初めてマクタン島を訪れる際に、現地でどの交通手段を使えば良いかわからず、不安に感じている方もいるでしょう。
マクタン島ではタクシーのほか、トライシクルやジプニーなど日本では馴染みのない乗り物もあります。
この記事では、マクタン島の交通手段や便利な配車アプリ「Grab」の活用法を詳しく解説します。マクタン島での交通手段を事前に知っておけば、観光や留学で訪れた際にスムーズに移動できるでしょう。
マクタン島基本概要
マクタン島はセブ本島の東側に位置するリゾート地
セブ国際空港があるマクタン島は、セブ本島の東側に位置するリゾート地で、「セブの玄関口」とも呼ばれています。セブ本島とは2本の橋で結ばれており、毎日多くの人々が両島を行き来しています。
マクタン島の南東海岸には、約10キロメートルにわたる美しいビーチが広がり、海を一望できる高級リゾートホテルやレストラン、ショップなどが立ち並んでいます。
セブ本島の中心都市であるセブシティにはビーチがないため、リゾート気分を求める多くの観光客が、マクタン島に宿泊しています。
常夏の気候でマリンアクティビティが一年中楽しめる
マクタン島のビーチは、空港から車で20〜30分ほどの場所にあり、シュノーケリングやパラセーリングなど、さまざまなマリンアクティビティが楽しめます。
一年中常夏の気候で、特に乾季の12〜5月はカラッと晴れた日が多く、天気の心配をせずに観光を楽しめます。
雨季であっても、一日中雨が降り続くことはほとんどなく、短時間で止むことが多いため、マリンアクティビティに大きな影響はありません。
マクタン・セブ国際空港からの交通手段
マクタン・セブ国際空港からの交通手段は、主にタクシー、配車アプリ「Grab」、空港送迎サービスの3種類です。マクタン島のタクシーには、白色と黄色の2種類があります。
白色のタクシーは一般的なもので、地元の方も利用しており、黄色のタクシーは空港限定のエアポートタクシーで、主に海外からの渡航者に利用されています。
どちらもメーター式ですが、白色タクシーの初乗りは45ペソ(約112円)、黄色タクシーは70ペソ(約175円)と、黄色の方がやや割高です。
ただし、黄色タクシーは車内が清潔で待ち時間が短いなどの利点があり、快適さを重視する方におすすめです。
また、フィリピン全土で広く使われている配車アプリ「Grab」も利用できます。アプリ上で目的地を指定できるため、英語で行き先を伝える必要がなく、英語に自信がない方でも安心して移動できます。
なお、Grabの具体的な使い方については、後述の「マクタン島内の交通事情」で詳しく解説します。
旅行会社のツアーを利用している場合、空港送迎サービスが含まれていることがあります。空港の到着ロビーではスタッフが待機しており、待ち時間なくスムーズに移動が可能です。
日本語対応のガイドが同乗することも多く、初めてマクタン島を訪れる方や英語に不安がある方でも安心して目的地に辿り着けます。専用車でホテルまで直接送迎してもらえるため、荷物が多い方や家族連れにも便利な手段です。
マクタン島内の交通事情
マクタン島内では、以下の交通手段が利用されています。
ここでは、それぞれの交通手段の特徴や利用方法、注意点について詳しく解説します。
タクシー
空港からの移動だけでなく、マクタン島内でもタクシーは主要な移動手段として利用されています。
セブ市内・マクタン島ともに、初乗り料金は45ペソ(約112円)で、以降300mごとに3.5ペソ(約8.75円)、1,000mごとに13.5ペソ(約33.75円)が加算されていきます。
ただし、マクタン島では多くのタクシードライバーが「帰りのお客さんを拾えない」という理由から、メーター料金に加えて追加料金を請求してくることがあります。
そのため、乗車前にメーターの料金で移動してくれるか、追加料金がかかるかを確認し、必要に応じて金額を交渉しておくと安心です。
また、細かいお釣りを持っていないドライバーも多いため、事前に小銭を用意しておくとスムーズに支払いができます。
トライシクル
トライシクルは、バイクの横に客席や荷台を付けた三輪車で、ホテルやスーパーの前などに待機していることが多く、観光客も利用する機会があります。
トライシクルには、決まったルートを走る「乗合型」と、目的地まで行ってくれる「貸切型」の2種類があります。
観光客には、手軽で快適に利用できる貸切型がおすすめです。乗車したい時は、タクシーと同じように道端で手を挙げると停まってくれるので、行き先を伝えて乗車します。
料金は一台あたりおよそ100〜150ペソで、距離によって異なりますが、200ペソを超える場合はぼったくりの可能性があるため注意が必要です。
なお、トライシクルには走行エリアの制限があり、マクタン島のリゾートエリアは走行可能ですが、セブシティまで行くことはできません。
ジプニー
ジプニーは、軍用ジープを改造して作られた乗合バスで、地元の人々の移動手段として日常的に利用されています。
カラフルで個性的な車体が特徴ですが、乗り方が少し特殊なため、初めて利用する方は戸惑うかもしれません。
ジプニーは決まったルートを走っており、その区間内であれば自由に乗り降りできます。乗車したい時は、ジプニーが通る道で手を挙げれば停車してくれます。
料金は乗車後にドライバーへ直接支払いますが、座席位置によっては手渡しできない場合もあります。その際は、自分より前の乗客にお金を渡してドライバーまで渡してもらいましょう。
降車時には、手すりや天井を小銭などでノックするか、ドライバーに「Para po(パーラポ)」と声をかけると停まってくれます。
ジプニーの車内は混み合うことが多いため、スリの被害には十分注意が必要です。財布を広げたり、スマートフォンをポケットに入れたままにしていると、盗難のリスクが高まるため、貴重品の管理はしっかり行うことが大切です。
配車アプリ「Grab」
Grabは、マクタン島やセブ市内でも広く利用されている配車アプリで移動にとても便利です。
車の手配が簡単にできるうえ、キャッシュレス決済に対応しているため、小銭がなくても利用でき、現金のやりとりがない分、防犯面でも安心です。
使い方はシンプルで、まずアプリで現在地と目的地を設定します。すると料金が自動で計算されて、降車時にその金額を支払うだけで済むため、ぼったくりに遭う心配がありません。
支払い方法は、アプリの予約時にカード払い、または現金払いを選択できます。予約が完了すると、ドライバーの顔写真と車のナンバーが表示され、GPSで車の位置を地図上で確認できます。
また、Grabには電話やチャット機能も備わっており、事前に伝えておきたいことや場所の確認をドライバーに直接連絡できます。
ドライバーが到着したら、車種やナンバー、名前、目的地を確認して乗車しましょう。目的地に着いた後は、カード払いの場合はアプリ内で自動決済され、現金払いの場合はその場で支払えば完了です。
マクタン島の観光地
マクタン島には、魅力的な観光スポットが数多くあるので、交通手段を事前に把握しておくことで、観光をよりスムーズに楽しめます。
ここでは、マクタン島で有名な以下の観光スポットについて紹介します。
マゼラン記念碑&ラプラプ像
マクタン島には、空港から車で約20分の場所にある「マクタン・シュライン」という公園があります。
この公園内には、世界一周の航海を成し遂げたマゼランと、彼と戦ったマクタン島の首長ラプラプを称える記念碑が建てられています。
16世紀、マゼランは世界一周の航海の途中でセブ島に上陸し、現地住民にキリスト教を布教しました。これに対してラプラプが抵抗し、両者は戦いとなり、最終的にマゼランはラプラプによって討たれます。
公園内には、両者の戦いを描いた絵画などの展示もあり、マクタン島の歴史を学ぶことができます。
マクタン・ニュータウン・ビーチ
マクタン島内にある多くのビーチは、ホテルのプライベートビーチのため、自由に利用できる公共ビーチがあまりありません。
しかし、空港から車で約20分の場所にある「ザ・マクタン・ニュータウン」というエリアには、誰でも利用できる公共ビーチの「マクタン・ニュータウン・ビーチ」が整備されています。
このビーチは、カラフルなコテージやビーチチェアが並び、おしゃれな雰囲気でインスタ映えすると話題です。
ホテルのデイユースよりも手軽な価格でリゾート気分を味わえるため、マクタン島で公共ビーチを探している方には特におすすめの観光スポットです。
アレグレ・ギター・ファクトリー
ギターの産地として有名なフィリピンには、多くのギター工場があります。
マクタン島にもいくつかの工場があり、中でもリゾートホテルが立ち並ぶマリバゴ地区にある「アレグレ・ギター・ファクトリー」は特に有名です。
この工場では、ギターを一本ずつ手作りしており、その製造工程を見学することができます。
工場に併設されているショップでは、工場で作られた高品質なギターのほか、製造過程で余った木材を使ったお土産品なども販売されています。
質の高いギターが比較的安価で購入できることから、ギターや音楽が好きな方に人気の観光スポットです。
まとめ
今回の記事では、マクタン島で利用できる主な交通手段について解説しました。
マクタン島では、タクシーやトライシクル、ジプニー、配車アプリ「Grab」など、さまざまな交通手段が利用されています。中でもタクシーは手軽で便利な反面、追加料金の請求などに注意が必要です。
英語でのやり取りが不安な方や、初めてマクタン島を訪れる方には、目的地をアプリで設定でき、料金も事前に確認できる「Grab」の利用がおすすめです。
マクタン島を快適に観光するためにも、ホテルや目的地周辺の交通事情をあらかじめ確認しておきましょう。