「すみません」という日本語を表現する、Excuse meとI'm sorryの使い分けかたを解説します!「すみません」という日本語はあいまいで、「謝罪するとき」「感謝するとき」「人に呼びかけるとき」など、いろいろな状況で使われます。
英語初心者のかたは「すみません」と言いたいときに、すべてI’m sorryを使ってしまう!という方も多いでしょう。
感謝を表す「すみません」はThank you.など「感謝する」という意味を持つ英語表現を使うのが適当です。
謝罪や呼びかけの「すみません」は、Excuse meやI'm sorryで表現しますが、微妙なニュアンスの違いがあります。
これらのフレーズは基本的には置き換え可能ですが、場面に応じた使い分けをするにはコツが必要です。この記事では、Excuse meとI'm sorryが持つ意味や使い分け方のコツを解説します。
「excuse me」と「I’m sorry」の違いと使い方
I'm sorry とExcuse me を、それぞれどんな時に使えば良いのか迷いますよね。
これらの違いは、それぞれのコアイメージを知るとわかりやすいでしょう。コアイメージとは、英単語が持っているさまざまな意味の中でも、「核」になるイメージのことです。
Excuse meのコアイメージ⋯(責任などを)免除する、許す、言い訳をする
つまり、人に謝りたいとき「心を痛めるほどに申し訳なく思っている」ならI'm sorry.を、「許してね」と軽く謝りたいときにはExcuse me を使うのが自然な表現です。
また「謝る」だけでなく、それぞれ別の意味や使い方があります。これらを使いこなせるようになると、英語力もレベルアップします。
excuse meの使い方
Excuse meの使い方を大きく分けると、以下の3つです。
・軽く謝るとき
・聞き返すとき
言い方としては丁寧ですが、あまり深刻ではない場面で使うのが特徴です。
I'm sorryよりも丁寧な言い方です。あまり親しくない人や、上司など丁寧さが必要とされる場面で使いましょう。
声をかけるとき
日本語では「ねぇ」「ちょっと」「すみません」など、話しかけたい相手の注意を引きたいときにExcuse meを使います。
急に本題を伝えると、相手を驚かせてしまったり、聞き取れなかったりということが起こるからです。Excuse meと声かけをして要件を伝えれば、相手が心の準備をしてスムーズに会話することができます。
すみません、博物館までの道を教えてくれませんか。
すみません、これはおいくらですか。
友人など、カジュアルに話せる相手にはHey, ⋯と語りかけることもありますが、Excuse meはより丁寧な表現です。
知らない人や、あまり親しくない人に話しかけたいときには、Excuse meで注意を引いてから声をかけましょう。
軽く謝るとき
突発的に起こったことに対して「軽く謝る」ときに、Excuse meを使います。
罪の意識を感じるほどではないけれど、「ごめんね」「失礼」「悪いけど」といったニュアンスです。
ああ、おっと失礼、これに慣れていないもので。
(通りすぎるときに肩がぶつかって)失礼!
肩がぶつかってしまったときなど、I'm sorryほど深刻ではないけれど、軽く謝りたいときに便利な表現です。
「謝りたいときにはすべて、I’m sorryを使っている!」というかたは、ぜひ謝りかたのバリエーションを増やしましょう。
軽く謝る時はExcuse me、心から謝るときにはI'm sorryで使い分けると、英語表現の幅がグッと広がります。ぜひ、今日からやってみてくださいね。
聞き返すとき
相手の言っていることを聞き逃したときに、「何ですって」「もう一度言ってほしい」と言う時にExcuse meを使います。
B: Excuse me?
A: きみが払ってくれるんだろ。
B: 何だって。
学生時代の教科書では「もう一度言ってほしい時」の表現として、Pardon?やPardon me?を学んだ方も多いでしょう。国や地域にもよりますが、多くのネィティブスピーカーにとっては、Pardonを使った表現はとても堅苦しく聞こえて、日常英会話ではあまり使われていません。
英語学習をしていると「もう一度、言ってほしい」という状況はよく起こります。そんな時にはぜひ、Excuse meを使って気持ちを伝えましょう。
また、Excuse meには意に沿わないことを言われたときに、驚きや不快な気持ちを表すために使うこともあります。
皮肉を言っているように聞こえないように、もう一度言ってほしいことを確実に伝えたい場合はCould you tell me one more time?などと、はっきり伝えることもできます。
I’m sorryの使い方
I’m sorryは日本語の「すみません」と違って、「ありがとう」の意味では使えません。
「謝罪する」「残念さを表す」「異論を言う」「同情・共感する」などの意味があります。I’m sorry=相手が謝っている、とは限らないので注意が必要です。
謝罪するとき
謝罪を表すI'm sorryは、日本語の「ごめんなさい」に最も近いイメージです。
自分の責任を自覚した上ではっきりと謝りたい場合は、I'm sorryを使いましょう。
ただし、事故など責任の所在を問われる場所では、自分の過失を認めたことになるのでI’m sorry の多用には注意が必要です。
誠に申し訳ありませんが、ご招待には応じられません。
ご面倒をおかけして申し訳ないのですが、お話があります。
I'm sorryには「残念だ」と言う意味もあるため、たびたび誤解されることがあります。
「謝罪の意」をはっきりと伝えたい場合にはI apologizeという直接的な表現を使うこともできます。英語圏の国では「罪を認める」ことにはかなり慎重です。
日本人は「非もないのにすぐに謝る」という印象をもたれないように、謝罪のI’m sorryは慎重に使うようにしましょう。
異論をいうとき
相手の意見に反対意見をいうとき、礼儀正しく見せる方法としてI'm sorry, but⋯の形でよく使われます。
異論を言われる側の、心の衝撃を和らげる効果もあります。日本語では「申し訳ありませんが⋯」「すみませんが⋯」のようなニュアンスです。
申し訳ないですが、それはにわかには信じがたいですね。
すみませんが、あなたと同じ意見ではないようです。
I'm sorry, but⋯はExcuse me, butでも置き換えが可能で、後者の方がより丁寧な表現です。
これらのフレーズを使えば、相手の気分を害さないように自分の意見をきちんと伝えられます。
同情の気持ちを表すとき
I’m sorryは、相手の状況に「同情を表すとき」に使います。
彼がまた数学の試験に落ちたのには同情するよ。
(悪い知らせなどを聞き)それは残念です。
残念ですが、アテネまでのすべての便が予約で埋まっています。
ここで注意すべきなのは、「同情をあらわす」I’m sorryは「相手が謝っている」わけではないということです。
例えば先日、日本で起こった災害についてのインタビューで、海外の方の”I'm sorry”というコメントに対して「ごめんなさい」という字幕がついていたことがありました。
おそらくその人は「このような事態を、残念に感じている(同情している)」と伝えたかったのでしょう。大手メディアでさえこういった解釈をしてしまうほど、I’m sorryの言葉の定義はあいまいです。
このフレーズに出会ったら、状況や文脈によって「相手が謝っている」のか「同情の気持ちを示している」のかをしっかり判断しましょう。
まとめ
「すみません」と日本語で言いたいときに、伝えたいことや状況を判断してI’m sorryとExcuse meを使い分けられると、より英語らしい表現を身につけられます。
・カジュアルに声をかける、許可を求めるときはExcuse meを使う
・I'm sorryには「相手を同情する」意味もあるので注意する
・I’m sorry (Excuse me), but⋯を文頭につけて、丁寧に反対意見を言う
おなじような表現でも、伝わる印象は大きく変わります。一つひとつの使い方を覚えるのは大変ですが、それぞれのコアイメージを持っておくと定着しやすくなります。
英語でのコミュニケーションが円滑に進むように、注意すべき点は気をつけながら、「すみません」と伝えたくなったら、Excuse meやI’m sorryを使い分けて会話してみましょう。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.