日本の英語教育はまさに今、変わろうとしている!

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日本


こんにちは!Native camp日本人スタッフのco-zです!
今回、私は「日本の英語教育」に関して考えてみました。というのも、日本に住んでいる時は、約6年間大学受験予備校で働いていたからです。その時の経験も踏まえながら、現在は皆さんと同じく一英語を学ぶ側の人間として、日本の英語教育をかみ砕いてまとめてみたいと思います。

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①なぜ英会話力が重要か?


SNSにも代表されるように、世界はますますグローバル化しており、今や簡単に海外の人ともコミュニケーションが取れる時代になりました。ごく普通の生活においてもですが、もちろんそれは企業間・外交上の付き合いでも同じことが言えます。

先進国となった日本は、科学技術などへの研究開発に多額の投資を行っています。さらに日本人の真面目な性格が加わり、「made in Japan」は世界的にも誇れる、質の高い製品と言えるでしょう。
しかし「日本人が一人も英語を話せない国だとしたらどうでしょう?」
製品の良さを伝えられない・コミュニケーションが取れない以上、その製品を海外に広めることは難しくなります。これは大きな経済損失です。逆に日本人全員が英語を話せれば、もっと日本企業が海外進出する機会も増え、国が発展をするチャンスも広がるのではないでしょうか?その一例として、近年、楽天やユニクロなどのトップ企業が、社内の公用語を英語にしているのも興味深いですよね!

②日本人のスピーキング力は世界底辺レベル!?

しかし残念ながら様々なデータを見ても、日本は世界的に英語力が低い国と言わざるを得ません。特に先進国内で比較すると、大差で最下位です。また、4技能(Speaking・Listening・Writing・Reading)の中でも、圧倒的にSpeakingが弱いというデータがあります。

それはTOEFL iBTの結果を見ても明白です。

③ここがヘンだよ日本の英語教育!

なぜ日本人は英語が話せない国民になってしまったのでしょうか?その一因は、日本の英語教育課程にもあります。

私の学生時代を思い返すと、英語の授業で英語を話す機会は限りなく皆無でした。大半は教科書と向き合い文法を学ぶ、もしくは英文を黙読(Reading)する時間に費やしていました。
ではなぜ学校がそういう授業になってしまったのか…その理由は公教育が、センター試験(旧.共通一次試験)や大学入試に合わせた学習をする必要があるためです。
センター入試の英語は、マーク式のReading(200点)とListening(50点)で構成されています。一般入試ではListening試験すらない大学が多く、またほとんどの私立大学は記述問題もないために、Writingのスキルすら求められません。

さらには日本人のルールを尊重するという真面目な性格も、文法をメインに学ぶ教育に繋がったのかもしれません。その為、日本の英語教育課程は「文法やReading」に力を入れる形式になったと思われます。
しかし、いくら文法やReadingのみ学んでも、外国語はなかなか話せるようにはなりません。ピアノを弾けるようになりたいと思った時に、いくら音符などの記号やルールを学び、楽譜を読んでいても、実際練習しないといつまでも弾けるようにはなりませんよね?

④大学入試改革って何?

いよいよ、そんな教育課程にメスが入る時が来ました!来る2020年に「大学入試改革」が行われます!文部科学省がどんな取組をしようとしているか、超簡単にお伝えすると…

Ⅰ.センター試験が廃止される
Ⅱ.より思考力・表現力(人物)を重視する試験へ
Ⅲ.より英会話力のある生徒が有利な試験へ

昭和54年(1979年)に共通一次試験として始まり、平成2年(1990年)にセンター試験へと移行、平成30年度の現役高校生の出願率は過去最高を記録しました。その国民的試験を廃止するというのは、国を挙げて本気で改革に取り組もうとしているのが伝わってきます!

新たな「大学入学共通テスト」では、マーク式のみだったセンター試験から、国語と数学は記述式が導入されます。英語に関しては、民間の試験を導入し4技能が求められることになります。この入試改革で、より自分の思考を、式で・文字で・言葉で表現出来るかを求めようとしているのは明白ですね!
またその一環として、英語科の教員は能力が落ちないように、定期的に英語技能試験を受けてもらうという案も出ているようです。

⑤求められるのはスピーキング力へ!

要するに知識さえあればOKという時代は終わります。表現出来なければ意味はありません。ではどのように学習をすればいいのでしょうか?
今後の学習のキャッチフレーズは「英語は英語で学ぶ!Speaking!Practice!」です。
完全なZero Englishからとなると、ハードルは高く感じるかもしれませんが、最低限の基礎を学んだ後は、英語は英語で学ぶべきです。私自身もネイティブキャンプのGrammarレッスンのように英語で文法を学ぶのは難しいだろうと思っていました。

しかし元々複雑な英文法の説明を、日本語で聞いてもよく分からないことってありませんか?大過去、現在完了進行形、分詞構文などははじめて聞いた時には呪文なのかと思ってしまうほど、馴染みがない言葉でした。なので、少し理解に時間は要しても、最初から英語で学ぶのは良い手法ではないでしょうか。

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☆おススメの学習法

まさにそれを体現しているのが「Callan method」という教材です。「英語を通常の4倍の速さで学ぶ」というキャッチフレーズでお馴染みですね。私は今、1日に1回Callanを必ず受けています。どんなレッスン内容か、一例をご紹介をさせてください。

1. look at と watch の違い

私の英語力は低いので、正直この説明もろくに出来ないレベルでした。これをCallanでは
The difference between “to look at” and “to watch” is that we use “to look at” for something that is still, whereas we use “to watch” for something that is moving.
と解説します。意外と理解できますよね?

その後に講師が…

手を動かさない状態で見せて “What are you doing?”と聞いてきます。
答えは “I’m looking at your hand.”です。
逆に次は…
手を動かしながら“What are you doing?”と聞いてきます。
答えは “I’m watching your hand.”です。

今まで「look at」と「watch」は「見ているもの」で使い分けると漠然と思っていたイメージが崩れた瞬間でした。同じ「手」でも、状態で使い分ける必要があると、視覚的に理解が出来ました。
最初はwhilstという単語すら知りませんでしたが、文の中にあることでなんとなく推測ができ、語彙力が増えていくのも英語で学ぶ良い点です。

2. Present perfect(現在完了形)とPast simple(過去形)の違い

The difference between the present perfect and the past simple is that we use the present perfect when we are thinking about time before and up to now, whereas we use the past simple when we are thinking about a specific past time.
と説明します。
これを踏まえ、次にそれぞれの例文を読みます。
“I arrived here twenty minutes ago” “I have been here for twenty minutes”
どちらが現在完了で、どちらが過去形か分かりますか?
前者が過去形、後者が現在完了形です。ほぼ同じような意味なるのですが、少し伝わるニュアンスは変わります。

現在完了は “up to now”なので “今まで”を強調し「私は20分間ここにいた」となり、過去形は “specific past time”なので特定時間を強調し「私は20分前にここに到着した」となります。同じ行動でも伝わり方が少し違いますよね。
やはり最初はwhereasという単語を知りませんでした。しかし前述したwhilstと同じ使われ方をしているなと気付けば、意味も推測出来、同義語も増やしていけますね!

またCallanの特徴は、これを講師が高速で話すので、それに食らいついて同じフレーズを話さないといけません。反射力・リスニング力も同時に鍛えられます。
言葉を発することなく学んでも知識とはなります。
しかし、なかなか実際の会話で活用出来る英語にはなりません。悲しいかな、私もまだまだ咄嗟に言葉が出ず、「Ah~...Uh~...」というloading時間が長いです(泣)。わざわざ文法を学び、その後、それを使うレッスンをするという2段構えにするのではなく、最初から「英語で文法を学び、かつ話し・使える英語にする」というのがCallanの神髄です!是非お試しください♪

~まとめ~

2020年には東京オリンピックで多くの外国人が来日し、そして先程お伝えした大学入試改革も始まることから、日本の英語教育は大きな転換期を迎えようとしています。

そもそもなぜ日本の子供たちは当たり前に日本語が話せて、アメリカの子供たちは英語が話せるのか。それは子供から見た親世代、そして祖父母世代…と、その言語を話していたからでしょう。今はセブに住んでいますが、フィリピンはアジア圏でもトップレベルの英語力を誇ります。やはりこの国も、当たり前にみんなが英語を話せます。

日本の民間教育の英語スコアを見ると、現状、大学生のスコアが一番高く、その後30代、40代と進むほどにスコアは下がっています。現在の会社の主軸となっているであろう世代の、英語力が低いのは痛手ですが、逆に今までこの英語力で先進国の仲間入りをした日本の底力は計り知れません!

日本は今はまだ英語が話せれば武器となる時代ですが、いずれ英語が話せないとハンデとなる時代に移り変わるでしょう。子供や学生はもちろん、その若者を引っ張るべく、全世代で英語力向上を意識すれば、日本の未来は明るいと言えるのではないでしょうか♪