スリランカの治安は?注意すべきエリアや観光客が巻き込まれやすい犯罪も徹底解説

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スリランカへの旅行を予定していて、現地の治安に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。過度に心配するほど危険ではありませんが、観光客を狙った犯罪に巻き込まれる可能性もあります。

この記事では、スリランカの治安情報や注意すべきエリア、観光客が巻き込まれやすい犯罪と対策について解説します。安全に旅行するためにも、事前にスリランカの治安状況を把握しておきましょう。

スリランカの治安情報

外務省の海外安全ホームページによると、2024年12月20日時点でのスリランカの危険度は「レベル1(十分注意)」です。

2022年にスリランカ各地で抗議デモが頻繁に行われていましたが、2023年以降は経済状況が改善され、現在は落ち着いています。ただし、増税や政策に対する抗議が発生する可能性もあるため、引き続き注意が必要です。

また、2024年の人口あたりの犯罪発生率は、殺人事件が日本の約3.3倍、強盗事件は約10倍となっており、日本に比べて犯罪率が高いといえます。

特に観光都市ではスリや置き引き、ひったくりなどの事件が多発しているため、周囲に注意しながら観光しましょう。

なお、スリランカの観光の詳細については、以下をご覧ください。

スリランカで注意すべきエリア

スリランカの中でも特に注意すべきエリアは、コロンボなどの都市部北東部など内戦の影響が残る地域です。これらのエリアに訪れる予定の方は、事前に状況を把握しておきましょう。

コロンボなどの都市部

首都コロンボを含め、キャンディゴールといった都市部では、観光客を狙ったスリや置き引きなどが多発しています。特に観光客が集まるスポットは狙われやすい場所です。

観光スポットでは、以下のような犯罪被害が報告されています。

・観光地を案内すると話しかけてきた人に宝石店へ連れて行かれ、高額な商品を売りつけられた
・写真を撮ってあげると言ってきた人にスマホを渡すと、そのまま逃げられた
・日本語で話しかけられ、油断している隙にバッグやポケットから貴重品を盗まれた

初めは優しく接してきても、後々金品を要求してくることは少なくありません。観光地を歩く際は、話しかけてくる人に常に警戒心を持っておきましょう。

北東部など内戦の影響が残る地域

ジャフナをはじめ、スリランカの北東部は、1983〜2009年まで内戦が行われていたエリアです。

この地域には地雷が埋められており、地雷除去作業が現在も続いています。立ち入り禁止と書かれた看板があれば、絶対に近づいてはいけません。

また、警告の看板が立っていなくても、森の中や草むらには近づかないようにしてください。もし不審な金属片を見つけたら触らず、その場からすぐに離れましょう。

スリランカで観光客が巻き込まれやすい5つの犯罪

スリランカで観光客が巻き込まれやすい犯罪を5つ解説します。それぞれの特徴を把握し、トラブルに巻き込まれないよう注意してください。

・スリ・置き引き・ひったくり
・ぼったくり
・交通事故
・暴行・恐喝・性犯罪
・違法薬物

スリ・置き引き・ひったくり

観光客が巻き込まれやすい犯罪の中で最も多いのが、スリ・置き引き・ひったくりなどの軽犯罪です。例えば、鉄道やバスの車内、駅などで気づかないうちにバッグから貴重品を盗まれる被害がよくあります。

他にはゲストハウスで部屋に置いていた荷物を盗まれたり、レストランでお酒を飲んでいる隙に現金を取られたりといった被害も発生しています。

旅行中は、貴重品や荷物から目を離さない、密集した場所ではひったくりに遭わないようバッグを正面に抱えるといった対策を行いましょう。

ぼったくり

観光客は現地の料金相場を知らないため、ぼったくりにも遭いやすいです。

よくある被害は、タクシーやトゥクトゥクなどを利用したときに高額な運賃を請求されること。メーターを使わずに運行しているドライバーも一定数いるため注意してください。

他には街中でガイドを名乗る人に話しかけられてツアーに参加すると、終了後に高額なガイド費用を請求されるといった被害があります。道で話しかけてくるドライバーやガイドが優しい人とは限りません。もし無理な勧誘をされた場合は、はっきり「No」と断ることも大切です。

交通事故

スリランカでは観光客の増加に伴い、タクシーやトゥクトゥクを巻き込む交通事故が増えています。

事故に遭わないために、移動の際は信頼できるタクシー会社を利用するか、ホテルでタクシーを手配してもらうのが安心です。万が一に備え、海外旅行保険に加入するのも1つの対策といえます。

また、鉄道を利用する際は、ドア付近で外に身を乗り出すと転落事故の危険があります。景色の写真を撮ろうとしたときに、誤って転落し死亡してしまった事故も発生しているため、十分注意してください。

暴行・恐喝・性犯罪

スリランカを観光中に性的暴行や恐喝を受けた被害も発生しています。例えば、タクシーやトゥクトゥクを利用した際に目的地と異なる場所に連れて行かれ、性的暴行を受けるといった事例です。

また、ホテルの部屋で従業員を装う人に性的暴行を受けたり、金銭を要求されたりといった被害もあります。ホテルだからといって安心せず、ドアの防犯チェーンをかけておくなどの対策を徹底しておきましょう。

違法薬物

観光客が違法薬物に巻き込まれる被害もあります。例えば、タバコだと思っていたら実は大麻で、知らずに吸ってしまうといった事例です。

薬物が違法だとわかっていても、知らないうちに巻き込まれる可能性があることを認識しておきましょう。また、現地で見知らぬ人にタバコを勧められても、受け取らないようにしてください。

スリランカで犯罪に巻き込まれないための4つの防犯対策

スリランカで犯罪に巻き込まれないよう、防犯対策を行うことが重要です。事前に以下の4つの対策を把握しておきましょう。

・早朝・夜間は外に出ない
・鉄道を利用する場合は1等車または2等車を選ぶ
・タクシーに乗るときは配車アプリを使う
・持ち歩く貴重品は最小限に抑える

早朝・夜間は外に出ない

早朝や夜間は辺りが暗く、人通りも少ないため、被害に巻き込まれやすくなります。この時間帯はホテルで過ごし、外に出ないのが理想です。もし外に出かける必要があるなら、一人ではなく複数人で出歩くようにしましょう。

鉄道を利用する場合は1等車または2等車を選ぶ

スリランカ鉄道には1等〜3等までの座席クラスがあります。1等が最もクラスが高く、全席指定・冷房付きとなっており、急行であれば2等も指定席を取ることが可能です。

一方、3等は自由席で価格が安い分、乗車する人数が多くなります。満員になると密集した空間で過ごすことになり、スリや置き引きに遭いやすくなるのです。

スリや置き引きを避けるために、鉄道を利用する際は1等車もしくは2等車を予約することをおすすめします。路線によっては人気が高くすぐに埋まってしまうため、早めの予約が必要です。

タクシーに乗るときは配車アプリを使う

タクシーを利用する際は、流しのタクシーではなく配車アプリを使うのがおすすめです。スリランカで主流の配車アプリは「PickMe」「Uber」。ドライバーや車両の情報が運営会社に管理されているので、安心して利用できます。

支払い方法もキャッシュレス決済を選択でき、利用前に料金が表示されるため、ぼったくりに遭う心配もありません。Uberの対応エリアはコロンボや主要都市の一部のみですが、PickMeは郊外の地域まで対応しています。

持ち歩く貴重品は最小限に抑える

万が一のスリやひったくりに備え、持ち歩く貴重品は最小限に抑えておくことが重要です。例えば、現金やクレジットカードはすべて一緒に持ち歩くのではなく、使用する分だけをカバンに入れておきましょう。

そして、残りはホテルで鍵がかけられる金庫に入れておくなど、分散して管理するのがおすすめです。ホテルに荷物を置いておけない場合は、現金をカバンの複数のポケットに分けて入れることも有効になります。

スリランカで犯罪に巻き込まれたときの連絡先

防犯対策を行っていても、犯罪に巻き込まれる可能性があるでしょう。万が一、トラブルに巻き込まれたら、まずは落ち着いて以下の連絡先に電話してください。

連絡先 電話番号
警察 119
消防 110
救急車 1990
観光警察(ツーリストポリス) 1912

警察と消防の電話番号は日本と逆のため、間違えないように注意しましょう。

なお、パスポートの盗難に遭った場合は、最寄りの警察署で盗難届をもらい、在スリランカ日本国大使館(+94-11-269-3831)に連絡してください。パスポートの盗難・紛失時の再発行手続きや支援を受けられます。

また、旅行前に外務省の「たびレジ」に登録しておけば、スリランカの最新の安全情報を日本語で受け取れます。

事前にこれらの連絡先や情報を受け取るサービスを把握しておけば、現地で困った際に役立つので、ぜひ活用してください。

治安情報を確認してスリランカ旅行を楽しもう

外務省の海外安全ホームページによると、2024年12月20日時点でのスリランカの危険度は「レベル1(十分注意)」です。過度に心配する必要はありませんが、観光地ではスリや置き引き、ひったくりなどの軽犯罪が多発しています。貴重品の管理を徹底し、知らない人からの誘いは断るといった基本的な防犯対策を心掛けましょう。

万が一、トラブルに巻き込まれたときに備え、緊急連絡先の把握やたびレジの登録といった事前対策も行っておくことが大切です。

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