プライムタイムのニュースやワイドショーでは「円安」という言葉が毎日のように聞こえてきます。日本経済を大きく揺るがす円安という言葉は、社会人なら英語での表現方法も覚えておきたいところです。
「円安、円高と騒がれているけど、英語でどういった表現になるのか知らない」
「海外の方と経済の話を英語でしたいな…」
そんなあなたに、この記事では日常生活で頻繁に使うようになった「円安」金融に関連する英語フレーズを例文付きでご紹介したいと思います。
そもそも「円安」「円高」とは?
日々のニュース番組の最後に株価と円の動きを報じているのは、みなさんも目にしたことがあると思います。この中でよく耳にする「円安」や「円高」の意味はご存知ですか?
毎日報じられることなので、なんとなく聞き流してしまう方も多いかもしれません。これら「円安」や「円高」という単語は、実は日本の経済や家計など様々な方面に影響を及ぼす言葉なのです。
「円安」とは
まず「円安」とは、外貨(他国通貨)に対して円の価値が安くなる(低下する)状態を言います。日本の一般的なニュースでは、為替の動向についてアメリカドルとユーロに対しての円の価値を報じています。
円の買い控えが進み、ドルを買いたい人が増えると円安ドル高になります。これは、ドルの価値が上がっているということになります。まさに2024年現在の日本の状況がこの「円安」。円安は日本経済だけでなく、私たち個人の生活にも影響を及ぼしています。
「円高」とは
「円高」とは、外貨に対して円の価値が高くなる状態のことを指します。これは円を買いたい人が増え、円高ドル安になっていることです。
円高が進むと、物が安く買えるといったメリットがある反面、日本から日本製品を輸出する際には価格が上がってしまうので、価格競争の面ではデメリットにもなり、経済に影響を及ぼすこともあり得るのです。
円安の現在はインバウンドの需要も絶大ですが、円高になると円の価値が上がり、外国人観光客にとっては航空券やお土産物、ホテルの価格が高くなり、日本に来にくくなってしまいます。そのため、日本国内の旅行業などでは、観光客が来ないことにより苦戦を強いられることになることが予想されます。
エネルギーや原材料などを海外からの輸入に頼るなど、輸出入が盛んにおこなわれている日本では「円安」、「円高」のいずれにしても、経済には大きな影響を及ぼすことが考えられます。
「円安」は英語で何て言う?
「円安」を英語で表現すると[weak yen]と言います。読み方はそのまま「ウィーク エン」です。
オンライン英会話の話題の中で為替相場のことを話したい場合は、[weak]や[strong]で表現すると簡単でわかりやすく、英語初心者でも使いやすいですね。「円安・円高」「ドル安・ドル高」をそれぞれ英語で表現すると、以下のようになります。
円高→ strong yen
ドル安→ weak dollar
ドル高→ strong dollar
安いは直訳すると[cheap]となりますが、cheapではなく[weak]、高いは[strong]を使うところがポイントです。cheapでも伝わらないことはないですが、経済などのフォーマルな話をしたい英語学習者の方でしたら[weak]を使いたいですね。
さらに上級者編になるとこのような表現が使えます。
円安だ
depreciationの読み方は「ディプリシェイション」です。depreciationには下げるという意味があり、上記の表現であると、円の市場価値が低いことを言い表していることになります。反対に価値が上がることはappreciationを使います。日本では「米ドルに対して円安だ」と騒がれていますが、アメリカの人々からすると dollar’s appreciation (ドル高)となるのです。
「円安・円高」を説明するフレーズ
円安であることを相手に簡単に説明したい場合に使えるフレーズ
日常会話の中でサクっと経済についてのスモールトークをしたい場合は、以下のフレーズで簡単に為替相場について伝えることができます。
最近は円安だ
日本円がとても安い
と、非常にシンプルに伝えることができるので、英会話初心者の方でも簡単に使えるフレーズです。
特定の通貨に対して円安・円高を表現したい場合のフレーズ
特定の国の通貨に対して、円の動きを表現する時には [against] が使われます。以下の例文を見ていきましょう。
円 対アメリカドルで160円台に突入
日本円が155円に急落
日本円 対ユーロで155円台
このように、「円安・円高」をどの国の通貨に対しての話をしているのかを明確にするためには、[against]を使うと聞き手にわかりやすく説明できます。
金融に関するその他の英語表現
その他の金融の話題で頻出する英単語をご紹介します。
インフレ inflation
デフレ deflation
社会人なら知っておきたい金融に関する英単語です。順番に見ていきましょう。
為替
為替は英語で [exchange]、為替レートは [exchange rate]と言います。海外旅行先の両替所などで「1ドルいくらになりますか?」と、為替レートを知りたい場合は以下の表現が使えます。
為替レートが知りたいときに使えるフレーズ
100円はドルだといくらになりますか?
今日現在、100円=0.65USドルです
The exchange valueは直訳すると「交換価値」になります。よって、この表現は通貨の交換価値について答えていることになりますね。
為替について、もうひとつよく使われる表現をご紹介します。
最近よく耳にする「為替介入」。これは英語で [foreign exchange market intervention] と言います。また、政府や銀行が為替介入することにより、日本円のアップダウンが激しかった1週間を [roller coaster] で表現することができます。
為替介入疑惑の中、日本円はジェットコースターのような1週間を過ごした
日本の通貨は外国為替市場で急落を続けている
これらは急激な変化が起こった場合に用いられる英語表現です。とてもわかりやすく、簡単で使いやすい表現ですね!
インフレ inflation
インフレとは、モノやサービスの価値が上がることです。
インフレとは、inflation(インフレーション)の略語になり、日本語としては通じる単語ですが、ネイティブスピーカーが使う英語ではありません。インフレについて話したい場合は、省略せずにそのまま inflation と伝えましょう。
日本は低成長と低インフレ環境から抜け出せずにいる
過去数十年、日本の給与はインフレに追いついていない
インフレで物価が上昇している
デフレ deflation
デフレは、デフレーション(deflation)の略語になります。インフレとは反対に、デフレとはモノやサービスの価値が下がることを言います。インフレと同様、省略した状態だと通じません。
デフレは経済にとって悪いことだが、私たちは物を安く買うことができる
日本のデフレスパイラルは続く
「デフレスパイラル」もよく耳にする言葉ですね。デフレスパイラルは英語にすると [deflationary spiral] です。こちらも省略せずに伝えることが重要です。
日常会話で使いやすい比喩表現
インフレが続くと為替レートが円安方向に動きやすくなり、消費者は節約のために買い控えることも増えていきます。このようなシチュエーションを英語で表現したいときは、このような比喩的な表現ができます。
為替レートの影響により、消費者は財布の紐を固くしている
あらゆるものが値上がりしているので私たちは倹約しなければならない
[tightening of the belt] や [belt-tightening] は出費を抑える、倹約する、といった意味で使われています。これは「貧しい時代に、お金のない人たちは食料を手に入れることに困り、痩せてしまった。
そのため、ズボンが下がらないように、つけているベルトを更に締めなければならなかった」といった背景からこの「ベルトを締める」=「倹約する」と言う表現になったそうです。
このフレーズはぜひ覚えておきたいですね。
まとめ
この記事では、円安、円高、その他金融に関する英語表現をご紹介しました。
昨今の為替相場の急落や為替介入などで話題に上がることも多くなった「円安・円高」という言葉。日本語だと「どちらが円安で、どちらが円高だったっけ?」と、その言葉の複雑さに混乱することも多いように思います。
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I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.