「アメリカの首都はどこ?」と聞かれた時、意外とパッと答えられない方もいるのではないでしょうか。
「アメリカといえば、ニューヨーク」と考える方も多いとは思いますが、実はアメリカの首都は「ワシントンD.C.」なんです。聞いたことはあるという方も、「え、なんでニューヨークじゃないの?!」と感じる方もいるでしょう。
今回は、「ワシントンD.C.」とは何か、なぜ首都はニューヨークじゃないのか、「ワシントンD.C.」の観光名所はどこなのかなど、「ワシントンD.C.」についてたくさんご紹介していきます!
- アメリカの首都はどこ?ワシントンD.C.の基本情報
- ワシントンD.C.とワシントン州の違いとは?
- ワシントンD.C.の名前の意味とその由来
- ワシントンD.C.は何州に属しているのか?
- ワシントンD.C.の地図で見る場所と重要スポット
- ワシントンD.C.の人口と特徴的なコミュニティ
- ワシントンD.C.の観光名所と見どころ
- アメリカの人口分布とワシントンD.C.の位置づけ
- 英語での「ワシントンD.C.」の正式な表記と発音
- ワシントンD.C.へのアクセス:主要空港と交通手段
アメリカの首都はどこ?ワシントンD.C.の基本情報
まず、アメリカの首都はニューヨークではなく「ワシントンD.C.」です。聞いたことはあるかもしれません。
「ワシントンD.C.」は、アメリカの政治において中心となる場所です。都市としての面積はそう広くありませんが、国立博物館や記念碑、政府機関や外国大使館などが多くあります。アメリカの歴史や文化を感じることができ、治安も比較的よく世界中から人々が集まる魅力的な都市です。
ワシントンD.C.は、日本と同じく四季がはっきりとあるため季節ごとのイベントも楽しむことができます。
ワシントンD.C.とワシントン州の違いとは?
アメリカには、「ワシントン州」という州があるため、首都である「ワシントンD.C.」となにか関係があるのではないかと考える方も少なくありません。実際のところどうなのでしょうか。
名前が同じことから、「ワシントン州」の中に「ワシントンD.C.」があると考える方もいると思いますが、この2つの地名は実は全く異なるものです。位置も大きく異なります。
ワシントン州はアメリカにある50州のうちの一つでカナダに接するアメリカの西海岸最北部にある州ですが、ワシントンD.C.は東海岸に近いメリーランド州とバージニア州の境のポトマック川沿いに位置するアメリカの首都です。
ワシントンD.C.の名前の意味とその由来
「ワシントン州」と「ワシントンD.C.」が関係のないものであれば、「ワシントンD.C.」という名前はどこからきているのでしょうか。
まず、「ワシントン」は初代アメリカ大統領のジョージ・ワシントンにちなんだものです。ジョージ・ワシントンといえば、独立戦争でイギリスからアメリカの独立を勝ち取り、それぞれが個々に戦っていた植民地や領土を統一国家としてまとめる重要な役割を果たした人物です。
「D.C.」は、「District of Columbia」の略で、「コロンビア特別区」という意味になります。こちらは大西洋航路の発見をしたことで知られているクリストファー・コロンブスにちなんだものです。
ワシントンD.C.は何州に属しているのか?
先ほど、「ワシントンD.C.」は「ワシントン州」には属していないことがわかりました。では、「ワシントンD.C.」は何州に属しているのでしょうか。
実は、「ワシントンD.C.」は何州にも属していません。「D.C.」、つまり「コロンビア特別区」とあるように、アメリカの他の州とは異なる性質を持ち合わせている連邦政府直轄の地区とされているのです。
なぜ州に属していない地区が首都になっているのかの経緯を簡単にご紹介します。
実は、初めてアメリカに首都が定められたとき、首都は世界的にも知名度の高いニューヨークでした。その後、ニューヨークからフィラデルフィアに移され、最終的に「ワシントンD.C.」に移されたのです。
この背景としては、当時生じていた北部と南部の争いが関係していることと、首都がどこかの州に属しているとその州の権力が大きくなってしまうことがありました。そのため、どの州にも属さない地区が築かれて、首都に定められたのです。
ワシントンD.C.の地図で見る場所と重要スポット
「ワシントンD.C.」は、アメリカの東部、ニューヨークの南、メリーランド州とバージニア州の境のポトマック川沿いに位置しています。
先ほども軽くご紹介した北部と南部との争いによりアメリカの首都はこの場所「ワシントンD.C.」に定められました。当時対立していた北部と南部の両者が妥協案として、独立戦争の負債を北部が負担する代わりに南部に首都を置くことを決めたのです。
ワシントンD.C.の人口と特徴的なコミュニティ
ワシントンD.C.の人口は2023年時点で約68万人です。アメリカの首都であるワシントンD.C.に住んでいるこの約68万人の人たちは、どのような人が多いのでしょうか。
ワシントンD.C.には製造業はあまりなく、産業の多くを占めるのは観光業です。そしてその最大の雇用主は連邦政府なのです。そしてワシントンD.C.の就業者の約半数が連邦政府の職員です。数十万人という数の多くの公務員が住んでいるというのも、ワシントンD.C.のコミュニティの特徴です。
ワシントンD.C.の観光名所と見どころ
人口で見ても面積で見ても規模としては大都市ニューヨークと比べても小さめなワシントンD.C.ですが、観光名所や見どころは多数あります。世界的にも有名な博物館や、首都ならではの歴史的・政治的建造物まであるのです。たくさんありますが、その中でも絶対に行くべきところをいくつかご紹介します。
まずはホワイトハウスです。ホワイトハウスは、初代大統領のジョージ・ワシントンの時代に建設されたアメリカの大統領の住居です。外国の首脳や政治関係者などの会談や記者会見など、公的行事がおこなわれる場所でもあり、4つのエリアと2つのガーデンで構成された広大な敷地をもつ施設です。
ホワイトハウス内を見学することはできませんが、ビジターセンターは誰でも行くことができます。そこでは、ホワイトハウスの模型や資料、歴代の大統領の写真などを見ることができます。お土産ショップもあるのでぜひ記念に買ってみてください!
次におすすめしたいのがアメリカ合衆国議会議事堂です。ワシントンD.C.の中心とされているアメリカ合衆国議会議事堂は、18世紀後期にフランスで広まった新古典主義建築を用いて作られた特徴的なドーム型をしています。
予約制で約90分の無料ガイドツアーが月曜から土曜まで開催されていて、豪華な内部を見学することができるので思い出になること間違いなしです。
また、ナショナル・モールもおすすめです。こちらはアメリカでもっとも来場者が多いことで有名な国立公園で、天気のいい日であればベンチでのんびりとワシントンD.C.の風景を眺めることができます。さまざまな記念碑や博物館も公園内に立ち並ぶので、セグウェイツアーなどを利用して公園内の各スポットを巡ってみるのもいいですね。
公園の全長は約4キロあり、ホワイトハウスやリンカーン記念堂、アメリカ合衆国議会議事堂が周りに集まっているので風景を眺めるだけでも充実した時間になることでしょう。
以上、3つの施設をご紹介しましたが、ワシントンD.C.には見どころが他にもたくさんあります。博物館だけで言っても国立自然史博物館や航空宇宙博物館、国際スパイ博物館などおすすめの観光スポットが数えきれないほどあるので、ぜひみなさんの興味に合わせて調べてみてくださいね。
アメリカの人口分布とワシントンD.C.の位置づけ
アメリカの首都であり、政治的にも歴史的にもアメリカにとって重要な都市であるワシントンD.C.は、アメリカにとってどのくらいの規模なのでしょうか。
先ほどもお伝えしましたが、ワシントンD.C.の人口は2023年時点で約68万人です。これは、日本でいうと岡山県岡山市と同じくらいの規模です。2023年のニューヨークの人口は約826万人なため、規模としてはワシントンD.C.はニューヨークの10分の1以下になります。
アメリカで一番人口が少ないとされる州はワイオミング州で、約49万人なのですが、その次に人口が少ないバーモント州でも約60万人なのです。つまり、ワシントンD.C.は50州と比べるとかなり人口の少ない都市だといえます。
英語での「ワシントンD.C.」の正式な表記と発音
アメリカの首都「ワシントンD.C.」は、日本語では「ワシントン」と表記される場合も多くあります。日本語表記としては「ワシントン」と「ワシントンD.C.」はどちらも間違いではないため、どちらを使って表記をしても構いません。
しかし、首都としての「ワシントンD.C.」とは別にアメリカにある50州のうちのひとつに「ワシントン州」がありますよね。アメリカの首都「ワシントンD.C.」は他の50州と同格の地位にあり、連邦政府直轄のコロンビア特別区です。「ワシントン州」との混同を避けるためにコロンビア特別区を意味する「D.C.」を付けて「ワシントンD.C.」と表記されることが多いようです。
英語で表記される場合の正式な名称は、コロンビア特別区を意味する ”the District of Columbia” です。しかし一般的に発音される場合は ”Washington D.C.” や単に ”Washington”、”D.C.” と呼ばれることが多いようです。
ワシントンD.C.へのアクセス:主要空港と交通手段
観光地や見どころが多くあり、旅行にも適したワシントンD.C.はどのように行けるのでしょうか?
ワシントンD.C.へ行く際に利用できる空港は2つあり、一つ目はワシントン・ダレス国際空港、もう一つはロナルドレーガン・ワシントン・ナショナル空港です。
ワシントン・ダレス国際空港はバージニア州にあり、東京の羽田空港から直行便が出ていて13時間ほどで行くことのできる場所にある空港です。大きな空港で、日本からの直行便も出ているためとても便利なのですが市内からは約40キロ離れています。そのため、ワシントンD.C.へ行く際は乗合タクシーやメトロバス、ホテルの送迎バンなどで約1時間移動する必要があります。
もう一つのロナルドレーガン・ワシントン・ナショナル空港は、短い距離の便がほとんどで、日本からの直行便は出ていません。しかし、メトロの駅が空港のすぐ近くを通っているため市内へのアクセスがとてもよく、約5キロでワシントンD.C.まで行くことができます。これは、タクシーなどを利用した場合15分ほどで着くことができる距離です。
また、ワシントンD.C.の中での移動に関しても、市内は地下鉄や路面電車などの公共交通機関がしっかりしているため安心です。
ワシントンD.C.はアメリカの歴史を感じることのできる魅力的な都市です。首都としての政治的な役割を果たす都市でもありますが、毎年多くの観光客が訪れる場所でもあります。治安も比較的よく、交通の便もいい都市なので、アメリカ旅行の際にはぜひ行き先の候補に入れてみてはいかがでしょうか。
◇経歴(英語を使用した経歴)
小中学生時代をアメリカ・ニューヨーク州で過ごした後、高校では英語を専門的に学び大学では主に英語教育を学びました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしていました。
◇資格
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験
小学校3年生から中学生までの間、アメリカ・ニューヨーク州で生活し、現地の学校に通っていました。
この経験を通じて、異文化の中で生活する楽しさや戸惑いを肌で感じながら、英語や多様な価値観に触れることができました。
まだ幼いうちに新鮮な経験ができたこともあり、クラスメートとの交流や現地の行事への参加を通じて、自然とアメリカの文化に溶け込んでいく貴重な時間を過ごしました。
◇自己紹介
WEBライターのりんと申します。義務教育時代を海外で過ごした経験を活かして主に英語や教育に関する記事を執筆しております。