海外旅行に行きたいけど、英語力に自信がないから不安……。初めて海外旅行に行くときには、誰でもそんなふうに感じるものです。
でも、実は旅行には英語力はそんなに必要がないことをご存じでしょうか?最低限使うことになるフレーズや、知っておいた方がいい単語を押さえておくことで、観光を楽しむことは可能になります。要は例文を覚えておいてさえいれば良いのです!
また、特に最近では、ローカルな言語が話せなくても楽しめる国外の旅行先も少なくないですし、翻訳ツールを使えば意思の疎通に困ることもそうそうありません。そう考えると、なんだかハードルがそんなに高くないように感じてきたのではないでしょうか?
この記事では、英語力に自信がない人でも安心して海外旅行を楽しむためのノウハウをご紹介していきます。知っておきたい英語のフレーズ、旅行前にしておきたい準備など、ぜひ渡航前にポイントだけ押さえておきましょう!それだけで、旅の中で得られる経験が大きく変わってきますよ。
海外旅行に必要な英語力はどのくらい?
海外旅行で必要になる英語力は必要最低限と考えて良いでしょう。具体的には、「あいさつや日常会話ができる」「意思の疎通が取れる」程度のレベルが求められます。
そう難しく考えることはありません。なぜなら、あいさつや日常会話は中学英語のレベルですし、旅行の中で「こういった場面ではこういうフレーズが使われる」というパターンを例文などで押さえておくことで対応できるからです。
旅行の前にそこまで勉強する時間がない……という方も大丈夫!現地までの移動中、飛行機の中などで少しでも見返すことで、安心して旅行に臨めるはずです。
必要な場面の直前にぱっと振り返るだけで効果はてきめんなので、少しずつ例文フレーズをものにできると良いでしょう。
「学習(インプット)」→「実際に使ってみる(アウトプット)」を繰り返すことが、英語力アップの最短ルートですよ!
海外旅行のシーン別便利な英語フレーズ
ここからは具体的に、旅行中のそれぞれの場面で役立つ英語のフレーズをご紹介していきます。
基本の例文を事前に覚えておけば慌てずに対応できます。例文を頭に入れた後は、必要に応じて単語を入れ替えて使ってください。
飛行機の機内で
すみません、毛布をいただけますか?
お水をいただけますか?
荷物を手伝ってもらえますか?
どんな飲みものがありますか? オレンジジュースはありますか?
通ってもいいですか?
空港の入国審査にて
現地の入国審査では、聞かれたことを理解して返事をする必要があるので、対話形式で例文をご紹介しておきます。(ただし最近のデジタル対応により、対人の審査がないところも多いです)
I’m here for tourism.
あなたの訪問目的は何ですか?
観光です。
I’ll stay for 10 days.
どのくらい滞在しますか?
10日間滞在します。
I’ll be staying at a hotel in downtown.
どこに宿泊しますか?
ダウンタウンのホテルに宿泊します。
Yes, I have a return ticket for the 25th of December.
帰りのチケットはありますか?
はい、12月25日の帰りのチケットがあります。
Sure, here it is.
パスポートを見せていただけますか?
はい、こちらです。
ホテルにて
予約をしています。
チェックインをしたいです。
チェックアウトの時間は何時ですか?
朝食は含まれていますか?
タオルをもう1枚いただけますか?
Wi-Fiのパスワードはありますか?
レストランや買い物で
これを注文したいです。
卵アレルギーがあります。
トイレはどこですか?
[商品]を買いたいのですが。
これはいくらですか?
ピンチのときに
もっとゆっくり話していただけますか?
道に迷いました
最寄り駅までの道を教えてください
助けが必要です
日本語を話せる方はいますか
英語が話せない人でも海外旅行を楽しむための方法
今すぐに英語を流暢に話せるようにはどう頑張ってもならないですよね。それでも、安心して大丈夫!
なぜなら、英語は海外旅行に必須ではないと断言できるからです。以下で順番に解説していきましょう。
言葉でなくても伝わるコミュニケーションを駆使する
言わずもがなですが、言葉だけが気持ちを伝える手段ではありません。
例えばジェスチャー。日本語でも身振り手振りを使って会話すると思いますが、実は非言語のコミュニケーションは意思を伝えるのに重要な視覚情報なのです。
買い物をしたいときやレストランでの注文では、ほしいものを指させば伝わります。「英語を話せないとカッコ悪い」と思う気持ちが一番の障害物です。
割り切って身振り手振りを使うことで、現地の人たちとの距離もぐっと近づきます。表情でありがとうの気持ちを伝えるのも忘れないでくださいね。
日本語対応のサービスを活用する
日本語を貫くのも戦略的です。日本語対応のサービスは海外にも多くあるからです。日本人観光客の多い国や地域では日本語対応のサービスが充実していることが多いので、それらを活用することで安心して旅行を楽しめます。
例えば、日本語ガイド付きツアーなら、現地の観光スポットを巡る際に日本語ガイドの解説を聞きながら観光できます。オプションでこちらが希望するスポットを追加してくれる場合もあります。宿泊施設やレストランも日本語対応のものを選ぶことができます。
翻訳アプリを使えるようになっておく
「非言語コミュニケーションなどを使うことで、海外旅行は英語を使わないで乗り切れる!」とは言われても、万が一トラブルの際などが不安ですよね。そんな人にとって、翻訳アプリは大変心強く頼りになる存在です。
しかし、海外ではインターネットが常に問題なく使えるとは限りません。そこで重要なのが、旅行前にアプリを準備しておくことです。日本にいる間にオフライン対応の翻訳アプリと使う言語をダウンロードしておくことで、現地でも問題なく使うことができるようになります。
アプリの他の選択肢としては、携帯できる英会話の本を持っておくこともおすすめです。
今やなんでもスマホで調べられる時代ではありますが、その分充電が切れた場合や万が一のスマホ紛失・盗難の場合などに、コミュニケーション手段がゼロになってしまう恐れがあるからです。緊急事態に備え、本で情報を持っておくというのは有効な手立てです。
英語が話せない人におすすめの旅行先
英語が話せなくても海外旅行はできる……とは言っても、どの国を旅行先に選ぶかによって、英語ができないことはどの程度不便なのかももちろん変わってきます。
英語に自信がない方にもおすすめできる、日本人旅行者におすすめ&人気のエリアをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
①日本人観光客が多く、日本語も通じる “ハワイ”
まずは定番中の定番、ハワイです!日本人にとってリゾートといえばハワイですよね。そのイメージと違わず、ハワイには多くの日本人が住んでおり、日系人も多いです。
そのため、ホテルやお店、主要な観光スポットでは日本語対応をしている場合が多く、言語でストレスを感じることは少ないでしょう。まずは王道のハワイ、大変おすすめの旅行先です!
②アジア有数の親日国 ”台湾”
台湾は年配者を中心に日本語を話す人も多くいて、親日感情が強いと言われています。その理由は、1895年から1945年までの約50年間、台湾が日本に統治されていた過去を持つからです。
観光スポットや駅などでも日本語表記が充実していますし、日系百貨店やレストランなどが軒を連ね、まるで日本にいるような感覚になることも。
日本くらいの過ごしやすさで、それでも海外をたっぷり楽しめる。台湾にはそんな魅力があり、おすすめの旅行先となっています。
③のどかで心温まるリゾート地 “バリ”
バリ島はインドネシアの島々の一つです。公用語はインドネシア語で、そもそも英語圏の国ではありません。
また、バリでは産業の中でも観光業がメインとなっていることもあり、バリ人は人柄が温かく気さくで、言語が通じなかったとしても身振り手振りでコミュニケーションが可能です。彼らは外国人観光客の対応に慣れているのです。
かつては日本人観光客も数多くいたため、簡単な日本語なら理解してもらえるケースも。英語が得意でない人がのんびりとした環境でリフレッシュするなら、バリ島がおすすめです。
④多民族のミクスチャー文化を感じる “シンガポール”
シンガポールの公用語は英語・北京語・マレー語・タミル語ですが、観光客向けに日本語対応が進められており、街では日本語の併記も多く見られます。
日本人スタッフが常駐しているホテルも多く、チェックインをはじめ観光地の相談なども日本語で対応してもらえることが多いため、安心して旅行が楽しめます。
色々な言語が聞こえてくる多民族の国なので、英語を第一言語としない観光客の私たちも街中で浮かないですし、アジア人が多いので心理的ハードルも低いです。
まとめ
英語が話せないからといって、海外旅行を諦める必要はないことがおわかりいただけたのではないでしょうか。
英語は単なる言語で、意思疎通のためにあったら便利な「ツール」です。使いこなせると役立ちますが、旅行先でのコミュニケーションに必要不可欠なわけではないのです。
また、コツさえわかれば、英語自体は不得意であったとしてもツールとしてある程度使うことはできますよね。さらに、英語力が問われない旅行先も多くあることがわかったかと思います。
もちろん、言語の壁を感じずにコミュニケーションをとれればそれもまた面白いので、ぜひいずれは話せるようになることを目指していただくのがおすすめですが、英語力のなさを理由に海外での体験を後回しにしてしまうのはもったいないです。
そしてまた、海外に行く体験を通して、よりいっそう英語力を身につけたいと思えるような場面もあるでしょう。そんな生の体験を通して得た学ぶ意欲は一生ものです。
まずは一歩勇気を持って踏み出し、自分の英語力にとらわれずに海外旅行に行ってみることを強くおすすめします!

◇経歴
幼稚園時代をシンガポールで過ごし、現地の友達と英語でよく遊んでいました。小学校からは日本で暮らし、中学生の時にカナダにホームステイした経験から海外での暮らしに魅了され、東京外国語大学に進学。
在学中にバンクーバーへの留学を経て就職し、新卒で入った会社では外資系クライアントと英語でやり取りをしていました。
現在は仕事で英語を使う機会はほとんどないものの、趣味として楽しく勉強し続けています!
◇資格
TOEIC940点、TOEFL iBT 90点
◇留学経験
バンクーバー(カナダ)、半年間、ILSC vancouver
◇海外渡航経験
・シンガポール(居住・旅行)
・マレーシア(旅行)
・モルディブ共和国(旅行)
・サイパン(旅行)
・カナダ(ホームステイ・留学)
・グアム(旅行)
・タイ(旅行)
・ドイツ(旅行)
・イタリア(旅行)
・トルコ(旅行)
・インドネシア(旅行)
◇自己紹介
英語が話せるだけで、世界中の「私が自分の言葉で会話できる人」の母数がぐんと広がったことが、私にとってはいちばん面白いポイントでした!これからも英語を通じていろんな地域のいろんな文化や人に触れ、知らないことを知っていきたいと思っています。