美しい英国風景を楽しむ「コッツウォルズ」の旅|主な村やアクセス、観光方法をご紹介

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イギリスを代表する田園地帯「コッツウォルズ(Cotswolds)」は、石造りの家々やゆるやかな丘陵が広がる、まさに絵本の世界に迷い込んだかのような風景が残るエリアです。

ロンドンから日帰りでも訪れることができる一方で、可愛らしい村を巡りながらゆったり数日滞在するのも人気の旅のスタイルです。

本記事では、バイブリーやボートン・オン・ザ・ウォーターといった代表的な村をはじめ、アクセス方法、観光のポイントをご紹介します。

コッツウォルズとは?

イギリスの田園風景を象徴するエリアとして名高い「コッツウォルズ(Cotswolds)」。まずは、世界中の旅行者を惹きつける理由や魅力を見ていきましょう。

コッツウォルズはイギリス中央部に広がる美しい地方で、ロンドンから北西に約200kmの位置にあります。その名前は、「羊のいる丘」という意味に由来しており、かつてこの地域は羊毛産業の中心地として栄えていました。その歴史の名残は、現在でも静かに放牧されている羊たちと、中世の趣を感じさせる石造りの建物の中に見ることができます。

そして、コッツウォルズといえば、まず思い浮かぶのが蜂蜜色の家並みです。この地域特有の「コッツウォルズ・ストーン」と呼ばれる石で建てられた建築物は、日の光に照らされると独特の温かみを帯び、幻想的な風景が広がります。

また、コッツウォルズでは四季によって異なる景観を楽しむことができます。春は花々が咲き誇り、夏は緑が一層鮮やかに、秋は紅葉が村を彩り、冬は石造りの家に雪が積もり幻想的な雰囲気を醸し出します。年間を通して自然の美しさを楽しむことができるのも、このエリアならではの魅力といえるでしょう。

コッツウォルズへのアクセス

ロンドンからも比較的近く、日帰りで訪れることも可能なコッツウォルズですが、アクセス方法はいくつかあります。ここでは、電車やバス、レンタカーなど、訪問前に知っておきたいアクセス手段についてご紹介します。

最も一般的なのは鉄道でのアクセスです。「ロンドン・パディントン駅(London Paddington Station)」から西方面へ直通列車が出ており、主要な玄関口となる「モートン・イン・マーシュ(Moreton-in-Marsh)」までは約1時間30分で到着します。そこからは路線バスやタクシーを利用して周辺の村へ移動するのが一般的です。

鉄道は快適で時間も正確ですが、村々を自由に回るにはバスの本数が限られているため、ある程度の下調べが必要になります。また、チケットは事前に「National Rail」「Trainline」の公式サイトから予約可能で、早期購入割引を使えば料金を抑えられます。

次に、コーチと呼ばれている長距離バスを使う選択肢もあります。「ロンドン・ヴィクトリア・コーチステーション(London Victoria Coach Station)」から「ナショナル・エクスプレス(National Express)」によって運行されており、鉄道に比べて所要時間は長めですが料金はリーズナブルです。コストを抑えて移動したい人に向いています。

ただし、バスの停留所は鉄道駅ほど便利な場所にないことも多いため、到着後の移動計画を立てておくことが大切です。

コッツウォルズへのアクセスを自由かつ効率的に楽しみたい方には、レンタカーを利用する方法がおすすめです。レンタカーはロンドンの各空港や市内で簡単に借りることができ、ロンドンからはM40やM4高速道路を利用し、約2〜3時間でアクセス可能です。

村ごとの距離も比較的短いため、車があれば自分のペースで効率よく周遊できます。ただし、イギリスは日本と同じ左側通行ですが、道が細く駐車場も限られるため、運転に自信のある方向けといえます。

コッツウォルズの主な美しい村

コッツウォルズのエリアに数ある村々の中でも、バイブリーボートン・オン・ザ・ウォーターなど特に人気の高い場所は旅行者にとって外せないスポットです。本セクションでは、代表的な村とその魅力をお伝えします。

バーフォード

コッツウォルズの玄関口として知られる「バーフォード(Burford)」は、緩やかな坂道に沿って石造りの家々やショップが並ぶ、落ち着いた雰囲気の村です。

散策の中心はメインストリートで、アンティークショップや手作り雑貨店、ティールームが点在しており、英国らしい街歩きを楽しめます。

村の中心にある「聖ジョン教会(St John the Baptist Church)」は歴史ある中世式の建物で、外観だけでなく内部の装飾も見応えがあります。さらに、川沿いの散歩道ではのんびり自然を感じながら、地元の野鳥や小川のせせらぎを楽しめるのも魅力。

昼食は「The Angel at Burford」などの村のパブで伝統的なフィッシュ&チップスを味わったり、ティールームでアフタヌーンティーを楽しむのもおすすめです。

バイブリー

「バイブリー(Bibury)」「イングランドで最も美しい村」と称されるコッツウォルズ屈指の観光スポットです。特に有名なのが17世紀の織工の家が並ぶ「アーリントン・ロウ(Arlington Row)」。蜂蜜色の石を使ったコテージと花々に彩られた庭が川沿いに並ぶ光景は、まさに絵葉書のようです。

村内はコンパクトで歩きやすく、短い時間の滞在でも十分楽しめます。また、アーリントン・ロウ近くの小道には、カフェや手作りアイスのショップも点在しており、のんびり立ち寄りながら村の雰囲気を満喫できます。

ボートン・オン・ザ・ウォーター

「コッツウォルズのベニス」とも称される「ボートン・オン・ザ・ウォーター(Bourton-on-the-Water)」は、川沿いの美しい風景で名高い村です。低い石橋がかかる川沿いは散策に最適で、歩くだけで写真映えする光景が広がります。

おすすめスポットは「モデルビレッジ(The Model Village)」で、村を縮小した可愛らしい模型を見学でき、家族連れにも人気です。ほかにも「コッツウォルズ・モーターミュージアム(Cotswold Motoring Museum & Toy Collection)」「バードランド(Birdland Park & Gardens)」といった体験型施設が点在しています。

川沿いのカフェやパブではのんびりランチやティータイムを楽しめるほか、天気の良い夏の時期には川辺でピクニックをするのも気持ちがよいでしょう。

ストウ・オン・ザ・ウォルド

「ストウ・オン・ザ・ウォルド(Stow-on-the-Wold)」は、コッツウォルズの中でも特に中世の面影を色濃く残す、高台にあるマーケットタウンです。村の中心には広いマーケットスクエアがあり、アンティークショップやギャラリー、カフェ、パブが集まります。

歴史ある教会である「聖エドワード教会(St Edward’s Church)」や古い商店街の建物を眺めながら散策するだけでも、英国の伝統的な町並みを感じられます。

また、周辺には丘陵や散歩道も多く、村を拠点に周辺の自然を歩いて探索するのもおすすめです。

コッツウォルズの観光方法:ツアー・個人手配のどちらがおすすめ?

どのようにコッツウォルズを巡るのかは、限られた旅行日数で大事なポイントになっていきます。このセクションでは、ツアーと個人手配、それぞれの観光スタイルの特徴を見比べていきましょう。

まず、ツアーの最大のメリットは、時間や交通の手配を気にせず複数の村を効率よく巡れる点です。私もロンドン発の日帰りツアーに参加した経験がありますが、ガイドさんが各村の歴史や見どころを解説してくれたので、短時間でコッツウォルズの魅力を十分に体感できました。交通手段や駐車場の心配も不要で、道順を考えなくて済むのはやはり楽です。ツアーは日本語ガイド付きのものもあり、初めての方でも安心して参加できます。

ただし、滞在時間は限られるため、村ごとの散策時間が短めになりがちです。また、多人数での観光になるため、特に静かで穏やかなコッツウォルズの雰囲気を満喫したい場合には少し騒がしく感じることもあります。

一方、個人手配の場合は自由度が高く、自分のペースで村を巡れることが最大の魅力です。鉄道やバス、レンタカーを組み合わせれば、混雑を避けて朝早くから村を散策したり、気に入ったカフェやショップに長く滞在することも可能です。特にレンタカーは移動がスムーズで、村間の距離が短いコッツウォルズでは非常に便利です。

個人手配のデメリットは、計画や移動手段に手間がかかる部分です。コッツウォルズは鉄道網が他のイギリスの観光地ほど発達していないため、車やバス、タクシーでの移動が必要になることが多く、この点で不慣れな方にはストレスを感じるかもしれません。

加えて、事前の情報収集や予約が十分でない場合、村と村の間の移動時間などを甘く見積もり、スケジュールがタイトになってしまう可能性があります。

結論としては、短期間で代表的な村を効率よく巡りたい場合はツアー自由に村の散策や滞在時間をコントロールしたい場合は個人手配が向いています。

コッツウォルズで宿泊するなら?

せっかくコッツウォルズを訪れるのなら、日帰りではなく数日滞在したい方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、宿泊する際に検討したいポイントやおすすめの宿泊施設をご紹介します。

まず、コッツウォルズでの宿泊の選択肢は主に、伝統的なカントリーハウスやイン、B&B(ベッド&ブレックファスト)、そしてホテルやリゾートの3タイプがあります。

カントリーハウスやインは、歴史ある建物や趣ある内装が魅力で、まさに英国らしい滞在を体験できます。たとえばバイブリーでは「The Swan Hotel」が人気で、アーリントン・ロウには徒歩でアクセスできます。中世風の建物で川沿いの景色を眺めながらゆったり過ごすことができ、朝食も本格的なイングリッシュブレックファストが楽しめるのが魅力です。

B&Bは、より家庭的でアットホームな雰囲気を求める方におすすめです。ボートン・オン・ザ・ウォーターの「Coombe House」は、安価ながらも温かいサービスと快適な客室が魅力で、村歩きの拠点として最適です。

ホテルやリゾートは、快適さや施設の充実度を重視する方に向いています。バーフォードには「Bull Burford」のような、庭やレストランが整ったホテルもあり、ゆったりとした滞在が可能です。

また、コッツウォルズ旅行をワンランク上の経験にしたい方には、マナーハウスでの滞在はぜひ検討していただきたい選択肢です。マナーハウスとは歴史ある大邸宅を宿泊施設にしたもので、イギリスの上品な雰囲気を味わえる点が魅力です。

例えば、「エレンボロー・パーク(Ellenborough Park)」はコッツウォルズを代表するマナーハウスで、庭園やスパなども備えています。マナーハウスでは伝統的なアフタヌーンティーを楽しむこともでき、非日常的なひとときを満喫できます。

まとめ

コッツウォルズは、英国らしい田園風景と歴史ある村々が凝縮されたエリアです。ロンドン観光とあわせて訪れれば、都会とはまったく異なる穏やかな時間を味わえるでしょう。

石造りの家々が並ぶ村での散策や、地元のパブでの食事、自然豊かなウォーキングルートを楽しむなど、コッツウォルズでの過ごし方はさまざまです。

ぜひイギリス旅行に行かれる際は、憧れの英国風景を心ゆくまで楽しめるコッツウォルズの魅力を体感してみてください。

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