みなさんも、普段の会話で「とりあえず」という言葉をよく使っているのではないでしょうか?
「とりあえずビールで」「とりあえず出発しようか」「とりあえず、空港に着いたら連絡して」など、あらゆるシーンで使える便利な表現ですよね。英語には「とりあえず」を意味するさまざまな表現があります。
日常生活で使えるカジュアルなものからビジネスシーンで使える丁寧なものまでありますが、今回の記事ではそれぞれの表現について例文とともにご紹介していきたいと思います。
ぜひ、例文を何度も声に出して練習して、使い方を覚えてみてくださいね。
とりあえずは英語で?
まず、日本語の「とりあえず」には、大きく分けて3つの意味があります。
2つめは「今のところ・さしあたり」という当分の期間という意味。
3つめは「第一に・第一優先に・なにはさておき」という順番を指す意味です。
また、「いったん」や「一応」、「ひとまず」「まずは」「さしあたって」「とにかく」などの言い換え表現もありますね。
英語で「とりあえず」を意味する主な表現には、「for the moment」「tentatively」「for now」「start off with」「first of all」「Anyway」などがあります。以下、それぞれ詳しく見ていきましょう!
for the moment
「for the moment」は「とりあえず」を意味するややフォーマルな表現です。会話だけでなく、ビジネスメールなどでも使うことができます。
当面の間、すべての決断をあなたに委ねます。
今のところ、すべて順調です。
とりあえず、プロジェクトの進捗状況をお知らせします。
tentatively
「tentatively」はビジネスシーンで物事・計画・予算などを暫定的に、いったん決めておく際によく使われる副詞です。
「仮に」「試しに」「一時的に」と訳しても良いでしょう。形容詞の「tentative」が使われることもあります。フォーマルでかしこまった単語ですので、日常会話のカジュアルな場面ではあまり使いません。
このプロジェクトは、とりあえず(仮に)「Sun」と呼ばれ、設計の初期段階にあります。
会議は来週にとりあえず(仮)決定されています。
とりあえず、この大きなイベントの開催は2030年を予定しています。
2023年の暫定のスケジュールは今週末までにお送りします。
for now
「for now」はネイティブスピーカーが日常会話でよく使う表現です。
少し先の未来について言うときに使われます。カジュアルな場でもビジネスシーンでも使うことができます。
気軽にどのような場面でも使える表現ですので、「たくさんありすぎて全部覚えられない!」という方は、まずは「for now」を頭に入れてみてください。
とりあえずビールで。
→レストランや居酒屋などで使える、便利な言い方です。ここでは「for now」が「まずは」のニュアンスで使われ、後から何か別の食べものなどを注文するという意思を示すことになります。
B:That’s all/it for now. Thanks.
A:ほかに何かありますか?
B:とりあえずそれでお願いします。ありがとう。
とりあえず、今のところは以上です。
→上記2つの例文で使われる「That’s all/it for now.」は、1つめのようにレストランでの注文で使うこともできますし、2つめのようにビジネスの報告でも使える表現です。
start off with
「start off with」は「for now」と同じように、レストランや居酒屋での注文の際に使える表現です。
「start off with」を直訳すると「~で始める」となり、「まずは(とりあえず)~で始める」というニュアンスがあります。
とりあえず、紅茶でお願いします。
B:Thanks. We’ll start off with beer and Caesar salad, please.
A:お飲物や前菜は如何ですか?
B:とりあえず、ビールとシーザーサラダをください。
私はスペイン語を勉強することに興味があって、いくつか良いオンライン学習プラットフォームを見つけました。とりあえず、体験レッスンを受けてみます。
first of all
「first of all」は「まずは」「第一に」「最初に」といった意味があり、フォーマルな場で「とりあえず」と言いたいときに便利な表現です。
順番を追って説明する際の初めの言葉としても使えるため、仕事のプレゼンテーションなどでも使えます。フォーマルな表現ですが、日常会話でも使うことができます。
まず初めに、来ていただいた皆様にお礼を申し上げます。
彼らにはいくつかの問題があるように思えます。まず、従業員が少ないこと、次に、お金がないこと、そして、3番目に、大きなビジネスがほとんどないことです。
→「first of all」を使って順を追って何かを説明するときには、2つめを「Second of all」や「Secondly」 、3つめを「Third of all」や「Thirdly」などを使って表現します。
Anyway
「Anyway」は日常会話でよく使われるカジュアルな表現です。
「とりあえず~をする」という意味で、話がまとまらないときや、物事を決断できないときに使うと便利です。
文頭、文末のどちらに付けることもできますが、「とりあえず」という意味を強調したいときには文頭にもってくると相手の注意が引きやすくなります。
なお、「Anyway」と同じ表現で「Anyhow」という副詞があります。こちらは少しフォーマルでより丁寧な言い方ですので、ビジネスシーンで使われることが多いです。
彼女が「イエス」というとは予想していなかったけど、とにかく聞いてみたよ。
とりあえず、歩きながら考えましょう。
とりあえず、私は午前中ずっと家にいるから、ランチに何を食べたいか決めたら電話してね。
とりあえず、写真を送ります。
とりあえずやってみよう。
まとめ
いかがでしたか?今回は、「とりあえず」を意味する英語表現について、さまざまなフレーズを例文とともにご紹介しました。
日本語でも「とりあえず」というのはあらゆるシーンで使うことができる便利な表現ですが、それは英語でも同じです。ぜひ、ご紹介した例文を何度も口に出して練習し、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介した一般的な/カジュアルな/丁寧なフレーズをそれぞれ使い分けることができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はきちんと使い分けられているな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ日程調整の英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「使い分けについて、ネイティブの感覚を聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
今回ご紹介した「とりあえず」を意味する英語表現をさらに練習しても良いですし、ほかにも使い分けが必要な単語や表現があるかどうかを聞いてみるのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.