留学先として根強い人気のあるイギリス。イギリス留学ではイギリス英語に触れられるだけでなく、イギリス独自の文化を体験し、ヨーロッパをはじめとした世界中の人々とともに学ぶ貴重な経験を得られます。
イギリスには世界的に有名な大学も多く、留学プログラムの選択肢も多いため、多くの学生にとって魅力的です。
ここでは、イギリス留学に興味を持っている人に向けて、イギリス留学の種類や費用、メリットやデメリットを詳しく解説します。
イギリス留学の種類
イギリス留学の魅力は、種類が豊富で選択肢が多く、自分の目的に合わせて留学プランを選びやすいことです。
イギリス留学には教員育成プログラムという選択肢もありますが、ここでは下記の3つの種類の留学について詳しく解説します。
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語学留学
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大学・大学院留学 / 専門学校留学
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高校留学
語学留学
イギリス留学の種類の一つに語学留学があります。
語学留学は英語力の向上のため、現地の語学学校や大学付属の学校で英語を学ぶ留学プログラムです。
イギリスにも多くの語学学校があり、一般英語からビジネス英語、IELTSやケンブリッジ英検などの試験対策コースを提供しています。
1年以上の「長期留学」から1週間〜数ヶ月程度の「短期留学」と、自分の都合に合わせてプログラムの選択が可能です。
また、各語学学校ではイギリスの文化に触れられるアクティビティなども多く企画され、他の留学生とも交流できる機会が多くあるのも魅力です。
観光ビザや学生ビザでの渡航のほか、ワーキングホリデービザで渡航の人でも、最初の数ヶ月を語学学校でのコース受講にあてて、語学留学としての期間を設ける人も多くいます。
大学・大学院留学 / 専門学校留学
イギリス留学では、現地の大学や専門学校のコースを受講することも選択肢の一つにあります。
イギリスには世界的に評価の高い大学が多数あり、ほとんどの大学では修士課程を1年で修了できるとあって、大学での学位取得を目的に社会人留学を検討する人も多い留学プログラムです。
ビジネスやデザイン、エンジニアリング、ITなど、大学だけでなく専門学校でも多くのコースが提供され、学士(Bachelor)、修士(Master)、博士(PhD)の学位のほか、キャリアアップに活かせる資格の取得が可能です。
イギリス大学留学では専門的な知識を深め、より高度な学習を進めることができます。
なかでも開発学や国際関係学といった分野はイギリスでより専門的な研究が行われており、人気を集める分野です。
ビジネス分野での経験が豊富な人には、MBAの取得を目指すコースもおすすめです。
高校留学
高校生がイギリス留学を検討する場合は、現地の全寮制学校(ボーディングスクール)のプログラムに参加するのが一般的です。
オックスフォード大学やケンブリッジ大学などの世界トップレベルの大学を目指す場合、「Aレベル」といった国際的に通用する教育資格が必要となります。ボーディングスクールではそうした国際資格の取得に向けた勉強をすることができます。
イギリスの難関校進学を目指す人や、すでにキャリア目標が明確にあり、早期に国際感覚と専門性を身につけたい人に向いた留学プログラムです。
イギリス留学の費用
イギリスに留学するには費用面についても理解し、準備を進める必要があります。以下では、学費と生活費に分けて、費用目安をご紹介します。
イギリス留学の学費
留学費用の大部分を占める学費の目安は以下の通りです。
イギリス留学での学費目安
留学タイプ |
費用目安(1年) |
語学留学 |
160万〜350万 |
高校留学 |
300万〜600万 |
大学・大学院留学 |
300万〜800万 |
※費用目安は2025年1月時点の情報を円に置き換えたもの
イギリスに短期で語学留学を検討する場合は、1ヶ月15万ほど、3ヶ月30万ほどが学費の目安になります。
費用目安に開きが出てしまうのは、コース選択により変動があるためです。
語学学校の場合、一般英語でも週15時間コースや週20時間コースなどの選択肢があり、資格コースやビジネス英語コースは一般英語コースより学費が高く設定されていることが一般的です。
大学はほとんどの場合、文系より理系分野のコースの学費が高く設定されています。
また、ロンドンの学校の費用は他の地域より高く、大学はトップ校ほど学費が高くなります。
学費については留学エージェントなどにも相談し、各学校の費用を比較して検討するのがおすすめです。
イギリス留学の生活費
イギリス留学中の生活にかかる費用はライフスタイルにより変わり、居住費についてもホームステイか寮か、またはシェアハウスかで金額が変わります。
あくまで概算になりますが、下記が目安の費用です。
項目 |
費用目安(1ヶ月) |
航空券(往復) |
18万〜25万 |
海外留学保険 |
2万〜3万 |
居住費 |
10万〜15万 |
生活費(食費・通信費など) |
8万〜12万 |
※費用目安は2025年1月時点の情報を円に置き換えたもの
上記に加えて、長期の留学となると、ビザ申請料などもかかります。
ワーキングホリデービザを利用しての留学や、就労の条件を満たす学生ビザでの留学でなら現地での就労も可能です。
現地で稼ぎながら留学することも可能ではありますが、十分な資金を用意して渡航準備を進めるようにしましょう。
イギリス留学の奨学金情報
イギリス留学では奨学金制度を利用することも可能です。以下では、日本人向けの奨学金の代表的なものを紹介します。
1. イギリス政府奨学金(チーヴニング奨学金 )
イギリスで修士課程を学ぶ人を対象に、イギリス政府と提携団体・大学が資金提供する国際奨学金プログラム「チーヴニング奨学金」があります。修士課程の全額と、留学費用のほとんどが補助されます。
非常に競争率が高く、細かな条件があるため、詳しくは公式の情報を確認するようにしてください。
2. 大学独自の奨学金
イギリスの大学では留学生向けの奨学金制度を設けているところが多くあります。
成績優秀者向けのものに限らず、留学生であれば奨学金を出してもらえる場合もあるため、
各大学のウェブサイトをチェックしたり、留学エージェントなどに確認したりすることをおすすめします。
3. 日本政府奨学金・民間の奨学金
民間の団体や財団も単独、または日本政府との協働で奨学金制度を設けています。
貸与型や給付型などあり、応募条件や応募時期、支給額等も応募先団体により異なるため、各団体の公式ページを確認するなど早い段階から情報収集を進めておくのがいいでしょう。
大学留学の場合、大学提携の留学エージェントを通して奨学金制度を利用できる場合もあります。
イギリス留学のメリット・デメリット
イギリス留学にはおすすめのポイントが多くありますが、デメリットとされる部分もあります。
以下では、イギリス留学の主なメリットとデメリットを紹介します。イギリス留学を考える際の参考にしてください。
イギリス留学のメリット
まずはイギリス留学のメリットから紹介します。
メリット①イギリス英語を学べる
イギリス英語を学べるのは、イギリス留学だからこそのメリットです。アクセントや語彙、スペリングなど、学校での生活だけでなく普段の生活でもイギリス英語に触れる機会を得られ、イギリス英語への理解が深まります。
メリット②高い教育水準で学びを深められる
世界大学ランキングにも多くの大学が名を連ねるイギリスでは教育の質も保証されています。イギリスは伝統を受け継ぎながらも最先端の教育を提供しており、留学先として選ぶのにもおすすめの国です。
また、有名大学が多いために、各国から優秀な学生が集まっている場所でもあります。さまざまな国からの学生たちと一緒に学ぶ機会は、専門性を高めるだけでなく、グローバルな視点を広げるのにも役立ちます。
メリット③日本人留学生が少ない
2024JAOS留学生統計調査によれば、2023年にイギリスへ留学した人の割合は、全体の10%ほどでした。
ロンドン周辺は、日本からの駐在者も多く日本人比率が上がりますが、日本人留学生に特化すればまだまだ少ない割合といえます。
語学学校のクラスがほとんど日本人だったというようなこともなく、英語に集中しやすい環境であるといえるでしょう。
メリット④ヨーロッパ旅行がしやすい
留学中に週末や休暇を利用し、ヨーロッパ旅行をしやすいのもイギリス留学の魅力です。
イギリスだけでなく、各国の異なる文化を短期間で体験できると、視野を広げることにもつながります。
現地でできた友達との旅行を計画するのも楽しい体験となるでしょう。
イギリス留学のデメリット
イギリス留学のデメリットには以下のようなものがあります。
デメリット①物価が高い
円安の影響もありますが、もともとイギリスの物価は日本と比較して高めです。特にロンドンなどの大都市では物価の高さを感じやすいでしょう。学費も全体的に高くなります。
生活費を抑えるコツは、できる限り自炊することです。
イギリス留学に向けては十分な資金を用意し、奨学金などの情報も積極的に収集しながら渡航の準備を進めましょう。
デメリット②天候が不安定
イギリスは比較的天気が不安定で、曇りや雨の多い地域です。
日本の梅雨のように雨が降り続けるのとは異なり、シャワーのように雨が降ったり止んだりをすることが多く、気候に敏感な人にとっては慣れるのが大変かもしれません。
デメリット③文化や生活スタイルが異なる
イギリスの文化や生活スタイルは日本とは大きく異なります。たとえば、イギリスの食文化は比較的シンプルで、食事が合わないと感じることもあるかもしれません。
現地の文化や生活スタイルに慣れるまでは時間がかかるものです。日本との違いを楽しむつもりで過ごす心構えがあるとよいでしょう。
まとめ
以上、イギリス留学について、各プログラムの特徴や費用、留学のメリットやデメリットを紹介しました。
費用や気候といったデメリットも挙げましたが、イギリス留学にはそれ以上に多くのメリットがあります。
各学校の情報や奨学金情報をしっかり集め、自分にあったプランを見つけていきましょう。
イギリス留学成功のため、ここにある情報も参考に、計画的に準備を進めてください。
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◇経歴
・ワーホリ3ヵ国経験あり
・海外企業の営業・マーケティングで5年の経験あり
・留学サポート経験あり
◇資格
・ケンブリッジ英検 FCE
・TOEIC 900点以上
◇留学経験
・イギリス・エディンバラ大学附属の語学学校にて1ヶ月の語学留学経験あり
◇海外渡航経験
・ニュージーランド、カナダ、アイルランドでワーホリを経験
・アイルランドの企業で営業・マーケティングを担当(出張でマルタやイギリス、アジア圏の国々にも行きました)
・これまで仕事や旅行で訪れた国は20ヵ国以上
◇自己紹介
留学サポートの経験も経て、現在はWebライターとして活動しています。
大学から本格的に英語を学び始め、留学・ワーホリ経験を通して、世界各国の人たちと交流する楽しさを知りました。現在は、日本で国際交流・異文化理解の場を作るお手伝いもしています。