「fewer」と「less」の違いとは?英語の正しい使い分け方を解説!

fewer, less, ネイティブキャンプ

皆さんは、「fewer」と「less」の違いを教えてと言われた時にサッと伝えられるでしょうか。どちらも意味は「~より少ない」ですが、日本語での訳が同じだからこそ違いを認識できない方も多くいます。

今回は、「fewer」と「less」の違いと使い方について解説していきます!

「fewer」と「less」の意味と違い

簡単に言うと、fewerは可算名詞に対して使い、lessは不可算名詞に対して使います。リンゴや本ならfewerを使いますし、水や塩などに使うのはlessです。

では、もう少し詳しく見ていきましょう。

「fewer」

Fewerは、具体的に1つ2つと数えられる名詞に対して使います。

Olivia has fewer CDs than he does.
オリビアは彼より持っているCDが少ない

Fewerもlessも比較級ですから、何より少ないのか表す時にはthanを用います。

「less」

不可算名詞は数えられない名詞に使うので、意味はfewerと同じです。

We have less water than before.
以前より水が少なくなっている

名詞が数えられるか数えられないかチェックするだけで、「fewer」と「less」は意外と簡単に使い分けられるのです。

実用的な使い分けのポイント

Fewerを使う時よりも、不可算名詞に使うlessの方が少々使いにくいかもしれません。実際に使う時、日本人は名詞が数えられるかどうかチェックする癖がないからです。

そこで、以下にlessを使う代表的な名詞を含めた例文をご紹介しておきます。ついfewerと口をついて出てしまいそうになる時に備えて、ある程度頻繁に使う名詞は覚えておくことをおすすめします。

I’m sure that I’ve got less money than James.
私はジェームズよりはお金を持っていないと確信している

「お金」は数えられないので、lessを使います。コインや紙幣をひとつ、あるいは一枚として数えない限り不可算名詞です。

You know, we have less time for homework than before.
ねえ、前より宿題に割ける時間が少なくなってるよね

「時間」も不可算名詞に当たるので、使うならlessの方です。

Well, I think you ought to eat less.
えっと、君は食べるのを少し控えた方がいいと思うよ

動詞の後にlessを置くことで、「より少なく~する」と言うこともできます。動詞の後に目的語を持ってくることもできるので、例えばデザートを控えるように言いたいならYou ought to eat less pudding.と言えます。

ちなみに、puddingはイギリス英語でデザートを指し、アメリカ英語ならdessertと言います。Puddingの訳が「プリン」になっていることがありますが、正しいとは言えません。

Do you think it’s good to study less?
勉強時間を減らしていいと思ってるの?

動詞の後にlessが来る別パターンです。少し意訳しましたが、直訳は「少なく勉強することが良いと思っているのですか?」です。

可算名詞でfewerが使われる例

Fewerは可算名詞に使うもので、先ほど例を出しました。もう少し追加で載せておきます。ちなみに、英英辞書でfewerを調べると、以下のように書いてありました。

a smaller number of people or things in comparison to a different people or thing
人やものが、他の人やものに比べてより少ない

文脈上、何より少ないのか明らかな場合はthan以下を省略できます。

Look! I made fewer mistakes this time!
見て!今回はミスが少なかったよ!
Fewer people applied to the company than last year.
去年より少ない人数の人々がその会社に応募した

Lessよりも使いやすいと思うので、どんどん例文を作って発音し、慣れていきましょう!

可算名詞でlessが使われる例

Lessは不可算名詞に付くものなので、可算名詞にlessが使われているのは文法的に間違いです。しかし、アメリカのスーパーでよく見かけるという表示を見てみると…

10 Items or Less
10品以内

このように書いてあるレジも多いと言います。少ししか買い物をしない人専用のレジのことです。

文法的に考えてみると、itemは「商品」という意味で、数えられる名詞なのでlessを使うのは間違いです。Itemsと、表記の中でも複数形が用いられていますからね。本来はfewerが正解なはずです。

これに対して英語のネイティブであるアメリカ人はどう思っているのかというと、「文法的には間違いかもしれないけれど、別に気にしていない」のだそうです。

ちなみに、イギリスではup to 10 Itemsという表記にしています。これなら文法的にも間違っていませんし、意味も通じます。

このように、英語学習者からすれば英語を公用語としている国で間違いがあれば気になってしまうものですが、実際には間違った文法は街中でよく見かけます。

自分が使っていいレジかどうか瞬時に見極める際には、よりわかりやすい文句である必要がありますよね。まあ、この場合はイギリスで使われている表現に変えても短いのでわかると思うのですが、広告だとより短い言葉でインパクトを与えなければなりません。

街中の広告を見ると文法を無視した表現はよくあり、指摘している人もいますがネイティブスピーカーが暮らす街なので「文法的には間違いだが普通に見かける表現」となります。

ネイティブスピーカーの使用例

間違えやすい不可算名詞

「Fewer」と「less」を使いこなすには、どちらが不可算名詞なのか正確に見極めなければなりません。ここからは、間違えやすい英語の不可算名詞について解説していきます!

不可算名詞は、以下の3つに分けられることを理解していきましょう。

・固有名詞
・物質名詞
・抽象名詞

まずは固有名詞の解説です。

固有名詞とは、具体的な名前を持つものです。人名や地名などがこれに当たります。TokyoやLondon、Mary、Januaryなどですね。

物質名詞は、一定の形状を持っておらず、切ってもそれだとわかるものです。Water, coffee,などの液体や、chocolate, meatなどが物質名詞です。

抽象名詞は、その名の通り抽象的で概念的なものです。感情や状態、性質などで、music, kindness, peaceなどが抽象名詞に当たります。

不可算名詞の中には、強調したい時などに複数形として扱われることもあるので、絶対ではありません。言語は英語に限らず例外があるので、そこは柔軟に対応しましょう。

不可算名詞の注意点

不可算名詞がどれかわかれば「fewer」と「less」の使い方もわかります。しかし、不可算名詞にはそれ以外にも気を付けなければならない点があるので、以下で解説します。

まず、冠詞が付かないことを意識しましょう。Aやan、時にはtheも付きません。

しかし、このルールは知らない間に身に付いていると思うので、そこまで心配することはありません。例えば、I like music. は普通に使うと思いますし、I like a music. の方が不自然であると多くの方が自然にわかるでしょう。「その音楽」と限定したい時にはtheが入りますが、I like a music.とは言いません。

また、もし不可算名詞を主語にしてbe動詞を使う場合、使用するのはisです。不可算名詞は数えられないので1つでも2つでもないのですが、be動詞はam, is, areの3つであり、単数形用と複数形用があるので不可算名詞は便宜上単数形扱いとなります。

よく間違えられるのがこちらのような文です。

There is a lot of water.

たくさん水があることを言いたい場合はa lot ofなどが使えますが、それでも名詞のwaterが不可算名詞であるためbe動詞はisになります。Areにしたいところですが文法的には間違いとなります。

Be動詞を使う際に不可算名詞が単数扱いになるのなら、一般動詞の形はどうしたらいいのでしょうか。答えは、三単現です。be動詞を使った時と同じ理屈になるので、動詞にsをつけ忘れないようにしましょう。

最後に、よく使う不可算名詞をまとめておきます。

water水
paper紙
love愛
music音楽
kindness親切
breadパン
coffeeコーヒー
homework宿題
teaお茶
air空気
rice米
beauty美しさ
anger怒り
moneyお金

これらの単語に出会った時、不可算名詞の扱い方を思い出して正しい文法を使ってくださいね。

まとめ

「Fewer」と「less」を使い分ける際は、それが示す名詞が可算名詞か不可算名詞か見極めることが重要でしたね。

複数形は日本語にはないものなので慣れないうちは少してこずるかもしれませんが、水や時間は、言われてみれば数えられないなと理解できると思います。

不可算名詞には他にも注意すべき点が複数あったので、上記を確認し、英作文を書く際や、スピーキングを行う際に気を付けてくださいね。ちょっとした違いでも、テストであれば間違いだとみなされてしまいます。

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