みなさんは日本とイギリスの時差を意識したことはありますか。普段日本で生活している分にはあまり気に留めないかもしれませんね。
この記事ではそもそもの時差の説明だけでなく、時差計算の仕方や飛行機に乗る際の注意事項もご紹介しています。イギリス留学や観光で訪れる方には、現地生活に役立つ時差の仕組みをぜひ理解しておいてもらえたらと思います。
- イギリスと日本の時差について
- サマータイムとは?
- イギリスと日本の時差早見表
- イギリス標準時(GMT)との時差早見表
- イギリスサマータイム(BST)との早見表
- イギリスへのフライトの注意点
- フライトを快適に過ごすために
- 時差ボケ対策の注意点と現地に着いてからの対処法
イギリスと日本の時差について
イギリスと日本ですが、標準時で9時間、サマータイムが適用されている夏時間で8時間の時差があります。日本の方がイギリスよりも東にあるため、9時間または8時間未来に進んだ時間になっています。例えば、日本が午前9時であれば、標準時のイギリスは午前0時です。このように日本時間から9時間引く計算がイギリス時間の求め方です。サマータイム中は日本時間から8時間引きましょう。
そもそも時差とはどうして生じるのでしょうか。地球上での位置と、タイムゾーンの違いが、時差の生まれる理由です。地球は1日24時間で1回転しており、経度によって時刻が異なるようになっています。
サマータイムとは?
サマータイムとは、イギリスが毎年導入している制度で、3月の最終日曜日から10月の最終日曜日まで適用されます。その間、通常の時刻より1時間早く進める仕組みです。つまり、日本とイギリスの時差は、サマータイム期間中は1時間縮まり8時間になります。時差がなぜ8時間の場合もあるのかという疑問への答えは、サマータイム中だからということになります。時差が8時間か9時間のどちらかで悩む時は、現在がサマータイム実施期間中かどうかで考えるといいでしょう。
サマータイムが選ばれた背景にはどういった事情があるのでしょうか。イギリスは緯度が高いため、夏は特に日照時間が長くなります。そのため、時計を1時間進めて日中の活動時間を延ばすサマータイム制度を導入しているのです。日中の時間を長くできるので、太陽光をより効率的に活用できます。エネルギー節約にも貢献できますし、活動時間が長くなることで経済効果も期待できるという制度になっています。
標準時とサマータイムの切り替わりは、インターネットに繋がっているほとんどの電化製品では自動的に行われます。アナログの時計などは、手動で調整するようにしましょう。
イギリスと日本の時差早見表
イギリスと日本の時差をパッと一目で確認できる時差早見表をご用意しました。イギリス標準時(GMT)とイギリスサマータイム(BST)の2種類に分けてあります。渡航時期に合わせてご確認ください。イギリス国内では時差はありません。イギリス全土で同じ時間です。
GMTとは、Greenwich Mean Timeの略で、グリニッジ標準時という意味です。グリニッジとは、ロンドンにあるグリニッジ天文台のことで、イギリスはグリニッジ標準時の発祥地でもあります。この天文台が、本初子午線(経度0度)を定めた世界標準時間を表しています。経度が15度ずれる度に、1時間の時差が出ます。その時差に合わせて、世界のタイムゾーンは24つに分かれています。もうひとつのBSTは、British Summer Timeの略です。
イギリス標準時(GMT)との時差早見表
サマータイム期間以外は、以下の標準時時差早見表をご確認ください。
日本時間 |
イギリス標準時(GMT) |
1:00 |
16:00(前日) |
2:00 |
17:00(前日) |
3:00 |
18:00(前日) |
4:00 |
19:00(前日) |
5:00 |
20:00(前日) |
6:00 |
21:00(前日) |
7:00 |
22:00(前日) |
8:00 |
23:00(前日) |
9:00 |
24:00(前日) |
10:00 |
1:00 |
11:00 |
2:00 |
12:00 |
3:00 |
13:00 |
4:00 |
14:00 |
5:00 |
15:00 |
6:00 |
16:00 |
7:00 |
17:00 |
8:00 |
18:00 |
9:00 |
19:00 |
10:00 |
20:00 |
11:00 |
21:00 |
12:00 |
22:00 |
13:00 |
23:00 |
14:00 |
24:00 |
15:00 |
イギリスサマータイム(BST)との早見表
3月最後の日曜日から10月最後の日曜日までは、以下のサマータイム早見表をご確認ください。
日本時間 |
イギリスサマータイム(BST) |
1:00 |
17:00(前日) |
2:00 |
18:00(前日) |
3:00 |
19:00(前日) |
4:00 |
20:00(前日) |
5:00 |
21:00(前日) |
6:00 |
22:00(前日) |
7:00 |
23:00(前日) |
8:00 |
24:00(前日) |
9:00 |
1:00 |
10:00 |
2:00 |
11:00 |
3:00 |
12:00 |
4:00 |
13:00 |
5:00 |
14:00 |
6:00 |
15:00 |
7:00 |
16:00 |
8:00 |
17:00 |
9:00 |
18:00 |
10:00 |
19:00 |
11:00 |
20:00 |
12:00 |
21:00 |
13:00 |
22:00 |
14:00 |
23:00 |
15:00 |
24:00 |
16:00 |
イギリスへのフライトの注意点
直行便と経由便
日本からイギリスへのフライトは、直行便と経由便があります。直行便は、日本航空(JAL)やブリティッシュ・エアウェイズが運航しています。羽田空港などから搭乗でき、所要時間は13~15時間程度です。
もう一方の経由便は、上海、北京、広州といった都市を経由してイギリスを目指します。多くの経由便は直行便よりもお手頃な価格ですが、所要時間は長くなります。15~20時間ぐらいの便が多いですが、中には30時間を超えるものもあります。
経由便の場合は、経由する空港の規模やレイアウト、経由地での入国審査の有無、手荷物の再預けが必要かどうかなどの情報を確認するとよいでしょう。事前に調べておくことで、スムーズな乗り継ぎが可能になります。手荷物が最終目的地まで自動的に運ばれるスルーチェックインでない場合は、手荷物を一度受け取りチェックインカウンターで預け直さなければならないので気をつけましょう。
ロンドンの主要空港はヒースロー空港ですが、便によってはガトウィック空港やスタンステッド空港にも到着します。航空券手配の際は、空港から最終目的地へのアクセスしやすさも考慮して決めるといいでしょう。
フライトを快適に過ごすために
イギリスに向かうには、最低でも半日以上飛行機に乗る必要があります。心地よく過ごすために意識できることをお伝えします。
体を少しでも動かす
エコノミークラス症候群の予防も兼ねて、座りっぱなしを避けるようにしましょう。軽いストレッチがおすすめです。簡単なストレッチとしては、足首を回す、膝を持ち上げる動きが効果的です。数時間おきに実行するだけでも、血行がよくなりむくみ防止になります。
ゆっくり休むために
耳栓を用意しておけば騒音対策になります。また、アイマスクやネックピローがあれば、より眠りやすくなるでしょう。
乾燥対策
機内は乾燥しがちです。唇の乾燥予防にスティック状のリップクリームがあると便利です。ジェル状のリップクリームは持ち込み制限対象物ですのでご注意ください。喉の渇きにはこまめに水分補給をしましょう。
時差ボケの対策
長距離フライトを経験する上で避けて通れない課題のひとつは、「時差ボケ」でしょう。そもそも時差ボケとは何か正確にご存じでしょうか。時差ボケとは、異なる時間帯に移動することで体のリズムが乱れる現象を指します。飛行機などで長距離を移動すると、異なるタイムゾーンに入ることがありますよね。体内時計は瞬時に移動先に適応できず、元いた場所のタイムゾーンに従って動いています。
そのため夜に眠りたくても眠れなかったり、昼間に眠気に襲われたりといったことが起こります。特に4~5時間以上の時差があると症状が現れるようです。個人差はありますが、時差ボケの主な症状は、眠気、不眠、疲労感、頭重感、イライラ感、食欲不振、集中力の低下です。
日本からイギリスに渡航した場合、現地の時間帯が深夜であっても、体はまだ日本時間に従っていて、朝に目が覚めた時のように覚醒してしまうことがあります。反対に、現地が昼間で活動時間でも、体は夜だと感じて眠くなる場合もあります。人の体内時計の周期は約25時間で、生体リズムを遅らせる方が同調させやすいそうです。
そのため、日本からイギリスへ向かう遅寝遅起きとなる西向き飛行では比較的時差ボケの症状は軽いと言えます。アメリカといった東方面へ向かう渡航の方が、時差ボケの症状としては辛いようです。
そんな時差ボケを防ぐにはどうしたらいいでしょうか。完全に防ぐことは難しいですが、予防策を取ることで症状を軽減できます。いくつかの具体的な予防策をご紹介します。
【事前準備】
・時間を調整する
イギリスへ出発する数日前から現地の時間に合わせて少しずつ生活リズムを変えていくことが効果的です。例えば、毎日1時間ずつ就寝時間や食事時間を遅くすると、現地到着後の負荷が減ります。
・フライト中の予定を意識する
飛行機に乗っている間から現地時間に合わせて行動するのもひとつの方法です。イギリスが夜になるタイミングに合わせ、飛行機内でも睡眠を取り、到着する頃に体内時計を合わせやすくします。
【生活習慣の工夫】
・日光浴をする
到着後、早めに日光を浴びると体内時計をリセットできます。日光は体内時計調整に重要な要素ですので、昼間はできるだけ日光を浴びて活動することが大切です。
・カフェインやアルコールを控える
体内時計への影響を最小限に抑えるために、カフェインやアルコールの摂取はなるべく避けましょう。カフェインは覚醒作用があるため、眠りたい時に眠れなくなる原因となります。アルコールはリラックス効果があるかもしれませんが、質のよい睡眠を妨げるため控えた方が無難です。
これらの予防策をぜひ取り入れてみてくださいね。
時差ボケ対策の注意点と現地に着いてからの対処法
時差ボケの予防や対策を行う際には、注意点もあります。それは、無理やり現地時間に合わせようとしないことです。到着後急いで現地時間に完全に合わせようとすると、かえって体が疲れてしまい、逆効果になる場合があります。最初の数日はあまり予定を詰めず、活動を抑え、徐々に現地時間に合わせていくのがいいでしょう。
時差ボケが起きてしまった場合の対処法も2つご紹介します。
昼寝は短時間に留める
長時間のフライトによる疲労などで昼寝をしたくなるかもしれませんが、長く寝過ぎると夜の睡眠に影響が出ます。昼寝は30分以内に留めておきましょう。
軽い運動をする
体をすっきりさせるためには、軽い運動が効果的です。現地の時間に合わせてウォーキングやストレッチなどを行うと、体内のリズムが整いやすくなります。
時差を理解してイギリス滞在を最大限満喫しましょう
イギリス留学や観光に興味のある方に向けて、イギリスと日本の時差をご紹介しました。標準時で9時間、夏時間で8時間の時差があります。イギリスに渡航して間もない期間は、長距離移動後の疲労や時差ボケで苦しいかもしれません。その際はこの記事に記載の対処法をぜひ試してみてくださいね。時差を踏まえた上で、みなさんが現地で快適な時間が過ごせるよう願っています。