皆さん、今日は誰かとスキンシップをとりましたか?
肌と肌の触れあいにより、親密な関係をより築くことが「スキンシップ」です。
皆さんも「スキンシップ」という言葉自体には馴染みがあるのではないでしょうか?
私も普段、イギリス人夫と息子とスキンシップを結構しているほうだと思います。
夫婦としてもそうですし、夫と息子の間でも同じです。
「これはぜひ書きたいタイトルだなぁ!」
と、夫と息子に話しをしたら、
「スキンシップって何?」
2人とも口を揃えて、こう言うのです。
あれ、スキンシップって英語じゃないんだっけ?と私・汗)
私たちが気軽に使う言葉のなかでも、和製英語を知らないうちに英語と信じて使っていることがあります。
そして、この「スキンシップ」もそのひとつかもしれませんね。
スキンシップが英語と思っていた私も、「じゃ、英語でどう表現するんだ?」と大変気になります。
そこでこの記事を執筆するにあたり、ネイティブが使う「スキンシップ」に相応する英語表現を調べてみました。
皆さんにシェアしますので、ひとつひとつ、正しい英語を身につけていきましょう!
「スキンシップ」は英語の辞書にあるの?由来は?
「スキンシップ」が英語ではないと知った私は、さっそくCambridge Dictionaryで検索してみました。スペルは“Skinship”にしました。
ネイティブスピーカーの夫が言っても、自分で調べないと気がすみません・笑)
結果は、、、やはり出てきませんでした。
そこで、和英でもスキンシップを調べてみました。
ここでも、ちょっと期待していた“Skinship”という単語は出てきません。
しかし、もうひと押し調べてみました
(しつこい・笑)。
辞書ではなく、インターネットで”Skinship”と検索してみます。
すると、、、これがたくさん出てきました!
ひとつだけ、“Definitions & Translations”から紹介してみましょう。
Skinship (noun):
bonding through physical contact
bondingとは、結合・接合・絆の形成といった意味ですが、これらをphysical contactによって行なうという意味です。
ここでスキンシップの由来も合わせてみてみます。
ウィキペデアから引用しましょう。
1953年に開催されたWHOのセミナーで、アメリカ人女性がたまたま話した造語を平井信義氏(児童心理学者・医師)が日本に持ち帰って全国的に広まったと“日本大百科全書”で紹介されている
該当する行為はフィジカルインティマシー(physical intimacy)というため通じにくいものの、”スキンシップ”という活字を含む表現自体はSNSサイトなどを中心に共有されており、全く理解されないという訳ではない
引用元:ウィキペデア
スキンシップという言葉の立場は、こういう事だったんですね。
完全な和製英語とは言い切れないものの、正しくは他の表現があるということなのです。
正しい他の表現ですが、実はここまでの話にすでに出てきているのです。
ここで少し余談!
日本では当たり前のように使われる「シュール」という言葉。これって英語でどのように表現するのでしょうか。
今回はそんな「シュール」に関する英語を紹介する記事を載せておきますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
ネイティブはどう言う?スキンシップに相当する表現方法
ここまでの話しにすでに出てきている表現、皆さんはそれが何なのかもう見つかりましたか?
さて、海外でスキンシップに相当する表現方法は以下の2つです。
physical contact
フィジカルコンタクト
physical intimacy
フィジカルインティマシー
どちらもphysical(=身体の・肉体の)が使われています。
contactは“接触・繋がり”、そしてintimacyは“親密さ・親しい関係”です。
ここからは、それぞれの表現の違いや使い方など、詳しく解説していきます。
Physical contactの正しい使い方
色々な人の間でスキンシップがとられます。
まずは、お母さんやお父さんと子どもの関係から考えてみましょう。
生まれたての赤ちゃんを抱っこしたり、耳にお湯を入れないように優しくお風呂に入れてあげたり、ベイビーマッサージなどでボディータッチをします。
赤ちゃんのポテっとした頬や体に触れスキンシップをすれば、とっても幸せな気持ちになります。
子どもが成長していっても、学校へ行くとき、おやすみを言うとき、誕生日などお祝いの日にハグをしたり、肩や背中をたたいたりします。
子どもは家の外でも、友達と肩や腕を組んだりしてスキンシップを取り合います。
その後、社会人となる子どもはソーシャルな場面で、クライアントと握手をしたり、スポーツなどで喜びや悲しみを分かち合うために友人とスキンシップを取るようになるでしょう。
この間も、家族とのスキンシップは止まることがありません。
これらすべてが「Physical contact」になります。
Physical contactは、non-sexualな相手=性の対象でない相手にするスキンシップのことを指すのです。
ここで、例文を紹介しましょう。
I feel much better when I give my children a hug/cuddle, as physical contact makes our relationship better, even after we’ve argued.
子ども達をハグすると気分がよくなります。スキンシップをすることはたとえ口論をした後でも、お互いの関係をよくするんですね。
My dad always gives me some physical contact, such as hugging/cuddling and a kiss when I get up.
私が朝起きたとき、父はいつもハグやキスなどスキンシップをとります。
※スキンシップに関わるワンポイントレッスン!
スキンシップのひとつにハグがあります。
ハグは相手を抱きしめることで、日本人にもハグが一般的になりました。
もうひとつハグと同じ使われ方に、例文のように「cuddle」という表現があります。
発音は“カァドゥル”といった感じです。
誰ともするhugと比べ、cuddleはもう少し親密な間柄でします。
Physical intimacyの正しい使い方
Physical contactに対し、Physical intimacyがあります。
性的な意味を持ち合わせ、Physical contact以上に恋人間などによるプライベートなスキンシップを指します。
パーソナルな空間で、手を繋ぐ、ハグをする、キスをする、セクシャルなアクティビティをする、そういったものがPhysical intimacyです。
こちらも例文を確認しましょう。
Physical intimacy promises to seal and secure a relationship.
スキンシップは関係を決定的にし、確実なものにします。
見逃せないスキンシップ効果
さて、自然にしているスキンシップ、実は人間関係を良いものにする効果があります。
大好きな人や大切な人からスキンシップされると、愛情ホルモン「オキシトシン」が体内で分泌されます。
幸せホルモンとも呼ばれるオキシトシンは、ストレス反応を弱くしたり、相手との信頼関係を築いたりします。
これは、Physical contactでもPhysical intimacyでも同じ効果を得ることができます。
結果、両者の関係をより良いものとし、ストレスに負けない心を育むこともできるのです。
オキシトシンの分泌により女性はより美しくなる効果もありますので、スキンシップ効果は見逃せないわけです。
また、相手からスキンシップされるのを待つのではなく自分からもしていくことで、相手をどれだけハッピーにできるか、これはもう想像できますね!
言葉による表現だけでなく、スキンシップを加えることのメリットはこのように大きいものなのです。
コロナウイルスによる大きな影響
2019年11月、新型コロナウイルスが発生し、その後世界中がその脅威と戦っています(2020年4月)。
感染された方、一刻も早い回復をお祈りします。
大切な方を亡くされた方、心からお悔やみを申し上げます。
私が住むイギリスでは、2020年3月24日にロックダウンが始まりました。
人との接触を避けるため、仕事をリモートでできる人は通勤しない、外出は必要な買い物及び1日1回のエクササイズのみ、家族であっても別世帯であれば会うことはできないといった状態です。
公共の場でも2人以上で集まることはできません(同居の家族は別)。
当初の3週間という期間は延長され、この後どのようになっていくのかまだ分からない状況です。
欧米では日常的にスキンシップが行われています。
しかし現在は、同居の家族以外とは
「Social distance」が徹底されています。
その理由は、The coronavirus is transmitted through physical contact.であり、Social distanceとは感染を防ぐために人と人との物理的距離(2メートル以上)を取ることを言います。
このような状況下、ニュースでみた高齢男性がとても印象的だったのでご紹介します。
この男性はフラット(集合住宅)で1人暮らしをしています。
インタビューに答える男性は、 「1人暮らしだがこのフラットにはコミュニティがあり何人も友達がいる。そして、そのなかでもとても親しくしている人が2人いるんだ。だけど、こうなってはその人達と会って喋ることもできない。」 と涙を浮かべていました。
私も家族だけでなく、友人と会うと気軽にハグをします。
そしてスモールトークに入りお喋りを始めるのですが、ハグをすることで笑顔が増えたり、上述した通り、お互いの関係がより良いものになることを感じています。
生まれつきスキンシップが当たり前の人たちにとって、それができない今の状況は本当に生活が変わってしまったと言えます。
一刻も早く収束させるために、1人1人が真剣に考え慎重に行動しないといけませんね。
またまた少し余談!
「ウイルス」って英語でどのように表現するのでしょうか。
ここでは「ウイルス」にまつわる英語表現をご紹介します。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
スキンシップの英語まとめ
「スキンシップ」に当たる英語は、
・physical contact
・physical intimacy
この2つであり、その使い分けもご紹介しました。
スキンシップをとることで、愛情ホルモン「オキシトシン」が分泌され、人々の関係をより良いものにすることも分かりました。
ちょっと喧嘩したときでも、ちょっとしたスキンシップで仲直りできることもあります。
日本人同士で話すときは「スキンシップ」、海外の人と話すときは「フィジカルコンタクト」「フィジカルインティマシー」でコミュニケーションをとりましょう!

イギリスであっという間に17年目、毎日英語を使って生活中。 外資系製薬会社勤務や各国への旅行で英語を使ってきたものの、南ロンドンでの生活は人生にもコミュニケーション力アップにも貴重な経験に。暮らしの英語はもちろん、イギリス人夫と運営する剣道道場のメンバー達とのやりとりをメインに、息子のUK大学受験サポート、日本文化を紹介する地元グループ代表として行政とのやりとりなど幅広く活動しています。言いたいことは表現すべきとする文化は性に合っているようでイギリス生活をハッピーにアクティブに送っています。英国代表ジュニアとして剣道をする息子の応援にヨーロッパ各国に飛ぶこともある、口だけ八段の道場おかみの夢は日本・イギリス完全2拠点生活。