みなさんはロンドンといえば、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。
洗練された都会的な雰囲気のある、イギリスの魅惑あふれる首都……そんなイメージがある一方で、「とにかく天気が悪い」という話もよく聞くかと思います。
留学や旅行に行くにあたって、過ごしやすい季節などがあれば知っておきたいですよね。
そこで今回の記事では、おすすめの服装などの情報を含め、
ロンドンの気候
について詳しく解説していきます。
ロンドンの気候について
イギリスの首都であるロンドンは、日本でいうと北海道よりも北に位置しています。
そう聞くと寒そうに感じるかと思いますが、その緯度のわりには過ごしやすく、年間を通してマイルドな気候が特徴となっています。
夏は涼しく、冬は東京より暖かいのが特徴です。
ロンドンにも四季がありますが、年間を通して気温差が大きい日本と比べると、ロンドンは年間の寒暖差が比較的少なく、安定した気候を楽しむことができます。
ロンドンの気候概説
ロンドンは、気候区分で言うと
「西岸海洋性気候」
で、これは日本とは全く異なります。
日本ではほとんどの地域が「温暖湿潤気候」に属し、北海道や東北地方は「亜寒帯」、南西諸島の気候は「亜熱帯」です。
ロンドンの気温について
ロンドンでは、夏でも平均最低気温が10℃近くまで下がるなど、東京と比べるとかなり低くなります。
最高気温も20〜22℃と、日本の夏と比較すると暑すぎないため、夏でも必ず1枚アウターを持つなど、防寒対策を取るのがおすすめです。
ロンドンの雨の実態!
ロンドンではそのイメージに違わず、年間を通して雨がよく降り曇りがちな天気も多いです。
雨は急に降り出し急に止む
というのがロンドン流。
「イギリス人は傘をささない」という有名な話も、それが理由になっています。
ちなみに、雨が多いと言っても土砂降りが多いというわけではなく、細かい霧雨が頻繁に降るため傘で防ぐのが難しい、というのも傘をささない理由となっているようです。
年間を通じて雨が多いですが、特に秋から冬にかけて曇りや雨の日が増えます。
春と秋は比較的過ごしやすい気候で、夏は日照時間が長く気温も上がりますが、湿度は日本ほど高くなりません。
また、ロンドンを始めとして、イギリスでは天気が気まぐれに変化することも特徴的。
「イギリスには一日の中に四季がある」
という表現があり、曇り空かと思っていたら急に雨になり、そして突然強い陽が射す……そんな変化がよくあります。
フランス出身の画家であるモネがロンドンで絵を描いていたとき、天気の変動があまりにも大きいために「絵の色が決まらない」と怒った、という逸話があるほど!
ロンドンでは天気予報もあまりあてにならないので、自分で温度調節できるようにしたり、折り畳み傘を持ち歩いたりする工夫が必要です。
季節別のロンドンの天気
ここではロンドンの天気について、季節ごとに具体的に見ていきましょう。具体的に平均気温などの数字感を持っておくことで、日本の暮らしと比較しながらどんな気候なのかをイメージすることができるようになります。
ただし、体感温度は気温だけで決まるものではないことに注意が必要です(風の強さや雨、湿度にもよります)。
【3月〜5月】ロンドンの春
ロンドンの春は3月から。
気温は日本の春ほど急には上がらず、5月でも平均気温が10℃近く。
最高気温が20℃に満たない日も多いです。
肌寒さを感じる気候なので、この時期のロンドン観光や留学については、防寒についてしっかり考えておくのが得策です。
【6月〜8月】ロンドンの夏
ロンドンは6月くらいから夏を迎えます。
日本で夏といえば朝から暑いですが、ロンドンの夏は朝夕だと冷え込むことがあるので注意。
平均気温は18℃程度まであがり、太陽光が強くなります。
日中には30℃を超えることも。
日照時間も長くなり、時期によっては21時近くまで日が昇っているため、日が長く過ごしやすい気温の中でお出かけを存分に楽しむことができます。
春の終わりくらいから秋の始まりくらいまでが、ロンドンのベストシーズンとなっています!
【9月〜11月】ロンドンの秋
9月下旬になると秋を迎えます。
10月には街で紅葉も見られるようになり、平均気温は11月には5℃近くまで下がります。
秋になると朝晩がかなり冷え込むので注意が必要です。
【12月〜2月】ロンドンの冬
冬の季節には平均気温は5℃以下になります。
ただ、日本の冬との違いでいうと、寒さがそこまで厳しいということはありません。
氷点下を割るように気温が下がることは滅多になく、雪は降りません。夏も暑すぎず冬も寒すぎない、というのが大きな特徴で、これが日本との違いになっています。
ロンドン旅行時の服装ガイド
次に、それぞれの季節のおすすめの服装についてご説明していきます。 大前提として、ロンドンの気候は日々の変動が大きいです。
そのため、季節にかかわらず
調節しやすい服装を心掛ける
ことが大事!気温と気候の変化に柔軟に対応できるようにするのがロンドン攻略のポイントなのです。
例えば、春はジャケットなど軽めの羽織もの、夏は薄手の長袖にカーディガンなどの羽織もの、秋はトレンチコート、冬は厚手のコート……といった形で、レイヤーで服装を組み立てるといいでしょう。
さらに、雨が多い都市のため、折りたたみ傘や防水スプレーが便利なアイテムとなっています。
【3月〜5月】ロンドンの春
日中は暖かくなる日が増えてくる春。
長袖のシャツで過ごすこともできる気温ですが、パーカーやカーディガンなどの羽織れるものを温度調節用に持つのがおすすめです。
日によっては冬用のコートが必要になるほど寒いので、対策は欠かさないようにしましょう。
【6月〜8月】ロンドンの夏
夏にもなれば、晴れた日の日中は半袖短パンでも過ごせます。
それでも日本の夏とは気温が大きく異なり、朝晩の冷え込みや日陰の寒さには気を付ける必要があります。
夏でも羽織るものを1枚用意しておき、想定外の肌寒さにも備えておけると安心。
また、夏には頻繁に雨が降るため、出かける際には折りたたみ傘を持ち歩くか、撥水素材のアウターを持っておくことをおすすめします。
【9月〜11月】ロンドンの秋
秋になると日中の日差しも和らぎ、朝晩の冷え込みが強い日もでてきます。
日によっては厚手のセーターやダウン、手袋など、冬の装いが必要になることも。
外出の際には寒さ対策をしっかり整える必要があります。
また、雨の降る日が増えてくるため、折りたたみ傘はマスト装備。活躍の機会が多くなるでしょう。
【12月〜2月】ロンドンの冬
日本における冬服を着込むのはもちろんのこと、温かいインナーも便利です。
そこまで寒くならないとはいえ、防寒対策はしっかりと。
手袋やマフラー、ニット帽を身に着けるほか、ホッカイロも役に立ちます。
また、冬の雨には注意が必要です。
冬の雨は体を冷やすので、防水性や防風性の高いアウターを用意しておくと良いでしょう。
油断しがちなのが足元ですが、靴についても雨が染みてこないようなレインブーツや、撥水素材の靴を用意しておくと便利です。
雨を表す英語表現が100個あるって知ってる?
英語で雨を表現するフレーズや言い回しは、その降り方や降る強さなどによってたくさんの種類があります。以下では知っておくと役に立つ、雨にまつわる表現をいくつかご紹介します。
雨を表す単語、いろいろ
以下では、雨を表す英単語を何種類か見ていきます。どんな雨かによって使われる動詞の種類が変わるのが面白いですね。
・"It's raining."(雨が降っている。)
動詞:rain
・"It's pouring."(非常に強い雨が降っている。)
動詞:pour
・"It's drizzling."(小雨が降っている。)
動詞:drizzle
・"It's sprinkling."(細かい雨が降っている。)
動詞:sprinkle
・"It's showering."(一時的な雨が降っている。)
動詞:shower
・"It's misting."(霧雨が降っている。)
動詞:mist
・"It’s spitting."(少しだけ雨が降っている。)
動詞:spit
雨の強さに関する表現
使う形容詞や名詞によって、どんな雨の様子なのかを補足することができます。文脈に合わせて適切な表現を使うと、より豊かな表現が可能になります。
・a heavy rain(強い雨)
・a light rain(軽い雨)
・a steady rain(一定の強さで降り続ける雨)
・a torrential rain(猛烈な雨、大雨)
知らないとわからない、雨の慣用表現
雨にまつわる、知らないと意味を読み解くのが難しい慣用表現についてもご紹介します。ニュアンスがつかめれば、暗記しなくても意味を理解することができますよ。
・"It's wet outside."(雨が降っている。)
・"There's a downpour."(雨が激しく降っている。)
・"It's raining cats and dogs."(非常に強い雨が降っている/土砂降りだ。)
・"The rain is coming down in buckets."(バケツで水をまくように強く降っている。)
・"It’s a drenching rain."(びしょ濡れになるような激しい雨だ。)
・"It's clearing up."(雨が止んで晴れ間が見え始めた。)
まとめ
ロンドンの気候は変動が少なく、穏やかで過ごしやすいことがお分かりいただけたかと思います。ただし、通年で曇りや雨が多いので、そこは心づもりが必要ですね。
観光やアウトドア活動には雨具が欠かせませんが、ロンドンっ子たちに混ざって曇り空の下でも元気に活動したいもの。
この特徴的な気候は、街の独特な魅力や文化を育む一因でもあるのでポジティブに捉え、現地の暮らしをぜひ肌で体感してみてくださいね!

◇経歴
幼稚園時代をシンガポールで過ごし、現地の友達と英語でよく遊んでいました。小学校からは日本で暮らし、中学生の時にカナダにホームステイした経験から海外での暮らしに魅了され、東京外国語大学に進学。
在学中にバンクーバーへの留学を経て就職し、新卒で入った会社では外資系クライアントと英語でやり取りをしていました。
現在は仕事で英語を使う機会はほとんどないものの、趣味として楽しく勉強し続けています!
◇資格
TOEIC940点、TOEFL iBT 90点
◇留学経験
バンクーバー(カナダ)、半年間、ILSC vancouver
◇海外渡航経験
・シンガポール(居住・旅行)
・マレーシア(旅行)
・モルディブ共和国(旅行)
・サイパン(旅行)
・カナダ(ホームステイ・留学)
・グアム(旅行)
・タイ(旅行)
・ドイツ(旅行)
・イタリア(旅行)
・トルコ(旅行)
・インドネシア(旅行)
◇自己紹介
英語が話せるだけで、世界中の「私が自分の言葉で会話できる人」の母数がぐんと広がったことが、私にとってはいちばん面白いポイントでした!これからも英語を通じていろんな地域のいろんな文化や人に触れ、知らないことを知っていきたいと思っています。