このコラムでは日本語話者のみなさんが普段、日常生活で使っているネットスラングをピックアップし、それらを英語で表現するとどうなるのか!?について特集していきたいと思います。
ネットスラングというと、現代ではインスタグラムやツイッター、TikTokなどの様々なSNSを利用する多くの若者たちから生まれることの多い現代語のことを指します。
フォーマルな場面や文章では用いず、仲の良い友達同士や気心知れた間柄である家族や幼馴染、年上でも長年の付き合いのある人相手に使用されるのがスラング。
カジュアルな響きで、テンポよく会話ができるので、スラングを使って話す相手とはますます心理的な距離が近づくという効果もありますね。
このコラムではまず、ネットスラングとは一体何なのか、その起源や意味について解説します。その後、日本で頻繁に使用されているネットスラングを多く取り上げ、それらの日本語での意味と英語での表し方、そして英会話中に用いるための使用方法を例文とともに解説していきたいと思います。
普段からSNSを使っている方は、今アツいネットスラングを英語で覚えて投稿する際に使用してみることもできますね!それでは、ネットスラングの英語表現について、みていきましょう!
ネットスラングとは。
最近ちまたでよく聞く、「ネットスラング」とはそもそもどんな意味なのでしょうか?
「ネットスラング」とは、インターネットやSNS等のコミュニティーを中心に、若者たちによって使用される俗語のことを指します。
似たような意味の言葉に「流行語」がありますが、必ずしも「ネットスラング=流行語」ではありません。もちろんネットスラングが流行語になることもありますが、ネットスラングの特徴として「元の表現を省略した言葉」「誤変換」「顔文字が含まれる」が挙げられるようです。
ネットスラングは若者たちの間で使用されます。その理由として、あえて曖昧にぼかした表現や省略した表現を使うことでその場のノリやテンションに合わせて会話を盛り上げることが挙げられます。
参考資料:SNS用語 最近のネットスラング | ネットいじめ対策・学校非公式サイト対策ならインターネットバトロールのスクールガーディアン
https://school-guardian.jp/useful/slang_net/
日本のネットスラングを英語で解説してみた。
ネットスラングが何なのか、なぜ使用されるのかを知ったところで、ここからは現代の日本の若者たちの間で多く用いられるネットスラングをピックアップし、その意味を確認していきましょう。その後、それらを英語で表す方法を例文と共に紹介します。
ググる・ちな・とりま・パリピ・なう・ファボる
1つ目のネットスラングは「ググる」です。「ググる」は「Googleで検索して調べる」という意味があります。
日本では多くの人がGoogleを使って物事を検索しているためこの表現が生まれたと言われています。
また、「ググる」から派生して「グーグル先生」という表現も多くの若者の間で使われています。「グーグル先生」は「何でも知っている先生」という意味でGoogleのことをさす言い方です。何を検索しても答えが出てくることからこの表現が生まれました。
「ググる」を英語で表す場合は、「Google」をそのまま同志として使用できます。
I don't know how to spell サーフィン in English. Let me google it.
サーフィンの英語のスペルがわからないや。ちょっとググらせて。
「ちな」は「ちなみに」を省略したネットスラングです。英語で「ちなみに」と丁寧にいう場合は「By the way」という表現を使いますが、英語でもわざわざ「By the way」と描かずに、日本語の「ちな」のように「BTW」という表現を用いることができますよ。
口語ではBy the wayと言いますが、インスタのストーリーやTwitterなどの投稿で「BTW, I am team Edward. (ちな、私はエドワード派だよ。)」のように表します。
I got a new iPhone last week BTW.
ちな、新しいiPhoneを先週買ったよ。
「とりま」は「とりあえずまあ」を省略したネットスラングです。日本語ではよく、会話の文頭に用いられます。
「とりま、カフェでも入らない?」「とりま、プリとっておこう。」のように使います。「とりま」を英語で表すには、「Anyway」や「So」などの表現が便利でしょう。
So...why don't we get a cup of coffee?
とりま、コーヒーでもどう?
I just asked Conrad to come to our party tonight, anyway.
とりま、今夜のパーティーにコンラッドも誘っておいたよ。
「パリピ」は「パーティーピーポー」の略語で、パーティーに出て騒いだり踊ったり、お酒を飲んだりするのが大好きな人たちのことを指します。
英語では、「Party animals」と言ったり日本語と同じように「Party people」と言ったりします。
I just don't like to hang out with those party animals.
そういうパリピとは遊びたくないんだよね。
「なう」というネットスラングは若者以外の方も聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。「なう」とは英語の「Now」から派生した言葉で、「今〇〇している」という意味があります。英語でこれに相当するスラングはないため、これを表す場合は「~ing」を使うのをお勧めします。
I'm at Starbucks.
スタバなう
「ファボる」はSNSなどで誰かの投稿にいいねを押す行為のことを指します。これは英語で、「FAV」や「Favorite」と表します。
I've got so many FAVs on my IG stories.
私のインスタのストーリーにたくさんいいねがきた。
やばい・うざい・リア充・それな・ウケる・ちくしょう
今や老若男女関係なく使用されている「やばい」という日本語表現ですが、元々はこれもネットスラングでした。ポジティブにもネガティブなものにも、感情が大きく動かされることに対して「やばい」と言いますね。
これは英語で「fucking ____.」というように形容詞にfucking をつけて表現することがあります。
ただし、fuckingという表現はもともとすごく下品な表現です。後に来る形容詞がポジティブな意味を持つ単語であれば単に口が悪くてカジュアルな人という印象になりますが、形容詞がネガティブな意味を持つものであると相手にいや印象を与えかねないため、使用の際には状況、相手との関係性をしっかりと見極めるようにしましょう。
This dress is fucking gorgeous!
このドレス、まじでかわいい!
参考資料:「やばい」は英語で何という?スラング表現も紹介! |Kimini英会話
https://kimini.online/blog/archives/17550
「うざい」を英語で表すと「annoying」になります。イライラしたり、ムカついたりしたときに使われます。
My brother is always making fun of me and it's so annoying.
兄はいつも私をからかってきて、うざい。
「リア充」とは「リアル充実」という表現を省略したもの。基本的には、「彼氏や彼女がいて毎日が充実している人」を指します。英語では直訳はできませんが「人生を楽しんでいる」という意味で「Living the best life」と言えそうです。
He is living his best life.
彼はリア充だわ。
参考資料:リア充って英語でなんて言うの? DMM英会話なんてuKnow?
https://eikaiwa.dmm.com/uknow/questions/441/
相手の言ったことに対して同意を伝えるための表現「それな」は英語で「Exactly!」と言います。「まじでそう!」「ほんとそれ!」というふうに完全に相手に同意したい時によく使います。
She deserves more!
Yeah, exactly!
彼女にはもっといい人がいるよ!
ほんとそれな!
「うける」は、何か面白いことがあったり面白いことを聞いたときに使う表現ですよね。英語では「That's hilarious.」「That's funny.」のように表現します。
I laughed so hard and the coffee came out of my nose.
That's hilarious!
笑いすぎて鼻からコーヒーが出てきたんだよw
ウケる!
「ちくしょう」は何かしくじったさいや思った通りに物事が進まなかった時につい口にする表現の1つですね。同じような状況で英語では、「Shoot!」「Shit!」と言います。
「Shoot!」も「Shit!」どちらも意味は同じですが、後者は相当口悪い感じに聞こえてしまうので使う相手や場面に注意が必要です。それをオブラートに包んだものが前者になります。
Oh, shoot! I forgot to bring my iPhone.
うわ!やっちゃった!iPhone持ってくるの忘れちゃった。
参考資料:【使用禁止】よく聞くけど超下品な英語スラング15選! 【Aitem】池袋。目白の英会話・コミュニケーション教室
https://aitem-english.jp/offensive-slang-phrases
ビビる・ため (same age)・ダメもと・ハマる (沼る) ・自己中・推し
「ビビる」は「びっくりする」という表現をアレンジしたネットスラングです。英語では「get nervous」や「chickened out」と表します。
Now I am getting nervous.
だんだんビビってきちゃった。
He chickened out when he saw his ex-girlfriend.
彼は元カノに会った時ビビってしまった。
「ため」というネットスラングは「同学年の」「同い年の」という意味で使用されますね。こちらは英語で「be the same age」と表します。
I think we are both the same age. You're 25, right?
私たちは同い年な気がする。25歳でしょ?
参考資料:同い年ですって英語でなんて言うの?-DMM英会話なんてuKnow?
https://eikaiwa.dmm.com/uknow/questions/4123/
「だめもと」は「ダメでもともとでいいので」と言う文頭につけて表現するものです。うまくいかないことはわかっていてもチャレンジすると言う意味の「だめもと」は英語で「give it a try」と言います。
Let's give it a try, honey.
ダメ元でいいからやってみなよ。
参考資料:「ダメ元」は英語で?「試しにやってみる」の英会話フレーズ20!選! |英語らいふ
https://lenasblog.com/give-it-a-try
「ハマる」は趣味や好きなことに一生懸命になる・夢中になると言う意味ですが、最近では「沼にハマったように動けなり、夢中になる」と言う意味で「沼る」と言う表現でも表されます。英語では「be obsessed with ___.」や「Be addicted to __.」と言う表現で表します。
I'm obsessed with this TV show!
このテレビ番組に夢中になってしまっている!
「自己中」は「自己中心的」という表現の省略後で、周りのことは考えずに自分中心の考え方のことを指します。英語ではこれを「self-absorbed」と言いますよ。
She is such a self-absorbed person.
あの子ってほんと自己中ね。
「推し」は、一度でもアイドルや俳優、アニメのキャラクターなどにハマったことのある人は聞いたことのあるネットスラングでしょう。「推し」とは自分が一番好きで応援しているキャラクターやアイドル、俳優などのことを指します。英語ではシンプルにこれを「One's favorite」と表します。
Jeremia Fisher is my favorite!
ジェレマイア・フィッシャーは私の推しなの!
参考資料:推しを英語で教えて! -Hey!Netive Camp
https://nativecamp.net/heync/question/31956
(笑)/ guguru/ majide/// 日本語のインターネットスラングやワカモノ言葉 | KARUTA - 楽しく日本語を学ぼう
https://hajl.athuman.com/karuta/slang/001004.html?code=200029
まとめ
このコラムではここまで、日本のネットスラングの意味と由来、それらの英語での表し方を例文とともに学習してきました。いかがでしたでしょうか?
案外、英語にも日本のネットスラングに相当する表現が多くあることがわかりましたね。SNSアカウントを利用している人は、今回学習したスラング表現を使って自分のSNSに英語で投稿してみてはいかがでしょうか?
出身地は静岡県の下田市です。実家の目の前にはエメラルドグリーンのビーチがひろがっています。小さい頃からスキンダイビングやボディーボードをして育ちました! フェリス女学院大学の英文科在学中にニュージーランドへ留学。そこで国際教育の重要さに気づき、横浜国立大学大学院教育学研究科へ進学。小学生の外国語教育の研究に携わる傍ら、アメリカからの留学生のチューター業務も経験。 修士課程修了後は、都内のインターナショナルプリスクールで5歳児クラスの担任を経験。外国人と日本人バイリンガルの2人体制でこどもたちと英語で探究学習を行う。日本語の授業も担当し、母語の大切さも伝えた。 現在は前職を退職し、英語を教えるだけでなく、国際交流•異文化交流の大切さをそだてるニュータイプのオンライン英会話をネイティブ講師とともに小学生に教えている。 ④ 趣味は洋楽をギターやピアノでカバーすること、ビーチでヨガ、サイクリング、ピアノ耳コピ、ダンス、犬と散歩。 夢は、英語をツールにして音楽やダンスや絵、スポーツなどの自分の得意なことを使って自分自身について表現し、世界の人と交流することを楽しいと思ってくれる子供達が増えるような「先生」そして「表現者」になること。 そしてもう一度大好きなニュージーランドにステキな家族、友人達と長期ステイすること!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.