
フィリピンを訪れる際、現地通貨
フィリピン・ペソ(₱)への両替は避けて通れません。
特に、日本円からペソに両替するレートや方法を知っておくことは大切です。
両替所や銀行では手数料がかかるため、実際に受け取る金額は少し異なることが一般的です。
この記事では、フィリピン国内での両替方法を紹介し、どこで両替するのが一番お得か、また注意すべき点についても詳しく解説します。
フィリピンの通貨「ペソ」とは
フィリピンの通貨「ペソ(Peso)」は、フィリピンの法定通貨であり、国際的には「フィリピン・ペソ(Philippine Peso)」として知られています。
通貨コードは「PHP」で、記号は「₱」が使われます。
フィリピンの通貨の歴史は、長い植民地支配や独立後の経済成長に伴い、多くの変化を経てきました。
ここではフィリピンのお金について歴史と共に詳しく説明します。
1.スペイン統治時代
フィリピンは1500年代半ばから1800年代後半までスペインの植民地でした。
この期間中、フィリピンではスペインから持ち込まれた「スペイン・レアル」や「スペイン・ペソ」が主に流通していました。
・スペイン・レアル: スペインの本国から輸入された硬貨で、フィリピンの経済でも広く使われました。
・メキシコ・ドル(メキシコ・ペソ): フィリピンはスペインの植民地であったため、メキシコで発行されたスペイン・ペソが使われることが多く、特に「メキシコ・ペソ」はフィリピン国内で非常に重要な通貨でした。
スペイン時代の通貨は、貿易や植民地経済において重要な役割を果たしましたが、国内での経済成長が限定的だったため、通貨流通には限りがありました。
2.アメリカ統治時代
フィリピンは、米西戦争を経てアメリカの支配下に入り、通貨が大きく変わりました。
・アメリカドル: アメリカがフィリピンを統治するようになると、アメリカドルが主要通貨となり、フィリピン国内で流通しました。
・フィリピン・ペソ: 1903年、フィリピンはアメリカの管理下で独自の通貨「フィリピン・ペソ」を発行しました。
これにより、アメリカドルが主に使われる中で、フィリピンの独自通貨が並行して流通するようになりました。
この時期、アメリカドルとペソの交換レートが固定されており、1ペソは1ドルに相当しており、この経済政策は、フィリピンに経済的安定をもたらしました。
3.第二次世界大戦と日本占領時代
第二次世界大戦中、日本がフィリピンを占領し、その時期には日本が発行した臨時通貨「フィリピン円」が使われました。
戦後急激に価値が下落し、ほとんど無価値となり、フィリピン国内の経済に深刻な影響を与えました。
4.独立後とペソの発展(1946年~現在)
1946年、フィリピンはアメリカから独立を果たし、新たな時代が始まりました。
独立後、フィリピンは自国の通貨制度を整備し、ペソを法定通貨として使用するようになりました。
・独立直後の通貨: 独立直後、フィリピンは新たな「フィリピン・ペソ」を発行し、これは独立を象徴する通貨となりました。
・フィリピン中央銀行(BSP)の設立: 1949年、フィリピン中央銀行( Bangko Sentral ng Pilipinas, BSP)が設立され、ペソの管理と発行が中央銀行の責任となりました。
BSPは通貨供給の安定性を確保し、インフレの抑制と経済成長を目指しています。
5.ペソの紙幣と硬貨(現代)
フィリピンのペソは、現在でも広く使用されています。
ペソには紙幣と硬貨の両方が存在し、それぞれに独自のデザインが施されています。
ペソ紙幣
フィリピンのペソ紙幣は、定期的にデザインが変更され、最新のデザインはセキュリティ対策として、いくつかの特徴(透かし、ホログラム、色の変化など)が施されています。
主な紙幣は次の通りです。
・₱20(20ペソ): マヌエル・ケソン (フィリピンの初代大統領)
・₱50(50ペソ): セルヒオ・オスメニャ (フィリピンの第2代大統領)
・₱100(100ペソ): マヌエル・ロハス (フィリピンの第3代大統領)
・₱200(200ペソ): ディオスダド・マカパガル (フィリピンの第9代大統領)
・₱500(500ペソ): コラソン・アキノとベニグノ・アキノ・ジュニア (フィリピンの元大統領夫婦)
・₱1000(1000ペソ): ホセ・アバッド・サントス、ビセンチ・リム、ホセフア・リアーネス・エスコダ(大統領代行・将軍・女性解放の先駆者)
硬貨
・₱1(1ペソ)
・₱5(5ペソ)
・₱10(10ペソ)
・1センタボ(₱0.01)
・5センタボ(₱0.05)
・10センタボ(₱0.10)
・25センタボ(₱0.25)
センタボは、ほぼ使われておらず、ペソ硬貨の使用が一般的です。
フィリピンペソは1万円でいくら?
1万円をフィリピンペソに両替する際の為替レートが「1円 = 0.38ペソ」の場合(2025年3月現在)、1万円は3,800フィリピン・ペソ(PHP)になります。
このレートは 市場の為替レート、つまり両国の通貨が自由に取引される相場です。
しかし、実際に両替所や銀行で換金する際には、為替手数料が上乗せされた不利なレートになることが一般的です。
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1. 食費(外食と自炊)
フィリピンの外食は、日本よりもかなり安く楽しめることが多いです。
安価なローカル食堂や小さなレストランでの1食は、40~100ペソ(約100~250円)です。
もし毎日外食をすると、1日3食で200~300ペソ(約500~800円)程度かかります。
月にすると約6,000~9,000ペソ(約15,000~23,000円)となります。
フィリピンで自炊をする場合、地元のマーケットやスーパーで食材を購入し、簡単な料理を作ると月に1,000~1,500ペソ(約2,500~4,000円)程度で済むことが多いです。
2. 交通費
フィリピンの交通手段には、ジプニー、バス、トライシクル、タクシーなどがあり、都市部での移動は比較的安価です。
・ジプニーやバス:1回の乗車が10~20ペソ(約25~50円)であり、月に数百ペソ程度の交通費になります。
・タクシーやGrab:タクシーやGrab(Uberのようなアプリタクシー)を頻繁に利用する場合、料金が高くなることもあるため注意が必要です。
3. 娯楽費
・映画
フィリピンの映画館は、日本と比較して非常に安価です。
通常、映画チケットは1枚150~250ペソ(約400~650円)程度ですが、大手映画館などで行われる特別上映や3D映画は、少し高めの料金設定になっています。
・カフェやレストランでの飲食
ローカルなカフェでは、1杯のコーヒーや軽食で50~150ペソ(約100~400円)が相場です。
スターバックスなどのチェーン店であれば、150~300ペソ(約400~800円)程度が必要になるでしょう。
・観光
フィリピンには数多くの観光地があり、1人あたり100~500ペソ(約250~1,300円)の入場料がかかることがあります。
・ナイトライフやクラブ
フィリピンの大都市では、ナイトライフが非常に活発です。
クラブやバーでのドリンク代が比較的安く、1杯あたり150~300ペソ(約400~800円)程度で楽しめます。
・スポーツやアクティビティ
フィリピンでは、ダイビングやシュノーケリング、ゴルフなどのアクティビティも楽しむことができます。
ただし、これらは比較的高額な場合が多く、例えば、ダイビング体験は1回で3,000ペソ(約8,000円)程度かかります。
4. 1ヶ月1万円(3,800ペソ)の場合の生活
外食: 1回の外食(200~300ペソ程度)に抑え、週に数回の外食で月1,000~1,500ペソ(約2,500~4,000円)程度の出費になるでしょう。
娯楽費: 映画やカフェ、観光など、月に2~3回の娯楽であれば、2,000ペソ(約5,000円)程で十分に楽しむことができるでしょう。
このように、 外食を週に数回に制限し、娯楽も最低限に抑えた場合、1ヶ月1万円(3,800ペソ)の予算内で過ごすことは可能です。
ただし、かなりの節約が必要になります。
フィリピンの物価事情
フィリピンの物価は日本に比べて安い部分が多いですが、都市部や観光地では物価が高くなる傾向があります。
外食はローカル食堂や屋台で1食約100〜250と安価で、カジュアルなレストランでは約400〜800円、高級レストランでは約1,250円以上となります。
自炊をする場合、米は1kg約75〜125円、鶏肉や豚肉は1kg約350〜700円で購入でき、食費を抑えることが可能です。
住居費は、都市部ではシェアハウスが1か月あたり約12,500〜25,000円、1Kアパートが約30,000〜75,000円となり、地方ではさらに安くなります。
交通費はジプニーで約25〜50円、タクシー初乗りが約100〜125円で、都市部ではGrabを利用することもできます。
光熱費はエアコンを使う場合、1ヶ月約5,000〜12,500円に達することもあり、水道代は250~600円程度です。
インターネットは月額約1,000〜3,500円で利用可能です。
娯楽やレジャーも比較的安価で、映画のチケット代は約400〜650円、カフェのコーヒーは約100〜800円程度です。
日常的な買い物ではミネラルウォーター(1.5L)が約50〜75円、シャンプーが約350〜650円程度です。
全体を通して、フィリピンの物価は日本に比べて非常に安価です。 特にローカルな食堂や自炊を中心に生活をすれば、かなり安く生活できることが分かります。
しかし、都市部や観光地での生活費は日本に近い水準になることがあるため、生活スタイルによって予算をしっかりと調整することが大切です。
フィリピン国内で両替する方法と注意点
1. 両替の方法
・空港で両替
フィリピンの空港(特にマニラやセブの空港)には両替所があります。
空港での両替は便利ですが、通常はレートがあまり良くないため、緊急時を除いて、できるだけ避けましょう。
・銀行で両替
フィリピン国内の銀行で両替することができます。
銀行のレートは比較的安定しており、空港よりも良いレートであることが多いです。
ただし、営業時間に制限があるため、平日の日中に行く必要があります。
また、身分証明書(パスポートなど)が必要な場合があるので、必ず持参しましょう。
・両替所(カウンター)
フィリピンの主要都市や観光地には、街中で両替ができるカウンターがあります。
特に観光地や商業エリア、ショッピングモール内に多く見られ、為替レートが非常に良いです。
特別なことがない限り、街中で両替をすることをお勧めします。
・ホテルで両替
ホテルでも両替サービスを提供していることがありますが、通常はレートが不利です。
観光客向けであるため、あまりおすすめできません。
・ATMで現金引き出し
フィリピン国内のATMで日本の銀行カード(国際キャッシュカードやVISA、MasterCardなど)を使って外貨を引き出すこともできます。
この場合、ATM手数料と、引き出しに伴う為替手数料がかかることがありますが、非常に便利です。
事前にしっかりと調べて計算し、手数料が高くないものを選びましょう。
2. 両替の際の注意点
・レートをよく確認
両替をする前に、レートをしっかり確認しましょう。
同じ場所でも、日時や店舗によってレートが異なることがあります。
また、フィリピンの両替所では「買値(購入レート)」と「売値(売却レート)」が異なるため、必ず買値を確認することが重要です。
・手数料に注意
両替所やATMで現金を引き出す際には、手数料がかかることがあります。
例えば、ATMの場合、現地のATMで手数料がかかることがありますし、銀行や両替所でも手数料が加算されることがあります。
事前に手数料を確認し、必要以上に高額な手数料を支払わないようにしましょう。
・パスポートを持参
銀行や両替所での両替では、パスポートを提示することが求められることがあります。
常にパスポートを携帯し、身分証明書として使用できるように準備しておきましょう。
・小額から両替する
現地通貨(フィリピン・ペソ)を両替する際は、初めに小額を両替して様子を見ると良いです。
特に初めて両替を行う場合、少しだけ両替し、レートや手数料の確認をしてから大きな金額を両替するのが賢明です。
・詐欺に注意
両替時には詐欺に巻き込まれるリスクもあります。
例えば、両替後に偽札を渡されるケースや実際よりも少ない金額を渡されるケースがあります。
信頼できる両替所や銀行を選ぶことが大切です。 また、怪しい両替所や露店のような場所では両替を避けましょう。
・余分な両替を避ける
フィリピンでの滞在中は、必要以上に多くのペソを持たないようにしましょう。
多くの現金を持ち歩くのは安全ではありません。
必要な分だけを両替し、余ったお金は適切に保管することが大切です。
まとめ
フィリピンの通貨「ペソ(₱)」は、1500年代のスペイン統治時代から現在に至るまで多くの変遷を経てきました。
現在のフィリピン・ペソ(PHP)は紙幣と硬貨で流通しています。
物価は日本に比べて非常に安く、特にローカル食堂や自炊を利用すれば、生活費を抑えることが可能であり、少額で娯楽も楽しむことができます。
両替は銀行や街中の両替所の利用がおすすめです。
手数料やレートなどの情報を事前に確認しましょう。