「あなたのオフィスはどこですか?」「私は弁護士として大手ローファームで働いています」「普段は渋谷オフィスに勤務していますが、明日は例外的に新宿オフィスに行きます」など、「オフィス」や「ファーム」という単語は日本語でも使われるようになってきていますよね。
では、みなさんはそれぞれの英単語「office」と「firm」の意味やニュアンスの違いを知っていますか?カタカナで何となく使っているけれど、ふわっとしていてイマイチ意味が分かっていない……という方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回の記事では、そんな「office」と「firm」の違いをご紹介します。また、あわせて会社や事務所などに関係する英語表現も解説していきます。それぞれ、例文とともに詳しく解説していきますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
OfficeとFirmの違い
まずは、「office」と「firm」の違いをご紹介していきます。
Officeの意味と使い方
「事務所」を意味する定番の英単語が名詞の「office」です。業界や形態を限定せず、事務所を幅広く指します。机と椅子があり、事務作業・ビジネス・業務をする場所といったニュアンスがあります。
なお、「office」が幅広いものを対象としていることから、単体で使うとどのような「オフィス」なのか相手に伝わりづらい場合があります。そのため、「head office(本社)」や「my office(私のオフィス)」のように形容詞や冠詞とあわせて使うと意味が伝わりやすくなります。
なお、日本語の「オフィス」からもイメージしやすいかと思いますが、「働く場所」に焦点が置かれた単語です。
私たちのオフィスをすぐに見つけることができると思います。
インフルエンザに罹患した場合は、オフィスの他の人への感染を避けるために家にいなければなりません。
私は彼が午後5時にオフィスを出るのを見ました。
ランチを外で食べるより、オフィスで食べる方が好きなんです。
あなた個人の住所ではなく、あなたのオフィスの住所を記入してください。
私たちの本社は東京に位置しています。
Firmの意味と使い方
先ほどの「office」と比べて、「firm」はやや馴染みがないという方も多いかもしれません。
「Firm」は名詞で「2人以上の個人による合同出資会社・会社・企業・法人」という意味がありますが、なかでも「弁護士事務所」や「会計事務所」「コンサルティング事務所」といった特定の資格や知識を持った従業員が専門的なサービスを提供するような会社・事務所を表現する際に使われます。
日本語でも「ローファーム」「アカウンティングファーム」「コンサルティングファーム」という言葉がありますが、これらはすべて「firm」に由来します。
ちなみに、「firm」は同じスペルで動詞(固める、固くする)、形容詞(堅い、しっかりした、断固とした)、副詞(しっかりと)にもなります。
私は弁護士として大手ローファームで働いています。
昨日訪れた法律事務所はとてもきれいでした。
この会計事務所には50人以上の公認会計士がいます。
明日、会計事務所に確定申告の相談に行く予定です。
私は会計事務所で秘書として働いています。
関連表現
似ている単語である「office」と「firm」の違いがわかったところで、ここからはそれらに関連する英語表現をご紹介します。
いずれも覚えておくと便利な単語ですので、この機会にぜひチェックしてみてくださいね。
Agency
「Agency」は名詞で「事務所、代理店、特約店、あっせん所」「政府などの機関、庁、局 」という意味があります。芸能事務所、タレント事務所、探偵事務所なども「agency」を使って表現することができます。
ちなみに、「through/by the agency of ~(~の(物理的な)力で、~(人など)の尽力で、仲介で、あっせんで)」という表現もありますよ。
これは総代理店です。
妹は芸能事務所に勤めています。
探偵事務所はこのビルの2階にあります。
彼の仲介で私はその仕事を得ました。
これは政府機関です。
Office Work
「Office work」は「事務仕事、デスクワーク、事務職、一般職」などを表現することができます。日本語でも「オフィスワーク」という言葉が使われていますので、イメージしやすいのではないでしょうか。
なお、paperworkやdesk workも同じようなニュアンスがあります。
彼らはオフィスワークをこなしました。
私は外にいくより、事務の仕事をする方が好きです。
私は以前営業担当でしたが、今は事務仕事をしています。
彼はオフィスワークが好きだと言っていました。
大事なことだからやらなきゃいけないのはわかってるんだけど、オフィスワークは好きじゃないんです。
Enterprise
最後にご紹介する「enterprise」は、名詞で「企業(全体)、企業体形、会社(という抽象的な概念)」という意味があります。ややフォーマルな印象があります。
それは民間企業です。
これらは小規模な企業です。
私が会社を購入した当時は、それは小さな企業でした。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、会社や事務所などを表す際によく使われる「office」と「firm」という似ている英語表現について、意味やニュアンスの違いをご紹介しました。
さらに、「office」と「firm」の関連表現もあわせてご紹介しました。今回ご紹介したように、「office」と「firm」はいずれも日本語でも使われるようになってきていますが、わかっているようで実はきちんと意味を理解している人が少ない表現です。
今回ご紹介した「office」と「firm」を適切に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介した「office」と「firm」をそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「office」と「firm」について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのようなときにofficeとfirm、その他の仕事や会社に関する英語表現を使っているのか知りたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「office」と「firm」に関する英語表現をさらに練習しても良いですし、似ていて意味が分かりにくい英語表現について講師とディスカッションするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.