「イギリス料理はまずい」と耳にしたことがある方は、多いのではないでしょうか。イギリス人自身がジョークにするほど、イギリス料理はまずいというイメージが今も根強く残っています。
ですが、実際のところイギリス料理は本当にまずいのでしょうか?
この記事では、イギリス料理が「まずい」と言われる理由を解説しながら、イギリスの定番料理や「本当はおいしいイギリス料理」の魅力をご紹介します。
これからイギリスへの留学や旅行を考えている方は、現地での食生活を楽しむためにぜひ参考にしてみてください!
- イギリス料理がまずいということについて
- イギリス料理がまずいと言われる理由
- イギリス料理の定番料理ランキング
- イギリス料理は本当はおいしい!:パブ
- イギリス料理は本当はおいしい!:アフタヌーンティー
- イギリス料理は本当はおいしい!:スイーツ
- まとめ
イギリス料理がまずいということについて
いつの間にか「イギリス料理=まずい」という印象を持っている、ということはありませんか?
そう思うきっかけは「実際にイギリスで食べた料理が口に合わなかったから」や「留学していた人がそう言っていたから」など、印象を持った経緯は人それぞれかもしれません。
そもそも、なぜイギリス料理が「まずい」と言われるようになったのか、その理由を明らかにしていきます!
イギリス料理がまずいと言われる理由
イギリス料理がまずいと言われる背景には、歴史的な理由や食文化の違いが関係しています。「まずい」と言われる理由について、見ていきましょう。
味が薄いから
イギリス料理が不味いと言われる理由の一つとして「味が薄い」ことが挙げられます。必要最低限の味付けで出てくる料理は、日本人にとって物足りなく感じることもあるでしょう。
イギリス料理の味が薄い理由には、歴史的な理由があると言われています。
産業革命の時代、イギリスでは効率が重視されるようになり、おいしい味付けよりも短時間で料理が作れることが優先されました。
また、農村が減ったため食糧が不足したり、労働時間が増えて料理をする時間が減ったりしたことも、シンプルな料理が多い理由だと考えられます。
イギリスでは、料理が提供されたあとは自分で塩や胡椒を振って味を調整するスタイルです。もし味付けが薄いと感じたら、塩や胡椒で自分好みの味付けに仕上げましょう。
食材が少ないから
イギリスは日照時間が短いため農作物の収穫が難しく、料理に使用できる食材が少ない傾向にありました。
そのため、料理もシンプルなものが多くなり、味や見た目のバリエーションが少ないと感じる方も多いようです。
特に、日本食には豊富な種類の野菜や魚を使い、素材の持ち味を活かしながら調理するレシピが多いので、「イギリス料理はシンプルすぎる」と感じられるかもしれません。
ですが最近では、移民の増加や食への関心の高まりがきっかけとなり、イギリスでもバリエーション豊かな料理を楽しめるようになってきました。
イギリス料理の定番料理ランキング
「まずい」というイメージを持つ方も多いイギリス料理ですが、実は定番料理の中にもおいしいものがたくさんあります。ここでは、イギリスを代表する定番料理をランキング形式でご紹介します。
1位:フィッシュアンドチップス
イギリス料理を代表するフィッシュアンドチップス。イギリスのおいしいグルメとして認識している方も多いのではないでしょうか。
白身魚をさくっとした食感に揚げて、太めでほくほくのフライドポテトをセットにしたフィッシュアンドチップスは、イギリスのソウルフードともいえる存在です。
昔は臭みを取らずに魚を揚げていた店もあったせいか、「フィッシュアンドチップスは臭みがあってまずい」というイメージが広まったこともありました。最近は新鮮な魚を使い、衣をカラッと揚げたおいしい店も増えています。
イギリスでは、フィッシュアンドチップスにビネガーをかけて食べるのが定番のスタイルです。塩気のあるポテトと酸味の効いたビネガーの組み合わせを、ぜひ一度お試しください。
2位:イングリッシュ・ブレックファスト
イギリスの伝統的な朝食であるイングリッシュ・ブレックファストも、イギリス料理に欠かせない定番メニューです。
一つのプレートの上に卵やビーンズ、ベーコン、マッシュルーム、ブラッド・プディングなどが盛り付けられます。ブラッド・プディングとは、豚肉と豚の血、ハーブ類が入ったソーセージです。
真っ黒な見た目に驚いてしまうかもしれませんが、一口食べてみると豊かなスパイスの風味が舌の上で広がります。ぜひ目玉焼きやビーンズと一緒に食べてみてください。
3位:パイ料理
イギリスのパイ料理は、シェパーズパイやコテージパイ、フィッシュパイ、ポークパイ、アップルパイなど種類豊富なことが特徴です。
日本ではパイというと、基本的にアップルパイのような甘いスイーツのイメージがありますが、イギリスではシェパーズパイのように塩味のあるパイも人気があります。
コテージパイ:牛ひき肉や玉ねぎにミートソースを混ぜ、その上にマッシュポテトを乗せて焼いたパイ。
イギリス旅行に行ったら、ぜひローカルパブやレストランでパイ料理を楽しんでみてください。
イギリス料理は本当はおいしい!:パブ
イギリスに旅行に行くなら、イギリスならではの雰囲気を満喫できるパブは外せません。
ロンドンにあるような観光客にも人気のパブから、地元の人々が集まる隠れ家的なパブまで、さまざまなスタイルのパブがあります。
パブでは「キャッシュ・オン・デリバリースタイル」という注文形式が一般的です。カウンターに行って注文し、支払いを済ませてドリンクを受け取ります。
パブに行ったら、定番のフィッシュアンドチップスと一緒に地元のビールを楽しみましょう。ぜひお気に入りのパブを見つけて、イギリスのパブ文化を体験してみてください。
イギリス料理は本当はおいしい!:アフタヌーンティー
19世紀に始まったアフタヌーンティーは、イギリスらしさを感じられる特別な体験です。
昔は貴族たちの間で楽しまれたと言われているアフタヌーンティーですが、現在では家族や友達と気軽に楽しむスタイルから、高級ホテルで楽しむようなフォーマル形式のアフタヌーンティーまで、さまざまなシーンで楽しまれています。
アフタヌーンティーといえば、3段重ねのティースタンドを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。上段にはスコーン、中段にはケーキ、下段にはサンドイッチが並べられており、下から食べるのがマナーとされています。
日本でも人気のアフタヌーンティーですが、ロンドンの高級ホテルで楽しむ本場のアフタヌーンティーでは、より特別な雰囲気を味わえます。華やかな雰囲気に合わせてドレスアップして、ぜひ贅沢なひとときを楽しんでみてくださいね。
イギリス料理は本当はおいしい!:スイーツ
イギリスには、紅茶と相性抜群のスイーツがたくさんあります。ここでは、イギリスを代表するスイーツの魅力をご紹介します。
スコーン
イギリスを代表するお菓子であるスコーンは、紅茶との相性が抜群のスイーツです。外はさっくり、中はふんわりした食感が特徴で、クロテッドクリームやジャムと一緒に食べるのがイギリス流。
クリーミーなクロテッドクリームと甘酸っぱいジャムの組み合わせは、やみつきになるおいしさです。
スコーンのお供には、まろやかなアッサムティーや、すっきりとしたセイロンティーがおすすめ。紅茶とのペアリングを楽しみながら、優雅なティータイムを過ごすのにぴったりのスイーツです。
ショートブレッド
ショートブレッドは、スコットランド発祥のスイーツです。見た目は分厚いビスケットのようなお菓子で、バターを使った濃厚な味わいが特徴となっています。
有名なショートブレッドのブランドは、赤いチェックのパッケージでおなじみの「Walkers(ウォーカーズ)」です。
1898年にジョセフ・ウォーカーが「世界一のショートブレッド」を目標に掲げて創業したベーカリーが発祥で、今では世界中で愛されるブランドとなっています。
Walkersでは細長い形のショートブレッドが定番ですが、犬型やクリスマスツリー型など、さまざまな形のショートブレッドも売られています。
ヴィクトリアサンドイッチケーキ
イギリスの家庭で親しまれている、シンプルなケーキがヴィクトリアサンドイッチケーキです。
「サンドイッチ」という名前がついていますが、パンではなくバターを使ったスポンジ生地を使用しています。
焼き上がった生地の間に、いちごジャムやラズベリージャムを挟んだら完成です。シンプルな味わいが紅茶に合うため、イギリスの家庭ではティータイムにぴったりのスイーツとして楽しまれています。
クリスマスプディング
クリスマスプディングは、イギリスのクリスマスシーズンに欠かせない伝統的な焼き菓子です。
その名前の通りクリスマスの定番スイーツで、小麦粉や砂糖、卵、ラム酒、ドライフルーツ、ナッツなどを混ぜて焼き上げます。
その後、1ヶ月ほどクリスマスまで寝かせておくことで、ドライフルーツが発酵し濃厚でじっとりとした味わいが生まれます。
「生地を混ぜるときに混ぜながら1人ずつ願い事をする」という伝統もあり、ケーキを作りながらみんなで楽しむイベントとして親しまれています。
ミンスパイ
ミンスパイも、クリスマスシーズンのイギリスの伝統的なお菓子です。パイ生地の中にドライフルーツやりんご、ナッツ、スパイスなどが詰まっていて、甘くて香ばしい味わいが楽しめます。
「ミンスパイ」という名前は、「肉をミンチにする」という意味の「ミンス(mince)」という単語に由来します。
名前の通り、昔は肉が具材として入っていましたが、徐々に砂糖を入れるお菓子に変化し、現在はクリスマスの時期に食べる定番スイーツになりました。
まとめ
いかがでしたか?今回は「まずい」と言われがちなイギリス料理の、意外と美食な一面をご紹介しました。「イギリス料理はまずい」というイメージがあるかもしれませんが、近年はおいしい味付けの料理も増えています。
サクサクのフィッシュアンドチップスや紅茶にぴったりのスコーンは、日本人の味覚にも合うイギリス料理です。
今回学んだイギリス料理について英語でアウトプットしたい方は、ぜひネイティブキャンプを活用してみてください。「ネイティブ受け放題」コースでは、本場イギリスの講師とも会話できますよ。