「咳が出る」の英語表現
留学をしていたり海外旅行をしている時に、風邪をひいてしまうということがあるかもしれません。日本語が通じる病院があればいいのですが、そうではない場合は、お医者さんに英語で症状を伝えなければなりません。
海外で体調不良になるとただでさえ不安になってしまいますが、言葉が違う場所で症状をうまく伝えられるかどうかを考えると、さらに不安が増してしまいます。
そこで今回は、風邪をひいた時のさまざまな症状、例えば「咳が出る」「くしゃみが出る」「喉が痛い」といった症状を英語ではどう言えばいいのかを解説したいと思います。
とっても身近なことなのに、学校ではあまり詳しく勉強する機会がありませんよね。
いざという時のために、しっかりと覚えておきましょう。
cough / cough up
「咳をする」あるいは「咳」を意味する基本的な英語は「cough」です。発音は、あえてカタカナで書くならば「カフ」です。「コフ」ではありませんので注意しましょう。
動詞で使われる場合と名詞で使われる場合があります。また、「cough up」という句動詞もあります。順に見ていきましょう。
動詞の「cough」
「cough」を動詞として使う場合、その意味はずばり「咳をする」です。
She coughs a lot.
彼女は咳がひどい。
I started to cough around nine yesterday evening.
昨日の夜9時頃から咳が出始めました。
I can’t stop coughing.
咳が止まりません。
I’ve been coughing since this morning.
今朝からずっと咳が出ています。
I sometimes cough intensely.
時々激しく咳き込むことがあります。
ここまでは風邪などの病気の症状としての咳ですが、「cough」は、病気ではなく、例えば人の注意を引くために「咳払いをする」という意味でも使われます。
She coughed to let them know that she wanted them to be silent.
静かにしてほしいと伝えるために彼女は咳払いをした。
cough up
句動詞の「cough up」は、咳をしながら血液やたんなどを吐き出したり、咳をしながら何かを言うような場合に使われます。「cough out」というように「out」が使われることもあります。
Tom coughed up a little blood.
トムは咳とともに少量の血を吐いた。
Have you coughed out any phlegm?
咳をするとたんが出ますか。
I tried to cough up a fishbone, but I couldn’t.
咳をして魚の骨を吐こうとしたができなかった。
He coughed up something, but I couldn't hear what he said.
彼は咳をしながら何か言ったが、私には何と言ったのかわからなかった。
名詞の「cough」
「cough」が名詞として使われる場合は、意味は「咳」です。病気の症状の咳以外にも、動詞の時と同じように、周りの人の注意を引く時や、何かを話し出す前の「咳払い」の意味もあります。
よく一緒に使われる動詞は「have」で、「have a cough」で「咳の症状がある」「咳が出る」という意味になります。
また、「give a cough」で「咳払いする」などとなります。
I sometimes have a strong cough.
時々強い咳が出ます。
I have a chronic cough.
慢性的に咳が出るんです。
I am troubled by a persistent cough.
しつこい咳で困っています。
When did you develop a cough?
いつから咳の症状が出始めたんですか。
My cough is gone.
もう咳は出なくなりました。
She gave a small cough.
彼女は軽く咳払いをした。
関連表現
「cough」を使った関連表現、また、「cough」という単語を使わないけれども「咳」に関連する表現を見ていきましょう。
cough medicine
「cough medicine」は一般的に「咳止めの薬」全般を指します。以下の「cough drop」や「cough syrup」もこれに含まれます。
You might want to take some cough medicine.
なにか咳止めの薬を飲むのがいいのではないですか。
cough drop
「cough drop」は主にアメリカで使われる英語で、「咳止めドロップ」「喉飴」などを指します。
I’m looking for good cough drops.
良い喉飴を探しています。
cough syrup, cough mixture
液体状の「咳止めシロップ」のことです。「cough syrup」がアメリカ英語、「cough mixture」がイギリス英語です。
I often took cough syrup when I caught a cold as a child.
子供の頃、風邪をひくと咳止めシロップをよく飲みました。
clear one’s throat
喉のつかえを取ったり、誰かの注意を引くために「咳払いする」場合は、前述の「give a cough」のほか、「cough」を使わずに「clear one’s throat」ということもできます。「one’s」のところには「my」「your」「his」「her」など、人称代名詞の所有格が入ります。
Nancy cleared her throat a bit and started to speak.
ナンシーは軽く咳払いをして話しを始めた。
cough a frog out of one’s throat
意味は前述の「clear one’s throat」と同じで「咳払いする」です。カジュアルな表現です。「frog」はここでは「カエル」ではなく「声のかすれ」「喉のつまり」を意味します。
次の例文は「カエル」の意味とかけたジョークっぽい表現です。
I often notice you coughing a frog out of your throat when presenting. How many frogs do you have?
プレゼン中に君はよく咳をしているようだが、いったい何匹のカエルを飼っているんだ?
くしゃみ
ここからは「咳が出る」以外の風邪の症状について、英語でどう言えばいいのか見ていきましょう。
まずは「くしゃみ」から。
「くしゃみ」を表す最も一般的な英語は「sneeze」です。「cough」と同じように、やはり、動詞として使われる場合と名詞として使われる場合があります。
動詞の場合は「くしゃみをする」、名詞の場合は「くしゃみ」という意味です。
I've been sneezing since this morning.
今朝からくしゃみが続いています。
I can’t stop sneezing.
くしゃみが止まりません。
Please cover your mouth when you sneeze.
くしゃみをする時は口を覆ってください。
Sneezes are a significant cause of infection.
くしゃみは感染症の重大な原因です。
ちなみに、英語圏の国々では、周りで誰かがくしゃみをしたら、「Bless you!」と声をかけるのが一つの習慣になっています。これは「お大事に」という意味です。
喉が痛い
風邪などで「喉が痛い」の定番表現は「have a sore throat」です。「sore」は「痛い」「ひりひりする」などの意味の形容詞、「throat」が「喉」です。
I have a sore throat from a cold.
風邪で喉が痛いんです。
「feel sore」という言い方もあります。
Since when has your throat been feeling sore?
いつから喉が痛くなりましたか?
「sore」を使わずに「痛い」を表現する方法もあります。
My throat hurts badly.
喉がすごく痛いんです。
鼻水がでる
「鼻水」は「runny nose」と表現することが多いです。「runny」は水分が流れている状態を表します。一般的に、鼻水が止まらないような時によく用いられます。
I have a runny nose.
鼻水が止まらないんです。
Pollen causes a runny nose.
花粉は鼻水の原因です。
I get a runny nose in spring.
春は鼻水が止まりません。
その他の風邪症状
最後に、その他の風邪症状の英語表現について、主要なものをいくつか見ていきましょう。
熱がある
「熱」は一般的に「fever」で表します。
It looks like my kid has a slight fever.
子供が微熱を出しているみたいなんです。
Stay home! You have such a high fever.
家にいなさい。あなたは高い熱を出しています。
When did you get a fever?
発熱したのはいつですか。
頭が痛い
「頭痛」は一般的に「headache」で表します。「ache」は「痛み」という意味です。
I have a slight headache.
軽い頭痛がします。
ほかにも、以下のような、「headache」を使わない表現があります。
My head hurts awfully.
ひどい頭痛がします。
I have an awful headache.
ひどい頭痛がします。
お腹が痛い
風邪の症状は人によってさまざまで、風邪を引いてお腹が痛くなる人もいますよね。腹痛は「stomachache」ということが多いです。「stomach」はもともとは「胃」という意味ですが、日常会話では腹部全般を指す場合にもよく使われます。
I have a stomachache.
お腹が痛いです。
次のような言い方もあります。
I have a pain in the belly.
お腹が痛いです。
下痢をしている
ちょっと難しい単語ですが、「下痢」は「diarrhea」といいます。カタカナで書くならば「ダイアリーア」という感じです。「リー」のところにアクセントがあります。
「headache」や「stomachache」と違って、冠詞の「a」は付きません。
I have diarrhea.
下痢をしています。
まとめ
いかがでしたか。
今回は「cough(咳)」をはじめ、さまざまな風邪の症状の英語での言い方について解説しました。
しっかり覚えて練習しておけば、海外にいる時にもし風邪を引くなど体調が悪化しても安心です。国内にいる場合でも、例えば、調子の悪そうな外国人に体調を尋ねる時などに役に立ちます。
また、オンライン英会話で、医者と患者の役になってロールプレイングをするのも、実践の練習としてとてもいいのではないでしょうか。
◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇留学経験
アメリカ・サンディエゴに語学留学(2カ月)の経験あり
その後、オーストラリア・シドニーに大学院留学(2年)の経験もあり
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.