か繰り返し同じ音源を聴いて、ディクテーションを完成させることになりますが、どうしても音源が早すぎてわからないというときは、ゆっくりめの再生することをおすすめします。

ディクテーションのための教材の選び方

さっそくディクテーションをやってみようと思っても、どの教材を使えばいいかわからなくて断念してしまうかもしれませんよね。

ディクテーションのための教材はなんでも良いです。今自分の手元にある教材のリスニング問題の部分などでも構いません。ただし、読み上げられている文章がちゃんとテキスト化されていて、あとから答え合わせができるようなものにしましょう。

また、繰り返し聴いて1つのディクテーションを完成させるということを考えると、短めの音源の方がいいでしょう。

この条件さえクリアできていれば、リスニングの内容はなんでも構いません。テキストさえ入手できるのであれば、映画やドラマのスクリプトでもいいですし、ニュースなんかもおすすめです。

たまには、好きな歌の歌詞をディクテーションしてもいいでしょう。ただし、歌詞は特殊な言い回しがあったり、音に合わせるために普段とは違う部分で文章が切れていることもありますから、歌だけを使うのはやめておきましょう。

教材選びで一番重要なのは、自分のレベルに合っているか、そして興味が持てる内容であるかどうかということです。中級レベルの人が、突然難しい内容のニュースをディクテーションしようと思っても、かえってストレスになってしまいますよね。

ですから、中級レベルくらいまでの人は、自分のレベルに合った英検やTOEICの問題集や、リスニング向けの教材を使って、ディクテーションをしましょう。

ディクテーションのためのリスニング音源は、レベルさえ合っていればどんなものでも大丈夫ですが、スラングが多めのものは避けたほうがいいでしょう。まず最初に学ぶべきなのは、スタンダードな英語だからです。

本を読むのが好きな人なら、オーディオブックがあるペーパーバックなどをディクテーションしてみるのもおすすめします。オーディオブックとは、本を音読したCDのことです。自分が好きな本で、そういうものがあるなら、それをディクテーション用の教材にすると楽しめるでしょう。

また、ディクテーションをするための教材は特に購入する必要はありません。インターネット上にもディクテーションができるようなものがあるからです。

英語学習者のために、英文ニュースとその読み上げ音声があるサイトなどを使えば、たった今からでもディクテーションをすることができます。海外サイトでもそういったサイトがたくさんありますが、日本のものなら、「the japan times ST」というウェブサイトがおすすめです。

このサイトのニュースは割と簡易な言い回しや単語が使われているため、中級レベルくらいの人にもおすすめできるディクテーション教材です。

スペリングもしっかりチェックしよう

ディクテーションは、ただ聞き取った音声を書き取って満足すればいいというわけではありません。答え合わせの部分もとても重要です。

ディクテーションをしたあとは、その音源がテキスト化されたものと見比べて、自分がどこを聞き取れていなかったかをチェックします。その際にスペリングも1文字ずつチェックしてください。

正確なスペリングを覚えておかなければ、例えわかる程度の間違いであっても、さまざまな英語の検定のライティングセクションの減点対象となってしまいます。

もちろん答え合わせをしたあとは、もう一度同じ音源を聞いて、間違えた部分がどのように発音されているかをチェックしてくださいね。

まとめ

ディクテーションは、リスニング力アップだけではなく、さまざまな分野においてとても役立つ学習方法です。なるべく楽しんでできるように工夫して、挑戦してみてください。