社会人の海外留学に必要な「留学費用」、期間・国別に節約方法と一緒に紹介します!

海外留学、費用、ネイティブキャンプ

社会人になってから、海外留学でMBAなどの学位を取得したり、語学のスキルを磨くのは、転職やキャリアアップに有利に働きますが、留学にはそれなりに「費用」がかかります。

目的を明確にして計画的に貯めれば、数年で費用を準備できますが、貴重な時間を無駄にしない為にも、事前に何を目的に留学するのか、どのくらいの費用がかかるのか把握しておくことが重要です。

今回は、社会人の海外留学にかかる費用を、その種類や期間、国別にご紹介します!

海外留学にかかる費用

海外留学には決して安くはない費用がかかります。留学先の国や期間、留学の目的によって費用が大きく異なるため、事前に留学の目的を明確にして、計画を立て準備する必要があります。

ここでは、国別、期間別、種類別に留学費用の目安や内訳の他、出発前や留学中に発生する費用、さらには費用を抑える方法についても解説していきます!

国別の海外留学費用の目安

どの国に留学するかでも費用は大きく変わります。

平均的に、欧米諸国はアジア諸国に比べて生活費や学費が高い傾向にありますが、社会人の海外留学の場合、留学の目的によってどの国で学ぶかが特定される場合もあります。

以下に主な留学先の国ごとの費用の目安をご紹介します。

アメリカ

アメリカは、MBAの学位やUSCPAの資格取得が、グローバル企業でキャリアを築く為の手段であるので、世界中の社会人留学生に人気の国ですが、留学費用は高めになります。

年間の学費は約300〜名門大学でMBAを取得するには2,000万円、生活費は年間200〜400万円程度かかるとされています。特にニューヨークやカリフォルニアなどの大都市では生活費がさらに高くなります。

イギリス

イギリスの大学もMBAの取得に人気ですが、学費は年間で約250〜名門大学で学位を取得するには1,500万円程度かかる場合もあります。

生活費は地域によって異なりますが、ロンドンでは年間350〜1,000万円ほど、地方都市では250〜400万円程度です。

帰国後、ヨーロッパ系の企業で働きたい方は、イギリス留学の方が言語の親和性が高い場合が多いです。

オーストラリア

オーストラリアは留学生を多く受け入れている国であり、学費や生活費はアメリカやイギリスに比べて抑えられています。

年間の学費は約250〜450万円、生活費は180〜300万円が目安です。

自然も多くリフレッシュが可能で、日本との時差も少ない為、会社のワーケーション制度を利用して短期留学する方等、日本とのやりとりが頻繁に発生する方でも不自由なく過ごせます。

カナダ

カナダも比較的リーズナブルな留学先として人気があります。

学費は年間200〜450万円、生活費は300〜780万円程度です。

都市部に住むか、地方に住むかで大きく差が出ます。

アメリカと比べて治安の良いエリアが多く、また、英語の発音もニュートラルなので語学留学にもおすすめです。

フランス

フランス系のグローバル企業で働きたい方は、ビジネスレベルの英語に加えて、日常会話レベルのフランス語ができるとキャリアアップの後押しとなります。

学費は年間360〜名門大学では1,600万円、生活費は180〜360万円程度です。

パリ等の都市と地方では差が大きいです。

フランスに限らずヨーロッパ系の企業でハイクラスのキャリアを築きたいなら、HECビジネススクールでのMBAの学位は強力なプラスになります。

フィリピン

英語人口世界3位のフィリピンへの留学は、留学費用が安く抑えられる事が最大の魅力です。

マンツーマンのプログラムも充実していて、会社での昇格や昇給の為の英語系の資格取得やスコアアップ等、短期集中で英語力をアップしたい方におすすめです。

学費は年間200〜310万円、生活費は36〜60万円程度で、他国と比較してかなり費用を抑えられます。

韓国・台湾

アジア圏の留学先として人気の韓国や台湾は、欧米に比べて学費や生活費が格段に安くなります。

教養として英語以外の語学を身につけたい方や、韓国や台湾の文化が好きな方の短期留学にもおすすめです。

韓国では年間学費は50〜230万円、生活費も年間80〜200万円程度です。

台湾も同様の費用感で、学費35〜70万円、生活費は年間60〜180万円程度となっています。

海外留学期間ごとの費用の目安

留学期間も費用に大きく影響してきますよね。短期留学、中期留学、長期留学それぞれでかかる費用を見ていきましょう。

短期留学(1週間〜3ヶ月)

短期間の語学留学やプログラム留学は旅行ビザで滞在できる国もあり、費用が抑えられます。

1週間程度の短期留学ならば学費・生活費含めて約20〜50万円が目安です。

3ヶ月程度の留学になると、学費・生活費合わせて80〜150万円程度がかかります。

会社の有給休暇を利用する等、働きながら学べるのも魅力です。

中期留学(6ヶ月〜1年)

中期の留学では、資格や学位の取得、専門知識を身につけるためのプログラムが多く、費用も上がります。

6ヶ月〜1年間の留学でかかる費用は、国やプログラム、期間によって大きく異なり、80〜2,400万円程度が目安です。

退職せず留学ができる会社の留学サポート制度がないか確認してみましょう。

長期留学(1年以上)

大学や大学院、専門学校での正規留学を行う場合、1年以上の長期滞在になります。

学費はもちろん、生活費も長期間にわたって必要になるため、年間で300〜2,400万円程度の費用がかかることが多いです。

自分が必要な学位や資格を取得する方法や条件を確認して、準備しましょう。

種類別の海外留学費用の目安

留学の目的や種類によっても費用は異なります。ここでは代表的な留学の種類ごとの費用を解説します。

語学留学

語学留学は1週間〜3ヶ月と短期間での留学プログラムが多く用意されています。

費用も他の留学の目的に比べると安く抑えられます。1ヶ月の語学留学であれば、学費・生活費含めて30〜80万円程度が目安です。

有給休暇を利用して短期集中的に英語のスキルアップをすることも可能です。

ワーキングホリデー

年齢制限や条件がクリアできれば、社会人もワーキングホリデーを留学に利用できます。

2025年2月現在、30ヶ国で制度が利用可能です。

渡航先によっては、約30~50万円の残高証明書が申請時に必要で、渡航前の準備費用が50~100万円、渡航後1年の滞在費用が150~300万円ほどかかるのが一般的ですが、渡航後の生活費は現地での収入でカバーすることが最大の魅力です。

ただし、渡航時に英語が全くできない場合、仕事がすぐ見つからない場合も多いので、初期費用は余裕を持って準備し、渡航前に語学力をアップしておきましょう。

専門留学・大学留学

MBAやUSCPAの取得、専門分野を学ぶための留学や、大学・大学院への進学留学は、学費が高くなる傾向があります。

特に医学や工学、ビジネスなどの専門性の高い分野では、年間500〜2,400万円程度かかることもありますが、グローバル企業での転職やキャリアアップに大きく影響することが多い為、明確なキャリアプランを持って臨めば、将来的に留学費用の回収も可能でしょう。

一緒に学んだ同期がその後の転職や起業に影響を与える事も多いです。

海外留学の出発前にかかる費用

学費以外で留学に必要な費用は、滞在費だけではありません。渡航前に準備が必要な主な費用は以下の通りです。

渡航費

留学先までの航空券代は、地域によって大きく異なります。アメリカやヨーロッパは片道10〜20万円程度、アジア圏は5〜15万円程度が相場です。時期によっても航空券の価格は変動するため、オフピークを狙った早めの予約やセール情報をキャッチする事が、費用を抑えるポイントです。

ビザ申請費用

長期留学の場合、多くの国で学生ビザが必要です。ビザの申請費用は国によって異なり、2.5〜6万円程度かかることが多いです。

保険料

留学中の医療費やトラブルに備えるため、海外留学保険への加入が必要です。年間保険料は10〜30万円程度が一般的です。

予防接種費用

一部の国では、入国前に特定の予防接種を受ける必要があります。予防接種の費用は数千円から数万円まで幅広く、事前に確認しておく必要があります。

外留学中にかかる費用

生活費は留学先でかかる費用全体の中でも大部分を占める為、どんな暮らしをするかも計画して費用を準備する必要があります。海外で暮らす上で、どのような費用が必要になるのか以下で見ていきましょう。

住居費

ホームステイ、寮、シェアハウス、アパートなど、どのように暮らすかによって住居費は大きく異なります。寮やシェアハウスは比較的安く、月5〜15万円程度が一般的です。費用が抑えられますが、自由度は低くなります。

アパートを個人で借りる場合、家賃は都市部で月15〜30万円程度かかることもあります。

自由度は高いですが、自分で契約を締結する必要があるのと、治安が良く、学校に近いエリアは概ね家賃が高くなる傾向があります。

食費

海外生活では外食が高くつくため、自炊することで食費は大幅に抑えられます。

食料自給率が高い国では、物価が高くても食材は日本より安く手に入る場合も多く、1ヶ月あたりの食費は3〜10万円程度が目安です。

ホームステイの場合、ホストファミリーから食事が提供される事もあります。

交通費

校内の寮に住む場合でなければ、登校や移動にかかる交通費も視野に入れておかなければいけません。

都市部では公共交通機関を利用でき、月額1〜4万円程度がかかることが多いです。

地方の場合は移動に車が必要になり、車のリース費用やメンテナンス費用が発生する場合もある為、留学先の交通事情は事前に調べておきましょう。

娯楽費

中長期で留学する場合、気分転換や、学校の同期、シェアメイトとのコミュニケーションの為にも、娯楽費の確保が必要です。

外食や映画、旅行などにかかる費用は月に2〜6万円程度が目安です。

学校や地域の無料のアクティビティに参加したり、学割を利用すると費用を抑えられます。

どうしたら海外留学費用を抑えられる?

海外留学前の費用の準備期間を短縮して、留学先で学業に専念する為には、海外留学にかかる費用は少しでも抑えたいですよね。どんな方法があるのか見ていきましょう。

社会人も申請可能!奨学金を最大限に活用する

奨学金は、留学費用を大幅に削減できる手段です。

日本国内の奨学金だけでなく、留学先の国や大学、あるいは民間団体が提供している奨学金も数多くありますので、申請方法を調べておきましょう。

文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」や「ロータリー財団グローバル補助金奨学生」等は社会人も対象で、返済不要の給付型です。

留学準備金からサポートが受けられます。

倍率は高いですが、奨学金を得るために目的を持って勉強することで、スキルアップにも繋がります。

航空券は早期予約や割引を利用する

渡航費は安く抑えることが可能な費用です。航空券は4〜6ヶ月前に予約することで格安運賃で購入する可能性が高くなります。

出発時期をオフシーズンに調整できれば、費用を大幅に抑えられます。

航空会社や旅行比較サービスのSNSをフォローしておくことで、セールやプロモーション情報を逃さないようにしましょう。

LCC(格安航空会社)の利用も一つの方法です。

LCCは一般的に大手航空会社よりも運賃が安く設定されているため、短期留学や長期留学で一時帰国する際に便利です。

ただし、LCCは手荷物の重量制限が厳しく、別途料金かかることも多いので、予約時に必要なオプションを確認し、大手航空会社とトータルコストを比較するのがおすすめです。

住居費の削減が大きなポイント

住居費は生活費の中で最も大きな割合を占めることが多いです。

住居費を抑えるために、寮やシェアハウス、ホームステイの利用を検討しましょう。

大学寮は比較的安価で、かつキャンパスに近いため通学費も節約できます。

ホームステイでは食事が提供される場合もあります。

シェアハウスは家賃を複数人で分担できるため、コストを抑えられます。

住む地域によっても住居費を削減できます。

学校や都市部から少し離れた地域に住む場合、通学の交通費はかかりますが、都市部の高い家賃と比較してトータルで節約になることが多いです。

治安やコスパの良い物件探しをする為には、学校の留学生サポートセンターや現地の留学エージェントに相談すると、信頼性の高い情報を得られるでしょう。

現地でアルバイトしよう

留学プログラムに余裕がある場合はアルバイトをして生活費や学費の一部を補填することも可能です。

多くの国では、留学ビザで滞在している学生に対して一定の条件下で就労が許可されており、週に20時間程度のアルバイトが認められるのが一般的です。

アルバイトを通して、文化背景を学んだり、語学のスキルアップができるというメリットもあります。

ただし、国によっては留学生のアルバイトに制限があるため、ビザの条件や就労規定について、事前に各国の公式情報を確認しましょう。

また、希望する雇用が保証されている訳ではありませんし、就労にはある程度の語学力が必要になります。

学業が後回しにならないよう、留学前に、余裕をもった留学費用の準備と、語学のスキルアップをしておきましょう。

まとめ

留学には費用がかかりますが、グローバル企業で働く場合、語学のスキルよりも、現地でしか学べない、その国の文化背景やビジネスマナーを知っている事が、ビジネス上の円滑なコミュニケーションに繋がる場面が多いです。

社会人の留学は、キャリアパスと目的を明確にして渡航すれば、その後のキャリアアップに大きく影響するターニングポイントとなります。

社会人にとって時間は貴重です。今回の記事を参考に、かかる留学費用のおおよその把握と、留学費用の捻出にかかる時間を短縮し、実りの多い海外留学にしていただけたら幸いです。

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