「all」と「whole」の 違いとは?正しい使い方を徹底解説!

All、Whole、ネイティブキャンプ

英語学習では似ている英単語の壁にぶち当たることがあるはずです。

英単語を覚える際に、意味が似ている英単語がいくつもあると気付いた方も多いのではないでしょうか。

そういうとき、どちらを使えばいいのか分からなくなってしまって常に片方だけ使っている方も多いと思います。

しかし、実は同じ意味であっても使い方が違うため相手に伝えたいニュアンスが伝わっていない可能性があるのです。

ですから、なるべく似たような意味でも違いと使い方を知っておくのはとても重要です。

覚えやすい英単語だけを覚えるのでなく、両方をしっかりと理解することで英語の表現や語彙力の向上に繋がりますのでぜひ覚えておいて欲しいところです。

今回ピックアップするのは「all」と「Whole」の違いです。

どちらも意味としては「全て」という意味なのですが、この違い・使いわけを理解できていますか?

「all」を覚えて使っている方が大半だと思います。

そこで今回は違いと使い方を理解して、英会話に役立てることであなたの会話力・英語力をアップしていきましょう!

「all」と「whole」の 違い

まずは「all」と「Whole」の違いについて解説していきます。

そもそも、この2つの意味は「全体」「全て」「全部」という意味を持っています。

この違いをあなたは説明できるでしょうか?

この2つ、実は数多くある違いの中でも違いを説明できず使い分けに悩む英単語の1つだと思っています。

というのも、イメージを掴むのに少々ややこしいからです。

そこで今回はできるだけ簡単にイメージしやすく理解できるように説明していきますが、もしそれでも難しい場合は、英語が得意な方や英会話講師の先生に聞いてみてください。

まずは、「all」ですが意味は「全ての~」という意味です。

「all」は集団の全体に着目し全体をひとまとめにする意味合いで使われることが多いです。

複数の物があってもそれらを集めた全体というイメージを持ってください。

一方の「whole」は物事を1つと考えた際に、欠けることがない全体の意味合いで使われています。

「all」と違って、複数の物に対するのではなく一つの物に対する「全て」を表しています。

図が無いと少々理解が難しいかもしれませんね。

検索すると図解が出てきますので、イメージしにくい方は検索してみてその図解と一緒にこの内容を読んでもらえるといいかもしれません。

つまりは、「all」は複数の物に対しそれらをまとめた「全体・全部」であり「whole」は物体一つに対して「全体・全部」である。

複数を指すか一つを指すか。この違いが大きな違いだと覚えてください。

例えば、友人とのホームパーティーを開催することになりました。

あなたの友人がおいしそうなケーキを10ピースほど買って来てくれました。

そのケーキに対して「全部食べられる~!」という感想を英語で言うと「all」と「whole」のどちらを使うでしょうか?

I can eat all the cakes!!! / 私なら全部食べられるね。

I can eat the whole box of cakes!! / 私ならこの箱全部のケーキを食べられるわ!

例文を挙げてみましたが、違いが分かるでしょうか?

着目すべきはケーキ全体か箱全体かという点です。

ケーキ全体の話をするなら「all」を使いますし、箱全体の話をするなら「whole」を使います。

何を基準にするかという点をしっかり意識して英会話に使うようにしましょう!

では次からは、もう少し個別にそれぞれの詳しい違いと使い方を説明していきます。

allの意味と使い方

まずは「all」から解説していきます。

allの意味を改めて英和辞典で見てみましょう。

all / 全体の・全部の・全~の・あらゆる・すべての・最大の・最高の

英和辞典を見てみると思った通りの日本語訳ですね。

「all」は普段から英会話で使っている方も多いと思いますが、前項で紹介した違いのポイントをしっかり抑えておくことが大切です。

allの使い方として、この英単語は可算および不可算名詞のどちらにも使うことができます。

「all」が複数を指すことから名詞の形も必然に複数形になりますので覚えておきましょう。

複数を指し、その全体を「all」で使う場合は人でも物でも同じです。

全部を使う対象が人であろうと物であろうと、使うのは「all」ということ。

使い方は大きく分けて4つ。

all + 複数名詞 (一般的な)全ての

all + the+複数名詞 (特定の集団内で)全ての

all + of +the +複数名詞 (特定の集団内で)全ての ※代名詞的な使い方

all +(the)+ 不可算名詞 全ての

以上の4種類でallを使った「全て・全体」を表すことができます。

1点だけ注意したいのは4番のallの後に不可算名詞が来る場合は、単数扱いとなるので動詞の変化に注意しましょう。

My mother made all these cakes by herself.

/ 母はこのケーキを全部ひとりで手作りしました。

You can play with all the balls here as you like.

/ ここにあるすべてのボールを好きなだけ使って遊べるよ。

Did you collect all the natural stones here?

/ ここにある天然石はすべて集めたのですか?

wholeの意味と使い方

次に「whole」について解説します。

まずは改めて英和辞典で意味をみていきましょう。

whole / 全体の・全ての・完全な・そっくりそのまま・全~の

英和辞典を見ても「all」とさほど変わりの無い日本語訳が並んでいますね。

これがとても厄介なのです。

「all」とさほど変わらない意味を持つのに、英単語は違うし実はニュアンスが違うだなんて英語学習において非常に超えにくい壁になるのも頷けますよね。

この違いを説明できる方は少ないはずです。なにせ大まかに違わなければ「all」を使えば相手にはとりあえず「全て」というニュアンスが伝わるのですから。

しかし、ここで挫けず意味と使い分けが理解出来ればさらに英語力アップに繋げるチャンス!

このように意味が非常に似ている英単語の区別は前項で挙げた違いのポイントなのです。

「all」可算・不可算名詞どちらにも使えるのに対し、whole可算名詞の単数形しか使えないのが特徴です。

つまりは、不可算名詞と複数形には使えないということです。

wholeが持つ「ある1つの物全体」というニュアンスがあるため、特に「1つのかたまり」や「1つのまとまり」に重きをおくニュアンスの場合に使われます。

つまりは、分解できない1つのものを指すときはwholeを使いましょう。

イメージとしてはホールケーキが分かりやすいと思います。

先ほども書いたように、wholeは単数形しか使えないので「all」のように複数の形式はありません。

ある意味こちらの方が理解しやすく使いやすいかもしれませんね。

また、wholeには食べ物がカットされたりある部分が取り除かれていたりはしないという表現でも使います。

I have already read the whole of that book.

/ その本は全部読み終わりました。

Tomorrow I have to clean this whole room.

/ 明日はこの部屋全体を掃除しなければならないんだ‥。

I'll roast a whole chicken for Christmas.

/ クリスマスにはチキンの丸焼きをします。

その他の似た表現

その他にも実は「全部」を表す英単語があるのですが、今回は代表して2つご紹介します!

これ以上は無理!

という方もいるかもしれませんが、聞きなれている英単語が出てきますのでサクッと覚えて頭の片隅においておけば、いつかサラッと口にできる日が来るかもしれません。

知らぬより知っておくべし。

every

まずは聞きなれているはずの「every」という英単語です。

every / どの~もみな・すべての・可能な限りの・あらゆる・十分な

こちらも英和辞典をみてみると意味は少々似ている箇所が多いですね。

everyの場合は3つ以上のものについて、全体をイメージしてから個々の物を捉えるというようなニュアンスが含まれています。

まずは複数であることを起点に置き、一度俯瞰的に全体をみた後に個々を認識するといったようにイメージします。

全体を指しますがあくまでも全体の中の個々に焦点が当たっている

ということを念頭に入れておく必要があります。

そのためeveryは常に、every+単数名詞の形で使われます。

He reads in the library every day.

/ 彼は毎日図書館で本を読んでいますね。

entire

次はentireです。

こちらは聞きなれないという方もいるかもしれません。

entire / 全体の・全部の・完全な

こちらの方がこれまで紹介してきた「all」や「whole」に近い和訳ですね。

entireは、完全に一つ残らずすべてという意味合いが含まれています。

より「全体」が強調され、なおかつwholeよりもフォーマルな言い方です。

wholeとほぼ同じように使えますが、ポイントは話し手が物事を「それぞれ別の要素が集まってできている塊(entire)」であるか、「分けようにも分けられない1つの物」であるかどうかです。

どちらかというとwholeの方がやや大雑把な「全体」に対し、entireは厳密に1つ残らず全てと「全体」がより強固なものであるということを表します。

The entire town lost power for a while.

/ 町中が一時的に停電になった。

まとめ

最後に「all」と「whole」が同じ意味を指す場合があります。これを最後にご紹介しておきますね。

「一日中ずっと~」「午前中ずっと~」

のように、継続した期間に○○するという意味を指す場合は今回紹介した2つの単語どちらを使っても同じ意味になります。

最後の豆知識として覚えておくと更にあなたの英語力はアップするはずです!

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