
「フィリピンへ旅行の予定があるけどeTravelって何?」
「フィリピンの入国がスムーズにできるか心配」
フィリピンへの渡航を前に、入国手続きに関する疑問や不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、フィリピン入国に必須のeTravelについてわかりやすく解説します。最後まで読めばeTravel登録の疑問や不安が解消され、安心してフィリピンへの渡航準備を進められるでしょう。ぜひ参考にしてください。
- eTravelの基本情報
- eTravel登録に必要なもの
- eTravel登録は公式Webサイトまたはアプリ「eGovPH」から
- eTravel登録の流れ
- eTravel以外でフィリピン入国に必要なもの
- まとめ
eTravelの基本情報
フィリピンへの入国をスムーズにおこなうために、まずはeTravelの基本情報を理解する必要があります。
・eTravelが必要な人
・eTravelを登録するタイミング
それぞれ詳しく見ていきましょう。
eTravelとは?
eTravelとはフィリピンへの渡航者が、自身の渡航情報や健康状態などをフィリピン政府に申告するためのシステムです。
以前は紙の出入国カードや税関申告書がありましたが、より効率的で安全な情報管理のためにデジタル化されました。
フィリピンへ渡航する際は出発前にeTravelを通じて情報を登録し、発行されるQRコードを入国審査時に提示する必要があります。登録は無料ですが入力項目が多いため、時間に余裕をもった準備が必要です。
eTravelが必要な人
eTravelの登録は、フィリピンに入国するすべての人に義務付けられています。
観光・ビジネス・留学など入国の目的や滞在期間に関わらず、フィリピンの空港に到着するすべての人がeTravelを通じて申告しなければなりません。
またフィリピンから出国するフィリピン国籍の人も、出国情報をeTravelで登録する必要があります。外国人は出国時のeTravel登録は不要です。
eTravelを登録するタイミング
eTravelの登録は、フィリピンへの到着予定時刻を基準として72時間前から可能です。
例えば4月10日の午後3時にフィリピンに到着するフライトの場合、登録ができるのは4月7日の午後3時以降です。早すぎても登録できないため注意しましょう。
出発直前でも登録できますが、入力項目が多くシステムトラブルや入力ミスがあった場合に対応する時間を考慮すると、出発の1〜2日前には登録を完了させておくのが理想です。
特に初めてeTravelに登録する人やインターネットに不慣れな人は、確実に入力するためにも早めの手続きをおすすめします。
eTravel登録に必要なもの
eTravelの登録をスムーズに進めるためには、事前に必要な情報や書類を手元に準備しておきましょう。
・復路や第3国へ出国する航空券
・滞在先の住所やホテルの予約がわかるもの
順番に見ていきます。
有効なパスポート
eTravelの登録には、残りの有効期間が入国予定日から6ヶ月以上残っているパスポートが必要です。
例えば4月10日に入国する場合、パスポートの有効期限が少なくとも10月10日以降でなければなりません。
残存期間が6ヶ月未満の場合は、フィリピンへの入国が許可されない可能性があるため、渡航前にパスポートの有効期限を確認し、必要であれば更新手続きをおこないましょう。
eTravelの登録フォームには、パスポート番号や発行年月日、有効期限などの情報を入力する必要があります。手元にパスポートを用意し、記載されている情報を間違えないように登録しましょう。
復路や第3国へ出国する航空券
eTravelの登録フォームでは、フィリピンからの出国予定日や航空会社、便名などを入力する項目があります。
そのためeTravel登録の前に、日本への帰国便または第3国へ出国する航空券を予約・購入する必要があります。予約が完了しているEチケットの控えなどを手元に用意し、正確なフライト情報を入力できるようにしましょう。
滞在先の住所やホテルの予約がわかるもの
eTravelの登録では、フィリピンでの滞在先に関する情報を入力する必要があります。ホテルを予約している場合は、予約確認書や予約サイトからの確認メールなどを手元に準備しておくと、スムーズにeTravelの入力ができます。
正確な滞在先情報の入力は緊急時の連絡や安全確保のためにも重要なため、間違いのないよう入力しましょう。
eTravel登録は公式Webサイトまたはアプリ「eGovPH」から
eTravelの登録はフィリピン政府が運営するe-Travel公式サイト、または公式モバイルアプリ「eGovPH」から無料でできます。
観光や留学などの短期滞在の場合は、公式Webサイトからの登録が手軽でおすすめです。仕事などで頻繁にフィリピンへ渡航する人は、公式アプリ「eGovPH」が便利でしょう。
またeTravelに似た詐欺サイトも存在します。手続き中にクレジットカード情報の入力を求められた場合は、情報を入力しないよう注意しましょう。
eTravel登録の流れ
eTravelの登録は入力項目が多いですが、順番に沿って入力すれば問題なく完了できます。ここでは、登録の流れを詳しく説明していきます。
1. アカウントの作成
e-Travel公式サイトへアクセスし、「Create an account」からアカウントを作成します。以下の手順で進めましょう。
②メールアドレス宛に6桁のワンタイムパスワードが送られるため、「OPT」欄に入力する
③パスワードを設定する
これでアカウント作成は完了です。
2. 基本情報の登録
次にパスポートに記載されている情報を正確に入力します。主な入力項目は以下のとおりです。
| 項目 | 意味 | 入力 |
| First Name | 名 | 例)坂本花子の場合:花子 |
| Middle Name | ミドルネーム | なければ空欄 |
| Last Name | 名字 | 例)坂本花子の場合:坂本 |
| Suffix | 称号 | 記入不要 |
| Sex | 性別 | 戸籍上の性別を入力 |
| Birth Date | 生年月日 | MM/DD/YYで入力 |
| Mobile Number | 電話番号 | 携帯番号の1桁目は入力しないので注意 |
| Citizenship | 国籍 | 日本国籍の場合「Japan」を入力 |
| Coutry of Birth | 生まれた国 | 日本国籍の場合「Japan」を入力 |
| Passport Number | パスポート番号 | パスポートに記載されている数字を入力 |
| Passport Issued Country | パスポート発行国 | パスポート発行国を入力 |
| Passport Issued Date | パスポート発行日 | パスポート発行日を入力 |
| Occupation | 職業 | 学生:Student/Minor 会社員:Worker/Laborer を選択 |
上記の項目を入力します。特に名前のスペルミスや生年月日の間違いがないように注意しましょう。
3. 住んでいる国の情報登録
基本情報の入力が終わると、住んでいる国と住所の登録に移ります。「Country」(国)の項目で、「Japan」を選択してください。
続いて、自宅の住所を英語で入力します。例えば
→1-1, Chiyoda, Chiyoda-ku, Tokyo
のように入力しましょう。すべての情報を入力したら、内容に間違いがないか再度確認し次へ進みます。
4. フィリピンへの渡航情報を登録
フィリピンへの渡航情報を入力します。
| 項目 | 入力 |
| FOR ME / FOR OTHER | 自身で申請しているか、家族のぶんを申請するか選択 |
| AIR / SEA | 飛行機:AIR 船舶:SEA |
| ARRIVAL / DEPARTURE | 入国するか出国するかを選択 |
| Purpose of Travel | 旅行目的を選択 ・観光:Holiday/Pleasure/Vacation ・語学留学:Education/Training/Studies |
| Traveller Type | 飛行機の場合は「AIRCRAFT PASSENGER」を選択 |
| Name of Airline | 航空会社名を選択 |
| Flight Number | 航空会社名を選択するとフライト番号一覧が表示されるため選択 |
| Country of Origin | 出発国を選択 |
| Airport of Origin | 出発空港を選択 |
| Date of Departure | 出発日を選択 |
| Date of Return | 帰国予定日を選択 |
| Airport of Destination | 到着空港を選択 |
| Date of Arrival | フィリピンへの到着予定日を選択 |
| Residence Hotel/Resort Transit Via Airport |
フィリピンでの宿泊形態を選択 ホテル名を英語で入力すれば自動入力される |
事前に飛行機の予約メールなどを手元に準備しておくとスムーズです。
5. 直近の訪問国や病歴の登録
過去の渡航歴や健康状態に関する質問に答えます。フィリピン到着前の30日以内に他の国へ渡航した場合は、国名を選択しましょう。
次に、健康に関する質問があります。
渡航前の過去30日間に病気の人または伝染病・感染症に罹患している人と接触した履歴がありますか?
過去30日以内に病気にかかりましたか?
すべての質問に回答したら、ここまでの入力内容を確認する画面が表示されます。内容に間違いがないかを確認し、問題がなければ「Submit」(提出)をクリックします。
6. オンライン税関申告
eTravelの登録には、税関申告も含まれます。以前は機内で紙の税関申告書が配布されていましたが、現在はeTravel内で完結するようになりました。
税関に関する注意事項のあと画面下部に
荷物や現金を持ち込みますか?
という質問が表示されるため、「Yes」をクリックします。
その後、持ち込みが禁止・制限されている物品や一定額以上の現金を持ち込むかなどの質問に「Yes」か「No」で答えていきます。
最後に、申請者の顔写真アップロードと画面上でのサインをおこない、登録を完了させてください。
7. 発行されたQRコードを保存
すべての入力が完了すると、QRコードが発行されます。画面に表示される「Download QR Code」をクリックして、QRコードをスマートフォンやパソコンに保存しましょう。
また、QRコードが表示されている画面のスクリーンショットも撮っておき、印刷しておくと安心です。
eTravel以外でフィリピン入国に必要なもの
eTravelの登録以外にもフィリピンの入国に準備すべきものがあります。スムーズな入国のために、余裕をもって確認しましょう。
有効なパスポート残存有効期間がフィリピン入国日から6ヶ月以上あるもの フィリピンから出国するための航空券
観光などの短期滞在の場合、入国日から30日以内(滞在許可日数による)に出国するフライトの予約証明 海外旅行保険への加入(任意)
海外旅行保険は任意ですが、フィリピン滞在中に病気や怪我、盗難などのトラブルに遭う可能性があるため加入をおすすめします。
フィリピンは日本のように保険制度が整っていないため、医療費が高額です。保険に加入しておけば、万が一の際に安心して対応できます。
まとめ
この記事ではeTravelについて詳しく解説しました。主なポイントをまとめます。
・登録はフィリピン到着の72時間前から可能
・登録は無料で、公式サイトまたは公式アプリ「eGovPH」からおこなう
・発行されたQRコードは保存
eTravelは項目が多く英語入力も必要なため、時間に余裕を持って準備するのが大切です。またeTravelの登録とあわせて、パスポートの残存期間確認・出国航空券の準備・海外旅行保険への加入も忘れずにおこないましょう。
余裕を持って準備をおこなえば、フィリピン入国時の不安を解消し快適なスタートを切ることができます。ぜひ本記事を参考に、フィリピンへの渡航準備を万全に整えましょう。