みなさんは、誇張法「Hyperbole」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?この言葉自体は知らなくても、例を見たらわかる、という場合もあるかもしれません。
誇張法「Hyperbole」は、英語の比喩表現のひとつで、上手に使うことで伝えたいことを効果的に表現することができます。
そこで今回の記事では、誇張法「Hyperbole」とは何か、またどのように使い、何に注意すればよいのか、そしてさまざまな誇張法の英語表現をご紹介していきます。それぞれ、例文とともに詳しく解説していきます。ぜひご紹介する例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
誇張法「Hyperbole」って何?
誇張法「Hyperbole」は、英語の比喩表現のひとつです。ほかの比喩表現には直喩「simile」や隠喩「metaphor」、擬人法「personification」などさまざまなものがあります。
比喩表現は友だちや家族などとのカジュアルな日常会話だけでなく、スピーチやプレゼンテーションなどのビジネスシーンで使われることもあります。
上手く比喩表現を取り入れることで、気持ちや大事なアイデアなどを効果的に相手に伝えることができます。また、ライティングの際に上手く使うことができれば、文章に奥行きや深みをプラスすることができます。
誇張法「Hyperbole(「ハイパーボリ」と読みます)」は、比喩表現のなかでも、大げさな言い方をするもの、現実にはありえない表現などを指します。誇張法という名前のとおり、何かを誇張していう修辞技法です。
日本語の誇張法の例としては「猫の額ほどの部屋」などがあります。実際に部屋の大きさが猫の額くらいというわけではありませんが、部屋の狭さ・小ささを誇張して言っています。
Hyperboleの使い方と注意点
誇張法「Hyperbole」の使い方は、それが大げさな表現であることがわかるようにすることがポイントです。
たとえば、「もうずっと待っていた」と言いたいときに「I waited for a long time.」というのは誇張法にはならず、「I waited an eternity.(永遠に待っていた)」のように、実際にはありえないように言うことで効果的な誇張法になります。
また、誇張法「Hyperbole」を使うときには、時と場合に注意する必要があります。先ほどビジネスシーンでも使われると述べましたが、何かの数字など、正確性が求められる場面では誇張法を使うのは逆効果で、意味が正しく伝わりません。
そして誇張法「Hyperbole」は大げさな表現ですので、会話のちょっとしたアクセント程度に使うのをおすすめします。会話のなかで何度も誇張法を使うと相手もうんざりしてしまいますし、伝えたいことが伝わらなくなってしまう可能性もあります。
Hyperboleの例文
ここまで、誇張法「Hyperbole」の概要や、実際にどのように使えばいいのか、また使うときの注意点についてご紹介してきました。
続いてここからは、Hyperboleには具体的にどのような表現があるのか、例文とともにご紹介していきます。いずれも日常会話のなかに取り入れやすいものですので、ぜひ覚えてみてくださいね。
eat like a bird / eat like a horse
「eat like a bird」と「eat like a horse」はぜひセットで覚えたい誇張法の表現です。
「eat like a bird(直訳:鳥のように食べる)」は「小食」という意味です。小鳥のようにちょこちょことつついて食べるイメージから、このような表現になっています。
「eat like a horse(直訳:馬のように食べる)」は逆に「大食い」や「ものすごい食欲」を意味する表現です。
私のいとこはとってもスリムです。きっと彼女は小食に違いないでしょう。
私の娘は小食なんです。
私の長男はものすごい食欲があるんです。
私の妹はとても細いのですが、たくさん食べます。
スパゲッティボロネーゼも食べたのに、これから寿司も食べるのですか?大食いですね!
the size of a pea
「the size of a pea」は「豆粒大の」という意味の表現です。何かがとても小さいときにそれを誇張していう表現です。
彼女の主治医によれば、しこりは豆粒ほどの大きさだったといいます。
ああ、彼女の脳みその大きさは豆粒程度ですよ。
その鳥の卵は豆粒程度の大きさです。
この歯磨き粉は濃縮されているので、一回のブラッシングでは豆粒大の量を使うだけでいいです。
それは豆粒くらいの大きさになります。
to the bone
「bone」には「骨」という意味があり、「to the bone」で「骨の髄まで」「徹底的に」「ぎりぎりまで」という意味の表現です。
彼が目にしたものは、骨の髄まで凍りつかせるものでした。
政府は社会福祉プログラムを徹底的に削減しました。
風は本当に骨の髄まで凍らせます。
予算不足のため、バスサービスは徹底的に削減されました。
町の多くの店が1月のセールでぎりぎりまで値下げをしました。
an avalanche of
「an avalanche of」は「雪崩のように殺到する・押し寄せる」という意味の誇張表現です。「avalanche」の発音はスペルからだけでは想像しにくいですが、「アヴァランチ」に近いものとなります。
その会社には雪崩のように問い合わせが殺到しました。
その学校はとても人気があり、評判も良かったので、雪崩のように申し込みが殺到した。
停電中、彼らのオフィスは雪崩のような数の電話に直面しました。
この新聞記事は雪崩を打つような反響を呼びました。
私たちの新しい求人に対して、雪崩のように履歴書が届きました。人事部はそれを読むのにとても忙しそうです。
まとめ
いかがでしたか?今回は、「eat like a bird」や「the size of a pea」といったものに代表される、英語の誇張法「Hyperbole」について、使い方や注意点、そしてさまざまな英語表現を例文とともにご紹介しました。
日本語でも日常生活・ビジネスシーンのいずれでも、何かを誇張して表現することはあると思います。それは英語でも同じです。今回ご紹介したフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションの幅が広がるはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ誇張法「Hyperbole」にまつわる英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブは実際にどんな表現を使うのかを聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した誇張法「Hyperbole」にまつわる英語表現をさらに練習しても良いですし、日本語と英語の表現方法や使われている単語の違いについてディスカッションなどをするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.