留学やワーキングホリデーで大人気な国の一つである、オーストラリア。6つの州と2つの特別区によって成り立つ連邦国家です。地球上で最も小さな大陸であると同時に、最も大きな島でもあります。
観光のイメージが強い国ですが、教育レベルは世界的にも高水準で、国の経済(輸出)を支える3大柱 [ 観光 ] [ 資源 ] [ 教育 ] の1つにもなっている教育大国でもあります。
筆者も大学時代に、1年間のオーストラリアでの留学期間がありましたが、今では帰国後も何度も足を運ぶほど大好きな国です。とはいえ留学前は、都市・国民性・物価・学校・住居などなど、わからないことだらけでした。
この記事を読んで、オーストラリア留学の前に知っておくべきことを身につけておきましょう!
オーストラリア留学にかかる費用は?
オーストラリア留学の費用は、2週間ほどの短期留学で15~48万円、1ヶ月で約28~68万円、1年間の長期留学で約267~519万円が目安です。
語学留学やワーキングホリデー、高校留学など、どんな目的でオーストラリア留学するのかによっても大きく違い、 オーストラリアは物価が高いので留学費用は多めに考えていたほうが安心です。
あくまで目安となりますが1年間オーストラリアに留学する場合、語学留学は200~315万円、ワーキングホリデーは150~180万円、高校留学は200~450万円、大学留学は200~750万円、大学院留学は200~400万円が費用の目安です。
なお、海外留学の種類については他の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ併せて読んでみてください。
https://nativecamp.net/blog/20241020_study_abroad_type
滞在費と食費の目安
「具体的にどこにどれくらいのお金が発生するの?」と疑問に思っている方も多いと思います。ここからは滞在費や食費の目安について、項目ごとにお伝えします。
学費(授業料、入学金、教材費など)
2023年度の語学学校の一般英語フルタイムコース授業料は、1週間あたり A$350(約4万円)〜A$500(約5万円) が目安になります。平均ではA$370(約4万円)ほどと考えておくのが良いでしょう。12週間申し込むと、そのうち2週間分が無料(10週間の授業料で12週間学校に通える)というようなキャンペーン中の学校もありますし、長期割引がある学校が多くありますので、これらも上手に利用しましょう。
また、高校に通う場合は1年間で10,000ドル(約96万円)以上、大学は理系の場合だと1年間で20,000ドル(約190万円)以上かかると言われています。正規留学では奨学金制度を利用できる可能性も高いので、条件に当てはまる制度を探してみるとよいでしょう。
一点注意いただきたいのが、学費が高い=良い学校とは限りません。「自分にあった学習カリキュラム」や「行きたい都市」など軸をもった上で、判断することをおすすめします。貴重な語学留学経験ですので、慎重に選択しましょう!
宿泊費
オーストラリアでホームステイをする場合は、1週間あたりA$330〜A$380(約3万〜4万円)ほどの費用がかかります。これは平均的な数字で、ホームステイする都市によっても物価が異なるので注意が必要です。
各都市で1か月にかかるホームステイ費用の目安は下記のとおりです。
都市 |
1ヶ月のホームステイ金額 |
シドニー |
1,460ドル/月(約13万円) |
メルボルン |
1,460ドル/月(約13万円) |
ブリスベン |
1,280ドル/月(約11.5万円) |
ゴールドコースト |
1,320ドル/月(約12万円) |
ケアンズ |
1,260ドル/月(約11万円) |
パース |
1,280ドル/月(約11.5万円) |
長期留学やワーキングホリデーなどの場合は、オーストラリア到着後の最初はホームステイを6〜8週間ほどする人が多いです。そのホームステイ中に、交通機関の使い方や立地を覚え、銀行口座の開設など生活が落ち着いた頃にシェアハウスへ移動するというのが一般的です。
各都市で1週間にかかる家賃の目安は下記のとおりです。
都市 |
1週間の家賃 |
シドニー |
250~400ドル/月(約2.5~4.1万円) |
メルボルン |
250~350ドル/月(約2.5~3.6万円) |
ブリスベン |
250~350ドル/月(約2.5~3.6万円) |
ゴールドコースト |
250~300ドル/月(約2.5~3.1万円) |
ケアンズ |
250~400ドル/月(約2.5~4.1万円) |
パース |
200~350ドル/月(約2~3.6万円) |
語学学校には学生寮が用意されている場合もあります。寮であれば、勉強を目的とした人たちが多く集まりますから、一緒に住んでいて心強いと思う点もあります。
しかし、寮といっても様々で、語学学校であれば、近くのバックパッカーなどを紹介するだけの場合もありますし、一般的な学生向けのホステルを、学生寮として紹介してくれるだけの場合もあります。
2022年以降は、学生向けアパートメントと提携する語学学校も増えており、人気も上昇中です。平均は週A$350(約4万円)〜A$600(約6万円)で、学校によって手配できる提携学生向けアパートメントと間取りが違います。
詳細は留学カウンセラーに確認することをおすすめします。
交通費
オーストラリアでは交通網の発達の仕方は都市によって様々です。更に都市によってその費用も異なっていますが、相場はA$23〜A$50ほどです。
例えば、ブリスベンの公共交通機関は、go card(日本で言う所のSuicaのようなもの)というICカードを利用することができます。この1枚に運賃をチャージすることでクイーンズランド州内のバス・電車・フェリー・トラム(路面電車)で利用することができます。
一部の留学生は学割を受けられるので、都市ごとの公共交通機関を調べておくことをおすすめします。
食費
日本で生活していると、「牛丼200円」をはじめ、コンビニでもそこそこのお値段で、量、味ともに満足できるお弁当を購入できますが、残念ながらオーストラリアは違います。決して”外食”が安い国ではありませんから、日々の生活でどれだけ自炊し、ランチなどを用意できるかが節約ポイントです。
カジュアルなレストランのランチでも1,000円以上かかることが多く、少し高級なレストランであればランチで2,000円以上かかります。
食費を抑える為に出来るだけ自炊やバイト先の賄い(まかない)を活用して食費を安く済ませることが可能なので、滞在中の食費は工夫次第で費用を抑えることができますよ。
生活に慣れたタイミングで外食から朝昼晩を自炊にすると、週あたり5,000円〜10,000円程度に抑えることができます。食費のやりくりができるようになっておくと留学生活では大きな節約になりますよ!
オーストラリア留学に必要なビザについて
オーストラリアの入国には期間を問わず、有効なビザが必要となります。留学を目指す際に必要となるビザ制度は、観光ビザ・ワーキングホリデービザ・学生ビザの大きく分けて3つのビザとなります。
申請はオンラインでビザ申請を行うシステムが導入をされており、とても便利にかつ分かりやすくなっています。
留学人気国であるイギリス・カナダ・アメリカと比較してもわかりやすいビザ申請制度が導入されている他、ワーキングホリデービザに人数制限がないことから自分の行きたいスケジュールに合わせて渡航計画を調整可能であることが留学を検討される方に人気の理由の一つです。
最新の情報は、オーストラリア移民局の公式ホームページをご覧になってください。
https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-finder
観光ビザ
観光ビザであれば最長3ヶ月まで、ワーキングホリデーで最長4ヶ月まで語学学校に通うことができます。学生ビザであれば、申し込んだ入学期間中は滞在、通学することができます。
ワーキングホリデービザ
勉強や観光だけでなく、仕事もしっかりしたいならワーキングホリデービザ制度を利用しましょう。オーストラリアのワーキングホリデーは1年または2年、3年の期間、オーストラリアでの滞在・就労・就学が認められます。観光や学生ビザと比較して自由度の高いワーキングホリデービザ制度で、中身の濃い留学経験を実現しましょう。
学生ビザ
学校に長期間就学するのに最適なビザ制度が学生ビザです。学生ビザの特徴としては、学生ビザでも2週間で最大48時間まで(2024年7月1日現在)の就労が許可されていることです。生活費をまかないながら学校に通うことができるのは学生にとって大きなアドバンテージとなるビザ制度となります。
海外留学保険は必要?
海外旅行保険は、留学中の思わぬ事故、病気、盗難、賠償責任などの「万が一」に備えるための保険です。
様々なバリエーションの海外旅行保険を取り扱っている会社があります。加入は任意ですが、筆者は渡航前に海外旅行保険への加入を強くおすすめします。
保険料によって補償内容も変わりますから、慎重に選びましょう。また海外旅行保険は、日本出発前に加入しておく必要があります。オーストラリアに渡航したあとに申し込むことはできませんのでご注意ください。
筆者も留学中に風邪をひいてしまい、現地の病院へ行ったのですが医療費が全額免除されました。本当に加入していて良かったと思います。
以下のサイトでは、5社の保険を分かりやすく比較しているので参考にしてみてください。
海外留学保険タイムズ:オーストラリア留学保険おすすめ5社|保険の必要性や選び方のポイントも
オーストラリア留学を成功させるためには
ここまで読んでいただいた方は、オーストラリア留学のイメージが少しずつ描かれてきたのではないでしょうか。目的はさまざまでも行くからには、留学を成功させたい方も多いはずです。ここからは、留学前に行っておくといいことを3つご紹介します。
日本にいる間にも英語力を磨いておこう
オーストラリア留学で英語力をより高めたいなら、日本にいる間にも勉強しておくのがおすすめです。語学学校のクラスの振り分けはテストを行って、結果によって決定するシステムです。
英語が全くできない状態だと、レベルの低いクラスに振り分けられる可能性があります。英語力の向上とは程遠いクラスに決定すると、期待した効果は得られません。
クラス決めで十分な結果を残して英語力の向上が期待できるクラスに入るためには、事前知識が欠かせません。日本にいる間にも英語を勉強して、学校でのクラス決めに備えておくことが重要です!
自分に合った都市を知ろう
オーストラリアといっても都市により特徴はさまざま。例えば、東オーストラリアの中でもオペラハウスで有名なシドニーは、人口が一番多い都市です。他の都市と比べると近代的な建物も多く、大都市を思わせる雰囲気が漂います。
一方で、大自然が溢れる西オーストラリアのパースはまた違った印象を与えます。パースからアクセスができる自然は、東と違ってまだまだ手つかずに近く、人も少なくて、きれいな海や景色に出会えます。
こんな感じで都市によって全然違う顔を見せるオーストラリア。是非自分に合った都市で、有意義な留学体験を実現しましょう!
留学カウンセラーやエージェントをうまく活用しよう
オーストラリア留学において、留学エージェントを利用するかどうかは、留学の目的や準備する時間、費用などによって異なります。
最近では無料のエージェントを通せば、手数料もかからず個人手配で手続きするのと費用も変わらないというのは新常識となっています。最低限必要な学校手配、ビザ申請、滞在先手配などは有料・無料のエージェントどちらでも受けることができたりするのです。
一方で、留学プランが本当にマッチしているか客観的に判断できたり、留学のプロからアドバイスを受けることができる点では、安心な人もいると思います。自分が必要としているサポートが受けられるか、しっかりリサーチした上で利用を決めたほうがいいでしょう。
まとめ
海外留学は、人生で一度あるかないかの大変貴重な体験です。悔いのないオーストラリア語学留学にするために、ぜひこの記事に記載したことを参考にしてみてくださいね!