「うっかり口をすべらせる」って英語で何て言えばいい?

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人と会話をしていると、ついついうっかり口をすべらせて、言ってはいけないことや言うべきではないことを言ってしまうなんてことがありますよね。では、その表現、英語で言えるでしょうか。

日本語だと簡単に言える「口をすべらせる」という表現ですが、英語で言おうとすると戸惑ってしまう人も多いでしょう。

そこでこの記事では、「口をすべらせる」にあたる表現を、例文とともにご紹介していきます。ちなみに「口をすべらせる」を和英辞書などで調べると、非常に多くの表現が出てきますが、そのすべてを覚える必要はありません。

この記事では、日常英会話の中でよく使われる表現をピックアップしていますので、覚えやすいものから覚えて、英会話や英語学習に役立ててくださいね。

A slip of the tongue

「うっかり口をすべらせる」という表現でよく使われるのが、こちらの「a slip of the tongue」です。

「口がすべっちゃった」という場合は「make」という動詞をくっつけ「make a slip of the tongue」とします。

Slipはすべるという意味の英単語ですが、英語だと口ではなく「舌がすべる」という風に表現するのですね。少々長い表現ですが、日本語と雰囲気が似ているため覚えやすいのではないでしょうか。

ちなみに「a slip of the tongue」には、失言のほかに言い間違いという意味もあります。どちらの意味になるかは、文脈や状況から感じとるしかありませんが、多くの場合シチュエーションで理解できるでしょう。

A: Karen told me you told her that she wasn’t pretty. Is that true?

B: Yeah, but I didn’t mean to say that aloud. I just made a slip of the tongue.

A: カレンから聞いたけど、彼女に「可愛くない」って言ったみたいだね。それ、本当?

B: うん。だけど、声に出して言うつもりじゃなかったんだ。つい口が滑っちゃっただけだよ。

上記の例文では、Bはカレンさんのことを本音では可愛くないと思っていたところ、ついつい何かの拍子に本人にもそれを告げてしまったというシチュエーションです。これは、「口がすべる」という表現にぴったりの使い方ですね。

A: I can’t believe what I have just done!

B: What did you do?

A: I called my girlfriend by my ex-girlfriend’s name. It was just a slip of the tongue but she’s furious.

A: たった今自分がしたことが信じられないよ!

B: 何をしたの?

A: 彼女のことを元カノの名前で呼んでしまったんだ。うっかり言い間違えただけだけど、彼女は激怒してるよ。

こちらは「言い間違い」の意味が強い「a slip of the tongue」です。翻訳者によっては、「うっかり口がすべっちゃった」と訳す人もいるでしょう。

言い間違いの意味でも、口がすべるという意味でも、うっかり感があるのが、この表現です。

Freudian slip

こちらの表現は、上記の「a slip of the tongue」ととてもよく似ている表現。

「Freudian slip」にも「slip」が入っている部分にも、「口をすべらせる」というニュアンスが感じられますね。

ちなみにFreudianという言葉は「フロイトの」「フロイト的な」という意味で、歴史的な心理学者のジークムント・フロイトからきています。

ではこの表現が「a slip of the tongue」と何が違うかというと、こちらの表現は心理学者のフロイトさんの名前が使われていることから、「うっかり本音が出ちゃった」というニュアンスを含む場合に限定されて使われるのです。

「a slip of the tongue」も、ちょっとした言い間違いだけではなく、本音が口から出てしまった時にも使えますが、こちらの「Freudian slip」は、単なる言い間違いには使いません。

A: I made a really silly Freudian slip.

B: What is it?

A: When Mari appeared at the party last night, I accidentally said I loved her instead of “how are you doing?”.

B: How can that happen? You must have thought of her all day.

A: True. I’ve been thinking about her all the time. But it was a really silly mistake. She looked very confused.

A:本当にバカバカしいことでうっかり口をすべらせちゃったんだ。

B:どんなこと?

A:昨日の夜、マリがパーティーに現れたとき、つい「元気?」じゃなくて「愛してる」って言っちゃったんだ。

B:どうしてそんなことになるの?君は一日中彼女のことを考えてたに違いないね。

A:そうだよ、彼女のことをずっと考えていたんだ。でも、本当にバカな間違いだよ。彼女はとても混乱してるようだった。

使い方自体は「a slip of the tongue」とあまり変わりませんが、本音がついつい口からすべり出てしまうというシチュエーションなのがおわかりでしょうか。

Let slip

「Slip」繋がりでもう一つ。うっかり口をすべらせるというシチュエーションでは、「let slip」という表現も使えます。

A: Ken let my secret slip in front of everyone! Can you believe it?

B: I’m sorry to hear that. What is the secret if you don’t mind me asking?

A: I won the lottery. Now I feel like everyone is after my money.

A: ケンが口をすべらせて、みんなの前で私の秘密を漏らしちゃったの。信じられる?

B: それは大変だったね。もしよければ、どんな秘密か教えてもらえる?

A:宝くじが当たったの。今、みんなが私のお金を狙っているような気がするよ。

こちらは秘密をうっかりバラしちゃったというシチュエーションですが、let slipは他にも本音をうっかり口にしてしまった時や、事実をうっかり暴露してしまった時などにも使えます。

「let」と「slip」の間に名詞を挟むのが一般的です。

Blurt out

「blurt out」は英和辞典で調べると「口走る」「口をすべらす」なんて日本語が出てきます。

こちらもうっかり感がある表現で、「ついうっかり口をすべらせちゃった!」なんて時に使いやすい表現ですよ。

Alan is a really nice guy, but he is too honest. He often causes problems by blurting out something he shouldn’t say aloud.

アランは本当にいい奴なんだけど、正直すぎるんだ。声に出して言っちゃいけないようなことを、つい口をすべらせて言っちゃって、問題を起こすことが多い。

この例文も、本音がついつい口から出ちゃった感じのシチュエーションですが、「blurt out」は他にも、言ってはいけない秘密をうっかりバラしてしまったりなんて時にも使えます。

まとめ

「口をすべらせる」を英語で言うと、さまざまな表現があると知って驚いた人もいるかもしれませんね。

ちなみに、この他にも「口をすべらせる」にあたる表現があるので、調べてみると面白いかもしれません。

ここでご紹介したものは、どの表現も日常会話の中で聞かれるものですから、覚えておけば、もっと英会話が楽しめるようになるはずです。

自分でも使う練習がしたい、通じるか試してみたいなんてときは、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンで、講師相手に練習してみてくださいね。

もっと自然な使い方や、発音、間違っているところなどをアドバイスしてもらえるはずですよ。

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