「Not quite」って具体的にどういう意味?例文とともに徹底解説

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英語を勉強していたり、英語に日頃から触れている人は「not quite」という表現を聞いたことがあるのではないでしょうか。特にイギリス英語を学んでいる人は、何度もこの表現を聞いているかもしれません。ですが、「not quite」という英語表現の正確な意味がよくわからないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、「not quite」が具体的にどういう意味なのかを解説しつつ、例文フレーズを用いながら使い方をご紹介していきます。アメリカ英語にはあまり出てこない表現ではありますが、イギリス人や英語を話す外国人たちが日常会話の中で本当によく使う表現ですから、アメリカ英語を学んでいる方も、ぜひ参考にしてくださいね。

「Quite」の意味と使い方

今回主にとりあげる「not quite」の意味を掴むためには、まず否定形の「not」を除いた「quite」という単語のみの意味と使い方を把握しておきましょう。

「Quite」とは、「very」や「really」などの強調をする単語の仲間です。しかし、そのニュアンスは「とても」「非常に」を意味する「very」とはやや異なります。

completely(完全に)
a little or a lot but not completely(少し、もしくはかなり、しかし完全にそうではない)

(引用元:Cambridge Dictionary: https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/quite

こうしてみると、2つの定義は真逆のことを言っているようで、ちょっと混乱してしまいそうですね。実は、この「quite」という表現は、文脈によって意味が異なるんです。ですから、例文と日本語訳とともに、意味の違いを見てみましょう。

Completelyの場合

I’m quite sure he went home.
彼が家に帰ったのは間違いない。=私は彼が家に帰ったと完全にわかっている
His point of view is quite wrong.
彼の見解はかなり間違っている。

A little or a lotの場合

This cake is quite small.
このケーキは結構小さい。
Karen is quite tall.
カレンは結構背が高い。

こんな感じでしょうか。ただ、「His point of view is quite wrong」は、「彼の見解は結構間違っている」とも訳すことができるため、quiteの意味は、やはり文脈やそのときの雰囲気で判断することになります。一般的には「かなり」や「結構」で訳すと、しっくりくるでしょう。

「Not quite」の意味とは?例文とともに解説

意味に幅のある「quite」ですが、そこに否定形の「not」がつくとどうなるのでしょうか。実は否定形になった方が、意味は理解しやすいのです。

日本語にすると「あまり~ではない」「完全に~とは言えない」といった感じになりますが、こちらも例文と日本語訳をみてみましょう。

I’m not quite sure if he went home.
彼が家に帰ったのかどうかはよくわからない。=あまり確かではない

肯定形だと、こちらの文章は「帰ったはずだ」「帰ったのは間違いない」というニュアンスを持つフレーズになっていますが、否定形にすると、「ちょっとよくわからない」という感じになります。

His point of view isn’t quite wrong.
彼の視点ははっきり間違っているとは言えない

こちらも、肯定文だとかなり間違っているという強めの意味になりますが、否定文にするとちょっとはっきりしない感じの表現になります。

I don’t quite understand.
ちょっとよくわからない=完全にわかったとは言えない

こちらの文章は、I don’t really understandとほぼ同意語となります。単に「よくわからないなぁ・・・」と言っている場合もありますが、シチュエーションによっては「I don’t understand.(わかりません)」を柔らかい、丁寧な言い回しにしている場合もあります。

たとえば、誰かの説明を理解できなかった場合、「I don’t understand」というよりも、「I don’t quite understand.」と言った方が、言い方がキツく聞こえません。

I don’t quite agree with you.
あなたに完全に賛成だとは言えません

こちらも上記の「わかりません」と同じく、「賛成しない」という意思を丁寧な形で言える表現です。誰かに「賛成しません」「同意しません」と直接的に言うのが気が引ける場合は、「I don’t quite」を入れて、表現を柔らかくしましょう。

なぜこれが柔らかめで丁寧な表現になるかというと、「not quite」を入れることで「完全には賛成しません=部分的には賛成できる、納得できることがある」という感じになるからです。

本当にどこかに賛成できる部分があるかどうかは置いておいて、全否定はしない言い方なんですね。
もちろん、このフレーズを使っている時には、実際に部分的には賛成できる部分がある場合もあるでしょう。どちらにせよ、こちらは定番フレーズなので、丸覚えしておくと良いでしょう。

A: Are you ready to order?
B: Not quite.

A:ご注文はお決まりですか?
B:まだです。(まだ注文の準備ができているとは言えません)

こちらはレストランなどでオーダーをするときの定番の英会話フレーズです。

イギリス旅行などに行って、ウェイター・ウェイトレスさんから「Are you ready to order?」などと聞かれたときに、まだ注文が決まっていなければ「Not quite.」と答えると、「じゃあ、またあとで来るね。」などのように返事が返ってきます。こちらはもうお決まりフレーズとして覚えておくと良いでしょう。

つまりnot quiteは柔らかめの否定表現

例文を見てもわかるように、not quiteは、notのみを使うよりは柔らかめの表現になります。

アメリカ英語だと「not really」の方がよく使われますが、この「not really」とほぼ同意語なのです。(厳密には同意語とまでは言えませんが、ネイティブスピーカーたちはほぼ同じ感じで使っています)

ちなみにイギリス英語では「not really」もよく使われます。ですから、バリュエーションとしてどちらも覚えておけると良いですね。

まとめ

Quiteに比べると、意味が捉えやすく、使いやすくもあるnot quite。主にイギリス英語で使われる表現ですから、アメリカ英語を使っている人には必要ないかもしれません。

しかし、イギリス英語はイギリスだけではなく、さまざまな国で使われている英語です。ですから、not quiteの意味や使い方を知っておけば、どんな人ともスムーズなコミュニケーションができ、幅広い英語力につながっていくでしょう。

ちなみにネイティブキャンプには、イギリス人講師もイギリス英語よりの英語を話す講師もたくさん在籍しています。Not quiteやquiteの捉え方、使い方を徹底的に練習したいときには、ぜひイギリス英語を話す講師のレッスンを受けて、一緒に練習してみてくださいね。

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