
インドは暑季と雨季、そして乾季の3種類の気候を持っています。
日本よりも基本的には暑く、冬でも気温が20度前後となるケースも珍しくありません。
一方で雨季や夏場は蒸し暑く、40度を超える日もあるため注意が必要です。
この記事では、インドの気候の基本的な情報と観光に適したシーズンなどについて解説しています。
これからインドを旅行しようとしている方はぜひ参考にしてください。
インドの気候の特徴

インドの気候は、4〜5月の暑季と6〜10月の雨季、そして11〜3月の乾季の3種類に分類できます。
ここではそれぞれの気候の特徴について解説します。
暑季
インドでは、4月ごろから本格的な夏を迎えます。
特に5月に入ると暑さはピークを迎え、北インドは気温の上昇が激しく、例えばデリー近辺だと昼間の平均気温は38度前後と非常に暑い点が特徴です。
一方で、東部や西南部、南部などの都市では、それほど暑くなることはありません。
また、ダージリンやヒマラヤ、リシュケシュといったエリアは、暑季でも気候的に過ごしやすく快適なインド観光を楽しめるでしょう。
雨季
インドは南西から季節風が吹き込んでくる影響で、雨季には大雨が降ることが少なくありません。
雨季は6月上旬に南部から始まり、少しずつ北上していき、7月に入るとインド各地が雨季に入ります。
その中でも、特にムンバイは降水量が多いとされているため、観光をする際には注意が必要です。
インドの降水量のうちほとんどが雨季に降るものであるとされています。
気温は暑季と比べると下がりますが、雨が降るぶん湿気が高く蒸し暑さを感じるでしょう。
乾季
雨季が過ぎるとインドは乾季を迎えます。
それでも乾季が始まった直後の9月や10月は最高気温が35度程度もあり、日本の夏くらいの暑さとなっているため注意してください。
11月に入ると冬になり、北部だと最高気温は20度前後、最低気温は0度程度まで下がるなど1日の中でも寒暖差が激しくなります。
1月に入ると雨も降ることは少なく、昼間の平均気温は20度を超えます。
寒さ対策は必要ですが、観光をするタイミングとして乾季は適していると言えるでしょう。
インド主要エリアの気候の違い
ここでは、インドの主要エリアにおける気候の特徴や違いを紹介します。インドと一括りでいっても、エリアによって気候は大きく異なります。
インド観光に興味のある方、すでに予定を立てている方はぜひ参考にしてください。
デリー
デリーやアグラ、ヒマラヤ山脈周辺などの北部は、4〜6月にかけては気温が高く40度を超える日もあります。
特に都市部ではヒートアイランド現象によって実際の気温以上に体感温度が高く感じられる日もあるでしょう。
通気性の良い服を着用するのはもちろん、帽子やサングラス、日焼け止めなど日差し対策も欠かせません。
7月以降になると、季節風の影響もあって高温多湿となります。
また、雨季であるため、道路の冠水が起こるなど、交通網の混乱が起こるケースもあるため、観光をする際には余裕を持って移動する必要があるでしょう。
10月以降は、日中は快適な気温となるため、観光にもおすすめです。
12〜1月は5度以下になることもあるため、重ね着できる服や手袋、マフラーなどは観光時の必需品だといえます。
ムンバイ
ムンバイやゴア、ラジャスタンなどがある西部は、3〜6月ごろにかけては乾燥しており、昼は蒸し暑いものの、夜は比較的涼しいとされています。
また、雨季は季節風の影響による洪水が発生する恐れもあるため、天気予報をよく確認するなど注意が必要です。
観光時にはレインウェアを持っておくと安心できるほか、防水バッグを使用するなど雨対策をしておくと安心できるでしょう。
10月以降は涼しくて過ごしやすい時期を迎えます。
ただし、エリアによっては朝晩の寒暖差が大きいため、着脱できる服装でうまく調整してください。
チェンナイ
チェンナイ、バンガロール、ケララなどのある南インドは、夏場には気温が40度近くになることもあり、湿度も高めです。
一方でバンガロールなど、エリアによっては比較的涼しく快適に過ごせるでしょう。
雨季に入ると雨が続き、特にケララは長雨になりやすいとされています。
レインコートや防水性能を備えた靴、速乾性のある服などを用意しておくといいでしょう。
12月以降は、温暖で乾燥した気候となるため、観光しやすい時期だといえます。
それでも朝晩で寒暖差があるほか、エリアによっては空調が効いている場所もあるため、カーディガンなどで調整できるようにしておくことをおすすめします。
コルカタ
コルカタやオリッサなどのある東インドは、3〜5月にかけては35度以上になる日が多く蒸し暑さを感じるでしょう。
そのため、日中の観光は気候を踏まえて計画を立てるようにしてください。
こまめな水分補給を行うなど、熱中症対策は必要不可欠です。
雨季に入ると、激しい雨が降り、道路が冠水することもあるなど、都市インフラが大きな打撃を受けるケースもあります。
電車や飛行機が遅延することもあるため、時間に余裕を持った計画を立てる必要があるでしょう。
冬は気温が20度前後で過ごしやすく、観光にも適した時期です。
日中は半袖でも過ごせますが、ジャケットやカーディガンなど着脱できる衣類を用意しておくと良いでしょう。
インド観光のベストシーズン・避けたい季節
ここまで説明したように、1年を通してインドは気候が変動するため、観光に適したベストシーズンと避けたい季節がそれぞれあります。 ここでは具体的にいつが観光に適していて、いつを避けるべきなのか解説します。
インド観光を計画中の方は、ぜひ参考にしてください。
観光のベストシーズン
インド観光のベストシーズンは、雨季の終わりを迎える10月後半から3月にかけてです。
デリーの場合、11月から2月ごろは気温が20度前後まで下がるため、日本からの観光客にとっては暑すぎず、寒すぎないため快適に過ごせます。 10月も雨季が明けて雨が少なくなるため、観光に適した気候だといえますが、若干湿度が高い点には注意してください。
また、デリーでは、11月に「ディワリ」という祭りが開催され、街中が綺麗に彩られるため、観光にもおすすめです。
ムンバイも11月から2月にかけて、日中の気温が30度前後、夜は20度前後となるため、過ごしやすいでしょう。
こちらでもさまざまなイベント、フェスティバルが開催され、賑やかで楽しい雰囲気を味わえます。
なお、観光のベストシーズンとはいっても、インドは日本よりも暑く、日差しも強いため、半袖と長袖の両方を用意し、気温に応じて脱ぎ着するなど調整できるようにしておくことが大切です。
また、日差し対策としてサングラスを用意しておくと良いでしょう。
観光を避けたい季節
インドを観光する場合、4〜5月の暑季と6〜10月の雨季は避けたほうがいいでしょう。
暑季は気温が高く猛暑日が続き、40度を超える日もあります。
また、雨季になるとモンスーンの影響もあって湿度も高くなり蒸し暑さを感じるようになります。
暑さで体力を消耗する恐れがあるほか、雨が降って旅行を計画通りに進められないといった事態になる可能性はゼロではありません。
学校や仕事の都合上この時期に旅行をする場合、熱中症対策として帽子や日焼け止めを用意するのはもちろん、水分補給をこまめに行うなど、準備や対策をしっかりと行うことが大切です。
また、雨によって公共交通機関が動かない場合などに備えて観光のプランをいくつか考えておくのもいいでしょう。
また、インドには日本にはない独自の帰省シーズンがあります。
このタイミングは交通機関が混雑するだけでなく、ホテル代も高くなるため注意してください。
具体的にはディワリが行われる10〜11月にかけてです。
祭りの雰囲気を楽しめるという意味では観光におすすめの時期ですが、価格が高くなる可能性がある点は覚えておきましょう。
季節ごとの服装・持ち物の目安
インドは日本よりも暑く、日中の気温だけを見れば、冬でも20度を超える日があるため、半袖で過ごせるでしょう。
一方で、朝晩の寒暖差が激しく、デリー周辺の場合、日中は20度ほど、朝晩は5度以下になるケースもあるため、長袖シャツやカーディガン、パーカーなど脱ぎ着しやすい服を持参しておくと調整しやすいでしょう。
また、暑季は気温が高くなるため、基本的には半袖で問題ありません。風通しのいいものを選べばより快適に過ごせるでしょう。
日差し対策として薄手の長袖を着用しても問題ありません。
雨季は気温も湿度も高くなるため、半袖の夏服を中心に着用してください。 また、雨対策として傘やレインコート、ポンチョなどを用意しておくと安心です。
この時期の雨は一時的に雨が大量に降るスコールが中心で、1日中降るわけではないため、雨が降ってきたら観光を一旦ストップして飲食店などに入って雨宿りをしてもいいでしょう。
インドの中でもムンバイのスコールは雨具を持っていても役に立たないほど豪雨になるとされているため、注意してください。
なお、インドは宗教的な背景からノースリーブや短パンでは入場できない観光スポットもあります。
そのため、半袖・短パンでの観光を中心としつつも必要に応じて長袖や長ズボンを着用できるように用意しておくといいでしょう。
大気汚染対策で便利なもの
インドを観光するにあたっては、気候だけでなく大気汚染にも注意する必要があります。インドは大気汚染がひどく、日本と比べても空気があまり良くありません。
特に10〜11月は大気汚染が特に悪化するとされているため、高性能のマスクが必要不可欠です。
高性能のマスクとはN95マスクのような口元までしっかりと覆ってくれるマスクのことを指します。
また、ホテル選びの際は、部屋に空気清浄機がついているかどうかをチェックし、できるだけ設置しているホテルを選ぶことも大切です。
まとめ
今回は、インドの気候について解説しました。
インドは大きく分けて暑季と雨季、乾季の3種類があります。
気温は基本的に日本よりも高いため、冬でも比較的軽装で過ごせますが、地域によっては氷点下まで下がることもあるため注意が必要です。
また、冬は日中は比較的暖かくても朝晩の寒暖差が大きいため、羽織りものなどを重ね着して調整できるようにしておきましょう。
10月後半から3月にかけて観光にも適したシーズンといえますが、帰省シーズンと重なるケースもあるため、ホテル代が高くなる前に予約を済ませておくことをおすすめします。
また、大気汚染対策としてマスクを準備するのも忘れないようにしましょう。
◇経歴
・イギリスに半年間留学
・イギリスでサッカーの指導者ライセンスを取得(指導の試験などは全て英語)
◇資格
・特になし
◇留学経験
・イギリス:2013年4月〜9月、The English Studio
・ドイツ:2019年9月〜、大学院留学(英語ではなくドイツ語です)
◇海外渡航経験
イギリスにはサッカーの指導を勉強するために留学しました。半年間現地の日系チームに所属し、指導者として活動しながらイギリスの指導者ライセンス取得に向けてコースにも参加していました。また、平日は語学学校に通い、英語の勉強をしていました。
◇自己紹介
ドイツの大学院に留学中のライターです。イギリスに半年間の留学経験があるほか、ドイツには現在も留学中で6年目を迎えています。現在はドイツ語学習がメインですが、英語も勉強しなおしており、語学力をさらに伸ばすことを目標にしています。