
ネイティブキャンプのコラムをご覧の皆さん、こんにちは!今回のネイティブキャンプのコラムでは、毎年世界中の人々が訪れる、世界の中心地ニューヨークの地下鉄に関する情報をお届けしていきたいと思います。
ニューヨークの地下鉄は、路線延長で見ると東京よりも長い距離を誇り、現地在住の人はもちろん、世界中から集まる観光客や留学生などの主要な移動手段となっています。
日本でも大都市では地下鉄が発達していますが、基本的な乗車方法や、乗り換えの仕方、そして地下鉄構内での安全度などは、日本とニューヨークとで事情が異なります。
そこで今回のコラムでは、ニューヨークの地下鉄の基本的な乗車方法、地下鉄移動に便利なアプリ、そして2025年現在のニューヨークの地下鉄の治安情報をお届けします。
ニューヨークを旅行してきた筆者の目線や感じた雰囲気から、ニューヨークの地下鉄の最新の様子をお届けしますので、ぜひこれからニューヨークへの旅行を検討している方は参考にしてみてくださいね。
- ニューヨークの地下鉄の概要
- ニューヨークの地下鉄の乗り方(料金支払い方法)は?
- ニューヨークの地下鉄利用に便利なアプリ3選
- 【2025年最新】ニューヨーク地下鉄の治安状況
- ニューヨークの地下鉄利用時の注意点
- 【まとめ】ニューヨークの地下鉄は乗る前に必ず予習を!
ニューヨークの地下鉄の概要
最初に、ニューヨークの地下鉄について、簡単にご紹介します。ニューヨークの地下鉄は、約120年の長い歴史がある交通手段です。
市内の移動に不可欠なニューヨーク市地下鉄(MTA)
通称MTAと呼ばれるニューヨーク市地下鉄は、マンハッタンを中心に、ブロンクス、ブルックリン、クイーンズなどを走る路線があり、ニューヨーカーたちの日常に不可欠な移動手段です。もちろん日本と同じようにタクシーやウーバー、バスなどの公共交通機関もありますが、地下鉄はその速さと広範囲に渡るアクセスの良さから最もポピュラーな移動方法と言えるでしょう。
ニューヨーカーたちだけではなく、世界各国から訪れる観光客にも地下鉄は多く利用されています。地下鉄なら、ニューヨーク市内の主要な観光施設の近くまで安く簡単に到着できるので、旅行者には利便性の高い移動手段です。
日本の地下鉄より古くからあるMTAの歴史
ニューヨーク市地下鉄は1904年10月27日に開業しました。全米で2番目に開通したこのMTAは、1940年に当時運営していたBMTとIRTからニューヨーク市が買収して公営化されました。
その後、1953年に「ニューヨークシティ・トランジット・オーソリティ」へ運営権が移行。1968年に、MTA(メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ)として「ロングアイランド鉄道」との連携強化が進み、鉄道網が拡大されました。
近年のコロナウイルス感染症のパンデミックにより地下鉄利用者も一時減少しましたが、2023年6月には1日の平均利用者数が大幅に回復しました。
ニューヨークの地下鉄の乗り方(料金支払い方法)は?
ニューヨークの地下鉄に乗るときに、駅の改札からホームに入るためには、切符・メトロカード・OMNYのいずれかが必要です。
券売機での現金購入に限られる「切符」は乗るたびに買う手間がかかるため、ここでは複数回の利用ができるメトロカードとOMNYの利用方法についてご紹介します。
メトロカード(MetroCard)
メトロカードとは、MTAのニューヨーク市交通局が提供しているプリペイドカードです。
2025年末での販売終了が予定されていますが、2026年も引き続き使用可能であると発表されています。
地下鉄の各駅にある自動券売機でメトロカード本体を購入できます。購入したメトロカードに現金やクレジットカードでチャージが可能です。
チャージしたメトロカードを改札の磁気カードリーダーに通して、改札からホームに進みましょう。
・カードを券売機で発券……1ドル
・1回の乗車……2.9ドル
・7日間の無制限利用(乗り放題)パス……34ドル
・30日間の無制限利用(乗り放題)パス……132ドル
OMNY
OMNYは、非接触型の運賃支払いシステムです。改札に設置されているリーダーに、タッチ決済に対応しているクレジットカードもしくはデビットカード、スマホ、スマートウォッチなどのモバイル端末、OMNY Cardなどをタッチして支払い、改札内に入ることができます。
区間にかかわらず一度地下鉄に乗るごとに料金2.9ドルが請求される仕組みですが、1週間の請求金額が34ドルまでとなっていて、34ドルを超える分は無料で乗車できることが特徴です。
乗車回数で言い換えれば、1週間に34ドルで12回以上乗れることになります。もし1週間以内の乗車が11回以下なら、メトロカードの1週間無制限パス(34ドル)を買うよりもOMNYのほうが安く利用できることになるため、滞在日数や行動計画とあわせて検討してみましょう。
もしOMNY Cardを利用したい場合は駅でカードを購入できるほか、Walgreens、CVS、7-Elevenなどの店舗でも購入・チャージが可能です。
なお、OMNY Cardの発行代金は5ドルで、カード発行時に最低1ドルのチャージが必要な場合があります。OMNY Card以外の方法を選べば、このコストはかかりません。
参照:
MTA公式サイト/Fares and tolls
OMNY公式サイト/OMNY Card
ニューヨークの地下鉄利用に便利なアプリ3選
ニューヨークの地下鉄は、北行きの「アップタウン(Uptown)」と南行きのダウンタウン(Downtown)の二つが基本の移動方向です。路線系統が多いため、路線の名前で覚える日本の地下鉄とは異なり、利用したい路線の色、ルートの番号やアルファベットなどを覚えておくと安心です。
また、MTAには各駅停車、急行の2種類があります。各駅停車が急行に突然変更されることもあるので、車内のアナウンスをしっかりと聞いておきましょう。
ここで、MTAを利用する際に路線図の確認などに役に立つアプリ3選をご紹介します。現地でアプリをダウンロードすると通信量がたくさんかかってしまうこともあるため、日本を出発する前にダウンロードしておくことをおすすめします。
New York Subway MTA Map NYC
ニューヨーク市地下鉄を初めて利用する方は、Uptownに行きたかったのに間違えてDowntown行きに乗ってしまうこともあります。これを避けられるのが「New York Subway MTA Map NYC」というアプリです。
このアプリは、「Yahoo!乗換案内」という日本のアプリの使用方法と似ています。路線図の確認、目的地への経路や最新の地下鉄運行情報を見ることができます。出発する前に目的地の最寄り駅をお気に入りに追加しておくといいですよ。
Citymapper
「Citymapper」はニューヨークだけでなくアメリカの他の都市や、世界各国の主要都市でも使用可能です。徒歩からシェアバイク、タクシー、バス、地下鉄など多様な交通手段の中から最適な手段を選んで案内してくれます。また、所要時間とかかる料金も表示されます。
Google マップ
おそらく多くの人がすでにスマホの中に入れている地図アプリ「Google マップ」。自由旅行や長期滞在で海外へ行くのであれば、必須のアプリです。
地下鉄の発着時刻や行くべきホームの情報のみでなく、地上で道に迷ってしまった時にも目的地までの道のりや所要時間を案内してくれるのでたいへん便利に活用できます。
また、現地で人気の観光スポットやレストラン、商業施設などのレビューも見ることができるため、旅のプランを決める際にも役に立ちますよ。覚えておきたい場所を「お気に入り」や「行ってみたい」などのマークで保存できるため、移動中の案内だけでなく旅行の思い出にもなります。マークした場所を同行者と共有することも可能です。
【2025年最新】ニューヨーク地下鉄の治安状況
これからニューヨークに行く予定がある方に向けて、2025年最新のニューヨーク地下鉄の治安状況について解説していきます。
治安状況と安全に乗るためのポイント
ニューヨーク市地下鉄MTAはなんと24時間運行していることで大変便利な移動手段ですが、地下鉄で発生する犯罪は近年増加傾向にあります。特に、コロナ禍以降の地下鉄内やホームでの犯罪率は上がったと言われます。
特に、深夜や早朝の時間帯は地下鉄の利用者が少なく、避けたほうがいいでしょう。ホームや車内でホームレスや酔っ払い、薬物中毒者に遭遇したり話しかけられたり、最悪の場合は暴力に巻き込まれたりといった事件も発生しています。
便利な地下鉄ですが、基本的には日中〜夕方までの利用にとどめ、夜間から早朝の利用はNGと考えましょう。
また、電車をホームで待っている間にも注意が必要です。近年、ホームで待っている間に背中を押されて転落する突き落とし被害や、気づいたら複数人に囲まれているといった被害が多発しています。電車を待つ間には背後に誰も来れないように壁に寄りかかり、乗客数の多いエリアで待ち、ホームの端に立たないようにしましょう。
駅構内と車内には緊急用の通報装置がつけられています。この近くに乗車するのもおすすめです。
さらに、他の車両は混んでいるのに一部の車両だけガラガラである場合、その車両で何かが起きていて避けられている可能性があります。空いているからといって乗り込まない様にしましょう。
筆者の実体験からお伝えできること
2024年の年末時期にニューヨークを旅行しており、毎日のようにたくさん地下鉄を利用した筆者。実際に乗ってみた感想としては、やはり駅のホームでマリファナなどの薬物の匂いが充満していたり、お金や食べ物を恵んでほしくてうろついているホームレスの人を見かけたりしました。
しかし、運よくホームに人がつき落とされたり危険行為を目にしたりすることはありませんでした。それも、筆者が地下鉄を利用する際に上記で説明した気をつけるべきことを意識していたからかもしれません。
電車を待つ際には自分と同じような服装の観光客が多い場所や壁に寄りかかって立ち、線路からは距離をとっていました。また、明らかに空いている車両には乗らずに、混んでいても観光客の多い車両を選んで乗りました。
この記事の読者の皆さんも、女性はもちろんですが男性でも十分に気をつけながらニューヨークの地下鉄を安全に利用していただきたいと思います。
ニューヨークの地下鉄利用時の注意点
最後に、ニューヨーク旅行が安全で楽しいものとなるよう、地下鉄利用の注意点をまとめます。
2.イヤフォンをつけたり、スマホに夢中にならないで、常に周囲を気にする
3.所持品は最小限の現金と貴重品だけにする
4.ニューヨーカーらしいラフな服装を心がける
5.怪しい人が現れても絶対に目を合わせない
6.地下鉄を利用する時間帯や乗る車両には注意をする
以上のような注意点を守れば、地下鉄はニューヨーク市内の移動にたいへん便利です。過度に恐れず、ポイントを押さえて地下鉄を利用しながらニューヨーク滞在を楽しんでください。
【まとめ】ニューヨークの地下鉄は乗る前に必ず予習を!
このコラムではここまで、ニューヨーク市地下鉄(MTA)に乗るための基本情報やあると便利なアプリを紹介したのち、実際に地下鉄に乗車する際に気をつけたいことを解説してきました。いかがでしたでしょうか?
実際にニューヨークを訪れ、たくさん地下鉄を利用した筆者の目線から、最新でリアルなMTAの情報をお伝えできたのではないかと思います。東京の地下鉄よりも路線距離が長いニューヨークの地下鉄は、目的地に辿り着くために乗るべきホーム(UptownなのかDowntownなのか)を判断することや、決済に使用するメトロカードや非接触端末「OMNY」について知っておくことが大切です。
また、日本の地下鉄とニューヨークの地下鉄の犯罪発生率は大きく異なります。安全で素敵なニューヨーク旅行となるよう、出かける前にしっかりと安全対策方法を学んでおきましょう!
◇経歴
大学時代に、外国語がどのように学ばれるのかについて興味を持ち、日本の大学院で第二言語習得論•応用言語学の研究に励む。
修了後はインターナショナルスクールの先生や、小学生オンライングループ英会話のバイリンガル講師、日本の文化を海外に広める音楽スクールで活躍中。
◇資格
IELTS Academic module 6.5
(speaking 6.5 reading 7.0 listening 6.5 writing 6.0)
◇留学経験
高校時代、春休み中にニューヨークにある姉妹校のタウンゼント•ハリス高校へ研修に参加。
その後大学時代にニュージーランドに一学期間の留学を経験。語学学校に通ったのち、主に応用言語学を中心に学ぶ。
◇海外渡航経験
つい数ヶ月前、高校ぶりに訪れたニューヨークの空港でみつけたストリートピアノ。
つい弾きたくなりニューヨーク出身の作曲家ジョージ•ガーシュインの「ラプソディーインブルー」を弾いたら、メキシコのカンクン行きの搭乗を待っていた皆さんから盛大な拍手を貰いました!とてもいい思い出です。
◇自己紹介
これまでの海外経験や、日本で出会った留学生たちとの交流から、英語をはじめとした外国語を使うことで、私たちの視野や価値観はどんどん広がっていくと確信しています!
英語が好き!と言う気持ちを大切に、英語を学び続けられる燈を見つけられるよう行動すると、英語学習が楽しくなります!