
スコットランドを訪れるならチェックしておきたい
エディンバラ城
スコットランドの歴史、文化、そしてロマンチックな風景が詰まった象徴的な存在です。
なお、『ハリー・ポッター』シリーズの聖地とも言われ、多くの観光客を惹きつけています。
本記事では、エディンバラ城の魅力や日本からのアクセス方法、チケットの買い方や城内の見どころ、さらにスコットランドで楽しむ城めぐりについても詳しく紹介します!
スコットランドやエディンバラ観光を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
- エディンバラ城の基本情報
- 日本からエディンバラ城への行き方
- エディンバラ城のチケットの買い方
- エディンバラ城の見どころ
- エディンバラ城と縁の深いハリー・ポッター
- エディンバラ観光のおすすめスポット7選
- おまけ:スコットランドで城めぐり
- まとめ
エディンバラ城の基本情報
エディンバラ城は、スコットランドの首都エディンバラの中心部に位置する城です。
火山の噴火によって形成されたキャッスルロックという岩山の上にそびえ立っています。
約200万年前から存在するキャッスルロックは、自然が作り出した急勾配の防壁と360度の広い視界を兼ね備えた地形。エディンバラ城は中世から近代にかけて、スコットランドで最も重要な要塞のひとつとして機能してきました。特に14世紀には、イングランドとの独立戦争の中心地として活躍し、スコットランドの自由を求める戦いの象徴にもなりました。
歴史を遡ると、紀元前600年ごろにはすでにエディンバラ周辺に人々が居住していた記録が残っています。城そのものの建設は11世紀に開始され、スコットランド王室の居城や軍事拠点として機能しました。
城の中で最も古い建物は12世紀初頭に建てられた聖マーガレット礼拝堂。
16世紀以前に建設された建物もいくつか残っています。何度も戦禍に見舞われたため、破壊と再建、増築を繰り返し、今の姿となっています。
城自体は世界遺産ではないものの、1995年にはエディンバラの「旧市街地および新市街地」が文化遺産として世界遺産に登録されました。現在、エディンバラ城はスコットランドの壮大な歴史と美しい景観を肌で感じられるランドマークとなっています。
◾️エディンバラ城の基本情報
| 英語名称 | ・Edinburgh Castle |
| 住所 | ・Castlehill, Edinburgh EH1 2NG UK |
| 電話 | ・+441312259846 |
| 営業時間 |
・4月〜9月 :9:30~18:00 ・10月〜3月: 9:30~17:00 ・※最終入館:閉館の1時間前 |
| 公式サイト | ・https://www.edinburghcastle.scot/ |
日本からエディンバラ城への行き方
日本からエディンバラへのアクセスは以下の通りです。
エディンバラ空港へはヨーロッパの主要都市を経由
日本(東京や大阪)からロンドン・ヒースロー空港やアムステルダムなどの主要ヨーロッパ都市を経由して、エディンバラ空港へ向かいます。
所要時間は経由地によりますが、最短で約14~16時間です。
なお、ロンドンから鉄道(LNER)を利用する場合は、約4時間半でエディンバラに到着します。風景を楽しみながら、快適に過ごせます。
エディンバラ空港から城へのアクセス方法
エディンバラ空港から市内にアクセスする方法は以下の通りです。
| 路線バス Airlink 100 |
・空港〜Hanover Street (Stop GJ) ・乗車時間は35分ほど ・下車後は約11分徒歩 |
| エアポートエクスプレス |
・空港〜Princes Street West Stop PF ・約30分で到着 ・下車後は約12分徒歩 |
| トラム |
・エディンバラ空港〜市内中心部を7分間隔で早朝から夜まで運行 ・メインショッピングストリートまで約30分 |
| タクシー | ・空港〜エディンバラ城までは約25分 |
エディンバラ城のチケットの買い方
エディンバラ城のチケットの購入は、事前予約がおすすめです。
現地でもチケットブースで購入できます。ただし、人気シーズンには売り切れることもあるため、注意が必要です。多くの観光客で混雑するため、オンラインで購入しておきましょう。
チケットは、エディンバラ城の公式サイトから購入できます。通常チケットの価格は約19.50ポンド(約3,000円)。家族向け割引やガイド付きツアーも選べるので要チェックです。
| 区分 | 料金 |
| 子ども(7歳未満) | £0 |
| 子ども(7歳〜15歳) | £13 |
| 大人(16歳〜64歳) | £21.50 |
| 大人(65歳以上) | £17 |
| 家族チケット1(大人1名・子ども(7歳〜15歳)2名) | £42.5 |
| 家族チケット2(大人2名・子ども(7歳〜15歳)2名) | £62 |
| 家族チケット3(大人2名・子ども(7歳〜15歳)3名) | £74 |
なお、HISやViator、GetYourGuideなどの旅行代理店を利用することで、日本語ガイド付きツアーやセットプランを手配できます。
目的に応じて、予約方法を検討してください。
エディンバラ城の見どころ
堅牢な石造りの壁で囲まれ、要塞として独特の存在感を放つエディンバラ城。
自然の地形を活かして築かれているため、城壁はキャッスルロックの岩盤と一体化しているように見え、地形と調和した独特の美しさを持っています。
以下では、エディンバラ城の見どころを詳しく解説します。
メインゲートとエスプラネード
エディンバラ城の入り口にある広場「エスプラネード」では、毎年8月に「ロイヤル・エディンバラ・ミリタリー・タトゥー」が開催されます。
世界中の軍楽隊やパフォーマーが集結し、音楽やダンス、伝統文化が披露されるイベントで、スコットランド最大級の観光イベントのひとつとなっています。
クラウン・ルーム
クラウン・ルームとは、スコットランド王家の王冠や宝石類が展示されている空間です。
スコットランドの王室の遺産である「スコットランドの王冠」と「命の石(スクーンの石)」などの歴史的な価値が高い数々の装飾品が保管されているため、多くの観光客が訪れます。
聖マーガレット礼拝堂
聖マーガレット礼拝堂は、12世紀に建てられたエディンバラ城内最古の建物で、王家の使用礼拝堂として建設されました。
スコットランド王デイヴィッド1世によって、彼の母であるマーガレット女王(セント・マーガレット)を記念して建設されたため、この名前が付けられています。
シンプルながらも優美なロマネスク様式で設計され、厚い石造りの壁とアーチ状の窓が特徴的です。最大で25人ほどしか入れない小さな礼拝堂ですが、結婚式や洗礼式などをはじめとした宗教行事に使用されてきました。
戦争博物館とモニュメント
エディンバラ城には、スコットランドの戦争の歴史を記念した博物館やモニュメントが多数あり、過去の戦争にまつわる貴重な展示品を通して歴史を学べます。
エディンバラ城と縁の深いハリー・ポッター
J.K.ローリングがハリー・ポッターの執筆活動をしたことでも知られている、エディンバラ。
エディンバラ城そのものが作品の舞台になったわけではありませんが、街全体がインスピレーションの源となりました。
エディンバラ市内には、ローリングが原稿を書いたとされるカフェやゆかりの地が点在しており、ファンにとっては聖地巡礼にぴったりです。
以下では、ハリーポッターとゆかりのあるエディンバラのスポットをご紹介します。
The Elephant House(エレファント・ハウス)
The Elephant House(エレファント・ハウス)は、J.K.ローリングが「ハリー・ポッター」シリーズを執筆していたカフェとして知られています。
ロイヤルマイルから徒歩約10分の場所にあるこのカフェで、若き日のJ.K.ローリングが多くの時間を過ごし、物語の構想を練ったと言われています。
しかし、2021年の火災によって建物が大きな被害を受け、現在は休業中です。オーナーによる「Restore the Magic」キャンペーンを通じて再建計画が進められており、再開に向けた準備が続けられています。
店内にはかつて「ハリー・ポッター」に関する記念品や写真が飾られており、窓からはエディンバラ城を望むことができました。再オープンすれば、再びファンが集まる象徴的な場所として人気を取り戻すことでしょう。
Greyfriars Kirkyard(グレイフライアーズ教会墓地)
Greyfriars Kirkyard(グレイフライアーズ教会墓地)は、ロイヤルマイルから徒歩約5分の場所にある墓地です。
「ハリー・ポッター」の登場キャラクターの名前の由来となった墓石が複数あることで知られています。
有名なのは、「トム・リドル」の名前が刻まれた墓石。トム・リドルといえば、ヴォルデモートの本名として知られていますね。
墓地内を散策すると、他にもキャラクター名のヒントとなった名前を発見できます。
The Balmoral Hotel(バルモラル・ホテル)
The Balmoral Hotel(バルモラル・ホテル)のスイートルーム「552号室」は、J.K.ローリングが『ハリー・ポッターと死の秘宝』を完成させた場所です。
部屋には彼女のサインが残され、現在は「J.K.ローリング・スイート」として知られています。
ロビーや部屋の壁には、ローリングの執筆活動を記念するプレートが飾られています。宿泊者のみアクセスできる場所ですが、外観だけでもエディンバラの長い歴史を感じられるスポットです。
エディンバラ駅(Waverley Station)のすぐ隣にあるので、宿泊場所としてもおすすめです。
Victoria Street(ビクトリア・ストリート)
Victoria Street(ビクトリア・ストリート)は、カラフルで曲がりくねった通りで、「ダイアゴン横丁」のモデルになったと言われています。
通り沿いには魔法使いの雑貨店のような雰囲気を持つお店が並んでいます。
おしゃれなカフェやギフトショップが並ぶ中、『ハリー・ポッター』関連グッズを扱う店舗もあるので、ファンには見逃せないスポットです。
エディンバラの中心地であるThe Royal Mile (ロイヤル・マイル)から徒歩約5分の場所にあります。
エディンバラ観光のおすすめスポット7選
1995年に世界遺産に登録されたエディンバラの旧市街と新市街(Old and New Towns of Edinburgh)。
以下では、エディンバラ城とともにぜひ訪れてほしい、おすすめの観光スポットを7つ紹介します。
The Royal Mile (ロイヤル・マイル)
エディンバラ城からホリールード宮殿まで約1.8km続く通り「ロイヤルマイル」は、エディンバラの観光の中心地です。
大道芸やストリートパフォーマンスが至る所で見られ、エディンバラの活気を体感できます。
中世からの石畳の道沿いには、カフェやショップ、観光名所が立ち並び、散策するだけで中世にタイムスリップしたような気分になれます。
ロイヤル・マイルからは枝分かれした細い路地もあり、寄り道したくなるような風情が漂っています。じっくりと観光するために、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。
Palace of Holyroodhouse(ホリールードハウス宮殿)
Palace of Holyroodhouse(ホリールードハウス宮殿)とは、イギリス王室にゆかりのある建物で、ロイヤル・マイルの最東端に位置しています。
イギリス王室のメンバーが夏にスコットランドを訪問される際に滞在し、故エリザベス女王も度々訪れていました。
1238年にスコットランド王であるデイビット1世が修道院の建設を指示し、ホリールードハウス宮殿の基盤となっています。イギリス王室の滞在中以外は館内を見学できるため、ロイヤル・マイルの散策とともに見学してみましょう。
Princes St(プリンシズ ストリート)
Princes St(プリンシズ ストリート)はエディンバラの新市街地に位置し、カフェやレストラン、ショッピング、食事などを楽しめるエリアです。
Harvey Nichols(ハーヴェイ ニコルズ)などのデパートもあるので、ショッピングを楽しみたい方には特におすすめです。
日本未出店のファストファッションだけでなく、スコットランドならではのキルトを扱っているショップもあるので、お土産探しに立ち寄ってみましょう。
Scott Monument(スコット記念塔)
スコット記念塔(Scott Monument)は、スコットランドの偉大な作家ウォルター・スコットを称えるために建てられた記念塔です。
塔の高さは60メートル以上あり、個人を称えて建設したモニュメントとしては世界でも最大級で、シティのシンボルのような存在です。
プリンシズストリート沿いのウェイヴァリー駅付近に位置しているため、アクセスも良いです。
塔全体には作家やキャラクターの彫刻が多数施されています。287段の階段を登ると、エディンバラの街やカールトン・ヒル、エディンバラ城が一望できます。
Calton Hill(カールトン・ヒル)
カールトン・ヒル(Calton Hill)は、エディンバラ市内を一望できる絶景スポットとして人気の丘で、何度も訪れたくなる壮観な景色を堪能できます。
丘にはアクロポリスを模した建物「ナショナル・モニュメント」があり、未完成のまま現在に至ります。
階段も整備されており、登りやすいので、散策途中で訪れてみるのがおすすめです。
Arthur's Seat(アーサーズ・シート)
アーサーズ・シート(Arthur's Seat)は、エディンバラの南東に位置する火山丘で、ホリールード公園内にあります。
ハイキングコースとして地元の人々や観光客に人気で、頂上からの眺めはエディンバラでも随一。元々、スコットランド王家の狩りのスポットとして利用されていました。
周囲には古代火山の地質を観察できるポイントが多数。また、鳥のさえずりや草花を楽しみながらリラックスした時間を過ごせます。ホリールード宮殿の裏手からハイキングコースがスタートしていますが、ルートによっては往復に2時間以上かかるため地図をチェックしながら行きましょう。
おまけ:スコットランドで城めぐり
エディンバラ城以外にもスコットランドには魅力的な城が数多く存在します。
以下では、エディンバラ城と一緒に楽しめるスコットランドの城を紹介します。
Stirling Castle(スターリング城)
Stirling Castle(スターリング城)は、中世からルネサンス期にかけてスコットランド王室の居城として利用されていた城です。
多くのスコットランド王がスターリング城で戴冠したほか、独立戦争時には戦略的拠点として活躍しました。
城内では美しい彫刻や装飾が施されたルネサンス様式の建物を堪能できます。特に、壮大なバンケットホールはスコットランド最大級で、王室の宴会の雰囲気を感じられます。
また、近くにあるスターリング橋は、ウィリアム・ウォレスがイングランド軍に勝利した場所として有名です。
アクセスは、エディンバラから鉄道で約1時間、スターリング駅から徒歩約20分。車の場合は、エディンバラから約1時間のドライブで行くことができます。
Balmoral Castle(バルモラル城)
Balmoral Castle(バルモラル城)は、ヴィクトリア女王が1852年に購入し、現在もイギリス王室が使用する夏の別荘です。
スコットランド北東部のハイランド地方にあり、自然豊かなロケーションとなっています。
5月〜7月には花々や彫刻が美しく手入れされた庭園を公開。王室の歴史を学べる展示物やアートワークもあります。
ハイランド地方の壮大な景色を背景に、ハイキングやサイクリングを楽しむのもおすすめです。
アバディーンからバスで約2時間、車で約1時間半。公共交通機関は限られているため、ツアーへ参加するのがおすすめです。
まとめ
スコットランドの壮大な歴史と文化を象徴するエディンバラ城。
訪れることで、スコットランドの中世から現代までの歴史の流れを肌で感じられるでしょう。
また、ハリー・ポッターの聖地巡礼と組み合わせれば、異世界に浸るような視点でエディンバラの街歩きを楽しめます。
さらに、エディンバラ城を中心に、周辺の観光スポットやスコットランドの城も巡れば、より深く文化的、歴史的魅力に気づけるでしょう。あなたの次の旅先として、ぜひエディンバラ城を選んでみてはいかがでしょうか。
◇経歴
2019年03月
名古屋大学法学部法律政治学科卒業
2017年01月~ 2017年04月
スコットランド エジンバラ大学に留学
2021年04月〜現在
株式会社ニトリ、Web ライターを経て、2021年4月よりサイエンスコミュニケーターとして活動。
◇資格
TOEIC820点
◇留学経験
2017年01月~ 2017年04月
スコットランド エジンバラ大学に留学
◇海外渡航経験
年3~4回 海外出張(ヨーロッパ各国、韓国、オーストラリアなど)
現地での広報活動(学会・セミナー等)
プライベートでは友人と東南アジアにいくのがマイブーム。
◇自己紹介
昔から色々な文化や芸術に触れることが好きで、暮らしながら旅する生活に憧れていました。
仕事で英語を使うようになってから、コミュニケーションツールとして英語学習を楽しんでいます。
観光で海外に行く際は、ヨガやシュノーケリングなど、自然を感じられるアクティビティが好きです。これまでで好きな旅先は、アムステルダムとトレドです。