オーストラリアの首都キャンベラを徹底解説:歴史、文化、観光の魅力

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アート、文化、自然、大都市、観光地の全てがバランスよく揃っており、

世界でも有数の観光地として知られる国、オーストラリア

日本からは10時間以内で行くことができ、気候も心地良く安定しているため、日本人にも人気の旅行先です。

今回の記事では、そんなオーストラリアの首都キャンベラ(Canberra)の魅力を徹底解説していきます。歴史や文化などのディープなところから、今すぐ行きたくなるような観光地まで、まとめて紹介するので、ぜひブックマークをして見返すことができるようにしていってください。

オーストラリアの首都「キャンベラ」ってどんな街?

まずは、キャンベラの基本的な情報を見ていきましょう。

キャンベラの基本情報

キャンベラはオーストラリアの南東部、ちょうどシドニーとメルボルンの間にあります。

面積は814平方キロメートルで、横浜市の倍より少し小さいくらいです。人口は約46万人で、シドニーやメルボルンの10分の1程度です。新宿区の人口が35万人程度なので、広い土地にゆったりと人が住んでいるイメージですね。

キャンベラの気候

キャンベラは「夏は暑く冬は寒い」という内陸特有の気候を持っています。

とはいえ、日本のような猛暑はなく、空気も乾燥しているので、比較的過ごしやすい気候が多いでしょう。

気をつけなければいけないのは、オーストラリアは南半球に位置しているので、日本とは季節が逆になるということです。

9月から11月が春、3月から5月が秋になるので、快適な時期を狙うならこの時期に行きたいですね。

キャンベラの名前の由来

キャンベラという名前は、 オーストラリアの先住民族のアボリジニの言葉で、
「出会いの場」という意味です。

なぜこのような名前になったのか、そしてアボリジニの文化については、後半で触れます。

なぜキャンベラがオーストラリアの首都に選ばれたのか?

キャンベラの基本情報を見ると、「なぜこんな小さな都市が首都に?」と思う人もいるでしょう。キャンベラが首都になったのには、他の国では見られないユニークな理由があります。

シドニーでもなくメルボルンでもなくキャンベラ

人口、経済、観光、歴史・文化、アクセスのどれをとっても、オーストラリアの首都にふさわしいのは、シドニーかメルボルンです。しかしそのどちらもスルーして、首都になったのは、キャンベラなんですね。

この経緯については後半で詳しく解説しますが、簡単に言うと、キャンベラは「妥協案」として仕方がなく首都になりました。首都を選ぶ際、シドニーとメルボルンが対立し、あまりにも決まらなかったため、「じゃあ真ん中に首都を作ろう」ということで作られた都市がキャンベラなのです。

オーストラリアの首都は間違えやすい

「オーストラリアの首都は?」と聞かれると、シドニーかメルボルンと答えてしまう人が多いのは、上記のような事情が理由です。オリンピックなどを見てもわかる通り、実質上の首都としての機能を果たしているのはシドニーとメルボルンなんですね。

キャンベラの特徴と他都市との違い

キャンベラは少し特殊な場所です。他の都市との違いを見てみましょう。

計画的に作られた都市

すでに少しだけ触れましたが、他の都市とは違い、キャンベラは自然発生した都市ではありません。

「首都決めないと!」

「シドニーかメルボルンがいいよね」

シドニー:「首都は絶対シドニー!譲りません!」

メルボルン:「いや、メルボルン一択です!譲りません!」

「決まらないですね… じゃあ仕方ないから、間に都市を作るから、そこを首都にしましょう!」

という風に、首都にする前提で作られた都市なのです。

大都市ではない

キャンベラは決して大都市ではありません。前述したとおり、何もない地域に急遽作られた都市なので、もともと人が住んでいたわけではないんですね。雰囲気的には、どちらかというと田舎で、ゆったり過ごしている人が多いです。

キャンベラの歴史

すでに少し話した通り、キャンベラには特殊な歴史があります。ここではさらに深掘りし、キャンベラの歴史を学んでいきます。

イギリスからの独立

1700年代から1901年まで、オーストラリアの地域はイギリスの植民地でした。

そもそも1900年代より前に「オーストラリア」という国家は存在しておらず、名前のない6つの植民地の集合体でした。その6つの植民地がまとまり、イギリスから独立したのが、「オーストラリア連邦」なのです。

つまり、オーストラリアは建国から100年ちょっとしか経っていない、比較的若い国なんですね。

シドニーとメルボルンの首都争い

独立して1つの国としてやっていくのなら、首都があると便利です。建国当時は、メルボルンが臨時首都として定められていましたが、シドニーを推す声も多くありました。

シドニーvsメルボルンの首都争いは一向に終わる気配がなく、そのまま7年の月日が流れます。そして1908年に「2つの都市の間に首都を作ろう」という案が出されて、落ち着きました。

妥協案として作られた首都キャンベラ

首都を作る土地は、シドニーとメルボルンのどちらからも十分な距離があることが条件でした。そしてちょうどいい場所に原野を見つけ、そこに全ての首都機能を備えた都市を作る計画が立てられます。

そしておよそ20年後の1927年に、晴れてオーストラリア首都キャンベラが誕生したのです。

「出会いの場」という意味の名前がつけられたのも、この経緯を知れば納得ですね。

キャンベラの文化

キャンベラ特有の文化に「アボリジニ」があります。

キャンベラを旅する際には、絶対に知っておきたい文化です。

キャンベラで触れるアボリジニ文化

「アボリジニ」とは、オーストラリアの先住民の総称です。

日本にアイヌやウィルタの人々がいたのと同じ感じですね。アボリジニには、自然崇拝、狩猟採取(農耕を行わない)、無文字文化など、興味深い文化がたくさんあります。

ほかにも、音楽や壁画などのアート、歴史や文化を後世に伝えるための物語「ドリーミング」など、日本人には馴染みのないものが多くあります。アボリジニの文化に触れるイベントやツアーもたくさんあるので、興味のある方はぜひ調べてみてください。

キャンベラの観光

文化と自然の国オーストラリアの首都ですから、キャンベラにも、文化と自然に関係する観光地がたくさんあります。ここでは6つ有名どころをピックアップしました。

キャンベラ国会議事堂

「国会議事堂なんて見るところあるの?」と思われるかも知れませんね。

キャンベラ国会議事堂には、高さ101メートルの旗竿、世界最大級のタペストリー、マグナ・カルタなど見応えのあるものがたくさんあります。事前に予約をすれば、一般の人でも見学ができます。

オーストラリア国立美術館

オーストラリア最大級の美術館です。

およそ1万5,000人のアーティストによる、15万点以上の作品が、全て無料で楽しむことができます。見どころはやはり、アボリジニアートの展示です。

オーストラリア国立植物園

自然豊かなオーストラリアの中でも最大級の植物園、オーストラリア国立植物園も圧巻です。

4,300種類、7万5,000以上の植物が展示されており、国立なので無料で楽しむことができます。観光の合間に自然に囲まれて、ゆっくり過ごすのにピッタリでしょう。

ナマジ国立公園

野生の自然を楽しみたいのなら、ナマジ国立公園がおすすめです。

ナマジ国立公園内のティドティンピーラ自然保護区では、亜高山帯が再現されており、カンガルー、ワラビー、エミューなどの野生動物を見ることができます。ピクニックやキャンプを楽しめるエリアもあるので、アウトドア好きの方も楽しめるでしょう。

エインズリー山

ちょっとしたハイキングにピッタリなのが、エインズリー山です。

エインズリー山は標高842mの低山で、車で行けますが、歩いても3〜4時間ほどで登頂することができます。山頂からキャンベラの街並みを見渡すと、キャンベラが計画的に作られた都市であることがよくわかります。

バーリー・グリフィン湖

バーリー・グリフィン湖は、人工的に作られた湖です。

キャンベラにピッタリですね。湖の上のクルーズツアーや、周りに遊歩道を散歩やサイクリングなど、リラックス系のアクティビティを楽しむことができます。

湖の中心には「キャプテン・クック・メモリアル」という名前の巨大な噴水があり、6トンの水を噴き出す姿は圧巻です。

首都キャンベラを訪れる際のポイントとおすすめ時期

キャンベラは治安が良く、とても整っている都市なので、いきなり行っても楽しめる場所です。しかし、いくつかの注意点とポイントを抑えることで、楽しさを倍増させることができます。

季節に気をつける

オーストラリアは基本的に過ごしやすい気候であることが多いです。

しかし、南半球であることを忘れてはいけません。日本で灼熱地獄の8月にオーストラリアへ行くと、向こうは真冬です。

冬は1桁台の温度まで落ちるため、日本の夏の格好で行ってしまうと、凍え死にます。くれぐれも現地の気温を確かめながら、準備をしましょう。

キャンベラへの直行便はない

首都にも関わらず、日本からキャンベラへの直行便はありません。

シドニー、メルボルン、ブリスベンなどを経由する便しかないので、気をつけましょう。

ただ、シドニーやメルボルンからなら、キャンベラまではバスなどでも行けるので、観光がてら陸路を使ってもいいでしょう。

キャンベラが作られた経緯を知ることで楽しさ倍増

キャンベラは首都になる前提で作られた都市、ということはもう言わなくてもいいですね。

戦争記念館と国会議事堂が一直線の大きな道路で繋がれていたり、やけに導線が整っていたりと、人工的な機能美が見て取れるはずです。

ぜひそのようなところも、観光しながら楽しんでみてください。

 

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