【危ない!】「キャッチコピー」って和製英語ですよ!!

キャッチコピー, オンライン英会話, ネイティブキャンプ

企業が商品やサービスなどを売る際に、無くてはならないものがキャッチコピーです。キャッチコピー次第で消費者の心を掴み、人に「買いたい!」という購買心理に結びつけるかに大きく関わってくるほどです。

ところが、キャッチコピーは実は英語ではなく和製英語ということをご存知でしたか?

本記事では、日本にあるキャッチコピー、そして「キャッチコピー」が英語になった場合の表現を解説します。加えて、ビジネスシーンで使いがちな他の和製英語についても紹介します。

「キャッチコピー」は和製英語

まず、キャッチコピーは和製英語ということを理解してください。ここでは、日本で実際に使われているキャッチコピーを簡単に紹介します。

日本の有名なキャッチコピーを紹介

企業のイメージ、商品のブランドをアップするために有効な方法のひとつが優れたキャッチコピーを作ることです。キャッチコピーは言ってみれば広告そのものであり、宣伝の文句です。

ここで2つほど、とても有名なキャッチコピーを紹介します。

「やめられない、とまらない」カルビー/かっぱえびせん

このキャッチコピーが初めて披露されたのは1969年、テレビCMでした。その後、1999年にこのコピーはパッケージに初めて掲載されました。「一度食べ始めたら全てのかっぱえびせんを食べ終わるまでやめられない、とまらない」という、シンプルかつアピールが見事なキャッチコピーです。

「お、ねだん以上。」ニトリ

低価格でIKEAと比べられることもあるニトリですが、値段以上の質の高さを提供することを伝えるこのキャッチコピーは、特に生活費が上がり続けている日本で、多くの人の心を掴んでいるでしょう。思わず口ずさんでしまう “お、ねだん以上。ニトリ♬” も大成功のメロディですね。

「キャッチコピー」という言葉

さて、キャッチコピーという言葉について少しみていきましょう。

キャッチコピーは2つの英単語から成り立っていると思われます。それがcatch(キャッチ)とcopy(コピー)です。catchは皆さんにも親しみのある単語で「捕まえる・見つける」などの意味を持ちます。copyは「コピー・広告文・宣伝文句」などです。

かっぱえびせんもニトリのキャッチコピーも、それぞれの宣伝文句を消費者にキャッチしてもらう狙いを持って作られていますね。

そして、「catch copy=英語」と多くの人が勘違いしてているのです。しかし、キャッチコピーに当たる英語表現は違うものになります。

「キャッチコピー」は英語ではどう表現する?

カタカナ語=英語とは限らないんですね。キャッチコピーも和製英語であることが分かりました。では英語ではどのようなフレーズになるのか?気になりますね。

Slogan

日本語でも標語のことを「スローガン」と表すことがありますが、英語sloganが日本語の「キャッチコピー」に当たる表現になります。

sloganは特に、アイデアや製品を宣伝するために使われる、覚えやすく短いフレーズです。「覚えやすく短い」というところがキーであり、日本語で言うキャッチコピーに当てはまる英語の表現になります。

A slogan shouldn’t be more than a single sentence in length.
スローガンは1文以上の長さであってはならない。
A slogan builds brand identity, which you can use to increase brand recognition.
スローガンはブランドアイデンティティを構築し、ブランドの認知度を高めることができます。

Recognitionは「認知・認識・見聞き・聞き覚え」など。

Utilising sales slogans is a skillful way to grab customer attention when advertising your latest products, sales events, and services.
最新の製品、販売イベント、サービスを宣伝するとき、セールススローガンを活用することは顧客の注目を集めるための巧妙な方法です。

Utilise(アメリカ英語はutilize)は「活用する・利用する・役立たせる」です。

“You either love it or hate it” by Marmite is one of the greatest slogans in the UK.
マーマイトの「You either love it or hate it」は、英国のもっとも素晴らしいスローガンのひとつです。

有名な “You either love it or hate it.” は訳してみれば「大好きになるか大嫌いかになるかどちらかだ」。

さらに、“catchy slogan”というフレーズもあります。catchyには「心地よくて覚えやすい」という意味があり、スローガンにも使われる言葉です。Subwayの“Eat fresh”や、TOYOTAの“Let’s go places”などが例に挙げられます。

さて、sloganがキャッチコピーに置き換わる表現であることが分かりました。もう1つ、少し異なる使い方も合わせて紹介します。

sloganを使うとき、企業の理念、政治団体のような団体や運動の方針、ポリシーを訴えるためのフレーズにも使われる場合があることも知っておくべきでしょう。

以下、2つほどイギリスに関連するスローガンを紹介します。

“Keep Calm and Carry On.”

エコバッグやグリーティングカードなど、様々なグッズに使われているこのスローガン。実は、1939年6月に、戦争時に発行されたポスターシリーズの一部として作成されました。訳は 「冷静に、戦い続けよ」になりますが、現在では落ち着いて物事を続ける意味で、いろいろなシーンで使われています。

“Let’s get Britain’s future back.”

このスローガンはイギリスの現在の野党・労働党のものです。与党・保守党に対抗する政党として、「自分たちがイギリスの未来を取り戻す」というコミットをスローガンに込めています。

Tag Line

Tag lineと言う言葉についても紹介しましょう。Tag lineは、特に広告で使用されるスローガンやキャッチフレーズを指します。またジョークのオチの意味も持ちます。

スローガンは特定のキャンペーンに使われたりと頻繁に変更されますが、Tag lineはそのブランドを永続的に表現するという違いがあります。

有名なTag lineのひとつがApple社の “Think different.” でしょう。1997年に誕生したフレーズです。

「キャッチコピー」と「キャッチフレーズ」

キャッチコピーに似た言葉に「キャッチフレーズ」があります。英語キャッチフレーズはキャッチコピーに置き換わらないのでしょうか?

Catchphrase

キャッチフレーズの英語は「catchphrase」です。

phraseは「フレーズ・表現・言い回し・成句・言葉」という名詞と、「言い表す・表現する」という動詞であり、言葉に関連する意味を持っていることが分かります。

catchphraseは2単語でcatch phrase、またはcatch-phraseのようにすることもありますが、基本はcatchphraseと1単語で使います。

catchphraseは英語圏でも使われることから、キャッチコピーに置き換わるフレーズと考えられがちです。確かに、日本語のキャッチコピーとキャッチフレーズはどちらも「宣伝文句」の意味として使われます。

ところが、英語catchphraseになると、少しニュアンスが変わります。catchphraseは、繰り返し使われ認識されていく語句またはフレーズです。特に、テレビで芸能人などの特定の有名人によって頻繁に繰り返されるフレーズ、その人物と結びつくようなフレーズを指します。

My favourite catchphrase is “I’ll be back” by Schwarzenegger in the film “The Terminator”.
私の好きなキャッチフレーズは、映画「ターミネーター」のシュワルツネッガーの“I’ll be back”だよ。

「シュワルツネッガーと言えば “I’ll be back”」、これがcatchphraseの一例です。

仕事でよく使う実は和製英語な表現6選

日本の国内だけで通じる、英語に似た言葉が和製英語です。和製英語は日本人にとっては英語っぽく聞こえるのですが、ネイティブスピーカーに使うと通じないという困った状態になります。

ここでは、「キャッチコピー」の他、仕事でよく使う言葉だけど実は和製英語というものを6つ紹介します。【】内がそれに当てはまる英語表現になります。

プラスアルファ

「プラスα」とも書くこの表現は、元々のものに何かを付け足すことを指します。自然に使う「プラスアルファ」も実は和製英語です。

【a little something extra】
【a little bit extra】

トライ&エラー

「試行錯誤」とも言え、失敗を重ねながら解決に向かうことをトライ&エラーと言います。しかし、これも和製英語。英語はトライ&エラーにかなり似た表現になります。

【trial and error】

ハードスケジュール

「今週はハードスケジュールだったなぁ」などと言うことがありますが、残念ながらこのハードスケジュールもネイティブスピーカーには通じません。Hardではなく、「スケジュールが詰まった」「余裕がない」という意味のtightを使います。

【a tight schedule】

プリント

印刷されたものをプリントと呼びますが、印刷物を持ってきてと言うときに “print, please.” とは言えません。printは「印刷する」の英語であり、 “print, please.” は「印刷してください」という意味になってしまいます。

【printout】
【handout】

セールスポイント

販売において特に伝えるべき点を、セールスポイントと呼びます。こちらも意味は通じそうですが和製英語です。

【selling point】

リストアップ

リストアップもナチュラルな英語表現に見えますが、ネイティブスピーカーは使いません。

【listing】
【make a list】

このように、日本には和製英語が多くあることが分かりました。全てを知って英会話をすることも難しいため、間違いながら直していくことが大切です。これもtrial and errorでしょう!

まとめ

和製英語「キャッチコピー」の英語は「slogan」または「tag line」です。

ぜひ、皆さんが好きな企業のスローガンやタグラインを調べてみてください。そのフレーズに込められた意味を知れば、企業やモノへさらに愛着を感じ、そして英語学習にもつながるという一石二鳥、間違いなしです。

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