カナダ留学のビザ申請は、何を準備すればいいのか、費用がどのくらいかかるか、ビザの期間はいつまで有効かどうかなど不安な点が多いと思います。
本記事では、カナダへ入国するのに必要不可欠なビザについて、特徴から申請・取得方法、記入箇所や必要書類まで徹底解説します!
また、カナダ移民局のウェブサイトでは常に最新のビザ申請情報が公開されています。申請前に必ずご確認いただき、スムーズな手続きを進めましょう。
カナダの学生ビザの特徴
カナダで学習や就労を希望される方は、必ず「就学・就労許可証(パーミット)」を取得する手続きが必要となります。
カナダに6ヶ月以内の観光や留学で行く場合は、ビザは不要です。
また2024年1月22日以降、カナダの学生ビザ申請プロセスは大きく変更したので要注意。カナダの学生ビザ申請の変更点は、PALの取得が必須となりました。
留学を希望する方は、必ずPALの発行手続きを行い、IRCCのウェブサイトから申請を進めてください。
カナダ留学で学生ビザが必要になるケースとは
まずは学生ビザが必要か確認してみてください。
以下の場合は、ビザ取得対象に該当するため詳しくチェックしてみましょう。
2.滞在期間に関わらず、カナダで働く予定の人
3.実践的な学びを重視したカリキュラムに参加する人(co-op やインターンシップ)
カナダで語学学校や専門学校などに6ヶ月以上通う予定の人は、学生ビザの手続きが必要になります。
カナダの学生ビザの申請手順
カナダ留学の学生ビザの申請は、少し複雑に感じるかもしれませんが、ご安心ください。
申請に必要な書類から記入方法まで、分かりやすくご説明します。
一緒にステップバイステップで進めていきましょう!
ステップ1:希望の学校に入学許可書を作成してもらう
学生ビザを取得するには、カナダ政府が認可した学校に留学する必要があります。
カナダ政府が認可している学校は、DLIと呼ばれます。
DLIは、カナダ政府が定めた基準を満たし、留学生へのサポート体制が整っている学校です。
カナダ政府が認可した教育機関(DLI)に入学許可を得て、州政府から発行されるPAL(Provincial Attestation Letter)を提出することで、学生ビザの申請資格が得られます。
カナダ政府が認可した教育機関(DLI)かどうかは、以下のリンク先のリストでご確認いただけます。
ステップ2:カナダ移民局のIRCCアカウントを新規作成する
②IRCCのサービスを利用するためのアカウントを新たに作成します。画面下にある「Get invite code」ボタンをクリックして次画面へ。
③ご自身のメールアドレスを入力欄にご記入いただき、「Get invite code」ボタンをクリックします。
④発行された「invite code」は紛失しないよう大切に保管してください。
有効期限は7日間です。
発行された招待コードを安全な場所に記録した後、「Continue to the IRCC Portal sign-up page」ボタンをクリックしてください。
⑤入力項目をすべて埋めて「Sign up」ボタンをクリックします。
⑥システムが自動的に生成した認証コードが、ご登録いただいたメールアドレスに送信されます。
この認証コードを入力することで、ご本人様確認が行われます。
⑦「Confirm sign up」画面にて、先ほどご入力いただいたメールアドレスと、メールにてお送りした「verification code」を入力して、「Confirm」ボタンをクリックしてください。
⑧「Email has been verified」の文字を確認できれば、アカウントの作成手続きが完了となります。
ステップ3:学生ビザ申請書に必要事項を入力する
IRCCアカウントを作成したら、いよいよビザ申請フォームへの入力です。
「Terms and Conditions of Use」と表示されたら、内容を確認して「同意する」にチェックを入れてください。
パスポート情報や旅行の詳細など、求められる情報を入力していきます。
パスポートなどの書類に記載されている内容と、入力する情報が一致しているか、必ず確認しましょう。
わずかな時間での入力作業で、手続き完了。
ステップ4:必要書類を用意する
ビザ申請は、準備が大切です。
以下が必要な書類になります。事前にしっかりと確認し、漏れなく準備するようにしましょう!
・パスポートのカラーコピー
・受入校の入学許可書
・英文の残高証明書
・授業料納付の証明書
・戸籍謄本(17歳以下の方や婚姻している場合など)
・PAL(Provincial Attestation Letter)
・a certificat d'acceptation du Québec(CAQ、ケベック州の場合)
ステップ5:バイオメトリクス(指紋採取)をする
2019年から、多くのビザの種類で、生体情報(指紋や顔写真)の登録が必須となりました。学生ビザ取得時もバイオメトリクスの登録が必要なため紹介します。
移民局からのメールが届いたら、指示に従ってアカウントにアクセスし、バイオメトリクス登録の手続きを進めます。次に、指定センターにて指紋と顔写真を登録します。バイオメトリクス登録は事前に予約が必要なため注意。
ビザ申請とは別に、バイオメトリクス登録費用として、85カナダドル、日本円で約9,000円(1カナダドル=107円で計算)がかかります。
ステップ6:申請書を提出して申請料を支払う
オンラインで、すべての書類を提出して申請内容に同意した後、クレジットカードを使って申請費用を支払います。
これで手続きは終わりです。
あとは、審査の結果を待つだけ。結果はメールで知らせてくれます。
学生ビザの審査プロセス
カナダ入国に際しては、事前に発行された許可通知書を所持し、入国審査官に提示することが求められます。審査の結果、資格が認められれば、学生ビザが発給され、留学生活が開始。
審査プロセスは大きく次の4つのステップです。
2)税関手続き
3)入国審査
4)ビザ発給
出発前の準備
日本を出発される前に、ビザ審査に必要な書類がすべて揃っているか、今一度確認しましょう。
ビザ発給に必要なものは以下の6つです。
・学生ビザ許可通知書のプリントアウト
・学校入学許可証
・資金証明(1週間以内に発行された銀行の残高証明書)
・カナダ出国の航空券
・後見人宣誓書
また未成年の場合は、上記に加えて下記3つも必要になります。
・空港送迎確認書
・未成年単独渡航への保護者の同意書
必要書類は手荷物に入れて持ちましょう。
機内に持ち込む手荷物でないと、手続きができないので注意。
税関手続き
カナダに入国される際は、税関での手続きが必須となります。
カナダへ持ち込む品物について、申告書に記載し、税関職員による検査を受ける必要があるかどうかを申告します。
空港には、セルフサービスでチェックイン手続きができる「キオスク」と呼ばれる機械が設置されています。
キオスクを使って、ご自身の渡航手続きを進められます。キオスクは日本語にも対応しているため安心です。
入国審査
入国審査では、パスポートやビザなどの書類を提示し、入国審査官による就労ビザ発給のための質問に答えなければなりません。
入国審査で緊張してしまう方もいらっしゃいますが、事前によくある質問とその答えを準備しておけば、安心して審査に臨めます。
入国審査では、事前に提出したビザ申請書の内容と、実際に持っているパスポートや必要書類が一致しているか、渡航目的や滞在中の予定が、申請書に書いた内容と合っているかが確認されます。
ビザ発給
イミグレーションオフィスへ行き、準備した資料を提示します。提出した書類に不備がなければ、ビザが発行され、パスポートに貼付されます。
ビザを受け取ったら、もう一度自分のパスポートと照らし合わせて、全ての情報が一致しているか確認してください。
ビザに誤りがあると、入国を拒否されたり、滞在中に不都合が生じる可能性があります。
十分に注意しましょう。
留学生の生活費はどれくらい?
カナダでの滞在費用は、住む都市、生活スタイルによって大きく異なるため要注意!カナダ留学では、学費に加え、現地での生活費として滞在費、食費、交通費など様々な費用がかかります。
それぞれの目安をご紹介しますので参考にしてください。
カナダでの居住費
カナダでの居住費は、平均すると月8万円から16万円程度かかります。
カナダでの滞在方法は、ホームステイ、学生寮、シェアハウスの3つです。
広大な国土のカナダは、物価が地域で全く異なります。人口密集地のバンクーバーやトロントでは、生活費全般が高く、ホームステイの費用が高い傾向にあります。人口密度の低いカルガリーなどでは、生活費が全体的に安価であり、ホームステイ費用も割安。
学生寮は、食事付きで学校内に位置しているため、家賃に加えて食費も費用に含まれ、結果的に他の滞在方法よりも費用がかかることが多いです。
シェアハウスは、みんなで部屋をシェアするため5万円ぐらいで探せる場合も。
初めてカナダへ渡る方は、ホームステイで生活リズムや文化に慣れ、現地の日本人ネットワークを活用しながら、一人暮らしやシェアハウスへの移行準備を進めるのが一般的です。
予算に合わせて、あなたにぴったりのカナダライフを送りましょう。
カナダでの食費
カナダでの食費は、平均すると月2万円から5万円程度かかります。
カナダは日本より物価が高いので、ご飯を食べるのも少しお金がかかります。特に外でご飯を食べると、結構な金額になります。
カナダでは、サービスに対してチップを支払うことが一般的です。チップはお会計の15%から20%が目安ですが、物価自体も日本よりも高いため、全体的な費用は高くなります。
食費を節約したいなら、自炊をメインにするのがおすすめ。自分で料理することで、外食費を抑え、月3万円程度の食費で生活できます。
カナダでの外食は、チップも必要になるため日本に比べて高くなり、予算をオーバーしてしまう可能性も。自炊すれば、食費を節約できるだけでなく、健康的な食事も楽しめます。
カナダでの交通費
カナダでの交通費は、平均すると月1万円から3万円程度かかります。
カナダでは、電車、バス、タクシーに加え、都市によっては地下鉄や路面電車も利用できます。
電車やバスの運賃は、移動距離に応じて変動します。一般的に、1ゾーンの料金は約400円前後となっています。
カナダ滞在中は、観光地やアクティビティがあり出掛けることも。移動には交通費がかかるため、事前に調べてお得な交通手段を選ぶと良いでしょう。
カナダでの通信費
カナダでの通信費は、平均すると月1万円程度かかります。
カナダ留学中は、緊急事態が発生した場合にすぐに連絡を取れるよう、スマートフォンは必須です。
また、現地の友達との連絡手段としてもスマートフォンは欠かせません。通信費を節約したいなら、現地でSIMカードを購入するのがおすすめ。
日本から持参するポケットWi-fiと比較すると現地のSIMは安くなる傾向があります。
カナダ滞在中は、スマートフォンを常に使用できる状態にしておくことをおすすめしますが、通信費も安く済ます方法を検討すると良いでしょう。
まとめ
この記事では、カナダの学生ビザ申請手順・審査や滞在先の生活費について解説しました。
ビザの申請受理までには時間がかかるため、余裕を持って申請手続きを進めましょう。事前に申請に必要な書類を揃えておくことで、スムーズな手続きが可能です。
ビザの審査は、日本での準備を十分に行うことにより、現地で問題なく審査に進めます。チェックリストを作成して忘れ物がないか必ず確認しましょう。
留学生の生活費で主にかかる費用は以下の通りです。
・食費(月2万円から5万円程度)
・交通費(月1万円から3万円程度)
・通信費(月1万円程度)
生活費を節約したいなら、現地の情報を入手し、自分に合った生活スタイルを見つけることが成功の鍵です。
ビザ申請は余裕を持って行い、渡航前にしっかりと費用計画を立てておけば、カナダでの生活を安心して楽しめます。