今回は、イギリス英語をご紹介していきます!日本ではアメリカ英語が教えられており、まるでアメリカが英語発祥の国のようになっていて非常に残念です。
イギリス英語の単語帳を探すのも一苦労で、TOEICや英検はアメリカ英語のため手が出せないのはイギリスマニア共通の悩みではないでしょうか。以下では、純正・正当なイギリス英語をたくさん載せたので、ぜひ覚えてみてくださいね。
Copper について
今回焦点を当てるのはcopperという単語です。もともとはどういう意味なのか英和辞書で調べると、以下のように書かれていました。
copper:名詞 /ˈkɑpər/複数形coppers
銅;銅製品
Copper conducts electricity well.
銅はよく電気を通す。
Copper and silver are both metals.
銅も銀も金属である。
その他の関連語
bronze:銅色
Copperは「銅」という意味ですね。読み方はカタカナでいうと「コパー」に近いです。
Bronzeとcopperの違いは?
と、ここで疑問に思った方もいるのではないでしょうか。「銅」ならbronze「ブロンズ」ではないの?と。2つの単語の違いを簡単に表すと…
Bronzeは、「青銅」のことで、copperは「銅」を指します。答えは簡単でしたが、ここでさらなる疑問がわきます。「青銅」と「銅」の違いって何?と…。
銅の特徴は、加工性に優れていることです。そのため、今では銅板や銅線、銅管などが使われています。また、金属の中でも寿命が長いためより使いやすいと言われています。熱や電気を通しやすい性質を利用することで、熱交換器や電子機器、料理道具にも利用されてきました。エアコンやパソコンがあるのも銅のおかげなのです。
一方、青銅は銅の他、亜鉛や鉛などが含まれた銅合金です。錆びたような青さが残る銅を想像するかもしれませんが、あれは本当に錆びであり、実際の青銅には光沢があります。英語では、銅や青銅を分けて考えるため、bronzeとcopperという2つの単語があるのです。
イギリス英語におけるcopperの意味
Copperは「銅」という意味でしたが、イギリス英語では違うものを指すことがあります。複数の意味を持っているのでひとつひとつ確認していきましょう!
小銭
ひとつは「小銭」です。複数形にして使うことが多いスラングです。
ちなみに、イギリスではまとまった単位ごとにそのお金を表すスラングがあります。1ポンドのことはquidと言い、2ポンドになっても単数形のまま使います。5ポンドはfiver、10ポンドはtennerです。
Have you got any coppers?
小銭持ってる?
イギリスの硬貨はとってもおしゃれで、デザインがそれぞれ異なります。そして、あるデザインのコインを全部集めてある法則に則って並び変えると、なんと、イギリスの紋章となる盾になるのです!これを体験した後だと、日本のお金がつまらないように感じてしまいます。
さらに言うならば、ポンドは紙幣も素晴らしい!スコットランドや北アイルランドでは独自のデザインが使われているのです!イングランドの観光地などでスコットランドの紙幣を使った時、窓口係の方がその紙幣が偽札じゃないかと危ぶみ光に透かされたことがありました。同じポンドでも、イングランド人がスコットランドへ出かけたことがないと馴染みのないものとなるわけです。
紙幣に描かれている人物も、イギリス国内どころか世界中で知られている発明家や学者で、その規模が日本の比ではありません。
警察の呼称
Copperは、「小銭」意外にも警察の呼称として使われることがあります。ただ、警察の呼び名は不思議なことにいくつかあるため、以下でまとめてご紹介します。
cop
Copはcopperの省略形だと見てわかるためシンプルですね。
I saw a cop walking around.
お巡りさんがうろついてるの見たよ
Bobby
Bobbyも警察の呼称ではありますが、少し古い言い方に聞こえます。スラングは下品な言い方になることが多いですが、bobbyの場合はそのような失礼なニュアンスは含んでいません。
My daughter really fancies the village bobby.
娘が村のお巡りさんのこと好きなんだよ
Po-po
Po-poも、警官、お巡りといった意味合いです。
なんだか語感が楽しいですよね。語源を調べてみると、1980年代のカリフォルニア州警察の白バイ警官が発祥だと書かれていました。この警察の胸にはPO(Police Officer)とあり、2人1組で任務を遂行することから来ているそうです。
I wanna be a po-po when I grow up!
大きくなったら警察になるんだ!
初めてではわからないイギリス英語のスラング表現
さて、ここからはさらなるイギリス英語を解説していきます!スラング表現はネイティブスピーカーが日常的に使うものです。
また、以下のフレーズはイギリス英語を教えるイギリス人が、英語学習者のためにYouTube動画で配信している中に高頻度で含まれるものです。
Bee’s Knees
Bee’s kneesは「一流の」や「最高の」、「とびきり素晴らしい(人・物)」という意味です。もちろん直訳は「蜂の膝」なので、なぜこれが素晴らしいのかと、イギリス英語のスラングを知らない人は混乱してしまいますよね。
Cor blimey! This bread is bee’s knees!
すげえ!この食パン最高だわ!
語源には色々ありましたが、どれもこれだという根拠がないそうです。蜂が足に花粉を付けて運ぶことが素晴らしいという説の他、beeは実はbusinessが変化したものだという説もありました。
もともとは18世紀の「小さいこと」という意味で使われていたのですが、一度使われなくなりました。その後20世紀になりまた使われるようになった時には、「特に何の意味のないナンセンスな言葉」というニュアンスがありました。それが今では意味が反転しているのですから、言葉は時代と共に変わることがよくわかります。
Cheeky
Cheekyは「生意気」という意味です。日本語的にはヤンキーが同級生などに使うことも想定できますが、こちらは生意気な子供に対して使われることが多いです。また、似た意味として「厚かましい」という和訳もできます。
Gosh! You are cheeky to our teacher.
ちょっと!先生に生意気じゃない?
Full of Beans
Full of beansは、「元気いっぱい」という意味です。こちらは特にイギリス人によるイギリス英語解説でよく出てくる表現です。直訳すると「豆がいっぱい」という意味ですから、やはり知らなければ意味不明な文になってしまいますね。
I’m full of beans.
元気元気
ちなみに、イギリス人は大変皮肉屋です。ものすごく機嫌が悪い時にspectacularやfull of beansと「元気いっぱい」を意味する単語を使ったり、かなり良い出来なのにNot so bad.と、「そんなに悪くないね」と言ったりします。ツンデレ気質があるところがまた可愛いですね。日本で言うところの京都人的存在です。
Full of beansには「豆」が含まれていますが、イギリスでは豆はよく食べます。イングリッシュブレックファストには豆があることで有名です。筆者はあまり豆が得意ではないのですが、イングリッシュブレックファストの豆だったらおいしいので食べられます。
そんなfull of beansですが、文脈によってはちょっとネガティブな意味になるため注意が必要です。それは、「嘘ばっかり」という意味です。You are full of beans.などと使います。
Innit
Innitは、イギリス全土で使われるスラングではありませんが、「だよね?」みたいなニュアンスを持っています。語尾に付ける付加疑問文にisn’t it?がありますが、これと同じ意味です。Isn’t it自体もイギリス人がよく使うフレーズです。
Bloody hell, this dog is so cute, innit?
マジか、この犬めっちゃ可愛くない?
Nick
Nickもイギリスらしい表現です。いくつか意味があり、「良好な状態で」という意味もあれば、「盗む」という意味になることもあります。ポジティブな意味とネガティブな意味では使われるシーンが違うため、どの意味で使っているかは文脈からすぐにわかります。
This furniture is in good nick.
この家具は良い状態だね
「盗む」という意味で使う場合はnickが動詞として使われます。
Who nicked my car?
私の車盗んだの誰だよ!
他にもイギリス英語はまだまだ数えきれないほどあり、奥深く、知れば知るほど沼ります。方言はあの小さな国の中で45以上もあると言われており、一生かかっても探れないほどです。
まとめ
話し言葉まで探るとイギリス英語はかなり学べるでしょう。日本ではアメリカ英語が教えられているので、イギリス派の方は自分からイギリスを求めに行かなければなりません。イギリス英語専門サイトや教材などを駆使し、アメリカに染まらされないようにすれば、現地の英語に少し近づけるかもしれません。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.