今回は、英語で「山菜」を何と言うか解説していきます!春が訪れると芽吹く山菜ですが、英語圏でもこのような言い回しはあるのでしょうか。日本独自のものもあるためそのままでは伝わらないこともありますが、その山菜を説明できるだけの語彙力があれば大丈夫です。山菜の種類別にその伝え方を見ていきましょう。
山菜について
まず、山菜とは何か整理しておきましょう。山菜とは、野山にある食べられる植物です。春になると山の中へ分け入り、食料としてとってくる方もいるのではないでしょうか。日本に生息している山菜の種類は300以上にもなるそうで、バラエティー豊かなことがわかります。
具体的には、ふきのとうや行者ニンニク、タラの芽などが春の代表的な山菜です。夏にはどくだみややまももが出てきますし、秋には銀杏や山椒が、冬にはナズナなどが食べられます。
山菜 英語
では、「山菜」は英語でどういうのか見ていきましょう。まずは総称からです。
Wild Vegetable
「山菜」は、英語でwild vegetableと言います。Wildは「野生の」という形容詞で、wild animal「野生の動物」などのように使われます。Vegetableは「野菜」なので、直訳すると「野生の野菜」となりますね。
他にも秋にはキノコがとれますが、その場合はwild mushroomと言いますし、山にある山ブドウはwild grapeと言います。
ちなみに、「芽吹き」は英語でsproutと言います。Sprout自体は「芽」という意味なのですが、動詞では「芽が出る」「育つ」「伸びる」などの意味になります。
It’s sprouting!
「芽が出た!」
植物だけでなく人間の成長を表す際にも使われます。
ハリー・ポッターシリーズを知っている方は、薬草学の先生の名前がスプラウトであることに気づくかもしれませんね。Sproutが「芽」であることを知っていれば、いかにも薬草学の先生らしい名前であることがわかります。
和英辞書などを引いてみると、「芽」はshootと書いてあります。しかし、一般的にはこれだけで「芽」と判断する人は少なく、どちらかというと銃のイメージが強いためsproutの方がよく使われます。
Shootを使う場合は、以下のように他の単語とセットで使うことをおすすめします。こちらの方がより自然で、ネイティブスピーカーらしい英語表現です。
shoots of grass
「草の芽」
Bamboo shoot
「竹の子」
山菜 種類別英語表現
それでは、山菜をその種類に分け、それぞれを英語でどう言うのか確認していきましょう!英語圏にはないものは、わかりやすく説明する必要があるので日本独自のものに対する知識を持っていることが重要になってきます。
たらの芽
たらの芽は、英語でfatsia sproutと言います。しかし、タラノキの英語であるaraliaを使い、aralia sproutと表現することもできます。「タラノキの新芽」という意味ですね。
ただ、海外ではあまりたらの芽を食べる習慣がない地域も多いので、fatsia sproutやaralia sproutと言っても伝わらないことが多いです。そういう場合は、先ほども解説した「山菜」という総称を使い、wild vegetableやmountain vegetableと伝えた方が会話はスムーズです。
I found a fatsia sprout on the way home! Spring has come.
「帰り道、たらの芽を見つけたよ!春が来たね」
ちなみに、Googleを使ってたらの芽を調べると、魚のタラを使ってbuds of codと出てきました。これではまったく意味がわかりません。昔からGoogle翻訳は使ってはいけないと外国人の教授に教えられてきましたが、今もその精度は変わっていないようです。
ふきのとう
ふきのとうは、一応英語ではbutterbur scapeと言います。Butterburは面白いスペルですが、「フキ」という意味で、scapeは「花茎」という意味です。
しかし、ヨーロッパやオセアニアではないという情報があり、このまま伝えても英語圏の方はわからないでしょう。よって、英語で説明する他なさそうです。
Butterbur scape is an edible wild vegetable.
「ふきのとうは食べられる山菜なんだ」
山菜自体食べられるものですが、食べることを強調するためにedible「食べられる」という形容詞を付けてみました。
うど
うどは英語で名前すらなく、英語で説明するならそのままローマ字でudoとなります。ラーメンや寿司など、日本独自の食べ物もローマ字で書いているのでそれに習います。英語の教科書などにローマ字で書かれる際は、それがいわゆるきちんとした英単語ではないことをわかりやすくするためにイタリック(文字が斜めになるフォント)になっています。
I’ve never seen udo. What in the world is this?
「うどなんて見たことないよ。一体何なの?」
わらび
わらびは、英語では複数の呼び名があります。
ひとつはbrackenです。こちらはわらびの他に「シダ」と訳されることもあるので、文脈によっては少し意味がずれてしまうかもしれません。また、比喩的に使われる場合は何かが乱雑に生い茂っている様を指し、片付かない机の上を形容したりします。
また、わらびはfiddlehead fernやbracken rootとも呼ばれます。どちらも食材の名前で、fiddlehead fernは若いシダの芽のことです。一方bracken rootはroot「根」が入っていることからわかるようにシダの根を指します。英語圏のわらびを食べる地域では、このようにおなじわらびでも芽なのか根なのか、使う箇所によって言い方を変えることがあります。
You didn’t tell me to buy bracken roots! So I thought it was a fiddlehead fern.
「シダの根買ってきてって言わなかったじゃん!だから僕はシダの芽のことだと思ったんだ」
ぜんまい
ぜんまいは、英語でfern shootと言います。Shootは上記でご紹介したように「芽」を表す単語で、山菜の種類によってはこのように使われることがあります。
Could you please tell me how to cook fern shoots?
「ぜんまいをどうやって料理するのか教えてもらえないでしょうか」
せり
せりは、英語でJapanese parsleyと言います。日本のものであることがわかる言い回しですね。パセリは日本人にも馴染み深いので、西洋の方にせりを理解してもらうためのわかりやすいフレーズになります。
We saw a lot of Japanese parsley in front of the old house.
「あの古い家の前でせりをたくさん見たよ」
春の七草
先ほど「せり」の英語を解説しましたが、「せり」と言えば春の七草ですよね。英語でどういうのかまとめてみました。
せり:Japanese parsley
なずな:shepherd's purse
ごぎょう:cottonweed
はこべら:chickweed
ほとけのざ:Lamium amplexicaule
すずな:turnip
すずしろ:a Japanese radish
【山菜】を英語で説明してみよう
山菜を外国の方に説明する際、相手にとって馴染みがないものである場合は単にその英名を言っても伝わりません。山菜の説明に必要になる英単語を以下にまとめたので参考にしてみてください。
・wild vegetable picking「山菜採り」
・edible「食べられる」
・grow naturally「野生の」
・seasonal「旬の」
・plain taste「淡泊な味」
・crunchy texture 「シャキシャキとしている」
・bitter「苦い」
・harsh taste 「えぐ味」
・acridity 「渋み」
・bitterness(あく)
上記の単語を使って文章を作ってみます。皆さんも英語の練習にいかがでしょうか。
Yesterday, my grandma and I went to pick wild plants. There was a mountain of edible seasonal vegetables! After we came back, we enjoyed the plants’ bitterness and flavor. Some people don’t like its harsh taste, but I personally like it. I also love this rural life.
「昨日、祖母と私は山菜採りに行きました。食べられる旬の山菜が山のようにあったんです!家に帰った後は、山菜の苦みと香りを楽しみました。山菜のえぐ味が好きじゃない人もいますが、私は個人的には好きです。この田舎暮らしも大好きです」
山菜 英語 まとめ
山菜が採れると春がやってきたと思うものですが、海外ではそもそも山菜が生える地域が身近になかったり、食べる習慣もないことがあります。説明するには英語力が必要になるので、語彙力や文法力、表現力も身に付くでしょう。日本のものに興味がある方なら興味深く聞いてくれるでしょうから、日本好きな方とペンパルになったり、アプリで会話をするのも英語力向上に良いかもしれません。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.