ワシントンD.C.とは?ワシントン州との違いや観光スポットもご紹介!

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ワシントンD.Cとは?

アメリカ合衆国は、ニューヨークやロサンゼルスといった大都会のイメージが強いですが、首都は意外にもワシントンD.C.です。

連邦議会議事堂をはじめ、アメリカ大統領の住むホワイトハウスや170以上の大使館、世界的にも名高い公共政策の研究所や世界銀行など、アメリカ政治の中心の地として、さまざまな機関がワシントンD.C.に集まっています。

今回は、アメリカの首都であり、世界の政治の中枢でもあるワシントンD.C.の特徴や歴史などを解説します。

「D.C」とは何か?

アメリカ合衆国は、その名の通り50の州からなる国ですが、ワシントンD.C.は州ではなく、コロンビア特別区と呼ばれる、アメリカ合衆国政府が直接管轄している直轄地です。

「D.C.」というのはDistrict of Columbiaの頭文字から取られていて、この名前の由来は、アメリカ大陸を発見した航海者クリストファー・コロンブスから来ています。

アメリカの政治の中心として、世界に圧倒的な影響力を持つ都市であり、かの有名なホワイトハウスにはアメリカ大統領が住んでいます。

ワシントンD.C.の場所は、アメリカの東部東海岸に位置するメリーランド州とヴァージニア州に挟まれています。

当時、首都を決める際に、首都は持続性と安全性を確保するために、各州からは独立した連邦が直接管轄する区域にすると決められました。このことによって、1791年にメリーランド州とバージニア州が領土の一部を割譲して、連邦が管轄する特別区として誕生したという経緯があります。

また、ワシントンD.C.は政治だけでなく、リンカーン記念堂や第二次世界大戦記念碑スミソニアン博物館など、アメリカの歴史を象徴するような記念碑や博物館、美術館があり、観光スポットとしても有名です。

ワシントンD.C.とワシントン州の違い

アメリカ合衆国の首都、ワシントンD.C.の正式名称は「コロンビア特別区(District of Columbia)」です。特別区とあるように、どの州にも属さない連邦政府直轄の地区です。

人口約68万人ほどの小さな都市で、公共交通機関が発達していて車がなくても街中を移動できます。アメリカの中では比較的治安が良い地域で、首都だけに厳しい警備体制が敷かれていて、常に警察がパトロールしています。観光客も安心して過ごせる環境だと言えるでしょう。

一方で、アメリカ西海岸には、スターバックスやアマゾンといった世界的な有名企業が本社を構えるワシントン州があります。以前イチローが所属していたマリナーズも、ワシントン州のシアトルを本拠地としています。

この2つは同じ名前ですが、実は何の関係もありません。ワシントン州との混同を避けるために、首都の方は「ワシントンD.C.」と表記されるようになりました。今では単に「D.C.」と呼ぶこともあります。

ワシントンD.Cの都市の歴史

ワシントンD.C.の設立は、独立後の新しい国家にふさわしい首都を作るという壮大な計画からはじまりました。

この地域は、南北戦争時代に戦略的に極めて重要な場所に位置していたため、激しい攻防が行われた地でもあります。その後、対立していた南北が妥協案として、独立戦争の負債を北部が負担する代わりに、現在のワシントンD.C.がある南部に首都を置くことになりました。

こうして1790年、100平方マイルの正方形の首都区域が創設され、連邦領として、District of Columbiaが誕生しました。そして領内に新しく連邦都市の設立が決定され、初代アメリカ大統領ジョージ・ワシントンの名が付けられることになりました。

フランス人の建築家ピエール・シャルル・ランファンが都市計画を設計し、広々とした並木道や放射状の大通りからなる街並みがデザインされ、1800年に正式にアメリカの首都となり、政治の中心として発展を遂げていきます。

20世紀に入ると、ワシントンD.C.は、公民権運動の中心地としても注目を集めはじめます。アフリカ系アメリカ人牧師であるマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの有名な「I Have a Dream」の演説が行われたのもこの地です。

こうして現在に至るまで、政治、外交、文化の中心地として、アメリカ国内のみならず世界に大きな影響を与え続けている都市です。

ワシントンD.Cの有名な観光スポット

ワシントンD.C.は、世界的に有名な博物館や、首都ならではの政治的建築物があり、観光スポットとしても見どころがたくさんあります。

例えば、国立航空宇宙博物館国立アメリカ歴史博物館国際郵便博物館スミソニアン・アメリカ美術館などの博物館や美術館、またアメリカ合衆国議会議事堂ホワイトハウスワシントン記念塔リンカーン記念館ナショナルモール国立公園などの歴史的建造物です。

入場料無料の観光スポットが多いのもうれしいポイントです。ワシントンD.C.は、メトロバスや主要観光地を回るサーキュレーターバス、路面電車、地下鉄など、交通機関が整備されているので移動もスムーズです。是非観光旅行を計画してみてはいかがでしょうか。

ワシントンD.C.にある有名な大学

ワシントンD.C.は国際政治の中心地なので、政治学や国際関係の学問を学びたい人にはピッタリの街です。政策や国際関連分野で世界トップレベルのプログラムがある大学も多く、将来、世界中の政策コミュニティ分野を牽引するリーダーを育てるために、多彩な機会を提供しています。政治団体や国際機関が主催するイベントや、著名なスピーカーの講演、大学内外のイベントも多く開催されています。

全米各地から、また世界各国からの留学生が集まって、政府系機関や国際機関、NPOでインターンをしている学生もたくさんいます。

それでは、アメリカの首都ワシントンD.C.にある大学をいくつか紹介しましょう。

ジョージタウン大学

ジョージタウン大学は、1789年に創立された全米初のカトリック系私立大学です。クリントン元大統領をはじめ、数多くの政治家を輩出しています。政治学や国際関係において世界屈指のレベルを誇り、元外交官や、国連などの国際機関、ホワイトハウスなどで実務経験のある教授や教員が多いことが特徴です。ホワイトハウスに程近い、ジョージタウンにキャンパスがあります。ジョージタウン地区は、アカデミックな空気が漂う大学街で、政界や経済界で活躍する著名人たちが住む高級住宅地としても知られています。

ジョージ・ワシントン大学

アメリカ合衆国初代大統領ジョージ・ワシントンの遺志によって、1821年に創立された私立大学です。ワシントンD.C.とその近郊に3つのキャンパスがあり、メインキャンパスのすぐ隣には、世界銀行、国際通貨基金、アメリカ合衆国国務省など、金融政策や外交政策の機関が立ち並んでいます。政府関連機関や国際機関でインターンをする学生も多く、国際政治を肌で感じられるのが、この大学の大きな強みです。

また、政治だけでなく、美術などの芸術分野や歴史にも強いことで名高く、若い芸術家や歴史家を育てることにも力を注いでいます。

アメリカン大学

アメリカン大学は、1893年に創立された名門私立大学で、ワシントンD.C.近郊の住宅地、テンリータウンという地区にあります。こちらも政治学、政策学の分野で世界トップレベルであると評価が高く、特に国際関係の分野で世界的に名を馳せています

また、アメリカン大学には、インターナショナル・アクセレレーター・プログラムという留学生のためのプログラムがあります。これは、アメリカの大学に不慣れな留学生たちが、大学のシステムや生活に馴染んでいくために、最初の1年間、受講の仕方や履修科目の選択方法、進路における細かいアドバイスなどを提供してくれます。

さらに、英語圏ではない国からの留学生の場合、英語を学ぶためのクラスの提供や、生活面でのサポートまで、あらゆる支援を受けることができます。

その他の大学

ジョージタウン大学、ジョージ・ワシントン大学、アメリカン大学は、ワシントンD.C.の三大大学と呼ばれていますが、他にも個性的な大学がたくさんあります。

例えば、ハワード大学は、Historically Black Colleges and Universitiesという、アフリカ系アメリカ人の大学教育を目的に設立された大学の1つです。ハワード大学は全米屈指の名門HBCUで、数多くの黒人リーダーを輩出していることで知られています。2016年にはオバマ元大統領も、卒業生に向けたスピーチを行いました。

その他、聴覚障害者のための大学として知られるギローデット大学や、ローマンカトリック司教によって設立されたアメリカ・カトリック大学などがあります。

まとめ

ワシントンD.C.は、世界の政治の中心でありながら、有名スポットがたくさんある観光都市でもあります。交通の便がよく、アメリカの他の大都市と違って治安も良いのが特徴です。

ニューヨークやロサンゼルス、ラスベガスといったアメリカの大都市のように、刺激的な娯楽はありませんが、落ち着いた環境でアメリカの歴史や学問に触れたい人にはピッタリです。

また、ワシントンD.C.は留学先としても有名ですが、日本人留学生は比較的少ないので、英語を学びながら国際機関でインターンをしたり、アメリカの政治や政策に触れたりするにはおすすめの街でもあります。ぜひワシントンD.C.を訪れてみてはいかがでしょうか。

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