「Raise」と「rise」の違い:似ているけど異なる英語動詞の使い分け

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今回は、「raise」と「rise」の違いをしっかりと見極める方法をご紹介します!
似ているけれど異なる英語動詞は、使い分けができないと変な意味になってしまうこともあります。「Raise」と「rise」以外にも注意すべき動詞があるので、後半で解説していきますね。じっくり学習していきましょう!

 

 

「Raise」と「rise」の基本的な意味

「Raise」と「rise」は似ていますが、日本語訳を見てみると微妙な違いがあります。
「raise」は「上げる」ですが、「rise」は「上がる」と訳します。

つまり、「raise」は目的語を必要とする他動詞で、raise your hand「手を挙げる」やraise the prize「値段を上げる」などの場合に使います。

一方「rise」は目的語を必要としない自動詞なので、The sun rises「日が昇る」やThe smoke rises「煙が立つ」などで使います。

また、気を付けなければならないのは「rise」の過去形、過去分詞形が不規則変化していることです。

  rise - rose - risen

になっています。

ちなみに「raise」は規則動詞で、

  raise - raised - raised

と変化します。

「Raise」と「rise」の違いと使い分け

では、「raise」と「rise」をもう少し詳しく見ていきましょう。

Please raise your hand if you have any questions.
何か質問があったら手を挙げてください

「Raise」は、何かを持ち上げるイメージです。日本でもよく使われる「手を挙げる」というフレーズは海外でもよく使われ、代表的な例文と言えます。

一方「rise」でよく使われる例文は以下のようなものです。

The sun rises from the east.
太陽は東から昇る

「Rise」には「~を」や「~に」に当たる目的語がありません。もしあったら、「手を上がる」と変な文になってしまいます。

混乱しがちな動詞は、その動詞を含む簡単な例文を丸ごと暗記するのもひとつの手でしょう。馴染んでくると、間違った方を使うと違和感を抱くようになります。

「Raise」を使った表現

では、より深い理解ができるよう、「raise」を使った表現を複数ご紹介します!

たくさんの意味があると思うかもしれませんが、基本は何かを上げるイメージなので文脈さえ間違えなければ自然に訳せます。日本語にとらわれることなく、イメージでも理解を深めましょう。

raise O(〜を引き起こす)

「Raise」には、「(騒ぎや感情を)引き起こす」という意味もあります。もともと「上げる」というニュアンスがあるのですから、イメージしやすいでしょう。

Her smile raised bad feelings in me.
彼女の微笑みは悪感情を引き起こした

育てる,栽培する

「Raise」には、子供や植物を育てるという意味もあります。特に前置詞等は必要ないので、イディオムとして覚えることもありません。

I was raised by my grandmother.
私は祖母に育てられました

(人や資金を)集める

TOEICの単語帳に載っているのが、「raise」は大義のために資金を集めるという意味です。何のために人や資金を集めるのか明記したい場合は、前置詞forを使うと良いでしょう。

We need to raise money for poor people.
貧しい人々のためにお金を集める必要があります

「Rise」を使った表現

次に、「rise」を使った英語表現を見ていきましょう。基本となるのが「上がる」という意味であることを念頭に置いて覚えるのがポイントです。

Rise against(〜に対して立ち上がる)

前置詞againstを使えば、「(反抗などして)立ち上がる,立ち向かう」という意味になります。

We have to rise against the high tax!
高い税金に対して私たちは立ち上がらなければならない

起き上がる、立つ

「太陽が昇る」のようにモノが主語になることも多い「rise」ですが、人や動物に使うなら「立つ」や「起き上がる」といった訳が適切です。
言い換えにはget upstand upが使えます。

My dog sometimes rose on his hind legs.
私の飼ってる犬、時々後ろ足で立つのよ

(量・数値などが)増える

数量が増える場合は、「増える」と言う代わりに「上がる」と言っても違和感がないので、英語でも同じように考えます。
「増える」で訳す場合はincreaseを使うことをおすすめします。

The number of complaints is rising now.
今、クレームの数は増えている

昇進する

「上がる」のイメージを受けて、「昇進する」という意味でも用いられます。

Jane has risen to the manager of this team.
ジェーンはこのチームもマネジャーに昇進した

「raise」と「rise」の違いと似たような動詞

今回解説した「raise」と「rise」のように、意味が似ているけれど自動詞、他動詞と役割がはっきり分かれている動詞は他にもあります。

慣れないなと思ったら、簡単な例文を押さえて何度も口に出したり書いたりして馴染ませましょう。
目的語の「~に」や「~を」が必要な単語かどうか、最初のうちは毎回確認することでミスを防げます。

「Raise」と「rise」の他にも間違えやすい代表的な動詞があるので、以下で少しご紹介しておきますね。

「Lie」と「lay」

「Lie 」「lay」は自動詞と他動詞の例として非常に有名です。
高校生に入ったらSVOCなどの文型を習いますが、この時に「lie」と「lay」は高確率でテキストに載っています。厄介なのが、これまた非常に混乱する不規則動詞です。
まずはそれぞれの意味から確認しましょう。

「Lie」は「寝る」や「横たわる」という意味で、
「lay」は「寝かせる」や「横たえる」という意味です。
もう、どちらが自動詞でどちらが他動詞かわかりますよね?目的語が必要ない「lie」が自動詞、目的語が必要な「lay」が「他動詞」です。

Don’t you think we need to lie on the bed?
私たちには休息が必要じゃない?(ベッドで寝る必要があると思わない?)
Please lay the baby on the bed.
ベッドにその赤ちゃんを寝かせてください

例文を見てみると、自動詞である「lie」の直後には目的語がありませんが、「lay」の後には目的語であるthe babyが来ていますよね。これが「lie」と「lay」の違いです。

「Sit 」と 「seat」

「Sit 」は皆さんご存じ「座る」という動詞ですが、意外と知られていないのが「seat」です。

「Sit 」は目的語を必要としないため自動詞ですが、「seat」は「座らせる」という和訳になります。こうすることで、「~を座らせる」と目的語が必要になるため他動詞になります。
よく見るのは、目的語にmyselfなど-selfを用いる表現です。

May I sit here?
ここに座ってもいいですか?
He seated himself before asking.
彼は許可を取る前に座った

「Seat」の訳は他動詞である以上「座らせる」にせざるを得ませんが、しかし実際英語を日本語に訳そうと思うと違和感のある言い回しになることが多いため、「座る」で訳すことが多いです。
上記の例文も、「彼は許可を取る前に自分自身を座らせた」と訳すと変ですよね。

ニュアンスに差がある動詞を覚えよう!

自動詞と他動詞の違いを持つ動詞の区別は難しいですが、それ以外にも意味は同じでニュアンスが異なる動詞を区別することも重要です。
おまけとして記載しておくので、どれだけ理解できているかチェックしてみてくださいね。

「Hear」 と「listen」

「Hear」 と「listen」はどちらも日本語訳は「聞く」となっていますが、「hear」は意識していなくても音や声が聞こえてくる状態であり、「listen」は意識をして音や声を聞こうとしている状態です。

Hey? Can you hear me?
ちょっと?聞こえますか?
He won’t listen to me! I hate him!
彼は私のことを聞こうともしない!大っ嫌い!

「End」 と「finish」

「End」 と「finish」も同じような意味なのですが、実は「end」はシンプルに何かが終わる様子でstopと言い換えができることが多く、「finish」は何かが成し遂げられる様子というニュアンスが強くcompleteと言い換えられることが多いです。

I’ve heard that the meeting will end at 14:30.
会議は14時半に終わると聞いたけど
Oh, I finally finished the laundry.
ああ、やっと洗濯が終わったわ

まとめ

「Raise」と「rise」の違いは何かと聞かれたら、今なら答えられるでしょうか。英文法チックな解説が多かったと思いますが、一度理解できたらあとはいかにスムーズに使いこなせるか練習あるのみです。
たくさんの例文に出会えばその分その英単語の使い方の幅も広くなっていくので、どんどんインプットをしてみてくださいね!

 

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