ニュージーランドは、日本人にとって自然と異文化を体験できるワーキングホリデーの人気国のひとつです。世界遺産にも登録されているフィヨルド国立公園やロトルアの温泉地など、壮大な自然が魅力的な観光地であると同時に、英語圏でありながら比較的治安が良い点も多くの人を引き付ける魅力があります。
本記事では、ニュージーランドでのワーキングホリデーを検討している人に向けて、具体的な費用や仕事内容、最適な渡航時期についてなどについて、詳しく解説していきます!
ニュージーランドへのワーホリについて
ニュージーランドは、ワーキングホリデー先として日本からだけではなく世界中から多くの人々を魅了する国です。その理由は、豊かな自然、高い生活水準、そして多様な文化体験にあります。
ニュージーランドは、マオリ文化をはじめ、世界各国から移民が暮らす多文化社会です。様々な文化に触れることで、国際感覚を養い、視野を広げることができます。現地のコミュニティに参加したり、ボランティア活動に参加したりすることで、異文化理解を深めることができます。また、英語力も自然と向上し、グローバルな社会で活躍するための基盤を築くことができます。
さらに、ニュージーランドは、世界で最も住みやすい国のひとつとして知られています。実際に、英雑誌のエコノミストによる調査部門である、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が毎年発表する「世界で最も住みやすい都市」のトップ10にオークランドやウェリントンのニュージーランドを代表する大都市が、ほぼ毎年ランクインしています。
そのため、治安の良さが世界的に評価されており、安心して生活を送ることができます。また、医療制度も充実しており、万が一の場合でも迅速な対応を受けられます。さらに、ニュージーランド人はフレンドリーで、親切なことでもよく知られており、異国での新生活に不安を感じていたとしても、すぐに溶け込むことができるでしょう。
ニュージーランドのワーキングホリデーにかかる初期費用
ワーホリ生活をスムーズにスタートするためには、初期費用をいかに確保しておけるかが大きな鍵となります。ニュージーランドでのワーキングホリデーでは、以下の費用を見込んでおきましょう。
1. ビザ申請費用
ニュージーランドのワーキングホリデービザは、18歳から30歳までの方が対象になります。(申請の時点で30歳である場合でもビザを取得できます。)
ビザの申請手続きのための費用は、国際観光旅客税の100ニュージーランドドルを含んだ770ニュージーランドドルで、オンラインで簡単に申請をすることができます(2024年現在)。
申請料の他にも、滞在期間を除いて3ヶ月以上の残存有効期間のあるパスポート、滞在中の資金証明ができる書類(銀行の残高証明書やトラベラーズチェック)が必要です。
ビザ申請時の資金証明に必要な金額は、最低でも4,200ニュージーランドドル以上(約38万円程度)が推奨されています。
2. 航空券代
航空券は、時期によって価格が変動するものの、往復チケットで約12万円〜20万円が相場です。LCCを乗り継いでいったり、季節ごとのプロモーションセールを活用するとさらにコストを削減できます。
また、片道チケットを購入し、帰国時期を現地で調整する柔軟なプランも検討してみてください。オフシーズンに予約すると安価になる場合もあるので、Skyscanner (スカイスキャナー)やTrip.com (トリップドットコム)などで、安価な航空券をこまめにチェックしてみることもおすすめです。
3. 現地での生活費
渡航してから最初の1〜2ヶ月は、現地で仕事や住む場所がすぐに見つからない可能性や身の回りのことで何かとバタバタしていてフルタイムで働くことができなかったりすることは、ワーホリ生活で珍しいことではありません。そのため、現地で仕事を見つけ、落ち着いて生活ができるようになるまでの間は貯金がある程度あった方が安心でしょう。想定しておくべき生活費には次のようなものが含まれます。
・食費:自炊をすると1ヶ月約3万円〜4万円程度、外食をすると最低でも1食15ニュージーランドドルが必要
・交通費:都市部ではバスが主要な移動手段で、週パスが約40ニュージーランドドル(約3,600円)
4. 保険料
先ほど述べたように、高水準を誇るニュージーランドの医療制度ですが、保険未加入の外国人にとっては、医療費がかなり高額になるため、渡航前の海外旅行保険への加入は必須です。1年間の保険料は約20万円〜35万円が目安です。保険内容を比較して、健康診断や病院受診をカバーするプランを選びましょう。
また、海外旅行保険が付帯したタイプのクレジットカードも利便性があるため、保険を選ぶ際の選択肢の一つとしておすすめです。 これらの費用を合計すると、最低でも60万円〜100万円程度を準備しておくと、ビザ申請のプロセスや渡航後の生活も焦らずにゆったりと進めていくことができると言えるでしょう。渡航前から実際に現地でかかりそうな費用をしっかりと計算し、計画的に動くことが大事です。
ニュージーランドのワーホリでできる仕事の種類
ニュージーランドでのワーホリ生活を充実させるためには、自分に合った仕事を見つけることが大切です。この国では、自然豊かな環境や観光業の発展を背景に、多種多様な仕事が用意されています。以下では、代表的な仕事を種類別に紹介します。
1. 農業関連の仕事(ファームジョブ)
ニュージーランドといえば、広大な農地や果物の生産地として有名です。ワーキングホリデーでやってきた労働者の多くが挑戦するのが、果物の収穫や仕分け作業などの農業関連の仕事です。主に、キウイフルーツやチェリー、アボカドの収穫やパッキングなどの仕事が豊富で、自然に囲まれた生活を存分に満喫できます。また、基本的に肉体労働になるので、体力は必要ですが、短期間で高収入を得られるのが魅力です。
2. ホスピタリティ(接客業)
オークランドやウェリントンなどの都市部や観光地では、カフェやレストラン、ホテルでの仕事が見つけやすいです。特に観光シーズンになると、これらの職種の求人が急増します。ホスピタリティの仕事では、お客様との会話を通じて英語力を磨けるほか、ニュージーランド特有の接客文化を学ぶことができます。主な仕事内容として挙げられるのはウェイター、バリスタ、ハウスキーピングなどで、日本での職務経験が活かしやすい職種も見つけやすいでしょう。
3. 観光関連の仕事
ニュージーランドならではの自然を生かした観光業界の仕事も人気です。メジャーなビーチや観光スポットでのアクティビティの運営スタッフやツアーガイド、インストラクターとして働くことができます。アウトドアが好きな人にとってはピッタリの仕事で、日々ニュージーランドの魅力を再発見できること間違いなしの業種です。
4. スキー場や冬季限定の仕事
観光業と少し似ていますが、冬の季節には、スキー場や雪山リゾートでの求人が増加します。スキーインストラクター、リフトオペレーター、ホテルスタッフなど、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが好きな人にとって、趣味を仕事にできる絶好の機会です。都心部から離れたクイーンズタウンやメスベンなどのスキーリゾートで知られた場所に絞って、求人を探してみると良いでしょう。
5. 専門職やオフィスワーク
既に社会人経験があり、語学力や資格がある方は、オフィスで働くことも可能です。事務職やITサポート、エンジニアなどの職種が見つけやすいです。また最近は、マーケティングや語学教師などの教育関連の職種を選ぶワーホリ参加者も増えています。海外で英語を使って実務的な仕事をしたという経験は、日本へ帰国した後のキャリア形成にも必ず役立ちます。
仕事探しの方法としては、現地の求人サイト(SeekやTrade Me Jobs)や、ワーホリ専用のFacebookグループを活用するのが一般的です。加えて、現地で知り合った人々の紹介やネットワーキングイベントに参加を通して思いがけないところで理想の仕事が見つかる可能性も十分にあるので、常にアンテナをはっておくようにしましょう。
このように、ニュージーランドでは、仕事を通じて英語を学ぶだけでなく、多文化交流や自然体験も同時に楽しめます。自分の目標や興味に合わせた仕事を見つけて、素晴らしいワーホリライフを送りましょう!
ニュージーランドのワーホリいつ行くのがおすすめ?
ニュージーランドの季節は、日本とは逆で南半球特有の気候です。渡航のタイミングによって、体験できることや仕事の種類が大きく変わります。
1. 春(9月〜11月)
日本でも春といえば、新生活を始めるのに最適な時期ですよね。ニュージーランドも同じく、気候が穏やかで、仕事探しにも十分な時間があります。また、観光客が少ないため、初期費用を抑えたい方にもおすすめです。
2. 夏(12月〜2月)
観光業がピークを迎えるシーズンで、接客業や観光関連の仕事が増加します。さらに、野外フェスティバルやビーチアクティビティなど、現地ならではの体験が楽しめる時期でもあります。
3. 秋・冬(3月〜8月)
観光客の数が減少し、仕事の競争率が低くなります。また、スキー場での求人が増えるため、冬のスポーツに興味がある方には理想的な季節です。
渡航の時期を選ぶ際には、仕事の種類だけでなく、自分のライフスタイルや目的に合わせて計画を立てることが重要です。
まとめ
ニュージーランドのワーホリは、美しい自然と多様な文化に触れながら、新たなスキルを身につけられる素晴らしい機会です。初期費用の準備やビザの申請から仕事探し、渡航時期の選択まで、計画的に準備を進めることで、より充実したワーホリ生活を送ることができます。本記事を参考に、ニュージーランドでしかできない経験を楽しんでください。あなたのワーホリライフが素晴らしいものとなることを願っています!