英語学習を進めていると、たくさんの英語表現を学んでいきます。
その中でも英単語でつまづきやすい壁の1つとして挙げられるのが「似た意味を持つ単語の違い」ではないでしょうか。
日本語にも同じような意味を持つ単語というのはたくさん存在しますが、英語にも実はたくさん存在します。
英会話をする時、どのシチュエーションや状況であればどの単語を使うのが正しいのかという判断をするのは英語上級者でもなかなか難しいことでもあったりします。
会話の前後やそれまでの話している内容によっては、複数ある「似た意味を持つ英単語」を使い分ける必要があります。
うまく使いこなせなくても、相手は察してくれるかもしれませんがビジネスの場面や少々畏まった状況の場合はできるだけ正しい英単語を正しい判断をしたうえで使い分けなくてはいけない、なんて状況が起こる時が来るかもしれません。
今回取り上げるのは「present」と「gift」です。
どちらも「贈り物」という意味を持ちますが、使い分けと言われればどちらをどう違うのか‥と迷われる方も多いと思います。
普段何気なく覚えている英単語でも、深堀すると実はちょっと複雑だったり特徴的な違いを持つ言葉も多いのです。
使い分けと違いを例文を交えながら深堀していきましょう。
presentとgiftの違い
まずは「present」と「gift」の違いについて紹介していきます。
present/ 贈り物・プレゼント・みやげ
gift/ 贈り物・寄贈品・贈与
この英和からみても分かるように、この2つの単語は「贈り物」という意味を持っています。
だからどちらを使っても特に間違いではないのですが、注目していただきたいのは「贈り物」以外の日本語の意味です。
「present」には、日本語でプレゼント・みやげと書かれており「gift」には寄贈品と何やら難しい言葉で書かれていますね。
この「贈り物」以外の意味をみて何となく大きな違いが分かったという方もいるかもしれません。
present 身内や親族、友人など親しい間柄に贈り物をする際のカジュアルな表現
⇒親しい間柄で贈る贈り物
gift 目上の人や儀礼的な贈り物、presentよりも価値がある物などを目上の人から目下の人へ贈る際などに使われるフォーマルな表現
⇒presentよりもフォーマルな表現で価値の高い贈り物
この2つの単語の変化は、贈る物の内容ではなく贈る人の気持ちで変わります。
しかし、一見すると贈る物の内容で違うような気がしますが親しい間柄でプレゼントする時も高価な物を贈り合うことだってありますよね。
大切なパートナーへの贈り物が高価な指輪やアクセサリー、高級品であってもそれはプレゼントです。
一方で、寄付金や贈呈品(記念品など)更には、親しい間柄の人に渡すpresentを包んでくれた店員さんに対して贈り物を包んでもらったと話す場合はgiftになります。
このように、贈る物に意識を置くのではなく贈る人の間柄・気持ちで変化しているところがこの2つの単語の違いです。
2つの違いを理解したら、さっそくそれぞれの細かい違いや使い方をみていきましょう。
presentの意味と使い方
まずはpresentの意味と使い方です。
present/贈り物・プレゼント・みやげ
present 身内や親族、友人など親しい間柄に贈り物をする際のカジュアルな表現
⇒親しい間柄で贈る贈り物
前項でpresentの意味を3つほど挙げ、意味は親しい間柄同士で贈り合う贈り物のことをpresentと言うと紹介しました。
さらに使い分けるコツとして贈る側の気持ちや間柄でどちらの英単語を使うかが変わると紹介したのですが、presentはとても分かりやすかったのではないでしょうか。
どれだけの高級品でも間柄によってはpresentとなると覚えておけば簡単に使い分けられると思います。
もし、今このコラムを読んでいるあなた自身が贈り物を贈る側だとして贈る相手が家族・パートナー・親友・お世話になった大切な人だとします。
購入したものはちょっといいお値段がする物だったりパートナーであればハイブランド品だったりすることもあるはずです。
そういう場合は、贈る相手は親しい間柄ですからpresentを使うということ。
これだけ覚えておけば使い分けのハードルもグッと下がると思います。
カジュアルな言い方ですから、使いやすさも相まって英会話の中でも自然と言葉に出るのではないでしょうか。
My girlfriend's birthday present is going to be the necklace she wanted.
/ 恋人の誕生日プレゼントは、彼女が欲しがっていたネックレスにするつもりです。
What should I give my mother as a present for her birthday?
/ 母の誕生日プレゼントは何を贈ろうかな?
My parents bought me a car as a graduation present.
/ 卒業記念に両親から車を買ってもらいました。
Unusually, my brother gave me a birthday present.
/ 珍しく、兄が誕生日プレゼントをくれたの。
giftの意味と使い方
次にgiftの意味と使い方です。
gift/ 贈り物・寄贈品・贈与
gift 目上の人や儀礼的な贈り物、presentよりも価値がある物などを目上の人から目下の人へ贈る際などに使われるフォーマルな表現
⇒presentよりもフォーマルな表現で価値の高い贈り物
giftについても、前項で意味と覚え方のコツを紹介しました。
giftはpresentと違って使い方が畏まっているので、英会話のシチュエーションとしてビジネスや式典などのフォーマルな場面で使うこともあります。
そして贈る相手が親しくなく、自分より目下の相手というポイントも。
例えば、このシチュエーションではどう使い分けができるでしょうか?
あなた自身が贈り物を贈る側だとします。
贈る相手は大切なパートナーだとして、その贈り物を買いに来ました。
そして無事に購入し、綺麗にラッピングをしてもらうことに。
綺麗に包んでもらったものをパートナーに贈った。
という話を英会話で相手に伝える時、どこでpresentを使ってどこでgiftを使うかが分かりますか?
シチュエーションをしっかり頭に浮かべてみましょう。この場合、英語の例文だと以下のような感じになります。
The other day I went to a shop to buy a present for my girlfriend, and the shop assistant wrapped the gift beautifully for me.
/ 先日、恋人へのプレゼントを買いにお店に行ったところ、店員さんがきれいにラッピングしてくれました。
実はこの英文、分かりやすくするために敢えて「present」と「gift」を入れ込んでいます。
その英文で注目してもらいたいのは、buy a present for my girlfriend/僕の彼女に贈る贈り物を買うためにショップを訪れ、shop assistant wrapped the gift/店員さんがその贈り物をラッピングしてくれたというこの2文です。
贈る側が贈るのは大切なパートナーだから、贈り物はpresentを使っています。
一方で店員さんが扱うものは、あなたの大切なパートナーへの贈り物=知らない人(お客様)だからgiftという訳です。
大切なのは主観がどこに意識されているかということ。
この英文であれば、1文目の主観は自分自身ですが2文目は店員さんが主観になっているため英文の中に「present」と「gift」が存在しているのです。
この説明で理解出来ていただけたら幸いですが、まだどういうこと⁉とお悩みならぜひご自身の英語の講師や参考書を読んでみてくださいね。
My boss got a promotion and I gifted him a pair of cufflinks to celebrate.
/ 上司が昇進したので、お祝いにカフスボタンを贈りました。
その他の似た表現
これまで「present」と「gift」を掘り下げてきましたが、他にも「贈り物」に似た英単語があります。
もうこの2つだけで十分だよと思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、これから出てくる英単語も何処かで聞いたことがある英単語だと思います。
英語学習を始めてすぐの方は、なるほどなと読み流す程度で頭の片隅に置いておいてもらえればOK。
しかし、英語学習をしばらく続けている中級〜上級者の方は覚えておきましょう。
使い分けの選択肢が増えればもっと内容の濃い英会話ができるようになりますので、ぜひ覚えておきましょう。
souvenir
まず1つ目はsouvenirです。
空港や駅などでよく見かける英単語ではないでしょうか。
souvenir/ (旅行・場所・出来事などの思い出となるような)記念品・みやげ
英和辞典はハッキリと答えを書いていますね。この英訳の通り、souvenirはお土産のことです。
冒頭で空港や駅でよく見かけるといったのはこれが理由で、最近ではインバウンドの影響もありどこにでも英語表現が看板に書かれるようになりました。
お土産を売っている場所ではこのsouvenirという英単語が必ず書かれているので、空港や駅に行った際は注目してみてくださいね。
I bought a miniature Eiffel Tower as a souvenir of my trip to France.
/ フランス旅行のお土産にエッフェル塔のミニチュアを買いました。
What would be a good souvenir from a trip to Taiwan for my parents?
/ 両親への台湾旅行のお土産は何がいいでしょうか?
donation
最後はdonationです。
この英単語は初めて聞いた方も多いかもしれません。
donation/ (公共福祉のための)寄付・寄贈・寄進
日本語ではドネーションとそのまま使われていますが、意味は英和辞典が教えてくれている通り、寄付です。
女性であれば、ヘアドネーションという言葉を聞いたことがある方がいると思います。これも髪の毛の寄付なので、ドネーションはこのdonationを使います。
贈り物とは少々違いがありますが、寄付=贈り物という解釈もありますので全く別の意味ではないですよね。
I donated a lot of clothes that I no longer use.
/ 使わなくなった洋服をたくさん寄付しました。
presentとgiftの違い まとめ
今回は「present」と「gift」について深堀してきましたが、いかがでしたか?
presentについては覚えやすく使いやすいので今後たくさん英会話で使ってもらいたいです。
giftは少々ややこしいところもあるかもしれませんが、主観を変えると使う単語も変わるということを理解しておけば難しくないはずです。
英語学習の間は親しい間柄での英会話が多いと思いますのでpresentという英単語をまずはしっかり使って頭と口に覚えさせましょう!

◇経歴
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪。
当初は1年で帰国するはずが、留学生活がとても充実していたため結果的に3年滞在。
その後は、外資系アパレルで英語を使う仕事に就き英語を活用し働く。
現在も英語のラジオやスポーツ実況などは英語で聞きつつ、英語力の維持に努めながら仕事に活かす。
◇海外渡航経験
オーストラリア3年留学。
現地のアパレル・レストランのアルバイト
その他、バリ・香港などの経験
◇自己紹介
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪し3年滞在。
当初1年で帰国する気満々で渡豪するも現地の生活があまりにも楽しく、結局3年滞在するという自由人。
現地に永住するか悩んだ末、日本での社会人経験を積むべく帰国。
その後は英語を活かし、外資系アパレルなどで仕事をしつつこのコラムを執筆中。
邦楽より洋楽が好きで、留学の3年間で染みついた海外志向は抜けないねと友人に指摘される程わりと思考は海外向け。
美味しいもの・楽しいことが大好きな関西人で、人と喋ることも好きなくせに割と家にいるのが好き。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.