みなさんは、「預ける」を英語で何というか知っていますか?「預けると一言でいっても、預ける物や対象がいろいろあっても、すべて同じ単語で良いの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
その疑問のとおりで、英語では「預ける」といっても「何を」預けるかによってさまざまな表現を使い分けています。
そこで今回の記事では、英語で「預ける」を意味する動詞・熟語などについて、「預ける」対象ごとに詳しくご紹介していきたいと思います。それぞれ例文とともに解説しますので、ぜひ例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
いろいろな「預ける」の英語表現
英語には、いろいろな「預ける」の表現があります。
今回の記事では、ホテルなどで荷物や物を「預ける」ときに使える表現、お金を誰かに「預ける」ときの表現、そして子どもを誰か・どこかに「預ける」ときの表現をご紹介します。
それぞれ複数の単語や熟語をご紹介しますので、場面に応じて使い分けてみてくださいね。
ちなみに、預けたものを「引き取る」場合は「pick up」や「collect」などの表現を使います。
ホテルなどでの「預ける」
まずは、ホテルなどで荷物を「預ける」と言いたいときに使える単語・フレーズをご紹介します。
海外旅行でホテルに泊まったときに、荷物を安全に預かってもらえることができれば、観光もさらに快適になりますよね。ぜひ覚えてみてくださいね。
「check in」というと、「ホテルにチェックインする」というイメージがあるかもしれません。
もちろんその意味でも使われますが、空港や宿泊施設で自分の荷物を「預ける」ときにも使われます。特に空港では、シンプルに「check」のみでも伝わります。
「leave」にはさまざまな意味がありますが、荷物を「置く」「預ける」という意味もあります。「check in」よりも一般的で、ホテルだけでなく誰かに荷物を預けるときにも使われます。
「keep」も荷物を預かってもらうときに使うことができます。「leave」よりも「その状態を保つ」というイメージが強いことから、「keep」にはしっかり管理・保管する、取っておくというニュアンスがあります。
「drop off」は、よく空港などで「Baggage drop-off」「Baggage drop area」と書かれた場所を見たことがあるかもしれません。これらは荷物の預け場所という意味です。日本の空港でも、自動手荷物預け機は「JAL」では「Self Baggage Drop」、「ANA」では「Baggage Drop」と表示されています。
私のスーツケースを預けたいです。
私は少し前にフロントに荷物を預けました。
空港で荷物を預けました。
もう荷物を預けましたか?
部屋にチェックインできるまで、私たちの荷物を預かってもらえますか?
カギをフロントに預けることができますよ。
しばらく私の荷物を預かってもらえますか?
私の荷物を預かっていただけますか?
ちなみに、「baggage」「luggage」はいずれも「荷物」を意味する単語ですが、どちらも不可算名詞です。そのため「a baggage」や「two luggages」という表記は間違いとなります。
正しい表記は、たとえば「2つの荷物」であれば「two pieces of (my) baggage/luggage」となります。
どちらの単語もとても似ているので置き換え可能ですが、「luggage」の方が高級感があり、広告やお店などで見かけることが多いという意見もあります。
また、空港や飛行機を利用する際に覚えておきたい表現として、「checked baggage(預け入れ荷物)」と「carry-on baggage(機内持ち込み手荷物)」があります。
海外の空港や航空会社は、日本の空港や航空会社と比べて荷物を雑に扱われてしまうこともあります。「checked baggage(預け入れ荷物)」には貴重品や高価なものを入れない、ロストバゲージに備え、「carry-on baggage(機内持ち込み手荷物)」に一日分の着替えを入れておくなどの工夫をすることも大切です。
お金を「預ける」
続いて、お金を「預ける」と言いたいときに使える表現をご紹介します。
「deposit」は、「銀行にお金を預ける」、つまり「預金する」という場合に使います。
ちなみに、「預金口座」は「savings account」、お金を「引き出す」は「withdraw」と言います。
なお、私の住んでいるイギリスではATMで入金できないことが多いです。現金引き出しのみ、ということも多く、入金したい場合は銀行の窓口に行くか、銀行に設置されている預け入れ用の機械で操作します。
「keep」は、荷物だけでなくお金や貴重品などを「保管する」「預ける」と言いたいときにも使えます。
「entrust」は、お金や貴重品、そのほか大切なものを信頼できる人に「預ける」場合に使います。「keep」よりも特に相手を信頼していることを強調できる表現です。
「put」は「deposit」と同じように銀行に預金する場合に使います。
預金口座にお金を預けたい(=預金したい)のですが。
預金口座に5千円預ける必要があります。
私の犬を(信頼して)姉に預けるつもりです。
私は猫をペットホテルに預けます。
私のお金を(信頼して)彼に預けるつもりです。
お金を私の銀行口座に預金します。
子供を人に「預ける」
最後に、子どもを人に「預ける」と言いたい場合に使える表現をご紹介します。
いずれも上記で荷物や貴重品を「預ける」場合について解説したときに出てきた表現です。
「leave」を使っても子どもを誰かに「預ける」ことを示すことができます。
どこかの場所に預ける場合は「leave A at 場所」、誰かに預ける場合は「leave A with 人」となります。
また、「leave」は見ていてもらう、というニュアンスがあります。それよりも「世話をしてもらう・面倒を見てもらう」というニュアンスを出したい場合は「take care of~」が適しています。
「entrust」は「信用して預ける」という場合に使われます。「drop off」はさまざまな意味を持ちますが、「人をどこかに預ける」という意味でも使われます。
今週末、私の娘を預けてもいいですか?
昨日息子たちを私の両親に預けました。
通常、私は子どもたちを月曜日から金曜日まで保育園に預けています。
昨日子どもたちを義理の母に預けた。
私の娘をデイケアに預けました。
まとめ
いかがでしたか?今回は、「預ける」ということを意味する英語表現について、さまざまなフレーズを例文とともにご紹介しました。
日本語でも「預ける」というのは、多くの主語に対して日常会話でよく使う言葉ではないでしょうか。
それは英語でも同じであり、今回ご紹介したフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使い分けることができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「預ける」の英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブの感覚を聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
今回ご紹介した「預ける」の英語表現をさらに練習しても良いですし、ほかにも1つの日本語に対して複数の英語が使われる例があるかどうかを聞いてみるのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.