お正月といえば餅つきですが、英語ではどう言うのでしょうか。そもそも餅が日本独自の食文化なので、英単語としてあるのかどうか怪しいと思いませんか?
今回は、そんな餅つきと、それにまつわる英語をご紹介していきます!
餅つきの英語表現
では、まず餅つきについて英語で説明できるようになりましょう。英単語だけでなく、説明するだけの文法力も身に着けていく必要があります。
Mochi pounding
餅つきは、英語でmochi poundingと表現します。海外にないものですから別の表現でももちろん構いません。Poundingを英和辞書で調べてみると、以下のように出てきます。
【名】 たたくこと、ひどい打撃、大敗
餅つきは餅をたたくことですから、意味は通じます。「餅」自体の呼び方は後でご紹介しますね。では、mochi poundingを使った例文を作ってみましょう!以下を参考にしてみてください。
餅は大抵新年のために作られます
もち米を使い、餅つき機や臼を使って餅つきをします
餅は柔らかくて少しペタペタしてるよね。私はこの甘さが好き
餅そのものが外国にはないためひとつの英単語で説明するのは困難ですが、餅つきの過程を説明するのにも、「臼」や「餅つき機」、「もち米」など、日本独特のものが出てくるのでなかなか大変です。
例文の中では、英語で臼を示すものがないためそのままローマ字でしめしたり、餅つき機は外国人の方にもわかりやすいよう英単語を使ったりしました。
餅つきについては動画を見せるのが一番早く的確に理解してもらえそうなので、百聞は一見に如かずと言えるかもしれませんね。日本にしかないものを英語で解説する際には正解となる英単語がないため、いかに相手に伝えやすく言い換えるかがポイントになってきます。
餅つき後に餅を食べる時に使える英単語も以下に置いておくので、例文作りの参考にしてみてください。
sweet bean paste:あずき
sweet soy powder:きなこ
ground radish with soy sauce:醤油とすりおろした大根
flat sheet-like mochi:伸し餅
あずきやきなこもローマ字になる単語ですが、そのままでは伝わらないため追加解説が必要です。上記の英語を使っても完全には理解してもらえないかもしれないので、やはり現物を見せた方が伝わりそうですね。
餅の英語表現
餅そのものは、英語でrice cakeと表現できますし、そのままmochiと記載することもできます。Rice cakeは現在中学校でも習うので、知っている方は多いのではないでしょうか。
rice cake/mochi
どちらも餅を表しますがrice cakeの方はその名の通りお米のケーキといったイメージがあり、焼き菓子をイメージする方もいれば、洋菓子のひとつと理解する人もいます。あのもちもちとした柔らかい持ちというよりは焼いたイメージになってしまうため、正しく伝えるためにはやはり追記をする必要があるでしょう。
一方でmochiは、ラーメンや寿司と同様にローマ字で日本独特の食文化を伝える方法です。餅を既に知っている方であれば即座に伝わるでしょうけれど、逆に知らなければ「何それ?」とまったく伝わらない両極端な単語となります。米菓子と誤解されないようにするためには良い方法ですが、相手の知識量が伝わるかどうかの分かれ道となります。
私は餅が好き!甘いし、でも大根と一緒に食べると辛さもあるんだよね
皆さんは、どんな食べ方が好きですか?
ちなみに、餅と似て非なる「団子」はdumplingと言います。あまり見ない単語でしょうか。白い団子を表す名詞なので、味付けなどを説明するならやはり別で以下のような解説が必要です。
みたらし団子
団子が何でcoverされているのか説明した文章です。こうして見てみると、みたらしのタレの原料を知らないと説明できないあたり、私たち自身が日本について詳しくないと説明のレベルが上がってしまうことがわかりますね。
あんこはankoとやはりローマ字表記が多いですし、同じようにわらび餅もwarabi-mochi、大福もdaifukuと書きます。日本文化が好きな方や詳しい方ならわかるかもしれません。
「絵に描いた餅」は英語でどう言う?
ところで、「餅」と言えば日本には「絵に描いた餅」ということわざがありますよね。これは英語でどう表現すべきなのでしょうか。
「絵に描いた餅」とは、本物でなければ意味がないことや、やらなければ単なる空想に過ぎないことという意味です。このことわざは、英語で以下のように言います。
pie in the sky
直訳すると「空にあるパイ」で、なんとなくニュアンスは伝わりますね。餅の代わりにパイが使われていると考えましょう。
英語を勉強しないんだったら、IELTSで満点を取るのは絵に描いた餅になっちゃうよ?
餅の作り方を英語で説明してみよう!
さて、餅つきや餅そのものの英語表現は学びましたが、餅の作り方はどう説明したら良いのでしょうか。材料確認や作業工程に関する英語を見ていきましょう!
餅つきの事前準備
いろいろな作業工程があるものの、一般的なやり方を英文にしてみました。
もち米を洗って水に浸けておきます
「もち米」はローマ字以外で説明するなら、餅のようにねばねばしているのでsticky「ねばねばしている」という形容詞を入れると良いと思います。
もち米を蒸し、柔らかくなるまで蒸します
ちなみに、レシピなどに書かれている英文は命令文ですが、「~しろ」と言っているわけではないのでご安心を。道案内の要領と同じで、命令形でも相手に敵意はありません。
餅つき
餅つきを説明するなら、先ほどとても良い動詞を学んだはずです。「つく」を意味するpoundを使ってみましょう。
何度も力いっぱい米をつきます
2人必要です。ひとりは米をつき、もうひとりは塗れた手で米に触れます
餅つきはもはやエンターテインメントになっているところもあり、目にもとまらぬ速さで繰り広げられる餅つきは海外の方も楽しませてくれるでしょう。
餅にまつわるその他のフレーズ
餅について使えるフレーズはまだまだあります。語彙力を蓄えるためにもチェックしてみてくださいね。
chewy
こちらは「噛み応えがある」という形容詞です。餅の食感を表す時に使えます。チューインガムで単語のイメージはつかみやすいでしょう。
choke
Chokeは「窒息」、「喉が詰まる」という意味です。餅を食べるお正月シーズンになると、お年寄りが餅をのどに詰まらせて死亡する事故が相次ぎますよね。海外の方からすると、そんな危険な食べ物を禁止していないなんてとびっくりされそうです。
squarely cut mochi
こちらは「切り餅」を英語で表現してみたものです。四角い形が特徴的なことと、切った状態の餅であることを説明してあります。
sweetened bean paste/red bean paste
こちらは「あんこ」です。先ほども出てきた通りローマ字でも良いのですが、もう少し説明したいならこの2つを覚えておきましょう。イギリスで豆と言えばイングリッシュブレックファストに出てくる豆で、甘い豆と言ってもあまり馴染みがありません。
あんこで餅を食べるのであれば、rice cake covered with sweetened bean pasteなどと説明しましょう。
soybean flour
きなこはflourを使って表す表現もあります。Flourは「小麦粉」と覚えている方も多いと思いますが、粉末状の食品という意味もあるのです。
bracken
こちらは「わらび餅」です。やはりローマ字で記載するところですが、英語で表現するならちょっと難しい単語を使います。Bracken-starch cakeで知っている人には通じるかも。
rice cracker
こちらは「せんべい」です。お米から作られている点は餅と同じですが、見た目や食感が違うので別の単語を使って表します。甘いせんべいならrice cookieの方が伝わりやすいです。
toasted seaweed
こちらは「焼きのり」です。トーストされた海藻…と直訳したら何のことかわかりませんが、答えの焼きのりとわかればしっくり来るでしょうか。のりは海外ではseaweedと言い、わかめや昆布などもすべて海藻として認識します。
ちなみに、外国では黒い食べ物に抵抗があるという話はご存じでしょうか。それを体現した代表的な食べ物がカリフォルニアロールです。普通は外に巻かれている乗りが米の内側に入っており、お米の白が全面的に出ています。
「アメリカ人は黒が嫌いです」と言うなら、Americans don't like the color black.と、colorを付けて言いましょう。Americans don’t like black.と言うと「アメリカ人は黒人が嫌いだ」という意味合いになってしまうからです。特に黒人差別が問題になっている国では注意しましょう。
まとめ
餅つきの「つく」という動詞にはpoundを使うのでしたね。餅はrice cakeでもmochiでもOKですが、日本文化を紹介するならスマホで動画や画像を見せながら説明するのが得策かもしれません。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.