ネイティブキャンプのコラムをご覧の皆さん、こんにちは!
今回もネイティブキャンプのこのコラムでは、留学、ワーキングホリデー、海外移住などの海外生活を検討していたり、それらに興味のある方々に向けた最新の有益な情報を発信していきます。
さらに、海外生活で必要な基本的な日常英会話の力をつけるため学習方法や、効果的な習得法、使えたら便利な英語表現について特集することもあります。
ズバリ、今回特集していくのは「オーストラリアでのワーキングホリデーで仕事が見つからない問題」についてです。日本人が初めてワーキングホリデーに挑戦する際に最も行きやすいとされる国の一つが、今回特集するオーストラリアなんです。その理由は様々にありますが、一つには「時差がほぼない」という点、そして「フレンドリーな国民性と治安の良さ」が挙げられます。
コロナ禍が過ぎ、ようやく世界中の人が各国に向けて動きを見せ始めたのが2022年。日本からオーストラリアへの旅行客の数も増え始めたと同時に、それまで留学やワーキングホリデーをしたくてもできなかった若者や社会人たちがここ最近オーストラリアへ向けて出発する流れが強くなっています。
これにより起こる問題が一つあります。それは、「オーストラリアへのワーキングホリデービザを取得し、現地へ向かったはいいが、なかなか仕事に就くことができない」ということです。
筆者の知り合いも、去年オーストラリアへワーキングホリデーに向かいましたが渡航して4ヶ月経っても仕事が見つからず、そのままいることを断念。日本へ帰国して今は都内の会社に就職しています。
せっかくつかんだワーキングホリデーの切符を無駄にしないためには、一体どのような対策を取ればいいのでしょうか?また、出発前にしておくべき準備はあるのでしょうか?詳しく解説していきます。
- ワーホリで仕事見つからない、ということ
- オーストラリアワーホリで仕事が見つからない理由
- オーストラリアでの仕事探し方
- ワーホリで人気の職種
- オーストラリアの最低賃金と生活費
- 仕事が見つからないときの対策
- まとめ
ワーホリで仕事見つからない、ということ
筆者は海外留学サポートに関する仕事や、英会話指導の仕事に従事しているのですが、ワーキングホリデー先の滞在国として人気を誇るオーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどの英語圏の国で仕事が見つからないという話を最近よく耳にします。
ワーキングホリデー先で仕事が見つからないーとはどういう状態なのでしょうか?特に最近ではオーストラリアへワーホリに行った日本人が、仕事が見つからずにそのまま帰国するというケースが多いです。
その背景には、円安が進行したことにより学生さんや社会人の方が仕事を辞めてオーストラリアに行って稼ごうと思い立つケースが多かったと言われます。
さらに、英語が母国語の国出身の人たちがすでにオーストラリアに多くワーホリで来ている現状も影響しています。英語圏で働き口をもらうためには英語力、英語でのコミュニケーション能力は必要不可欠。英語が母国語の人に、英語が母国語ではない日本人が真っ向から勝負する時点で、難しいですよね。そのため、日本人の職探しが不利になる傾向にあります。
オーストラリアの飲食店やスーパーで売られている食品、生活必需品は日本よりも割高です。仕事がない上に、物価の高いオーストラリアで生活をしていかなければいけないという厳しい状況から、途中でワーキングホリデーをあきらめ、日本に帰国する人が増えているのが現状です。
メルボルンの中心部では、早朝から生活に困っている人たちに無料で食料を配る施設があります。そこへ物資を求めにくるワーキングホリデー中の日本人が今年2024年は倍増しているそうです。
せっかく夢を持ってやってきたオーストラリアでこのような現実に悩まされ、帰国する羽目になるなんて嫌ですよね!では一体どのような対策や準備を行えばこのような事態を避けられるのでしょうか?
以下では、オーストラリアでしっかりと職を得て、本来のワーキングホリデーを楽しむためのヒントを解説していきます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/006f56797fc0155f1137a6e902e31c0415da1687
オーストラリアワーホリで仕事が見つからない理由
そもそも、ワーキングホリデービザを取得してオーストラリアを訪れる日本人たちが仕事を見つけるのに苦労している理由は一体何でしょうか?それが解明できれば、ワーホリに向かう前に対策を練ることができます。
オーストラリアで仕事が見つからない理由として、下記の5つがあげられます。
・英語力が足りていない
・仕事に活かせるスキルや実務経験が足りていない
・適切な情報収集ができていない
・職種を絞り過ぎている
英語力が足りていない
日本人がオーストラリアで職を得られない理由として最も多いのは、英語力不足と言われます。英語圏の職場で働くために英語力が必要なことは当たり前のように感じますが、実は全く英語でコミュニケーションが取れないのにやる気と何とかなるさ精神で渡航日を迎える人が少なくありません。このことは、上記で述べた食料配給所に並ぶワーホリ日本人の多さが物語っています。
「ワーホリは英語力がなくても大丈夫!」といった言い方をする方もいますが、実際のところ英語力はあればあるほど現地の職探しで有利なのは間違いないです。最低限、中学・高校の英文法や単語力を習得し、それをアウトプットする会話力を身に付けてから挑めば安全です。
今全く英語が話せなくても「語学学校に通うから大丈夫」と思っている方も要注意。語学学校はあくまで、短期間(3ヶ月など)で英語の基礎を学ぶ場所です。
基本的な英文法や単語力に自信がない場合でも、短期間で職場で使用できるレベルの英語力を身につけるのは至難の業です。ワーホリでは結局のところ、「仕事探しに役立つ英語」「仕事場で使える英語」が必要になるわけです。これらの英語力は、面接のアポ取りや、採用担当の人とのコミュニケーション、面接、そして実際の職場での同僚やボス、お客さんとのやりとりを含みます。
この文章を読んで今、自分の英語力に不安になった方はまず中学・高校の英文法と単語から勉強をやり直してみましょう。一度必ず通った道ですので、これから学ぶ際、理解に苦労はしないはずですよ!
仕事に活かせるスキルや実務経験が足りていない
オーストラリアの職場では、たとえアルバイトであっても即戦力を重要視する傾向があります。そのため、OJTや新人研修がしっかりとしている日本の企業と比べてギャップを感じる人も多いでしょう。
職種によっては、「トライアル」の期間を設けてくれているところも。このトライアルを通して実際の業務を行い、適性があると判断されれば本採用になります。
面接で採用になったとしても、トライアル期間の様子によって結果本採用にならないというケースもあります。ですので、学生であれば日本にいるうちからオーストラリアで挑戦してみたい職種のアルバイトをしておくこと、社会人の方であればこれまでに経験のある職種や業種にオーストラリアでも応募すると、即戦力という面でいいかも知れませんね。
適切な情報収集ができていない
また、オーストラリアの都市や地域について事前に適切な情報収集を行うことも大切です。
また、長期滞在に向いているかどうかも考慮する必要があります。たとえばケアンズやパースといった観光業が盛んな地域はオフシーズンになると求人数が減ってしまう傾向があります。
このような情報を知らずに都市や行く時期を決定してしまうと、結果仕事が見つからないという事態に陥りやすいです。
職種を絞り過ぎている
海外で働く上で、自分が挑戦してみたい職種があること、自分軸がしっかりとあることがもちろん大切です。
しかし、職種へのこだわり過ぎも仕事がみつからない原因の一つになります。特に昨年と今年はオーストラリアへのワーホリ渡航者が増えた影響で、人気のある職業は競争率が高いです。
絶対にゆずれない条件はあってもいいですが、そのたの部分は柔軟に仕事探しをするのもお勧めします。
https://ryugaku.yume-kana.com/102845/
オーストラリアでの仕事探し方
ここからは、具体的なオーストラリアでの仕事の探し方をご紹介していきます!
求人サイト
日本は求人サイトが充実している国ですが、英語圏だからといって仕事探しサイトが充実しているとは限りません。オーストラリアはというと、最も主要な仕事探しの方法はインターネットのアルバイト情報サイトや人材派遣会社のサイトを利用する方法です。
しかし、インターネットは世界中からアクセスができるため応募者も多く、企業は基本的に書類通過者のみへ連絡を行います。応募しても企業から連絡が来ないといったことが多いことも承知しておいてください。
オーストラリアで主流のお勧め求人サイトは下記の二つです。
https://www.jams.tv/classifieds/jobs?keyword=&state=nsw
https://www.seek.com.au
お店へ飛び込み
実は海外のアルバイト探しでは履歴書を持参して実際のお店に突撃訪問し、雇ってもらえないか聞くという方法も主流です。
運よく人手が不足しているお店や、募集を考えているお店の場合は、その場で面接をしてすぐに仕事をもらえることもあります。常に履歴書を持ち歩き、働いてみたい!と思ったお店や企業に直接交渉できるよう心の準備をしておきましょう。
友人や知り合いからの紹介
最も効率的で安心できる職探しの方法は、友人や知り合いによる紹介です。信頼のおける社員があなたを紹介してくれるということは、企業やお店にとっても安心できるので、採用率がぐんと上がります。
実際に働いている友人や知り合いから紹介してもらえると、給料や労働環境などを事前に聞くこともできるのもこの方法のメリットと言えますね。
https://www.world-avenue.co.jp/program/who/parttimejob?__lt__cid=204e8d32-7b74-46c0-b372-4a4b2ae6ceb0#2
ワーホリで人気の職種
オーストラリアのワーキングホリデーで人気となっている職種はなんでしょうか?これを事前に知っておくことで、自分が挑戦したい職業に当てはまっていた場合は相応の対策を取ることができます。
農業
オーストラリアには農業で働きたいという人が毎年多く訪れます。実際、農業職は多岐にわたる作業内容を含んでいて、果実や野菜の収穫、植え付け、農作物の管理、動物の御世話などが主に含まれます。
特にオーストラリアは果実の生産量が多く、季節によっても様々な果実の収穫を行います。またこの作業には、果実の品質を見極めながら効率的に作業を進める能力が求められます。
動物の世話に関しては、牛、羊、鶏などの家畜が飼育されています。仕事としては餌やりや健康チェック、搾乳などが含まれ、動物に対する理解と責任が問われます。
飲食業
飲食業界も非常に多様で、ウェイター、シェフ、バリスタなどが主に人気色となっています。これらの職業に就きたい方は、日本にいる間にカフェやレストランでのアルバイト経験があると有利でしょう。
また、カフェやバーでの仕事は接客スキルや知識、カクテル作りやラテアートなどの作成技術が求められることも。即戦力となれるかが鍵となっているので、日本にいる間に関連する職業でアルバイト経験を積んでおくといいでしょう。
工場勤務
実は工場勤務は安定したシフトで働けることが多く、比較的働きやすいシステムが整っています。
フルタイムやパートタイムのシフトがあり、自分のライフスタイルに合わせて働き方を選ぶこともできます。例えば日中だけの昼勤、夜だけ働く夜勤、交代制などのいろいろなシフト制度もあり、柔軟です。また、季節問わず安定した収入も見込めます。
作業もルーティン化されているものが多いため業務が覚えやすいのも魅力。ただ、英語を使いたくてワーホリに来ている方には少々もの足りないと感じるかも。
https://carbsc.com.au/ja/blog-ja/blog-ja-1076/
オーストラリアの最低賃金と生活費
さて、ここで最新のオーストラリアの最低賃金と必要な生活費を大まかに紹介していきます。実際に渡航する際の参考にしてみてくださいね。
最新の最低賃金
オーストラリアの2024年12月現在の最低賃金は、2024年7月1日より、時給$24.10、週$915.90 となりました。これまでと比べてやく75%の引き上げとなります。
https://www.waed.jp/post/オーストラリア-最低賃金-24-10へ(7月1日より)
生活費
ここでは、ホームステイをして3ヶ月看護学学校に通い、その後フラットシェアハウスに移動して9ヶ月滞在、アルバイトを8ヶ月した場合の生活費を紹介します。日本出発から現地での生活までのおおよその概算です。
ビザ申請料:7万円
往復航空券:17万円
海外旅行保険(1年間):25万円
学校費用(3ヶ月):58万円
滞在費(ホームステイ3ヶ月):53万円
フラットシェア(9ヶ月):74万円
生活費(12ヶ月):85万円
現地収入(8ヶ月):230万円
ということで、実際に渡航にかかる出費は330万円程度ですが、そこから現地での収入を差し引くと、およそ100万円が実際にかかる費用の目安になります。
また、出発時には渡航前に支払いが必要なサポート費(エージェントを使用した場合)、ビザ申請料、往復航空券、海外保険料、留学費用(3ヶ月分)、最初に宿泊費(3ヶ月)にプラスして30-50万円ほど準備しておくと安心です。
https://www.studyabroad.co.jp/working_holiday/australia/
仕事が見つからないときの対策
ここで紹介したアドバイスを実行したにも関わらず、現地についても仕事がなかなか見つからない場合、どうしたらいいでしょうか?最後にそのTipsを開設していきます
応募数を増やす
ワーホリビザの発給数に制限がなく、世界中からワーホリビザを持った人がやってくるオーストラリアでは、一発で採用される方がめずらしいです。最初に不採用になっても落ち込まず、次々と応募数を増やしましょう。
実際、一社への応募で希望通り採用された人の割合は13.9%のみだそう。約半数の方は2〜5社以上応募しているそうです。
語学学校のサポートを受ける
語学学校では仕事探しのサポートを行なっています。中には仕事紹介や面接、レジュメの指導をしてくれる親切な語学学校も!相手に響くレジュメをかけたり、面接で会話ができる人はもちろん採用される率がアップしますよ。
https://smaryu.com/column/d/109507/#4-3
まとめ
このコラムではここまで、近年ワーホリ先として大人気のオーストラリアでの仕事の見つけ方について特集してきました。いかがでしたでしょうか?
世界中からワーホリ希望者が訪れる国だからこそ、日本人にとっての第一関門である英語力をつけることから、まずはスタートしましょう!
その上で、希望する職種に必要なスキルや経験を日本にいる間に積んだり、現地での仕事の下調べを入念に行うこと、知人やその土地に詳しい人とつながって、仕事を紹介してもらうことが、オーストラリアで職業を得ることができる最適な方法と言えるでしょう!
オーストラリアでワーキングホリデーをすることを夢見るみなさんが実際に現地で働き口を見つけ、有意義な滞在を過ごすことを心より願っております。

出身地は静岡県の下田市です。実家の目の前にはエメラルドグリーンのビーチがひろがっています。小さい頃からスキンダイビングやボディーボードをして育ちました! フェリス女学院大学の英文科在学中にニュージーランドへ留学。そこで国際教育の重要さに気づき、横浜国立大学大学院教育学研究科へ進学。小学生の外国語教育の研究に携わる傍ら、アメリカからの留学生のチューター業務も経験。 修士課程修了後は、都内のインターナショナルプリスクールで5歳児クラスの担任を経験。外国人と日本人バイリンガルの2人体制でこどもたちと英語で探究学習を行う。日本語の授業も担当し、母語の大切さも伝えた。 現在は前職を退職し、英語を教えるだけでなく、国際交流•異文化交流の大切さをそだてるニュータイプのオンライン英会話をネイティブ講師とともに小学生に教えている。 ④ 趣味は洋楽をギターやピアノでカバーすること、ビーチでヨガ、サイクリング、ピアノ耳コピ、ダンス、犬と散歩。 夢は、英語をツールにして音楽やダンスや絵、スポーツなどの自分の得意なことを使って自分自身について表現し、世界の人と交流することを楽しいと思ってくれる子供達が増えるような「先生」そして「表現者」になること。 そしてもう一度大好きなニュージーランドにステキな家族、友人達と長期ステイすること!