「シュール」って英語でなんて言う?関連フレーズもご紹介!

シュール、言葉、ネイティブキャンプ

日本語で「シュール」という単語を使うことがありますよね。

何気なく使っている単語ですが、そもそも何語で、どういうスペルなのかご存知でしょうか?

こうしたカタカナ単語を紐解くと、英語を始めとする外国語の知識が大きく深まることがあります。

そこで今回は、「シュール」という単語について、英語では何と言うのかお伝えするとともに、関連フレーズもご紹介してみたいと思います。

「シュール」って英語?和製英語?

そもそも「シュール」とは英語なのでしょうか?それとも和製英語なのでしょうか?

ちなみに「和製英語」とは、外国語のように聞こえるものの、実際には日本で日本人によって作られた、英語に似ている言葉のことを表します。

この「シュール」については、少なくとも中学校や高校の英語で習った記憶のある方はなかなかいらっしゃらないでしょう。そもそも英語なのかどうか、悩ましいところですよね。

「シュール」は、英語の”surreal”という単語から来ています。

英語の方は「シューリアル」といった感じの発音になりますが、日本人にとって発音しやすい形に変化していった結果「シュール」となったようです。

つまり、「シュール」は一部和製英語の要素も持っているものの、基本的には英語の単語として考えてよさそうですね。

さて、英語の”surreal”ですが、実は 「超現実主義的の」
「妙に現実離れした」
「幻想的な」
「非現実の」
といった意味を持っています。

日本語で「このコント、シュールすぎる!」などと言う場合は「サムい」のニュアンスが強いかと思いますが、英語だと「超現実」「幻想的」といったニュアンスがあるんですね!

ちなみに、英語の”surreal”自体も、実は語源がフランス語の「シュールレアリスム(超現実的)」から来ているんだそうです。

似たような発音をする、似たような意味の単語が、言語を超えて使われているというのはなんだか不思議な感覚ですね。

なお、「超現実的」なんて言うと、「とっても現実的!」という意味かと思ってしまいますが、これは
「現実を超えている=現実とかけ離れている」
という意味の言葉であり、要は「非現実的」の別の言い方ということになります。

語句の意味を間違えて覚えてしまわないように気を付けましょうね。

「シュール」に関連する英語フレーズを知ろう

さて、ここでは「シュール」に関連する英語フレーズを見ていきましょう!

シュールな芸術
:surreal art

シュールな漫画
:surreal cartoon

シュールなシーン
:surreal scene

シュールな動画
:surreal video

→映画・漫画・絵画などを鑑賞している時に、非現実的であったり、奇をてらったものであったりしたときは、これらの表現が使えます。

シュールな状況
:surreal situation

シュールな光景
:surreal sight

→これは日常会話の中でよく登場しますね。「なにこの状況/光景!??」と思うような場面に遭遇した時は使えそうです。

シュールな人
:surreal (person)

→ちょっと変わった人や、空気が読めなくてサムイ感じの人に使うことが出来ます。

それでは続いて、番外編に参りましょう!「シュール」に関連した表現には、こんなものもあります。

Surströmming
:「シュールストレミング」と発音します。スウェーデン語です。

これは、「世界一臭い食品」としてTVなどでも有名な、缶詰を指します。

塩漬けにして発酵させたニシンを缶詰にした、スウェーデンの伝統的な珍味ですが、加熱殺菌していないので缶の中では発酵が進み、開缶するときに恐ろしい異臭を発します。

まさに、「シュールな食べ物!」といった感じがしますが、実は「シュールストレミング」の「シュール(Sur)」はスウェーデン語で「酸っぱい」という意味であり、「ストレミング(strömming)」はバルト海でとれた「ニシン」の意味です。

というわけで、先ほどからご紹介している”surreal”とは何の関係もない様子。面白いですね!

Surréaliste
:シュルレアリスム(超現実主義)の立場を取る芸術家を指します。

こちらは”surreal”と大いに関係ありですね!ちなみに、Surréaliste(シュルレアリスム)いうのはフランス語です。

マックス・エルンスト、サルバドール・ダリ、ルネ・マグリット、イヴ・タンギー、ポール・デルヴォー、エドガー・エンデなどが、こうした芸術家にあたります。

なお、時代の流れの中で作風が移り変わっていったことで知られるピカソも、1925年~1936年に「シュルレアリスム」の作品を創作したのだそうです。

たった一つの「シュール」”surreal”という単語から、こんなにも色々な知識を得ることが出来ます。語学には終わりが無いのだということを痛感しますね!

「シュール」を他の英語で言い換えるとどうなる?

さて、日本と欧米では使われ方が微妙に違う「シュール」という単語ですが、日本語でいう「シュール」のニュアンスを出したい時は、欧米ではどんな言葉が使われているのでしょうか?

ここでは、”surreal”を使わずに日本の「シュール」を言い表す英語についてご紹介してみたいと思います。

・unreal

“un(~でない)”+”real(現実)”という単語の作りからも分かるように、「非現実的」を表す英語ですね。

「ありえない!」というニュアンスで「シュール」を使うときにはこちらの単語で置き換えられることが多いです。

例文)What an unreal topic!
(シュールな話題だこと!)

・really out there

“out there”はよく聞くフレーズですね。

「あちら、あちらがわ」という意味になります。これに”really”を付けて強調することで、「すごくあちらのほう=イっちゃってる=奇妙、非現実」というニュアンスを出すことが出来、「シュール」の意味で使うことが出来るようになります。面白い使い方ですね!

例文)That movie is really “out there”!
(あの映画シュールすぎ!)

・not make any sense

“make sense”というのもよく聞くフレーズ。

「道理にかなっている、うなずける」という意味ですが、これを”not~any”で否定することによって「道理にかなわない、うなずけない=意味不明=サムイ、奇妙」というニュアンスになり、「シュール」の代わりに使うことが出来ます。

日本語の感覚だと、「わっけわかんない!」という感じですね。

例文)Their short comic play doesn’t make any sense.
(彼らのショートコントはシュールだ。)

・completely out of this world

”out of this world”は「世界の外側」という意味ですよね。

これに”completely(完全に)”を付けることで「完全に世界の外側=現実世界の外側=非現実」のニュアンスを出すことが出来、「シュール」と言いたい時に使うことが出来ます。

使い方のイメージとしては、先ほどご紹介した”really out there”に近い感じですね。

例文)That’s completely out of this world!
((相手の話を聞いての相づち)それってシュールすぎ!)

・absurd

“absurd”には「馬鹿げた」という意味があります。

海外ドラマなどを見ているとよく登場しますね。かなり強めのニュアンスなので、若者言葉の大げさな表現として使われることが多いようです。

日本語の「シュール」も若者を中心に使われている言葉ですから、そういった意味でも近いニュアンスの出せる単語だと思います。

「ありえない!」「イっちゃってる」といった感じですね。

例文)That’s an absurd price!
(それはシュールなお値段!!)

英会話で「シュール」を使ってみよう!

さて、「シュール」についてのさまざまな英語表現を知ったところで、実際の英会話で「シュール」を使ってみましょう!

場面が想像しやすいように、映画の場面を使ってご説明したいと思います。

・シュールだけど、
よかった。

―「ノッティングヒルの恋人」

ジュリア・ロバーツ演じる大女優アナと、ヒュー・グラント演じる冴えない書店員ウィリアムが偶然出会うシーンの会話に「シュール」の表現が登場しています。

アナ:Thank you.
(どうもありがとう。)

ウィリアム:Yes. Well. My pleasure. Nice to meet you. Surreal but nice.
(いえそんな、とんでもない。お会いできてうれしかったです。シュールだけど、よかった。)

<アナがドアを開けて出ていく>

ウィリアム:'Surreal but nice.' What was I thinking?
(「シュールだけど、よかった。」だって!?俺、何考えてたんだ!??)

→ここまでにご紹介してきた通り、”surreal”には、単に現実からかけ離れているというニュアンスに加えて、ちょっとネガティブな響きがあります。

大女優との偶然の出会いなんて、確かに非現実的ですが最高の出来事ですよね。

ウィリアムは口をついて出てしまった”surreal”という不適切な表現を思い返し、ガックリと肩を落とすのでした。

ところがこの後、うっかり忘れ物をしたアナが戻ってきます。

先ほどの発言について「謝るなら今だ!」と考えたウィリアムは彼女を引き留めて謝ります。

ここでもう一度”surreal”の登場です。

ウィリアム:I apologize for the 'surreal but nice' comment. Disaster...
(さっきの「シュールだけど、よかった」って発言を謝らせてほしい。ありゃひどかったね・・・)

アナ:Don't worry about it. I thought the apricot and honey business was the real lowpoint.
(ああ、気にしないで。アプリコットと蜂蜜の話は本当にひどかったけど。)

→アナ、なかなかの毒舌ですね。笑 
ウィリアムは「シュール」発言の前にアプリコットと蜂蜜についての非常にどうでもいい話をして聞かせたのですが、アナはそちらが堪えがたかった様子。

グサッと刺さる一言を残して立ち去りました。これこそ”surreal”!といった感じですね。

イギリスの映画は、こうした皮肉を織り交ぜた”surreal”なジョークが多いので、アメリカンジョークとはまた違った面白さがあります。

「シュール」の英語表現、関連フレーズを知ろう

「シュール」の英語表現や関連フレーズについてご紹介してまいりました。

参考になるものはあったでしょうか?

日本語の「シュール」と英語の”surreal”でニュアンスが少し違ったり、語源はフランス語だったりと、単語一つとってもさまざまな発見があったのではないでしょうか。

今回のように、日本で当たり前に使われているカタカナの単語は、深く突き詰めて調べていくと、思わぬ発見に出会うことがあります。

日常会話頻出単語ではないかもしれませんが、こうした単語を紐解くことによって先ほどのジョークのような欧米特有のセンスや文化に触れることもできます。

ぜひ息抜きのつもりで「シュール」以外の単語にもアンテナを張り巡らせてみてくださいね。

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